西床尾山
概 要 西床尾山は豊岡市出石町と養父市和田山町の境に聳える標高843mの山です。 山頂の北東側や西側が開けていて、山並みを見渡すことができます。 登山ルートは幾つかあって、東床尾山と一緒に登ることも多いようですが、 今回は竹ノ内地区のらかん口から西床尾山に登って、床嶺の家を経てかつら木口へ降るルートを歩きます。
起 点 朝来市和田山町 竹ノ内地区
終 点 朝来市和田山町 竹ノ内地区
竹ノ内地区…らかん口…精錬所跡地…ダイゼンの滝入口…西床尾山…781m峰…725.4m峰…小峰…尾根の肩…床嶺の家…小滝…小滝…衣谷鉱山精錬所跡…かつら木口…糸井の大カツラ…竹ノ内地区
所要時間 4時間50分
歩いて... らかん口からの谷筋では、沢を何度か渡る場面がありました。 谷筋を離れると、ほとんど展望の開けない傾斜の急な尾根の登りが続きました。 何度も立ち止まって呼吸を整え汗を拭きながらの超スローペースでの登りとなりましたが、 らかん口から山頂までの要所には黄テープや案内メモが取り付けられていて、ルートは分かり易くなっていました。
関連メモ 東床尾山, 西床尾山, 東床尾山, 東床尾山, 東床尾山, 西床尾山
コース紹介
竹ノ内地区
朝来市を通る県道104号の糸井橋交差点から県道10号を北東へ進んでいきます。 県道10号と分かれて竹ノ内地区の集落を過ぎ、奥村橋を渡って林道床尾線を進んでいきます。 を過ぎて更に登っていくと、未舗装の林道が左右に分かれている所に着きます。 路肩が広がっていて、東屋風のベンチが設置された駐車スペースになっているので、ここに車を止めました。
糸井の大カツラへ続いていて、今回の降りルートになります。 にはロープが張られていて、一般車両は通行止めのようでした。
災害に強い森づくり 〜県民緑税の活用〜 (針葉樹林と広葉樹林の混交林整備)
平成16年の台風被害を踏まえて、豊かな「緑」を次の世代に引き継いでいくため、 県民共通の財産である「緑」の保全・再生を社会全体で支え、県民総参加で取り組む仕組みとして平成18年度から「県民緑税」を導入し、 防災面での機能強化を目的とした「災害に強い森づくり」を早期・確実に進めています。
整備内容  スギ・ヒノキ等の高齢人工林の伐採を促進し、広葉樹等を植栽することにより、 樹種・林齢が異なり、水土保全が高く、公益的機能を発揮する森林に整備します。
平成25〜27年度:作業道の開設
平成28年度〜:広葉樹の植栽・鹿防護柵の設置
(朝来市)
らかん口
車で来た林道を引き返していきます。 橋を渡って次の橋まで来るとがあります。 入口には簡単な解説文とがあります。 前には木箱が置かれていて、「床尾山系イメージマップ」などが書かれたパンフレットが入っていました。 近畿自然歩道の道標も立っていて、橋の先に続く林道は「不動の滝0.2km」、右の谷筋は「西床尾山登山道・羅漢の谷」、 今来た林道は「糸井の大カツラ1.3km」となっています。 には岩が剥き出していて道があるようには見えませんが、 今回はここから西床尾山へ登っていきます。
橋の先には車2・3台ほどの小さな駐車スペースがあります。
西床尾山(843m)登山口 ここは(らかん口)です
西床尾山は843mと標高は高くありませんが、周囲にさえぎる山が無い為、 氷ノ山、扇ノ山、段が峰など但馬、北播丹波の山並みや、但馬ドーム、竹田城跡をはじめ、広く眺望する事が出来ます。 登山道は途中まで渓流沿いですが、後半は尾根道となります。 道標等、設置していますが行動には十分注意して入山して下さい。 西床尾山山頂までは約2時間の行程です。
床尾山系イメージマップ
西床尾山、東床尾山、鉄鈷山は糸井三山として朝来市の北端に座し、 最奥部にある国指定天然記念物”大カツラ”の巨木を始め、自然も豊かで出石糸井県立自然公園の中核をなすものです。 床尾山系は古くより金山として栄えました。 点在する坑道跡、精錬所跡はその名残りです。 標高は800m前後と高くありませんが周囲に高い山が無い為、 眺めが良く但馬、丹波の山並み、町並み、そして遠くは丹後の天橋立までも眺望する事が出来、 一等三角点になっています。 西床尾山から東床尾山、鉄鈷山に縦走も楽しめ多くの人が訪れます。 四季を通して楽しむことの出来る山ですが、冬期にはかなりの積雪もありそれなりの装備も必要です。 竹ノ内集落の最奥部には日本最古(記録上)の隕石落下地点を示す碑が建ち、自然に対する夢がまた広がる土地です。 尚、県立自然公園として多くの人に楽しんで頂く為、動植物の採取は固く禁止されています。
(朝来市観光交流課、和田山町観光協会)
岩が剥き出した所を登り始めると、すぐの所に古びたがあります。 橋を渡ると明瞭な小径が現れ、小滝が幾つも見られる沢の流れるを進むようになります。 少しが茂る所を過ぎていきます。 所々の樹木には黄テープが取り付けられて、ルートを示していました。 このテープは西床尾山の山頂まで続いていました。 概ね植林地になった谷筋にはの跡も見られるので、かつてはよく利用された道のようです。 小滝を流れ落ちる水音を聞きながら、谷筋を登っていきます。
精錬所跡地
沢の少し上に続くようになったを登っていきます。 する斜面を過ぎていくとが立っていましたが、 文字が消えかかっていてはっきりとは読めませんでした。 そのすぐ先の樹木には「精錬所跡地」のが取り付けられていました。 らかん口から20分ほどの所になります。 対岸にはがあって、その上が平らになっていますが、 そこで精錬していたのでしょうか。
精錬所跡地
床尾山系は古くより金山として栄え、昭和初期まで、この地をはじめ数か所で精錬が行われていました。
消えかかった文字を繋げていくと、解説板の内容は案内メモとほぼ同様のようでした。
精錬所跡地を過ぎていくと、葉を伸ばしたが茂るようになりますが、すぐに終わりになります。 再び歩き易くなったを登っていきます。 小径が途切れる所まで来ると、樹木にが取り付けられていて、 「登山道はこの周辺で沢を渡ります」と書かれていました。 らかん口から25分ほどの所になります。 「この周辺」とは何処かと思っていると、樹木の左側の沢の対岸に小径が続いていました。 流れる水は少ないものの、滑らないよう注意しながらを渡っていきました。
沢のに出て、その先へ登っていきます。 僅かに降るようになると再びに出ます。 先ほどの沢渡りから2分ほどの所になります。 ここでは案内メモは見かけませんでしたが、僅かに上流に行った所の対岸に小径が見えたので、苔生した岩の上を渡っていきました。
ダイゼンの滝入口
沢のに出て、その先に続く小径を登っていきます。 引き続き取り付けられている黄テープを確認しながらを登っていきます。 先の方に標識が見えてくると、その手前に壊れたがありました。 下に落ちた片割れをつなぎ合わせてに収めておきました。 右へ谷筋が分かれる所まで来ると、標識が2つ立っていて、は「ダイゼンの滝」、 は「西床尾山方面」となっています。 らかん口から32分ほどの所になります。 手前の案内板では右の谷にあるのは「らいでんの滝」となっていますが、名前が変更されたのでしょうか。 今回は滝には立ち寄らず、西床尾山へ向かって左前方の谷筋を進んでいきました。
ダイゼンの滝
約10mの滝ですが未整備です。 →約10分
左前方の谷筋を1分ほど進んでいくとが現れます。 岩の上に出て、その先のに進んでいきます。 ダイゼンの滝入口から3分ほど進んでいくと、 再び「登山道はこの周辺で沢を渡ります」の案内メモが取り付けられています。 ここでも左を流れるを渡っていきます。 沢のに出て登り始めると、 向こう側を向いた「登山道はこの周辺で沢を渡ります」の案内メモが取り付けられていました。
沢から少し離れて傾斜が増してきた小径を登っていくと、が頭を出しています。 ここで道が二股に分かれています。 うっかりしていると正面へ登っていきそうになりますが、黄テープが取り付けられた右側の道を登っていきます。 沢の少し上に続くを登っていきます。 僅かに降って沢に近づくと、樹木に「西床尾山方面」のが取り付けられていて、左前方を指していました。 右には沢を渡っていく僅かな踏み跡があるようでしたが、案内メモに従っての小径を進んでいきます。
引き続き取り付けられている黄テープを確認しながら、谷筋に続くを登っていきます。 小石が積まれたを幾つか見かけますが、ケルンの代わりでしょうか。 ダイゼンの滝入口から15分ほど進んで僅かに降るようになるとに出ます。 手前の樹木には「登山道はこの周辺で沢を渡ります」のが取り付けられていました。 石がゴロゴロするを渡っていきます。
沢を渡って、樹木に取り付けられた「西床尾山方面」のを過ぎていきます。 かなり奥まった様子の谷筋になりますが、まだが見られました。 のようになってきた谷筋を更に進んでいきます。 程なくして、またを渡っていきます。 ダイゼンの滝入口から18分ほどの所になります。 ここでは案内メモを見かけませんでした。
右を流れるようになった僅かな沢沿いにを登っていきます。 この辺りでもまだあるを眺めながら登っていきます。 谷筋を更に登っていくと、道は谷筋から離れて左へ曲がり、尾根の背を登るようになります。 ダイゼンの滝入口から28分ほどの所になります。 角の樹木には「これより急な尾根道 最後の水場です」のが取り付けられていました。
引き続き取り付けられている黄テープを確認しながら、植林地の尾根を登っていきます。 ほとんど展望の開けないが続きます。 少し傾斜がもありますが、 何度も立ち止まって呼吸を整え汗を拭きながら、超スローペースで登っていきました。 数段のが設置された所もありましたが、ほとんどは僅かに曲がりながらの登りとなります。 時折吹き上がってくる涼やかな谷風に癒されながら、歩幅を狭く保ち、地面を踏みしめるように一歩一歩と登っていきました。 谷筋から離れて32分ほど登っていくと、また切り株に小石が積まれたケルン状のものがありました。 ここでひと息入れていきました。
少し落ち着いたところで、更に続くを登っていきます。 が茂る所を過ぎていきます。 振り返ると、樹間から僅かにが見える所もありました。 やがて上の方に山頂のような所が見えてきますが、ゆっくりとした歩みのためか、なかなか近づいてきません。
道の左右への曲がり方が少し大きくなってきたを登っていきます。 やがて右前方にが見えてきます。 次第に近づいてくるに励まされながら登っていくと、 尾根が広がって傾斜も少し緩んできます。
西床尾山 (標高843m)
もうひと息だと元気を出しながら登っていくと、左右に通る緩やかでに登り着きました。 左からは、奥山地区堀場地区からの道が登って来ています。 右側には「西床尾山 八四三米」の標柱が立っています。 石標などは見かけませんでしたが、ここが地形図に載っている843m峰西床尾山になります。 谷筋を離れて急な尾根を登り始めて54分ほど、らかん口から1時間55分ほどで登って来られました。 今回は蒸し暑さも手伝って超スローペースの登りだったことを考えると、 らかん口で見かけた説明文の「西床尾山山頂までは約2時間の行程です」は、少し余裕をみた時間のようでした。
奥山地区堀場地区からの道は「西床尾山」を参照)
山頂の北東側が開けていて、東床尾山へ続く尾根などを眺められます。 少し樹木が邪魔をしているのが残念ですが、 にも山並みが広がります。 丁度昼時になったので、座れそうな切り株を見つけて、疲れを癒しながら昼食タイムにしました。
お腹も満ちたところで、「東床尾山方面 東床尾山まで約60分」のに従って、 東床尾山へと続くを降っていきます。 らかん口から西床尾山までは黄テープが取り付けられていましたが、 ここからはを見かけるようになります。 降ったり緩やかになったりする尾根を進んでいきます。 樹間から僅かにが見える所もありますが、展望のほとんど開けない尾根が続きます。 少し傾斜が増してきたを降っていきます。 西床尾山から12分ほど降っていくと緩やかな尾根になります。 地形図によると、西床尾山781m峰の間にある標高760mほどの所になるようです。
樹間から僅かに見えるを眺めながら進んでいきます。 少し登り坂になってきた尾根を進んでいくと、に着きました。 地形図によると、標高780mほどの細長い高みの南端のようです。 中ほどには「一八」と書かれたがありました。 その少し先から軽く降り始めると、右側が開けて山並みを見渡せる所がありました。
781m峰
になってきた尾根を進んでいきます。 傾斜が緩やかになると尾根の肩のような所に着きます。 西床尾山から19分ほどの所になります。 が立っていましたが、文字が消えていて判読できませんでした。 石標類は見かけませんでしたが、ここが地形図に載っている781m峰でしょうか。
725.4m峰
緩やかなを軽く登っていきます。 程なくして少し左へ曲がり、になった尾根を進んでいきます。 一旦緩やかになった所を過ぎて再び降っていくと、になってきます。 根元から幹が何本も分かれた樹木の脇を過ぎていくと、明るくて開けた所に出ました。 枯れ木の所まで登っていくと、シダ類が茂る中に「東床尾」がありました。 ここが地形図に載っている725.4m峰になるようです。 西床尾山から31分ほどの所になります。 左側には樹木に邪魔されながらもが広がっていました。 振り返ると、先ほどのと思われる山が聳えていました。
四等三角点
基本
No.113265
この測量標はすべての測量の基本です。三角点を大切にしましょう。
国土地理院
小峰
三角点を過ぎて、少し傾斜の緩んだを進んでいきます。 のようになった明るい所を過ぎていきます。 登り坂になってきた尾根を進んでいくと小峰に着きます。 地形図によると、標高730mほどの高みになるようです。 の袂には、「0034 12 A 境界明確化」の青頭短杭がありました。
尾根の肩
が少し茂る尾根を進んでいきます。 右側にを眺めながら、尾根を軽く登っていきます。 が広がってきて、何処を歩けばいいのかと思いますが、 引き続き取り付けられている桃テープを辿りながら登っていきました。 少し左へ曲がりながら広い尾根を登っていきます。 緩やかな尾根の肩のような所に着くと、少し右へ曲がっていきます。 西床尾山から46分ほどの所になります。
を登っていきます。 少しなどが茂るようになった尾根を進んでいきます。 僅かに降って登り坂になってくると、から登ってくる尾根が見えてきます。 少し左へ曲がりながら更に登っていくと、近畿自然歩道のが立つ分岐に着きました。 西床尾山から55分ほどで着きました。 左の道は「東床尾山山頂0.5km」、右の道は「床嶺の家0.1km・助右衛門大桜0.8m・糸井の大カツラ1.3km」、 今来た道は「西床尾山山頂」となっています。 登り着いた所の樹木にはも取り付けられていました。 左すぐの所にある821m峰を過ぎていくと、20分ほどで東床尾山へ着きます。 当初は東床尾山まで行く予定でしたが、思っていたよりも時間がかかったので、 今回は立ち寄らずに、右の道から糸井の大カツラへ向かって下山することにしました。
東床尾山への道は「東床尾山」を参照)
床嶺の家
尾根を降り始めると、すぐの所に近畿自然歩道の道標が立つがあります。 糸井の大カツラへは左の道を降っていくのですが、正面すぐの所にある床嶺の家へ立ち寄っていきます。 広い尾根を緩やかに降っていくと、すぐに床嶺の家に着きますが、家は倒壊していました。 家の背後にはがむき出したり石がゴロゴロした所があって、 手前の樹木に邪魔されながらも山並みを見渡せる眺めが広がります。 岩に腰を降ろして、水分補給をしながらひと休みしていきました。
落ち着いたところで、手前のまで引き返してきます。 角に立つ近畿自然歩道の「助右衛門大桜0.7m・糸井の大カツラ1.2km」が指す右前方の道へ入っていきます。 植林地の入口には「かつら木方面下山口」のや標識がありました。 植林地のに続く道を折れ曲がりながら降っていきます。 左への曲がり角に近畿自然歩道の道標が立っていて、頂部には「Vターン」の印が描かれていました。 床嶺の家から5分ほどの所になります。
植林地の急斜面を折れ曲がりながら更に降っていくと、涸れ沢になったに降り立ちます。 右へ曲がって、谷筋のを降っていきます。 道は沢から少し離れていきますが、左へ折れ曲がって、またに近づいていきます。 右へ曲がって植林地の斜面を降っていくと、少し窪んだ谷筋のような所の手前を左へ曲がっていきます。
小滝
またの傍に降りて、右へ曲がっていきます。 僅かに水が流れるようになった沢を左下に眺めながら進んでいきます。 少し窪んだ谷筋のような所の手前まで来ると、 「落石注意」のの所を左へ折れ曲がっていきます。 その先を右へ折れ曲がっていくと、また少し窪んだのような所の手前を左へ曲がっていきます。 沢の傍まで降っていくと、右へのの少し上流に小滝がありました。 床嶺の家から23分ほどの所になります。
植林地の斜面を更に降っていきます。 左・右と折れ曲がっていくと、トラロープが張られた所に、沢側を向いた近畿自然歩道のが立っています。 床嶺の家から26分ほどの所になります。 正面の道は「助右衛門大桜0.3km・糸井の大カツラ0.8km」、今来た道は「床嶺の家0.5km・東床尾山山頂0.9km」となっています。 道標の手前の樹木にはが取り付けられていました。 「東床尾山直登ルートは沢を渡って尾根に出ます」と書かれたもありました。 何処にその道があるのかと覗っていると、道標のすぐ上流から沢を渡って左の尾根を登っていくがありました。
東床尾山直登ルート
登山道はこの付近で沢を渡ります。
後日に、東床尾山直登ルートを歩きました。 (「東床尾山」, 「東床尾山」, 「東床尾山」を参照)
小滝
沢を渡っていく東床尾山直登ルートは見送って、正面の道を降っていきます。 張られていたトラロープはすぐに終わりになります。 少し先にあるを渡って、沢の左岸を降っていきます。 「足元注意 よく滑ります」のを過ぎて、 沢の近くのが剥き出した所を降っていきます。 近畿自然歩道の道標を過ぎていくと小滝がありました。
背丈の低い植物が茂る所に続く朽ち果てそうなを降っていくと、 石がゴロゴロするに出ます。 木橋を渡り始めると、「登山道はこの周辺で沢を渡ります」「足元注意 よく滑ります」のがありました。 床嶺の家から36分ほどの所になります。
衣谷鉱山精錬所跡
沢の右岸を降っていくと、またが架かっています。 「足元注意 よく滑ります」のの取り付けられた木橋を渡って、沢の左岸を降っていきます。 沢沿いに降っていくと、数段になって流れ落ちるがありました。 そのすぐ先に「鉱山精錬所跡地」の解説板が立っています。 傍にはベンチが2つ設置されていました。 床嶺の家から42分ほどの所になります。
鉱山精錬所跡地(衣谷鉱山精錬所跡)
床尾山の和田山町側の山肌一帯は、古くから金山として栄え、 かつては金の鉱脈が縦横に走り、石の露頭も多く、掘れば必ず金鉱脈に当る鉱山として昭和初期まで採掘されました。 このあたりには精錬所があって、金の精錬(いろいろな鉱物が混ざりあっている石から金のみを取り出すこと)が行われていました。 床尾山の金鉱脈は「竹之内の鉱山」と呼ばれ、ここを含めて数か所の精錬所跡が残っています。
(近畿自然歩道、環境省・兵庫県)
左側の切り開かれたの下を過ぎていきます。 続けて架かっているを二つ渡っていきます。 を降っていくと、 近畿自然歩道の道標が立っていて、「助右衛門大桜」は右にある旨の表記がされています。 衣谷鉱山精錬所跡から4分ほどの所になります。 花の季節ではないのでよく分かりませんでしたが、 川の向こう岸にある大きな木がのようでした。
(逆光になっていて、大桜を上手く写せませんでした)
植林地を降って沢に出るとが架かっています。 木橋に続いてがあります。 4本の丸太が架けられていますが、いずれもかなり古くてグラグラしているし、折れてしまわないかと思いながら何とか渡っていきました。 すぐに、背の高い雑木が茂って石がゴロゴロする浅い谷筋に出ます。 山際まで進んでいくと近畿自然歩道のが立っていて、 正面の道は「糸井の大カツラ0.3km」、今来た道は「助右衛門大桜0.2km・東床尾山山頂1.4km」となっています。
を跨いで、 雑木林になったに続く狭い道を進んでいきます。 植林地になるとが見えてきます。 砂防ダムを過ぎて朽ち果てそうな木の階段を降っていくと、小振りの砂防ダムの先に木橋が見えてきます。
かつら木口
木橋の手前の曲がり角まで来ると、糸井三山がありましたが、掠れて分かり難くなっていました。 を渡ると、 左の際に近畿自然歩道のが立っていて、 右の道は「不動の滝1.5km」、今来た道は「助右衛門大桜0.5km・床嶺の家1.3km・東床尾山山頂1.7km」となっています。 右の際には簡単な解説文とがあります。 前には木箱が置かれていて、「床尾山系イメージマップ」などが書かれたパンフレットが入っていましたが、 いずれもらかん口にあったのとほぼ同じ内容でした。 ここが東床尾山登山口(かつら木口)になります。 衣谷鉱山精錬所跡から18分ほど、床嶺の家から1時間1分ほどで降りて来られました。
東床尾山(839.1m)登山口 ここは(かつら木)です
但馬空港、但馬ドームをはじめ、豊岡、出石、但東の町並み。 氷ノ山、扇ノ山、蘇武岳、来日岳、大江山など広域の山々から久美浜湾越しに日本海、宮津湾と天の橋立。 遠くは丹後半島沖の大島、小島まで望ことが出来る。 839.1mと標高は高くありませんが、その眺望から一等三角点となっています。
山頂までは約90分です。東床尾山から西床尾山までは約60分
2014年10月に来た時には東床尾山まで「約50分の行程」となっていて驚いたものですが、 今回は案内板が新しくなって「山頂までは約90分」に変更されていました。 これなら私の遅い足でも何とかなりそうな時間ですが、 「東床尾山から西床尾山までは約60分」というのは少し厳しいようでした。
糸井の大カツラ
右側すぐの所に糸井の大カツラがあります。 太い根を張り出し、多数の「ひこばえ」が林立する大きな樹木です。 ロープ柵沿いに右へ進んでいくと、に解説板があります。 振り返っての全体像を眺めていきました。
糸井の大カツラ
糸井渓谷の最奥部に立地するカツラの雄株で、高さ35m、枝張り、東西30m、南北31m。 主幹は朽ち大小約80本の「ひこばえ」がその周囲から発生し、旧主幹を保護するような形で林立している。 主幹の朽ちた内径は東西4.4m、南北3.0m。 地上約6mでリョウブ・オオズミの2本がくいこみ、キヅタ・イワガラミ・ツタウルシ・ツタなどが巻きつきコタニワタリが着生している。 カツラの巨木としては全国にまれに見るものである。 昔、この地方の「おお日照り」に際し名僧を招き雨乞いをしたところ、 この木に法衣をかけて祈願し干害を救ったと伝えられているところから、 土地の人はこの木を「衣木」または「大木さん」と称して尊んでいる。
昭和26年6月9日 国天然記念物に指定。
(和田山町)
御願い
大カツラの保護のため、柵内の立ち入りはご遠慮ください。
(朝来市教育委員会)
水源かん養保安林
この保安林は、竹ノ内地域の水資源の確保に役立っています。 森林は、地表に降った雨や雪などを、一旦地下水として蓄え、これを徐々に流しだし、 洪水の調整や、渇水の緩和、きれいな水の確保などの役目を果たしています。 この保安林は、これらの機能を高めるため、特に指定された保安林です。 保安林内においては、次の行為は知事の許可を受けなければなりません。
一、立木竹の伐採及び立木の損傷
二、土石の採取及び樹根の採掘
三、その他土地の形質を変更する行為
森林は国の宝です。 保護育成に努め、後世に引き継いでいきましょう。
たきび・たばこの吸い殻や、ごみの投げ捨てに注意し、樹木を大切に育てましょう。
 (平成9年度設置 兵庫県)
右側の広くなった所に綺麗ながあります。 傍には車を数台ほど止めておける駐車スペースもあります。 路面が綺麗に整地されたを進んでいきます。 2014年10月に来た時には荒れた所もありましたが、車でも十分に通れる状態になっていました。 所々に小規模の砂防ダムがある小川に沿って緩やかに進んでいくと、少し開けた所に出ます。 左の斜面にはがあって、塩ビ管で水が引かれた水場になっていました。
山火事注意!
ひろげよう 森への感謝と 防火の輪
(兵庫県和田山町)
竹ノ内地区
植林地を抜けていくと、正面にが見えてきます。 次の植林地へ入っていくと「水源かん養保安林」の看板があります。 そこに載っているでは、東床尾山は単に「床尾山」となっていました。 植林地を抜けてを渡ると、 左側に近畿自然歩道のが立っていて、 右の道は「不動の滝0.9km」、今来た道は「糸井の大カツラ0.6km」となっています。 右側に車を止めておいた駐車スペースがあります。 かつら木口から14分ほどで到着しました。
保安林
大切にしましょう
設置 昭和59年度
(兵庫県)
(国指定・天然記念物) 糸井の大カツラ 600M
現地の駐車スペースには限りがあります。 また自然愛護と合わせ、ここからの車はご遠慮ください。
(和田山町教育委員会)
水源かん養保安林
保安林内では、許可なく立木竹を損傷し、土石、樹木を採掘し、土地形質を変更する等の行為をしてはなりません。
=山火事注意=
(兵庫県)