千丈ヶ嶽
概 要 千丈ヶ嶽は、与謝野町と福知山市の境にある標高832.4mの山で、大江山連峰の中央に位置しています。 山頂からは山並みを見渡せる眺めが広がります。 今回は南側の天座地区から鬼嶽稲荷神社園地を経て千丈ヶ嶽まで登るルートを歩きます。
起 点 福知山市 天座地区
終 点 福知山市 天座地区
天座地区…車回転場…源頼光の腰かけ岩…鬼丸稲荷大神…鬼嶽稲荷神社園地…815m峰…千丈ヶ嶽…酒呑童子の供養塔…鬼嶽稲荷神社園地…源頼光の腰かけ岩…尾崎神社…車回転場…天座地区
所要時間 5時間10分
歩いて... 鬼嶽稲荷神社園地までは荒れた所や分り難い所もありますが、桃テープが点々と続いてルートを示しています。 「源頼光の腰かけ岩」までは登り坂が続き、かなり汗を掻きました。 「源頼光の腰かけ岩」からは斜面を横切るように続く細い小径になります。 鬼嶽稲荷神社園地から千丈ヶ嶽までは分かり易い道ですが、段差の高い横木の階段があります。
関連メモ 千丈ヶ嶽, 大江山連峰, 千丈ヶ嶽, 鬼の洞窟, 鬼嶽稲荷神社園地
コース紹介
天座地区
豊岡市但東町から県道63号で神懸峠を越えて福知山市へ入っていきます。 国道176号の市場交差点に出て、少し右へ進んだ所にある南島交差点から天座地区を通る二車線の府道63号に入っていきます。 一車線の所を過ぎて再び二車線になると、雲原川に流れ込む大西川にが架かっています。 小橋を渡った先の民家を過ぎた所に登尾地区へのがあります。 左へ分かれていく道に入って200mほど進んでいくと、小さな十字路の先の路肩が広くなっています。 この先に駐車出来る所があるかどうか分からないので、ここに車を止めて歩いていくことにしました。
結果的には、この先にも路肩が広がって駐車出来そうな所がありました。
車回転場
駐車地の先へ進み始めると、すぐの所に広いのような所があります。 ここにも車を止められそうです。 狭くなった谷筋を進んでいくと、が建っています。 小屋を過ぎて谷筋が広がっての集落が見えてくると、路肩が広がって車を止められそうな所があります。 少し左へ曲がりながら進んで最奥の民家まで来ると、車道は終わりになります。 駐車地から12分ほどの所になります。 車を数台は止められそうな広さがありますが、車の回転場のようです。
車回転場から右へ登っていくがあります。 尾崎神社へ続く道ですが、この時には柵が閉じられていて通れませんでした。
車回転場の正面に続くを進んでいきます。 少し右へ曲がりながら進んでいくとがあります。 右前方の道を進んでいくと、土管が埋設されたを過ぎていきます。 植林地を軽く登っていくと分岐があります。 地形図に実線で載っている道は正面へ続いていますが、 戻るように続くを登っていきます。
を左へ曲がりながら登っていくと、右下に沢が流れるようになります。 程なくしてが明るくなってきます。 植林地を抜けると左右に通る道に出ます。 車回転場から9分ほどの所になります。 左脇には「天座〜大江山稲荷神社へ」の(*)が立っていて、左の道を指しています。 を少し降っていくと尾崎神社がありますが、下山時に訪ねることにします。 ここは鬼嶽稲荷神社園地に向ってを登っていきます。
*「大江山稲荷神社」とは鬼嶽稲荷神社のことのようです。
所々にが巻かれている広い地道を軽く登っていきます。 程なくして、が茂る明るい所を曲がりながら進んでいきます。 は荒れておらず、軽トラなら通れる道が続きます。 右の谷筋にはが見られますが、棚田の跡でしょうか。 道端に廃棄された朽ち果てた車を過ぎていきます。
背丈の低いが生える所を過ぎていきます。 所々に巻かれたを確認しながら登っていきます。 急傾斜ではありませんが、次第に汗が噴き出してくるので袖で拭いながら登っていくと標識が立っています。 車回転場から28分ほどの所になります。 脇には「源頼光伝説道 火の谷」のが倒れています。 軽トラなら通れる道はここで終って、 この先は荒れ気味のになります。
「京都府豊かな森を育てる府民税」を活用して整備しました。
が茂る明るい所を過ぎていきます。 沢沿いに出ると、沢の右側にも道のようなものが見られますが、 桃テープが巻かれたの道を登っていきます。 谷底から少し離れて、適度な間隔で続く桃テープを辿りながらを登っていきます。 傾斜が緩やかになると、小岩がゴロゴロするに出ます。 道は不明瞭ですが、小岩が見られる谷底を登っていきます。
桃テープを辿って、左・右と曲がりながらを登っていきます。 道が明瞭になると、剥き出すの脇を過ぎていきます。 傾斜が緩やかな谷底に出て、左へ曲がってを登っていきます。 桃テープを辿って右へ曲がって、を登っていきます。 次第に浅くなる谷筋を登っていくと、大岩の脇を過ぎていきます。
源頼光の腰かけ岩
更に続く桃テープを辿りながらを登っていきます。 時折涼やかな風が吹いてきて癒やされますが、登り坂が続いて汗が噴き出してきます。 の脇を過ぎていきます。 谷底に続くの脇を登っていきます。 丸太橋を渡ると大岩があります。 車回転場から1時間2分ほどの所になります。 岩の袂には「源頼光の腰かけ岩」の標識があります。 大岩の裏側へ明瞭な道が続いていて紛らわしいのですが、 ここで右へ戻るように曲がって、斜面に続く僅かなを進んでいきます。
源頼光の腰かけ岩
源頼光一行は、酒呑童子を退治するため、この火の谷を大江山に向って歩いて行きました。 その途中、この大きな岩に腰かけて休んだと伝えられている。 この岩に登って谷を眺めてください。 眺めは最高である。
シダ類が少し生える所を進んでいくと、樹木にが巻かれていて安心します。 次第にはっきりしてくる小径を登っていくとに着きます。 脇には「天座・北原」の標識が立っていますが、何処を指しているのか分り難くなっています。 左へ回り込んで、斜面に続くを進んでいきます。 は前後の傾斜は少ないものの左右に傾いていて、歩き難い思いをしながら進んでいきます。 落ち葉が厚く積もる小径を軽く登っていくと、また小尾根に着きます。 源頼光の腰かけ岩から10分ほどの所になります。
左へ回り込んでいくと、樹間から僅かにが見える所があります。 程なくして、剥き出すの下を進むようになります。 しばらく続く岩群の下を進んでいくとが見えてきます。 傾いて歩き難い小径を登っていくと小尾根に着きます。 源頼光の腰かけ岩から16分ほどの所になります。 ここでも回り込んでいきます。
左右の傾きが減って歩き易い所もあるを進んでいきます。 剥き出すを過ぎていきます。 少し左へ曲がって、へ向って降っていきます。 道を塞ぐを避けていきます。 剥き出す岩を過ぎていくと、谷筋を右へ回り込んでいきます。
などが少し茂る斜面を登っていきます。 少し左へ回り込むように進んでいくと、右下にが剥き出しています。 左脇にある「福知山市天座」のを過ぎていきます。 剥き出す岩まで来ると分岐があります。 源頼光の腰かけ岩から27分ほどの所になります。 角には半壊したがあって、 右の道は「鬼の洞窟」、今来た道は「天座」となっています。 鬼の洞窟(*)は以前に訪ねているので、今回は省略します。
鬼の洞窟は「鬼の洞窟」を参照。
鬼丸稲荷大神
歩き易くなった道を進んでいくと、すぐにが見えてきます。 石垣の左上にが見えるので立ち寄っていきます。 すぐに鬼丸稲荷大神があります。 手前には「正一位鬼丸稲荷大神」と刻まれたがあります。 その奥には小さな鳥居と、以前に使われていたと思われる扁額があります。 左側の大きめの鳥居の奥に、「玉嶽大明神」の扁額が掛かるがあります。
鬼嶽稲荷神社園地
小径に戻って進んでいくと、程なくしてが見えてきます。 岩盤を削ったを登っていきます。 石垣の下を登っていくと、鬼嶽稲荷神社園地に着きます。 源頼光の腰かけ岩から34分ほどで登って来られました。 登り着いた所には「鬼の洞窟300m」の標識が立っています。 正面には「」と「」のが設置されています。
鬼の洞窟 300m→
鬼の洞窟に続く下方の山道は、荒れた箇所や細く急な箇所があります。 入られる場合は自己責任で十分注意してください。
福知山市観光協会 大江支部
丹後天橋立大江山国定公園
丹後半島海岸地区  丹後天橋立大江山国定公園は丹後半島の「海岸と美しい海」、半島中央の「高原と多様な自然」、 大江山を中心とした「連峰と雄大な景観」が見られます。 丹後半島海岸地区は日本海に面し、砂丘や奇岩、砂州、島、岬など、さまざまな海岸景観が見られます。 また、浦島伝説や日本三景の天橋立、伊根の舟屋など歴史・文化景観も多様です。
世屋高原地区  世屋高原地区は丹後半島のほぼ中央に位置し、標高500m〜600mの稜線が連なる高原です。 この地区は、近畿でも有数のブナ・ミズナラ等の落葉広葉樹林や希少な動植物、渓流、湿原、 山頂から真下に海を見下ろす半島ならではの眺望景観があり、 棚田などの文化景観を含み、さまざまな自然風景を見ることが出来ます。
大江山連峰地区  大江山連峰地区は丹後半島の南に位置し、標高600m〜800mの稜線が東西に連なっている連山地形です。 連山の山頂からは360度の視界が広がるパノラマ景観や、稜線からの山間景観、鬼嶽稲荷神社から見る雲海など、 さまざまな自然風景を見ることができます。
環境省・京都府
大江山周辺案内
鬼嶽稲荷神社  昔、神社はもっと頂上近くにあったといわれており、社殿が現在地に移されたのは19世紀中頃の弘化年間とされています。 この時、伏見稲荷大社の分霊を勧請し、名を鬼嶽稲荷に改めました。 神社の周辺はブナの原生林が点在し、雲海の絶景ポイントとしても知られています。
ブナ林  大江山山頂(千丈ヶ嶽)から200m近く標高の低い鬼嶽稲荷神社周辺では、ブナ、トチノキ等の大木も多くみられ、 近畿地方において有数の貴重なブナの自然植生とともに社寺林の威厳のある景観を楽しめます。
雲海  10月下旬の早朝、雲海が広がり見ごろになります。 朝陽があたりを朱色に染めて昇りはじめると、さざ波のように広がる雲間から、 山並みがまるで島々のように白い海に浮かぶ幻想的な光景が見られます。
ヒュウガミズキ  科名:マンサク科 属名:トサミズキ属 花:3月〜4月
大江山山系で発見された植物で、明智日向光秀(みつひで)の所領だった丹波の地(京都府北部)に多く植えられたという説があります。
右側には社務所があって、その前に鬼嶽稲荷神社があります。 脇には「鬼嶽神社由緒碑」と題した石碑があります。 旧字体で書かれていて読めない文字もありますが、碑文を載せておきます。 社務所を過ぎた所にがあります。 手前のベンチが並んだ所には「」と題した解説板があって、ここから見える山並みが描かれています。 福知山十景の解説板もあって、大江山連峰・ブナの原生林・雲海などが紹介されています。 入口には「」があって、大江山連峰のイラスト図が載っています。 休憩所の中には「ここからの眺望」と題した細長い大きな絵図が掲げられています。 手前の樹木が邪魔をしているのが残念ですが、 に山並みが見えます。 車止めの先には(*)などへの道がありますが、 以前に訪ねているので今回は省略します。
鬼嶽不動尊などへの道は「千丈ヶ嶽」を参照。
後日に、東側から鬼嶽稲荷神社園地へ登る道を歩きました。 (「鬼嶽稲荷神社園地」を参照)
鬼嶽神社由緒碑
御鎮座ハ遠ク上古ニ係リ社伝ニ依レバ開化天皇之王子日子坐命崇 神天皇之朝青葉山之_賊土蜘蛛ヲ討伐之途北原ヲ経テ与謝大山御 嶽ニ登リ神籬ヲ樹テ天神地祇ヲ祭リ祈誓ヲ罩メラレ神助ヲ得テ遂 ニ妖賊ヲ亡シ皇化ヲ布カレ又其王子但波道主命四道将軍勅ヲ奉ジ テ山陰地方_撫ノ際父命之御遺跡ナル當社ニ奉幣祈願セラル爾来 御嶽之神籬ト称シ上下之尊崇殊ニ厚シ平安朝ニ降リ丹後之国司在 原棟梁屡々参向社殿ヲ建立シテ御嶽大明神ト崇メタル一絛帝ノ朝 當山ノ一部ニ悪鬼酒顛童子篭窟シ正暦元年三月源頼光勅ヲ奉ジテ 追討ニ向ヒ當社ニ祈願神勅ヲ蒙リ悪鬼ヲ誅戮セラレシヨリ朝野挙 テ崇敬シ鬼嶽大明神ト尊稱スルニ至ル爾後累代国主ノ崇敬篤ク殊 ニ宮津藩主本荘候深ク敬仰アリ神_額ヲ揮毫奉納セラル弘化五年 二月伏見稲荷神社ヨリ正一位鬼嶽稲荷大明神の神号ヲ贈ラレ上下 遠近之崇敬聚マリ昭和十一年五月村社ニ昇格崇敬信徒京阪地方ニ 千五百余ニ及ビ神徳愈々顕著也  塩見愛泉識
鬼嶽稲荷神社
ここは大江山(千丈ヶ嶽・標高832.5m)の八合目海抜約640mのところ、頂上まであと約1.2kmです。 ここ鬼嶽稲荷の一帯はブナの原生林で多様な植生がみられ多くの昆虫や鳥獣が生息しており、まさに野性の宝庫です。 昔、神社はもっと頂上近くにあったと伝え、人々は大江山のことを御嶽と呼んでいました。 社伝では、往古、四道将軍として当地へ来た丹波道主命が父、日子坐王の旧蹟に神祠を建立したと伝えています。 又、この一帯に修験の遺跡も多く残っています。 本殿に向かって右手の小祠(はしくらさん)も、その一つです。 大江山は修験の山でもあったのです。 社殿が現在地に移されたのは、弘化年間(19世紀中頃)と思われ、 このとき伏見稲荷大社の分霊を勧請し、鬼嶽稲荷と名を改めました。 以来、当地方の主産業であった養蚕の神、稲作の神として、農民たちの篤い崇敬を受けてきました。 本殿の前の狐の石像をご覧下さい。 狐の尻尾は道祖神を思わせます。 農民達の豊穣への祈りがこめられているのでしょう。 秋の早朝、ここからの雲海の眺めは絶景です。 特に日の出の瞬間「ぎ来光」は神秘的で、美しい紅葉と共に、多くの来山者を迎えています。
福知山十景
大江山連峰・ブナの原生林・雲海  大江山は「酒呑童子」をはじめとする鬼伝説が残る神秘的な山です。 また自然の宝庫で、ハイキングにも最適の地です。 秋に8合目の鬼嶽稲荷神社から見渡す雲海は、乳白の中に山々が島のように浮かんで見えます。 ブナ林は原生林として残る貴重な森です。 平成19年8月3日に国定公園に指定されました。
福知山十景めぐり
大原神社と産屋 〜約23km〜 福知山城と福知山通り 〜約1km〜 由良川と音無瀬橋と花火大会 〜約10km〜 天寧寺 〜約25km〜 小倉の玄武岩 〜約23km〜 長安寺 〜約7km〜 三段池公園 〜約1km〜 元伊勢三社(外宮〜約3km〜内宮〜約0.4km〜天岩) 〜約5km〜 二瀬川渓流 〜約6km〜 大江山連峰・ブナの原生林・雲海
福知山市観光振興課
落ち着いたところで、千丈ヶ嶽へ向っていきます。 登り着いた所の左側にあるを過ぎていきます。 すぐの所に登山口があります。 「大江山登山道 山頂まで1100m」のが立っていて、 傍に「京都の自然二百選」の標識もあります。 近畿自然歩道「大江山伝説のみち・鬼の山コース」のも立っていて、 この先の道は「千丈ヶ嶽1.1km」、今来た道は「二瀬川バス停5.9km・酒呑童子の里5.3km」となっています。
バイオトイレ
どなたでも、ご自由にお使いください。
・このトイレは、水洗式でも汲み取り式でもありません。
・オガクズを使い糞尿を微生物の働きで有効な資源(肥料)としてリサイクル処理します。
・臭いがなく自然を汚さないバイオトイレで自然環境の保護と大切な水環境を改善することができます。
京都の自然二百選
大江山
国定公園内につき、植物を摘みとらないでください。
擬木の手摺りが設置されたを登っていきます。 左へ曲がって、を更に登っていきます。 段差が高くて、膝を高く持ち上げるようにしながら登っていきます。 階段が途切れた道を、小さく曲がりながら登っていきます。 再び現れる横木の階段を右へ曲がりながら登っていくと分岐があります。 鬼嶽稲荷神社園地から8分ほどの所になります。 角にはが立っていて、 右へ曲がりながら続く横木の階段は「千丈ヶ嶽990m」、正面の斜面を横切るように続く小径は「酒呑童子供養塔」となっています。 供養塔を指す板には「約15分 林道を進み分岐を登った先」と書き込まれています。 供養塔は下山時に訪ねることにして、先ずは山頂を目指して横木の階段を登っていきます。
は段差が高くて歩き難いので、脇に足を置いたりしながら登っていきます。 階段が途切れた道を登っていくと、が設置されています。 右へ曲がって、また現れるを登っていきます。 少し左へ曲がりながら登って階段が途切れると、がゴロゴロする所を登っていきます。 程なくして、緩やかで歩き易い道になります。
緩やかな道を進んでいくと、またが現れます。 階段が終ると、またになります。 程なくして軽いになりますが楽勝です。 少し曲がりながら登っていくと、明るい所にベンチが設置されています。 鬼嶽稲荷神社園地から24分ほどの所になります。 すぐ先には「千丈ヶ嶽まで500m」の標識が立っていますが、退色して判読し難くなっています。 左側が開けていてを眺められますが、樹木が育っていて、以前よりも眺めは広がりません。
815m峰
ベンチの先に続くを登っていきます。 少し登っていくと、の左肩を過ぎていきます。 右の高みが地形図に載っている815m峰のようですが、立ち寄るのは省略します。 吹き上がってくる涼やかな風に癒やされながら、になった道を進んでいきます。 降り坂になると、程なくしてを過ぎていきます。 軽く登って、僅かな高みを過ぎていきます。
を緩やかに降っていきます。 ベンチが見えてくると、浅い鞍部にある分岐に着きます。 鬼嶽稲荷神社園地から30分ほどの所になります。 手前には向こう側を向いた真新しいが立っていて、 左の道は「(与謝野町側)加悦双峰公園・赤石岳」、今来た道は「(大江町側)鬼嶽稲荷神社」となっています。 左側には疲れ気味のが立っていて、 左の道は「双峰・天座1.2km」、 正面の道は「千丈ヶ嶽0.3km」、今来た道は「鬼嶽稲荷神社0.8km」となっています。 右側には近畿自然歩道「大江山伝説のみち・鬼の山コース」のが立っていて、 正面の道は「千丈ヶ嶽0.3km」、今来た道は「鬼嶽稲荷神社0.8km」となっています。
千丈ヶ嶽 (標高832.4m)
正面に続く緩やかな道を進んでいくと、程なくして軽いになります。 緩やかになった所を過ぎると、再びになります。 傾斜が増してくると、先の方にが見えてきます。 森を抜けて、石がゴロゴロするを登っていきます。 左から回り込むように登っていくと、広くなった千丈ヶ嶽の山頂に着きます。 手前には「千丈ヶ岳」があるので、地形図に載っている832.4m峰になるようです。 鬼嶽稲荷神社園地から37分ほどで登って来られました。 中ほどには「丹後天橋立大江山国定公園」の案内板があって、 「」が載っています。
丹後天橋立大江山国定公園
「丹後天橋立大江山国定公園」は、2007年8月に全国で56番目の国定公園として誕生しました。 当地区は、丹後半島の南に位置し、標高600m〜800mの稜線が東西に連なっている連山地形です。 三岳山から大江山連峰にかけての山々は、古くからの伝説の山、信仰の山として親しまれてきた美しく雄大な姿を有する名山です。 また、貴重な植物の宝庫として知られ、秋には、見事な雲海も見ることができます。
大江山連峰地区  大江山連峰は丹後半島の南に位置し、標高600m〜800mの稜線が東西に連なっている連山地形です。 連山の山頂からは360度の視界が広がるパノラマ景観や、稜線からの山麓景観、鬼嶽稲荷神社から見る雲海など、 さまざまな自然風景を見ることができます。
鬼嶽稲荷神社  昔、神社はもっと山頂近くにあったといわれており、社殿が現在地に移されたのは19世紀中頃の弘化年間とされています。 この時、伏見稲荷大社の分霊を勧請し、名を鬼嶽稲荷に改めました。 神社の周辺にはブナの原生林が点在し、雲海の絶景ポイントとしても知られています。
ブナ林  大江山(千丈ヶ嶽・832.5m)の8合目にある鬼嶽稲荷神社周辺では、ブナ、トチノキ等の大木も多く見られ、 貴重なブナの自然植生とともに社寺林の威厳ある景観が楽しめます。
雲海  10月下旬の早朝、雲海が広がり見ごろになります。 朝陽があたり朱色に染めて昇りはじめると、さざ波のように広がる雲間から、 山並みがまるで島々のように白い海に幻想的な光景が見られます。
ヒョウガミズキ  大江山山系で初めて発見されたミズキの種類で、 この地方を領地としていた明智日向守光秀にちなんで名付けられたという説があります。
毛原の棚田(京都府選定文化的景観)  毛原集落は大江山南麓の山間にある小さな集落で、日本の棚田百選に認定された約600枚の棚田が広がっています。 平安時代の「今昔物語」等には、この地方にある元普(不)甲道を舞台として物語も伝わっており、 伝説と里山風景を楽しむことができます。
二瀬川渓流  浸食作用によってできた奇岩と清流が織りなす風景は四季折々の美しさを楽しめますが、特に秋の紅葉は見事です。 また、渓流沿いには遊歩道が整備されており、この渓流を跨ぐように吊り橋「新童子橋」が設けられています。
環境省・京都府・福知山市
山頂には「大江山山頂」「千丈ヶ嶽 832m」の標識があります。 近畿自然歩道の標識もありますが、文字は消えていて判読できません。 西側には「大江山連峰」と題したがあって、 「赤石ヶ岳736m・千丈ヶ嶽833m・鳩ヶ峰746m・鍋塚763m」となっています。 西側には山並みを眺められます。
へ少し降った所からも山並みを眺められます。
にも少し山並みが見えます。 もあって、ひと休みするのに良さそうです。 お昼には少し早い時刻でしたが、ベンチに腰かけて昼食タイムにしました。
大江山で見られる植物
ヒュウガミズキ
マンサク科
蛇紋岩地等の痩せ山に生える落葉低木。 高さ2〜3m。 葉の下面は多少白色を帯び、側脈5〜7対。 鋸歯の先はやや芒状に突出する。 花期は3〜4月。 花は葉に先立つ。 花弁は黄色。
マルバマンサク
マンサク科
葉は倒卵状または倒卵円状となって先が円くなり、成葉は殆ど無毛。 花は黄色。
タンゴグミ
グミ科
大江山の蛇紋岩地に生える落葉低木。 葉は倒卵状楕円形で先は急に尖って鈍端。 基部はやや円形となり長さ3〜6cm、幅1.5〜4cm。 やや厚く、上面にはやや密に宿存性赤褐色の鱗片があり、下面は銀色の鱗片に赤褐色の鱗片が混生する。
タニウツギ
スイカズラ科
新しく崩れた土地等にもよく生える。 高さ2〜5m。 若枝は紫褐色で、毛を散生。 ずいはやや大きく白い。 葉は先が鋭尖頭、小鋸歯縁で、表面には短毛が密生し、裏面も毛を密生、長さ4〜11cm。
ブナ
ブナ科
温帯の山地の肥沃な土壌にしばしば群生する。 高さ30m。 樹皮は灰白色または暗白色で割れ目がない。 若枝は暗紫色。
イタヤカエデ
カエデ科
高さ20m。 若枝は無毛。 葉はやや小形で5〜7中裂、若いときは基部近くまで深裂。 基部は円〜浅心形。 葉の裂片は殆ど全縁で鋭突頭。 無毛で裏面基部脈肢だけに毛がある。
タムシバ
モクレン科
山地に生え、樹幹は直立して分枝する。 枝はやや細く無毛。 葉芽は小さく無毛、花芽は大きく密に白毛がある。 葉は広披針形〜卵状長楕円形で無毛、下面は白色を帯びる。 長さ6〜14cm。 噛むと甘みがあり佳香がある。
ミヤマカタバミ
カタバミ科
山の木陰に生える多年草。 地下茎は太く、密に葉柄基部に包まれる。 小葉は幅2.5〜4cm、かどはやや尖った円頭。
ヒゴスミレ
スミレ科
山地に生える多年草。 葉は5全裂。 各小葉は更に分裂する。 花期は4〜5月。 白色で紫条があり、多少香気がある。 がくの付属体は長く、時に歯牙がある。
マムシグサ
サトイモ科
山中に生える多年草。 地下茎は半球形。 鱗葉は2〜3枚、葉は2個。 小葉は鳥趾状に5〜13枚つき、鋭尖頭、全縁または不揃いな鋸歯があり中央裂片が最大。
環境省・京都府・福知山市
お腹が満ちたところで、千丈ヶ嶽から下山していきます。 北には大江山連峰(*)が続いていますが、 今回は駐車地に戻るべく、を引き返していきます。 石がゴロゴロする所を降っていくと、の中へ入っていきます。 少し降っていくとになります。 軽く降って緩やかになると、鬼嶽稲荷神社園地から登ってきた分岐に戻ってきます。 千丈ヶ嶽から5分ほどの所になります。 登ってきた道を引き返しても良いのですが、酒呑童子の供養塔を訪ねていくべく、右の道を進んでいきます。
*北へ続く大江山連峰は「大江山連峰」を参照。
酒呑童子の供養塔
緩やかな道を進んでいくと、程なくして「千丈ヶ嶽330m」のを過ぎていきます。 広い尾根に続く道を軽く降っていくと、左側に小尾根が現れます。 明瞭な目印はありませんが、ψ形の樹木の先の赤テープ(*)が巻かれた辺りから曲がっていきます。 小尾根を進み始めると、に導くような桃テープが見られます。 以前に来た時には小尾根の右から登ってきましたが、今回は左の谷筋を降ることにします。 すぐに浅い谷筋に降りて、桃テープが続くを降っていきます。 前方が明るくなってくると、小祠があるが見えてきます。 小広い所に出ると、右の山際に酒呑童子の供養塔があります。 千丈ヶ嶽から13分ほどの所になります。 手前の小祠には何かが祀られているように思えますが、扉が施錠されていて確認出来ませんでした。
*正面の道は「千丈ヶ嶽」を参照。
酒呑童子の供養碑
「酒呑童子断迷開悟」(酒呑童子迷いを断って悟りを開け)と刻まれています。 この天座には、酒呑童子の命日八月十日に、鎌など刃物を一切使わないで、仕事を休み、 この碑の前で大般若経をあげ、酒呑童子の霊を慰める「鎌止め」の風習がありました。 酒呑童子は恐い鬼だったが、天座には何も被害をしなかった。
左へ続く緩やかなを進んでいきます。 少し左へ曲がりながら降っていくと、ヘアピン状に曲がっていきます。 少し降っていくと、地形図に実線で載っているに出ます。 以前には見かけませんでしたが、脇に「酒呑童子供養塔」の標識が立っていて、今来た道を指しています。 左へ曲がって、を軽く降っていきます。 緩やかな所を過ぎて降っていくと、に右へ曲がっていきます。 酒呑童子の供養塔から9分ほどの所になります。 以前には見かけませんでしたが、ここにも「酒呑童子供養塔」の標識が立っていて、今来た道を指しています。 ここで林道と分れて、正面の石が並べられた所から斜面を降っていきます。
崩れやすい斜面を少し降ると、左側にしっかりしたが現れます。 少し降った先を、曲がりながら登っていきます。 僅かなに出て、左へ回り込んでいきます。 の斜面を横切るように進んでいきます。 程なくして、標識が立つ登山道の曲がり角に出ます。 酒呑童子の供養塔から13分ほどの所になります。
鬼嶽稲荷神社園地
右へ続くを降っていきます。 階段が途切れた先を曲がっていきます。 擬木の手摺りが設置されたを降っていきます。 傾斜が弛んだ先を、曲がりながら降っていきます。 左へ曲がりながら降っていくと、「大江山登山道 山頂まで1100m」の標柱が立つの端にある登山口に降り立ちます。 酒呑童子の供養塔から19分ほどで降りて来られました。 大江山休憩所へ行って、景色を眺めながら休憩していきます。
落ち着いたところで、登り着いた「鬼の洞窟300m」の標識が立つ所からを降っていきます。 石垣の下を過ぎて、岩盤を削ったを滑らないよう注意しながら降っていきます。 岩の袂を回り込むように進んでいくと、鬼丸稲荷大神へのに出ます。 左前方の道を降っていくと、鬼の洞窟への分岐に出ます。 鬼嶽稲荷神社園地から3分ほどの所になります。
「天座」の標識が指す正面の小径を進んでいくと、すぐに右脇にある「福知山市天座」のを過ぎていきます。 少し右へ回り込むように続くを降っていきます。 を左へ回り込んでいきます。 剥き出す岩を過ぎて、道を塞ぐを避けて登っていきます。 少し右へ曲がりながら登っていくと小尾根に出ます。 鬼嶽稲荷神社園地から12分ほどの所になります。
右へ回り込むように続くを降っていきます。 剥き出すの下を進んでいきます。 右の尾根が次第に低くなって来ると、が道を塞いでいます。 倒木を跨いでいくと、左の樹間に僅かにが見えます。 程なくして小尾根に出ます。 鬼嶽稲荷神社園地から16分ほどの所になります。
源頼光の腰かけ岩
右へ回り込んで、斜面に続くを進んでいきます。 左右に傾いて歩き難い小径を進んでいくと、「天座・北原」の標識が立つに出ます。 右へ回り込んで、斜面に続くを降っていきます。 少し降っていくと、小径からが分れています。 このまま左の小径を降ると源頼光の腰かけ岩の少し下に出るので、元来た右の踏み跡を進んでいきます。 僅かな踏み跡を降って谷筋に出ると、源頼光の腰かけ岩に着きます。 鬼嶽稲荷神社園地から24分ほどの所になります。
源頼光の腰かけ岩
源頼光一行は、酒呑童子を退治するため、この火の谷を大江山に向って歩いて行きました。 その途中、この大きな岩に腰かけて休んだと伝えられている。 この岩に登って谷を眺めてください。 眺めは最高である。
水が少し流れる沢に架かるを渡っていきます。 谷筋のに続く道を降っていきます。 しばらく降っていくと、の脇を過ぎていきます。 が茂った明るい所を過ぎていきます。 程なくして、左に大岩がありますが、登ってきた時ほどは大きく感じません。
が見られる谷底を降っていきます。 谷筋のを曲がりながら降っていきます。 が茂る所を過ぎていきます。 の脇を降っていきます。 左・右と曲がりながら谷筋を降っていきます。
所々に巻かれたを辿りながら谷筋を降っていきます。 道は不明瞭ですが、僅かなを辿りながら降っていきます。 やがてが茂る明るい所を過ぎていきます。 次第に歩き易い道になると、倒れた「源頼光伝説道 火の谷」のがあります。 源頼光の腰かけ岩から23分ほどの所になります。 ここからは軽トラでも通れる道になります。
「京都府豊かな森を育てる府民税」を活用して整備しました。
背丈の低いが生える所を過ぎていきます。 道端にされた朽ち果てた車を過ぎていきます。 が茂る明るい所を曲がりながら降っていきます。 開けた所に出ると、「天座〜大江山稲荷神社へ」の標識が立つ分岐に戻ってきます。 源頼光の腰かけ岩から39分ほどの所になります。 元来た道は右へ続いていますが、左の沢を渡っていくを進んでいきます。
尾崎神社
左へ曲がりながら進んでいくとがありますが、右側の道を降っていきます。 右へ曲がりながら山際を降っていくとが見えてきます。 お堂の傍まで降りていくと、左側に「尾崎神社」の扁額が掛かるがあります。 鳥居をくぐっていくと、左の石垣の上にがあります。 石段を登って石灯籠と狛犬を過ぎると、覆い屋に収められた社殿があります。 由緒を記したものは見かけませんが、これが尾崎神社のようです。 情報によると、以前は十二社権現といい、祭神は伊邪奈諾尊・伊邪奈美尊とのことです。 源頼光の腰かけ岩から43分ほどの所になります。
社殿の様子を眺めていきます。 正面にはが彫られています。 扉にはが施されています。 左右にもの板があります。 社殿の左右には、の組があります。
鳥居をくぐって尾崎神社から出ると、正面にがあります。 扁額などは見かけませんが、情報によると弥勒堂というようです。 お堂の前のを進んでいきます。 が茂って分り難くなっている道らしき所を、少し右へ曲がりながら進んでいきます。 程なくして、地面に寝そべって用を成さないを過ぎていきます。 左から右へ曲がりながら進んでいくと、最初に歩いていった地道に出ます。
車回転場
左へ曲がって、を降っていきます。 護岸された沢まで来るとに出ます。 護岸された沢に沿ってを軽く降っていきます。 少し左へ曲がって最奥の民家を過ぎると、車の回転場になっている車道の終点に出ます。 尾崎神社から8分ほどの所になります。
天座地区
民家が散在するの集落を進んでいきます。 が広がって車を止められそうな所を過ぎていきます。 谷筋が狭くなってくると、を過ぎていきます。 護岸されたに進んでいきます。 谷筋が広がってくると、車を止められそうな広いのような所があります。 造成地のような所を過ぎると、すぐの所に車を止めておいた駐車地があります。 車回転場から12分ほどで到着しました。