磯砂山
概 要 磯砂山は京丹後市の峰山町と大宮町の境に聳える標高660.9mの山です。 日本最古の羽衣伝説が残され、天女が水浴びをしたとされる女池もあります。 山頂からは山並みなどを見渡せる360度の大パノラマが広がります。 今回は大萱地区の林道の途中から谷筋を詰め、稜線に出て山頂へ登り、西側の尾根を降るルートを歩きます。
起 点 京丹後市峰山町 大萱地区
終 点 京丹後市峰山町 大萱地区
大萱地区…登山口…滝…滝…尾根取付…稜線…磯砂山…展望地…尾根の肩…茂地分岐…尾根の肩…谷筋…登山口…大萱地区
所要時間 3時間50分
歩いて... 谷筋には沢が流れ大小の滝があります。 道には赤・桃・黄などのテープが巻かれた樹木が続いてルートを示しています。 谷筋から分かれて尾根を登っていくと、テープを見掛けなくなります。 山頂から北東へ延びる稜線に出る手前には急斜面があって、 木の幹や根に掴まりながらスローペースでの登りが続きました。
関連メモ 磯砂山, 磯砂山, 磯砂山, 磯砂山, 磯砂山
コース紹介
大萱地区
京丹後市峰山町にある比治山トンネルを抜けて国道312号を東進し、 八大荒神の森を過ぎた所にある路肩が広がった所の手前を右折して大橋を渡るとがあります。 角には背の高い標識が立っていて、右の道は「脇松 茂地 いさなご登山 茂地口」、左の道は「大門 大萱 いさなご登山 御滝口」となっています。 左前方の道を進んで大萱橋を渡っていくとがあります。 川向こうに建つ最奥の民家への道を分けていくと舗装路は終わりになります。 以前に来た時には手前にあるに車を止めさせて頂いて歩いていきましたが、 今回は奥へ続く地道の林道御滝線を更に進んでいきます。 林道は抉れた所が補修されていて、車での走行に問題はありませんでした。 地形図に載っている実線の道と破線の道のまで来ると「南無阿弥陀佛」の石碑があって、「いさなごさん」の標識が置かれています。 石碑には「右 やま 左 かや」とも刻まれているようです。 林道を更に進んでいくと登山口の入口にが架かっています。 ここに車を止めても良いのですが、狭くて邪魔になりそうなので、更に奥へ進んでいきます。 少し先を左へ曲がって切通を抜けていくと車を何台も止められる広い所があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
空き地から登山口までの道は「磯砂山」も参照)
登山口
林道を引き返し、すぐにあるを右へ曲がりながら降っていきます。 大萱川沿いに出て降っていくとが見えてきます。 橋を渡ると、道が二手に分かれている磯砂山への登山口があります。 駐車地から3分ほどの所になります。 山際には半壊した「いさなごさん」の標識があります。 以前に来た時にはから登ったので、 今回はから登っていきます。
右へ曲がりながら進んでいくとに出ます。 が巻き付けられた木の所から沢を渡っていきます。 赤・桃・黄などのテープが巻かれた樹木が、この先にかけて点々と続いていてルートを示しています。 沢の左側を進み始めると、すぐに広いに出ます。 左側にも踏み跡が見られますが、沢を渡って右側の荒れた道を進んでいきます。 岩がゴロゴロする沢を倒木を跨いだりしながら進んでいくと、程なくして歩き易い道になります。 左側には岩が剥き出すが見えます。
沢のに続く道を進んでいきます。 心地良いを響かせている沢を眺めながら進んでいきます。 テープが巻かれた倒木まで来るとに出ます。 登山口から9分ほどの所になります。 対岸にあるテープが巻かれた樹木を目指して、歩き易そうな所を選んで渡っていきます。
沢の左側に続くを登っていきます。 を聞きながら進んでいきます。 次第に狭くなってくる谷筋をを辿りながら進んでいきます。 水音が次第に大きくなると、三段の姿をしたが見えてきます。 登山口から15分ほどの所になります。 木に邪魔されて見え難いですが、上段はに分かれて流れ落ちています。
谷筋のに続く道を登っていきます。 滝の上流に出ると、を渡っていきます。 短い草が茂る明るい所を過ぎていくとがあります。 登山口から20分ほどの所になります。 磯砂山へは左の沢を渡っていくのですが、正面の道が気になるので進んでいきます。 少し進んでいくと谷筋がに分かれていますが、左の方へ進んでいきます。 沢沿いに進んでいくと、前方にが見えてきます。 沢を遡上していけそうですが、右側へ出てみるとの姿が良く見えます。 これ以上進めそうにないので引き返すことにします。
往復10分ほどで手前の分岐まで引き返して、を渡っていきます。 沢沿いにを登っていきます。 傾いて歩き難い程度の道になるので、足元に注意しながら進んでいきます。 右の樹間に水音を響かせるが見えますが、先ほど訪ねた滝でしょうか。 滝の上流の緩やかな沢沿いに出て登っていきます。
が幾つも見られる沢の左側を登っていきます。 黄色のが巻かれた樹木を過ぎていきます。 のような跡が見られる所を登っていきます。 少し登った所から振り返ると、依遅ヶ尾山などが眺められます。
尾根取付
傾斜が緩やかになると、左へのの樹木に黄色と退色したテープが巻かれています。 左へ曲がっていくと谷筋が二股に分かれています。 への立ち寄りを含めて、登山口から43分ほどの所になります。 中ほどの樹木には赤テープが巻かれています。 手前の沢を跨いで、左右の谷筋の間にあるを登っていきます。
雑木林のを登っていきます。 小岩が剥き出すようになると、樹木にが巻かれています。 の木が見られる尾根を登っていきます。 次第に傾斜が増してくる尾根を登っていくと、尾根の肩のような僅かなが見えてきます。 高みを過ぎると、少し撓んだ所に着きます。 尾根取付から6分ほどの所になります。
ひと息入れてから、テープが巻かれた木が見られなくなったを登っていきます。 次第に傾斜が増してくるを登っていきます。 振り返ると、樹間から僅かにが見えます。 益々傾斜が増してくるので、木の幹や根などに掴まりながら登っていきます。
少し傾斜が緩んだを登っていきます。 所々にが見られますが、ここでは花は咲いていません。 木の根が張り出したを更に登っていきます。 やがて尾根の肩のような緩やかな所に着きます。 尾根取付から20分ほどの所になります。
緩やかになった尾根を進んでいくと、すぐにになります。 根元から幹が4本に分かれたを過ぎていきます。 写真では良く分かりませんが、かなりなので、脇の木などに掴まりながら登っていきます。 所々に葉を出すイワカガミを眺めながら急斜面を登っていくと、が剥き出すようになります。 アセビも見られるになりますが、行く手を遮ることはなくて助かります。 尾根取付から34分ほどの所になります。
稜線
ひと息入れてから、岩が剥き出すを更に登っていきます。 の脇を登っていきます。 益々が増してくるので、木の根などに掴まりながら超スローペースで登っていきます。 少し傾斜が緩んでくると、が近づいてきます。 気を取り直して登っていくと、磯砂山から北東に延びる稜線に出ます。 尾根取付から49分ほどで登って来られました。
途中からテープ類を見掛けなくなって、今回のルートが大萱地区からの正規の登山道なのかは自信がありません。
ひと息入れてから、右へ続く(*)を進んでいきます。 登り傾斜が増してくると、が剥き出すようになります。 が少し見られるようになりますが、歩くのに問題はありません。 花を咲かせたが所々に見られるようになります。 再び大小の岩が剥き出す尾根を登っていきます。
*後日に左へ続く尾根を歩きました。(「磯砂山」を参照)
岩が終わるとになります。 樹木に邪魔されながらも左側にはが見えます。 登り坂になるとが花を咲かせています。 緩やかな所もあるの尾根を進んでいきます。 傾斜が増してくると、正面の樹間に山頂が見えてきます。
山頂に向かって登っていくと、樹木が伐採されたに出ます。 伐採木を避けながら登っていくと、短い芝草が生える磯砂山の端に出ます。 稜線に出た所から18分ほどで登って来られました。 左側には山並みが広がります。
展望台が見えてくる所にある岩の上に登って展望を楽しんでいきます。
磯砂山 (標高660.9m)
開けた尾根を進んでいくと、展望台がある磯砂山の山頂に着きます。 「日本最古の羽衣伝説 発祥の地」のの前には一等三角点「磯砂山」があるので、地形図に載っている660.9m峰になるようです。 傍には「きょうたんご観光案内図」と題した案内板もありますが、設置されてから年月が経つようで、掠れて分かり難くなっています。 に登ると360度の大パノラマが広がります。 手前の樹木が少し邪魔をしているので、下に降りて各方面の眺めを楽しんでいきます。
北北東には、 東北東には、 北西にはが見えます。 お昼には早い時刻でしたが、中ほどの岩に腰掛けて昼食タイムにしました。
三角点
基本測量
大切にしましょう三角点
国土地理院
いさなご山頂 661メートル 日本最古の羽衣伝説 発祥の地
羽衣天女の由来
奈良時代の丹後風土記に記された羽衣説話は、日本最古のものです。 いさなご山(比治山)の頂き近くにある家で水浴びをしていた八人の天女のうちの一人が、 ふもと比治の里の老夫婦の養女となりました。 天女は米づくりはもとより、酒づくりや養蚕機織りの技術に優れ、 比治の里はたいそう富み、豊かになりました。 この天女は丹後一帯の農業神、豊受大神(豊宇賀能売命)として祀られ、 古代丹後王国をまとめる精神的な象徴として、古くから親しまれていたことは有名です。
平成二年建之
お腹が満ちて眺めも堪能したところで、磯砂山から下山していきます。 大成地区へ続く(*)を降るのが時間的にも短くて楽なのですが、 車を止めてきた大萱地区に戻るべく、を降っていきます。 樹木が茂るようになるとになります。 程なくして降り坂になるを進んでいきます。 緩やかな所を過ぎて更に降っていくと浅い鞍部に着きます。 山頂から4分ほどの所になります。
*南の尾根は「磯砂山」, 「磯砂山」, 「磯砂山」, 「磯砂山」を参照。
イワカガミが見られる尾根を軽く登っていくとになります。 僅かな起伏で続く緩やかな尾根を進んでいくと、が巻かれた木があります。 この緑テープはこの先にかけて見掛けるようになります。 少し降っていくとになります。 登り坂になると、大小の岩が剥き出す所を右から巻くように登っていきます。
展望地
緩やかになった尾根を進んでいくとが見られるようになります。 左側にはが広がってきます。 も良く見えます。 アセビが茂って大きな岩が剥き出すようになると、右側に山並みが見渡せる展望地に着きます。 山頂から10分ほどの所になります。
振り返ると、の山頂にある展望台や記念碑が見えます。 も良く見えます。
尾根の肩
展望地を過ぎるとになりますが、傾斜はそれほど急ではありません。 花を咲かせたを眺めながら尾根を降っていきます。 も見られる緩やかな尾根を進んでいきます。 松の木が目立つようになると尾根の肩に着きます。 山頂から15分ほどの所になります。 緑テープが巻かれた木がある所から右前方のを降っていきます。
程なくしてが張られるようになります。 結び目が付いていなくて掴み難いものの、とても有り難いロープです。 写真では良く分かりませんが、登るにしても降るにしても大変なです。 花を咲かせたイワカガミを愛でたりしながら、滑り落ちるように激坂を降っていきます。 更に続く激坂を降っていくと、が数株まとまって花を咲かせています。 尾根の肩から激坂を5分ほど降っていくとトラロープは終わりになりますが、激坂はまだまだ続きます。
が巻かれた樹木を過ぎていきます。 『この辺りにもロープが張られていると助かるのに』と思いながら、アセビなどに掴まりながらを降っていきます。 尾根のを滑り落ちるように降っていきます。 右側の樹木が減って、少しが見えてきます。 小さなアセビの幹や根などに掴まりながら更に降っていくと少し傾斜が緩んできて、木に掴まらなくても降れるようになります。 尾根の肩から13分ほども続いた激坂でした。
傾斜が緩んで歩き易くなったを軽く降っていきます。 程なくしてが増してきますが、先ほどの激坂に比べれば楽勝です。 が厚く積もってフワフワする尾根を降っていきます。 が目立つようになる緩やかな尾根を軽く降っていきます。 快調に降っていくと、白塗りの標識が取り付けられた松の木があります。 尾根の肩から21分ほどの所になります。 文字はほとんど消えていて判読し難くなっていますが、 想像力を働かせながら読んでみると「いさなご山登山道」と書かれているようです。
茂地分岐
緩やかな尾根を進んでいくとになります。 軽く登っていくと僅かなに着きます。 高みを過ぎて、になる尾根を進んでいきます。 傾斜が緩やかになると分岐があります。 尾根の肩から25分ほどの所になります。 周囲にはテープが巻かれた樹木が幾つか見られます。 茂地地区からの登山道になりますが、正面の尾根を進んでいきます。
*左の道は「磯砂山」を参照。
緑テープが巻かれた正面の尾根を軽く登っていくと、僅かなに着きます。 高みを越えて少し降っていくとになります。 引き続き樹木に巻かれたを確認しながら、僅かな起伏で続く尾根を降っていきます。 僅かな鞍部に着いた先を軽く登り、尾根の右肩を回り込むように降っていきます。
尾根の背に出て、が続く尾根を軽く降っていきます。 緩やかな尾根を過ぎて、緑と赤テープが巻かれた僅かなに着くと、少し右へ曲がっていきます。 軽く降って緩やかな尾根を過ぎると軽いになります。 緩やかな所を過ぎて軽く降っていくと、再びになります。 登り坂になると、右前方にが見えてきます。 軽く登って右の小尾根と合流すると、松の木が何本か見られる小峰に着きます。 茂地分岐から12分ほどの所になります。
尾根の肩
右の小尾根は見送って、緑テープが巻かれた樹木があるを降っていきます。 程なくしてになります。 僅かに降り始めると尾根の肩のような所に着きます。 茂地分岐から14分ほどの所になります。 には赤テープが巻かれていて気になります。 以前に登って来た尾根を降るべく、 ひと息入れてからを降っていきます。
が見られる尾根を降り始めると、テープが巻かれた樹木があります。 この尾根も歩く人がいるようです。 程なくしてが増してきますが、 樹木などに掴まる必要はなく、先ほどの激坂に比べれば楽勝です。 次第に傾斜が緩やかになってになります。 軽く登って、僅かなを越えていきます。 軽く降っていくと、樹木が減って明るくなった僅かな鞍部に出ます。 尾根の肩から7分ほどの所になります。
松の幼木などが生える尾根を軽く登っていくと、の右肩に着きます。 右側が少し開けていて、谷向かいのが少し見えます。 少し傾斜が増してくるの尾根を降っていきます。 尾根には下草は生えておらず、歩き易くなっています。 歩き易い尾根を快調に降っていきます。
両側に近づいてくる谷筋を眺めながらを降っていきます。 を跨ぎながら降っていくと、少し傾斜が増してきます。 次第に傾斜が緩んでくると、右側が容易に歩けそうなになります。 以前に来た時には、からこの辺りへ登ってきたように思いますが、 正面の樹間に谷筋が見えるので、このまま尾根の背を降っていきます。
谷筋
が混じる尾根を降っていきます。 少し降っていくと「保安林改良事業施行地」のが立っていますが、数字部分は退色していて読めませんでした。 看板を過ぎていくと、左右から来る沢が合流する谷筋に出ます。 尾根の肩から22分ほどで降りて来られました。
平成…年度
保安林改良事業施行地
面積 …ha
請負人 峰山町森林組合
京都府農林水産部
僅かな沢を跨いでに出ます。 沢のにも道のようなものが見えて気になります。 沢のを降っていきます。 少し進んでいくと、左側から僅かな谷筋がしてきます。 の谷筋を緩やかに降っていきます。 植林地を抜けるとに出ます。 谷筋に降り立った所から5分ほどの所になります。
登山口
以前に来た時に架かっていた丸太橋は見かけないので、少し水が流れるを渡っていきます。 沢の右側に出て、に続く植林地の縁を進んでいきます。 谷筋を軽く降っていくと、倒れた「公社造林地」のを過ぎていきます。 心地良い水音を響かせるを眺めたりしながら進んでいきます。 正面が明るくなってくると、半壊した「いさなごさん」の標識がある登山口に出ます。 谷筋に降り立った所から10分ほど、尾根の肩から32分ほどで降りて来られました。
公社造林地
所在地 峰山町字五箇小字御瀧谷381-4他2筆
契約地名 五箇(その2)事業地
地目 山林
植栽面積 …ヘクタール
植栽年度 昭和51年度〜昭和…年度
京都府造林公社
大萱地区
大萱川に架かるを渡っていきます。 右へ続くを登っていきます。 軽く登っていくと、林道は曲がっていきます。 曲がりながら続くを過ぎていきます。 道幅が広がってくると、車を止めておいた駐車地があります。 登山口から3分ほどで到着しました。