概 要 |
杉山は宍粟市一宮町の千町地区にある標高1088mの山です。
広い山頂からは山並みをぐるりと見渡せる眺めが広がります。
今回は千町峠から段ヶ峰を経て杉山へ登ります。
杉山から笠杉山へ続く尾根道の途中から分かれて、千町岩塊流を巡る歩道をどうどう橋へ降るルートを歩きます。
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起 点 |
朝来市生野町 栃谷地区
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終 点 |
朝来市生野町 栃谷地区
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栃谷地区…段ヶ峰登山口…段ヶ峰…1103.4m峰…鞍部…杉山分岐…杉山…杉山分岐…小峰…山上庭園…笠杉山分岐…千町岩塊流…杉山登山口…どうどう橋…栃谷地区
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所要時間 |
3時間00分
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歩いて... |
少し雲が出ていたものの、段ヶ峰や杉山からは山並みを見渡すことが出来ました。
段ヶ峰と杉山への登りで傾斜の急な所が少しありましたが、全体的には大汗をかくこともなく、比較的楽なコースでした。
千町岩塊流を巡る歩道にはロープ柵が設置されていますが、どちらへ進もうか考える分岐もありました。
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関連メモ |
段ヶ峰,
段ヶ峰,
杉山,
千町902m峰,
フトウガ峰
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栃谷地区
朝来市を通る国道312号の朝来インター東交差点から国道429号に入って西進していきます。
神子畑選鉱場を過ぎて笠杉トンネルを抜けた所に森林基幹道「」の終点があります。
森林基幹道に入った所にがあります。
この図に載っている「千町峠」へ向かっていきます。
森林基幹道には、起点からの距離を示す白い標柱(100m毎)と緑の標識(500m毎)が点々と設置されています。
左右に道を分けて進んでいくと、「10.4km」地点の分岐にある記念碑「」に着きます。
右の道を見送って更に進んで「10.0km」地点まで来ると、朝来市側へ続く道が分かれていくがあります。
切通を見送って更に進んでいくと、「6.5km」地点の先に千町峠へのがあります。
左へ続く道を登って宍粟市と朝来市の境にあるを過ぎて、
朝来市側へ少し降った所に駐車スペースがあるので、ここに車を止めました。
森林基幹道に入っていくと「15.7km」の標柱が立っています。
案内図では「L=16.8km」となっていて距離が一致しませんが、「16.8km」には千町峠の東側までの枝道も含まれているように思えました。
森林基幹道 千町・段ヶ峰線 案内図
林道を利用されるみなさまへ
林道は森林の管理や木材を運搬するための道路です。
一般道に比べ危険を伴うことが多く次のことを理解したうえで利用してください。
・安全な通行速度は20km/h以下です。
・通行できない車輌は、積載重量20tを超える車輌、積載時延長12mを超える車輌
通行に当たって注意すること
・山間部を通り、未舗装で凸凹が多い。
・急カーブ急坂が多く道幅が狭い。
・落石や土砂崩れの危険性がある。
・ガードレールやカーブミラーが少ない。
利用に当たっての注意事項
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悪天候や夜間は通行しないでください。
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豪雨、強風、積雪、凍結、濃霧など気象条件が悪いとき、落石、土砂崩れ、倒木、スリップの恐れが多く危険です。
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ほかの利用者の迷惑や自然環境に負荷をかけるスピードの出しすぎ、不法投棄など行わないでください。
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林道を占有する時はあらかじめ下記事務所で許可を得てください。
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(兵庫県、兵庫県光都農林振興事務所林道管理課)
千町・段ヶ峰線の概要
延長 | 17,051m |
利用区域面積 | 2,181ha |
工事期間 | 平成4年度から平成24年度 |
事業費 | 37億73百万円 |
題字 兵庫県知事 井戸敏三 書
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段ヶ峰登山口
千町峠の方へ引き返してくると、すぐの所に登山口があります。
脇には「宍粟50名山 段ヶ峰登山口」や「生野高原登山口」の標柱が立っていて、「千町峠 悠友山荘」の標識も出ています。
振り返ると、東側にはが広がっていました。
木の階段をひと登りすると、すぐの所にがあります。
その手前を右へ曲がって、植林地と雑木林を分けるを登っていきます。
登山者の皆様へ
「みんなで守ろう!宍粟50名山」事業を展開しています。
登山道の倒木・崩壊、案内看板の破損などお気付きになられた事がありましたら、下記まで情報をお願いします。
公益財団法人 しそう森林王国観光協会
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次第に傾斜が増してくるを登っていきます。
一旦傾斜が緩んで歩き易くなった道を登っていくと、再びが増してきます。
息を弾ませながら登っていきました。
傾斜が緩やかになって植林地が終わると、樹木が減って明るい所に出ます。
登山口から8分ほどの所になります。
ススキなどに邪魔されながらも、左側には目指すが少し見えました。
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になった尾根を進んで進んでいきます。
が見える所を過ぎていくと、少し曲がっていきます。
傾斜が増してきた尾根を登っていくと、松の木が何本か生えるに出ます。
左側には山並みが広がっていますが、方角からすると、杉山の南西800m辺りにある959.4m峰でしょうか。
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更に登っていくと、緩やかになったに着きます。
登山口から12分ほどの所になります。
地形図によると、段ヶ峰の南西500m辺りにある標高1070mほどの高みになるようです。
軽く降って、緩やかになったを進んでいきます。
再び登り坂になった尾根を進んでいくと、少し明るくなったに着きます。
地形図によると、段ヶ峰の南西350m辺りにある標高1070mほどの高みになるようです。
軽く降っていくと、緩やかでになります。
軽い登り坂になって左側に防護網が続くようになると、正面に段ヶ峰の緩やかな稜線が見えてきます。
左側にはも見えました。
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少し降って、をその先へ登り返していきます。
左側に広がる959.4m峰や杉山などの山並みを眺めながら、沿いに登っていきます。
沿いに更に登っていきます。
傾斜が緩やかになると小峰に着きます。
登山口から21分ほどの所になります。
地形図によると、段ヶ峰の南200m辺りにある標高1090mほどの高みになるようです。
脇には「2222 C 国土調査」の青頭短杭がありました。
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段ヶ峰 (標高1106m)
道なりに曲がって、
の山頂を正面に眺めながら軽く降っていきます。
程なくしてになってきます。
樹木が少し茂る所を過ぎていくと段ヶ峰の山頂に着きます。
登山口から26分ほどで登って来られました。
山頂には枯れ木が1本ありますが、かつては「一本松」として段ヶ峰の象徴的な木だったようです。
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枯れ木のすぐ先に標柱と標識が立っていて、
「宍粟50名山 段ヶ峰(1103m)No.16」、「段ヶ峰 標高1106m」となっています。
袂には「段ヶ峰 山頂」のがありました。
ここは、地形図に1103.4m峰として載っている二等三角点「段ケ峰」よりも少し南側になります。
周囲には360度の大パノラマが広がります。
北の方角から時計回りの眺めを載せておきます。
標柱と標識では標高が3m異なっていますが、ここでは1106mの方を採用しておきます。
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1103.4m峰
眺めを堪能したら、段ヶ峰の降っていきます。
1分も降らない所にがありますが、以前に山小屋でも建っていたのでしょうか。
1分半ほど降った所にがあります。
正面の道はフトウガ峰から達磨ヶ峰へと続く縦走路になります。
左の道の少し先に「杉山→」のが倒れていて、左の道を指していました。
左の道を軽く登って僅かな高みに着くと、「段ケ峰」があります。
ここが地形図に載っている1103.4m峰になるようです。
段ヶ峰から2分半ほどの所になります。
脇には「二等三角点 標高1103m 朝来町・生野町・一宮町」の標柱が倒れていて、
ここは合併前の朝来町・生野町・一宮町の境界に位置しているようです。
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背丈の低いを緩やかに降っていきます。
達磨ヶ峰へと続くをを眺めたりしながら進んでいきます。
1103.4m峰から3分ほど進んでいくと、道は曲がっていきます。
良く踏まれて明瞭な道が続きます。
樹木が茂るようになると、降り傾斜が少し増してきます。
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鞍部
落葉が積もって道が分かり難い所もありましたが、
所々に取り付けられたを辿りながら降っていきました。
を過ぎて降っていくと、緩やかで広い鞍部に着きます。
1103.4m峰から15分ほどの所になります。
ここから左へ踏み跡が分かれています。
中ほどには「基幹林道」のが立っていて、左の踏み跡を指しています。
杉山へは正面の尾根を進んでいくのですが、気になったので立ち寄っていきました。
僅かな踏み跡を真っ直ぐ進んでいくと、30秒もせずに未舗装の(*)の曲がり角に出ました。
地形図によると、森林基幹道「千町・段ヶ峰線」から分かれてきた林道になるようです。
車が通れる幅はあるものの路面がかなり荒れていて通行は難しそうですが、歩くのは問題なさそうでした。
段ヶ峰を省略する場合は、この林道から登って来るルートにしても良さそうでした。
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鞍部まで引き返してきて尾根を進んでいくと、程なくしてになります。
尾根が広がってきて、落葉も積もって道がはっきりしませんが、
引き続き取り付けられているを確認しながら登っていきます。
次第に傾斜が増してくる斜面を息を弾ませながら登っていきます。
傾斜が少し緩やかになってくると、道は少し左へ曲がって尾根の背のを進むようになります。
樹木が減ったに出ると、左側に段ヶ峰が見えました。
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杉山分岐
斜面をに登っていきます。
次第に開けてくるを登っていくと、左右に尾根道が通る分岐に出ます。
1103.4m峰から27分ほどの所になります。
脇には標識が幾つかあって、左の道は「杉山」、右の道は「笠杉山」、今来た道は「段ヶ峰」となっています。
杉山へ向かってを進んでいきます。
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杉山 (標高1088m)
緩やかな尾根道を進んでいくと、僅かなになります。
緩やかになった道を進んでいくと、杉山のが見えてきます。
アセビが茂る所を過ぎるとになってきます。
道は山頂へ向かって真っ直ぐ続いているのではなく、を登っていきます。
少し右へ曲がってする所を登っていくと杉山の山頂に着きます。
1103.4m峰から31分ほどで到着しました。
三角点は見かけませんが、中ほどには「宍粟50名山 杉山(1088m)No.17」の標柱が立っていて、
地形図に載っている1088m峰になるようです。
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杉山の山頂はなだらかではなく、お椀を伏せたように少し丸まっています。
登って来た北東側は樹木が邪魔をしていますが、それ以外の方角には山並みを見渡せる眺めが広がります。
東側の眺めです。
南側の眺めです。
西側の眺めです。
の山頂にある枯れ木や標識も見えました。
お昼にはまだ早い時刻でしたが、休憩も兼ねて軽い昼食タイムにしました。
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杉山分岐
落ち着いたところで、手前の杉山分岐へ引き返していきます。
から回り込むようにして降っていきます。
1103.4m峰から鞍部へ降りてきたやその奥の山並みなどを眺めながら降っていきます。
傾斜が緩やかになってくると、両側にが茂る所を進んでいきます。
アセビ群を抜けて僅かにになった広い尾根を進んでいくと、
杉山から4分ほどで、鞍部から登り着いた分岐に戻ってきます。
「笠杉山」の標識が指す北東へ延びる尾根を進んでいきます。
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小峰
緩やかな道を進んでいくと、程なくして少し曲がって降るようになります。
雑木林に入って降って広いに着き、その先へ登り返していきます。
が茂る所を過ぎて登っていくとが近づいてきます。
そこへ向かって登っていくと、開けた小峰に着きます。
杉山から11分ほどの所になります。
地形図によると、杉山の北東400m辺りにある標高1080mほどの細長い高みになるようです。
北から南東にかけてが開けていて、山並みを見渡すことができます。
にも山並みが広がっています。
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山上庭園
小峰を過ぎて、アセビが茂るようになったを軽く降っていきます。
右前方にを眺めながら、緩やかになった尾根を進んでいきます。
少し降ったりしながら、アセビが茂るを進んでいきます。
登り坂になった尾根を進んでいきます。
「丸」と刻まれたを過ぎていくと、岩が幾つも頭を出した高みに着きます。
小峰から6分ほどの所になります。
最初に見かけた案内図に「山上庭園」として載っている所のようです。
情報によると、以前には「山上庭園」の標識があったようですが、この時には見かけませんでした。
「庭園」とは言っても、岩が頭を出しているだけで、特に整備された様子はありません。
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山上庭園の先へ続くを軽く降っていきます。
引き続き要所には桃テープが取り付けられていました。
3分ほど降ってに出ると、少し左へ曲がって降っていきます。
アセビが減ってきた尾根を進んでいくと、道がに分かれる所があります。
山上庭園から4分ほどの所になります。
どちらへ進めばいいのか悩む所ですが、取り敢えず右の道を進んでいくと、樹木が低くなって明るい所に出ました。
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笠杉山分岐
アセビが茂る所を過ぎて雑木林へ入ると、入口にあるの手前に桃テープが取り付けられていて安心しました。
緩やかでを進んでいくと、程なくして降り坂になってきます。
頭を出すを左に眺めたりしながら降っていくと分岐があります。
山上庭園から10分ほど、杉山から28分ほどの所になります。
角にはが立っていて、
正面の道(*)は「笠杉山へ」、左の道は「総合作業施設へ」、今来た道は「段ヶ峰・杉山へ」となっています。
このまま尾根を正面へ降っていくと笠杉山へ行けるようですが、
今回は「岩塊流へ(くじら石)」と書き添えられた踏み跡程度のを進んでいきます。
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千町岩塊流
『頼りない道だが』と思いながら軽く降っていくと、左への曲がり角に「千町拠点施設」のが立っています。
標識に従って、ロープ柵が設置されるようになった歩道を降っていきます。
すぐの所で歩道がしています。
標識類は見かけず、どちらへ降ろうかと迷いましたが、右の道(*)は見送って正面の道を進んでいきました。
の脇を過ぎていきます。
この辺りには岩塊が幾つも見られますが、千町岩塊流というようです。
に出て降っていくと、途切れながら木の階段が続くようになります。
右から左へと曲がって、植林地に続くロープ柵に沿って歩道を降っていきます。
重要な資源を守るためロープ内へは入らないで下さい。
宍粟市
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展望の開けない木の階段混じりのを更に降っていきます。
幾つもあるを眺めながら降っていきます。
少しシダ類が見られるようになると分岐があります。
笠杉山分岐から12分ほどの所になります。
脇にある「」によると、
(*)は手前で分かれてきた道のようです。
右の道は見送って正面へ降っていくと、すぐの所の樹木にが巻き付けられていました。
「現在地」が複数見られますが、黄色く塗られた所がこの場所になるようです。
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を渡って降っていくとがあります。
角には「←杉山」のが取り付けられていて、今降って来た道を指しています。
左へ分かれていく歩道は、先ほどの案内図に載っている「巨石」へ続いているようです。
左の道を見送って曲がりながら降っていくとくじら石があります。
笠杉山分岐から17分ほどの所になります。
腹の辺りの縞模様はシロナガスクジラのようだし、頭の形はマッコウクジラのようにも見えます。
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「杉山」のを過ぎていくと分岐があります。
角には道標が立っていて、正面の道は「総合作業施設1.4km」、今来た道は「くじら石50m」となっています。
小さな標識もあって、今来た道は「杉山・段ヶ峰」となっています。
右の道には何も示されていませんが、先ほどの案内図に載っていた道のようです。
「千町の岩塊流」と題した解説板もあります。
千町の岩塊流
宍粟市一宮町東部に位置する段ヶ峰(1103.4m)と笠杉山(1032.1m)の間の標高800〜1000mの山頂部西斜面に、
幅約20m、長さ約600mにわたって奇岩、巨石に覆われた地域があります。
これを「岩塊流」と呼んでいます。
岩の大きさは1〜4m程度ですが、中には5mを超えるものは人工的に切り取られたかのような形のものもあります。
これらが数層にも積み重なり、広葉樹の中に苔に覆われて連なる景色は貴重な自然と言えるでしょう。
この地形は最終氷河期の寒冷気候下の周氷河作用によって形成されたもので、「周氷河地形」と呼ばれています。
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次第に緩やかになってくる植林地を降っていきます。
向こう側を向いた「みんなで守りましょう」のを過ぎていくとがあります。
標識類は見かけませんが、のすぐ先に見える展望デッキへ立ち寄っていきました。
手前には「岩塊流が見せる不思議の世界」と題した解説板があります。
樹木に囲まれていて山並みなどの展望は得られませんが、傍にあるを間近に眺められました。
みんなで守りましょう!
岩塊流の岩上には、たくさんのコケや草木が生えています。
私たちの貴重な資源を守るため、岩の上に上がったり、草木を採ったりしないようにしましょう。
宍粟市、千町自治会
岩塊流が見せる不思議の世界
この岩塊流の下には山塊から湧き出した冷たい水が流れています。
水で冷やされた岩の上では大気中の水蒸気が冷やされ、水滴ができやすくなり、やがてさまざまな種類のコケが生えてきます。
コケむした岩の上に、風にのって飛ばされたり、小鳥や小動物によって運ばれてきた草や木の種が岩の上で芽を出し、
水を求めて下へ下へと根を伸ばしていきます。
こうして、岩上には冷温帯域に多く見られるタニギキョウやタネツケバナ、スズメノヤリ、小型のスゲなど背丈の低い草木や、
コケとともに身を縮めながら夏の水不足を乗り越え、根を土壌まで伸ばしきったアズキナシやオオバアサガラなどの落葉樹が何十年もかけて成長し、
この幻想的な森を形成しました。
千町岩塊流はこうした植生も含めて宍粟市の天然記念物、兵庫県レッドデータAランクに指定されています。
岩の上に生えるコケや小さな草木は、一度踏み荒らされると元に戻るには長い時間を必要とします。
また、特別な環境に自生するコケや草木は他の場所では成長することはできません。
絶対に岩塊流の中へ入ったり、草木を採取したりしないでください。
みんなで貴重な自然資源を守りましょう。
兵庫県西播磨県民局、宍粟市、千町自治会
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杉山登山口
手前の分岐まで引き返してきて、植林地を降っていくます。
少し右へ曲がりながら降っていくと、広い未舗装路にある登山口に降り立ちます。
笠杉山分岐から23分ほどで降りて来られました。
出た所には「宍粟50名山 杉山登山口」と「宍粟50名山 段ヶ峰登山口」のが立っています。
脇には「岩塊流の上に生える稀産植物」と「千町岩塊流が見せる様々な姿」と題した解説板もあります。
を左へ100mほど進んでいくと森林基幹道「千町・段ヶ峰線」へ出られますが、
右にあるを降っていきます。
降り口にはが立っていて、
右の道は「総合作業施設1.1km」、今降って来た道は「段ヶ峰・杉山へ」「岩塊流(くじら石)300m」となっています。
森林基幹道へ続く未舗装路は車が通れる広さがあるので、複数台で来る場合にはここに車を待機させておくと良さそうです。
岩塊流の上に生える稀産植物
岩塊の下を冷たい清流が流れているため岩面は周囲より冷え、周りの大気中の水分が凝結して湿りがちとなります。
そこにはコケ類が繁殖するようになり、更にコケの水分で空中飛来や鳥によって運ばれてきた種子は発芽し、
岩上で生存し続けている多くの草や木があります。
タニギキョウ(キキョウ科) |
名前ととおり谷筋などの陰地に生える6〜8cmの小さな草木で、花は6〜8月、背丈の割りに大きな役6〜8mmの綺麗な白花をつけます。
岩の上に群生していることは珍しい。
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アサノハカエデ(カエデ科) |
葉の形は葉脈が繊維を取ったり、麻薬の大麻となるアサ(麻)の葉形に似ているところから付いた名前。
花や実はイロハカエデに似ていて、果実は羽をもって風に飛ばされて散布します。
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カツラ(カツラ科) |
深山の水の豊富な場所に生える樹木です。
県下にも樹齢1000年を超す巨木が存在し、よく県の天然記念物に指定されています。
この岩塊流域にも生育が確認されていました。
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トヤマシブゴケ(シノブゴケ科) |
この狭い岩塊流域に生息している苔は38科91種が確認され、その中で最も多い苔です。
周氷河遺跡と冷水が創り出す微環境がどんなに貴重かを物語る証拠といえます。
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千町岩塊流が見せる様々な姿
千町岩塊流周辺には、氷河時代に形成された貴重な周氷河地形が残っています。
千町岩塊流は、稜線のすぐ下、標高1050m地点から始まり、途中で何本かの岩塊流と合流して、
緩く湾曲しながら「どうどう橋」の少し下流標高880m付近まで続いています。
目に見える岩塊流いは、深いところで約13m程度の深さまで岩塊があると推定されます。
岩の割れ目に入った水は凍ると堆積が大きくなって岩石を割りますが、このような作用が氷期にはさかんに起こりました。
割れ落ちた岩石は、凍ったり融けたりしてゆるくなった表土の上をずるずると移動し、
低いところに集まってこのような地形をつくったと考えられます。
比較的なだらかな場所では、その岩塊が土砂で埋まり、ところどころ岩が見える状態となっています。
また、平坦な場所では、土砂が堆積し、岩を隠し、湿地を形成しているところもあります。
宍粟市、千町自治会
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どうどう橋
敷かれたを歩いてススキを掻き分けていくと、先ほどと同様の道標が立っています。
へ入って降っていくと、
登山口から2分ほどで森林基幹道「千町・段ヶ峰線」に出ます。
右にが架かっていて、登山道はその下をくぐっていきます。
脇には「どうどう橋の由来」や「千町岩塊流を大切に」と題した解説板があります。
ここからは車を止めてきた駐車スペースに向かって、をひたすら歩いていきます。
どうどう橋の由来
目の前に見える風景は、今からおよそ260万年前から始まった第四紀氷河時代につくられた岩塊流と呼ばれる貴重な地形です。
兵庫県では、この「千町岩塊流」に最も影響を与えないよう森林基幹道「千町段ヶ峰線」のルートを設定し、
岩塊流をっまたぐ橋梁を建設して保護を行っています。
岩の近くでそっと耳を澄ましてみてください。
鳥のさえずりと共に、雨後などには岩の下から水の流れる音が聞こえてきます。
昔は岩の下をたくさんの水が流れ、「どうどう」という音が聞こえていたそうです。
そのため、千町集落の人は、このあたりを「どうどう」という愛称で呼んでいます。
この貴重な資源を大切にしましょう。
宍粟市、千町自治会
千町岩塊流を大切に
岩塊流とは、今からおよそ260万年前から始まった第四紀、地球上に氷期が繰り返し訪れた時代にできた「周氷河地形」と言われる貴重な地形のひとつです。
千町岩塊流は段ヶ峰(1103m)と笠杉山((1032m)の間、標高880m付近から1050mの山頂部西斜面にあり、
大きさ1m〜4mに及ぶ岩塊が数層に厚く重なって幅約20m、長さ約600mにわたり川の流れのように連なって存在する県内最大級の岩塊流です。
岩塊流の下には冷たい水が流れています。
冷たい水で冷やされると岩の上に水滴ができやすくなり、コケが生えます。
コケの上に落ちた草木の小さな種子が成長し、数十年を経て楽成就の森となります。
岩塊流とその下を流れる冷水が絶えなければ、この幻想的な風景は継続していくでしょう。
このように岩塊の上で森林が更新される現象を”岩上更新”といいます。
岩の上に生えるコケや小さな草木は、一度踏み荒らされると元へもどるためには、長い長い時間を必要とします。
岩塊流の中へ入ったり、草木を採取したり絶対にしないでください。
みんなで貴重な資源を大切にしましょう。
宍粟市、千町自治会
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「9.0km」地点を過ぎて軽く登っていくと、先ほどの登山口から来るが合流してきます。
その道を合わせて坂道を登り切った所にがあります。
の壁には「HWR雨水手洗装置(竹炭浄化方式)」の看板が取り付けられていて、屋根にはソーラーパネルが取り付けられていました。
トイレを過ぎてその先へ降っていきます。
「8.5km」地点まで来ると、左側にがあって、心地良い水音が響いていました。
そこを過ぎていくと分岐があります。
地形図に実線で載っている道のようです。
どうどう橋から10分ほどの所になります。
「バイオトイレ」について
未来型トイレ「バイオR21」は水を使用せず好気性バクテリアで、し尿・生ゴミ・油分を発酵分解します。
更に、セパレート便器を使用して過剰な尿を自動制御でタンクに分離しています。
※菌床にはそば殻を使用しております。(アレルギー対策)
管理者 宍粟市
お願い
青色点滅器点灯中は、ソーラー発電量不足のため照明が点灯しませんが、トイレは使用できます。
蓄電されると自動的に復旧し、照明が点灯します。
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右の道を分けて降っていくと、「8.3km」地点の辺りからになります。
「8.0km」地点を過ぎて坂道を登り切ると、コンクリート打ちされたがあります。
少し左へ曲がって、正面の先にを眺めながら降っていきます。
坂道を降り切った所に分岐があります。
どうどう橋から20分ほどの所になります。
右の道は地形図に実線で載っている道で、一宮町千町へ降りていくことができます。
右の道を見送って登り坂になってくると、「7.6km」地点に「」があって、
千町・段ヶ峰線のが載っています。
車で来る時に終点で見かけたのと同様の内容ですが、
何故だか「8.5km」地点を過ぎた所にあった分岐の位置に「現在地」が描かれています。
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「7.2km」地点を過ぎていくと、右前方へ分かれていくを見送っていきます。
坂道を更に登っていくと、左へが分かれていきます。
地形図に実線で載っている道になるようです。
その道を見送っていくと、谷筋を右へ曲がっていきます。
地形図に載っている912m地で、どうどう橋から31分ほどの所になります。
曲がったすぐの所から左へ戻るようにして(*)が分かれていきます。
その道も地形図に実線で載っている道で、段ヶ峰から杉山へ向かう途中にあった鞍部の傍まで続く道のようです。
*後日に左の道を歩きました。
(「 段ヶ峰」を参照)
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「6.6km」地点を過ぎていくと、右側の樹間から僅かにが見えました。
そこを過ぎて僅かに降り坂になると、「6.5km」地点を過ぎた所に広くなった分岐があります。
どうどう橋から37分ほどの所になります。
左側にはこれまでに見かけたのと同様の「」があって、
千町・段ヶ峰線のが載っています。
支柱にはふたつに割れた標識が取り付けられていて、左の道は「段ヶ峰・千町峠」、今来た道は「笠杉山・杉山・岩塊流」となっています。
別の標識「悠友山荘」もあって、左の道を示しています。
森林基幹道「千町・段ヶ峰線」の起点へ向かうは右前方へ続いていますが、
ここから左に分かれていくを進んでいきます。
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栃谷地区
坂道を登っていくと、が斜めに横切っていきます。
地形図に実線で載っている道になるようです。
左から来る未舗装路を合わせて登っていくと、が見えてきます。
に着いて、
左上に建つを回り込むように左へ曲がりながら降っていきます。
段ヶ峰登山口を過ぎていくと、車を止めておいた駐車スペースに着きます。
どうどう橋から45分ほどで到着しました。
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