五台山
概 要 五台山は丹波市にある標高654.6mの山です。 山頂からは山並みを見渡せる眺めが広がります。 登山ルートは幾つかあるようですが、今回は上鴨阪地区にある狸穴命水を起終点として、 鴨内峠を経て山頂へ向かうルートを往復します。
起 点 丹波市市島町 上鴨阪地区
終 点 丹波市市島町 上鴨阪地区
上鴨阪地区…大師いっぷくの大岩…鴨内峠…五台山…鴨内峠…大師いっぷくの大岩…上鴨阪地区
所要時間 2時間30分
歩いて... 狸穴名水から五台山の山頂まで、しっかりとした広めの道が続いていました。 山頂までの距離を示す標柱も点々と設置されていて、距離感を掴めるのも安心でした。 山頂が近づにつれて残雪が見られるようになりましたが、歩くのに支障はありませんでした。 この時は薄雲が広がっていて、山頂からの眺めは今一つでした。
関連メモ 五台山, 狸穴命水, 五台山, クロイシ山, 五台山
コース紹介
上鴨阪地区
丹波市を通る国道175号を南下していきます。 八日市交差点から県道282号に入って西進していくと、終点の曲がり角に車数台分の駐車スペースがあるので、 ここに車を止めさせて頂きました。
右側の防護柵の向こう側には「五台山登山口」のがあります。 左側にはがあって、弘法大師の石像が立っています。 「狸穴命水の由来」と題した石碑や「ふるさと兵庫50山 五台山 655m」の標識もあります。
五台山登山口
自然を楽しみ、自然を大切にしましょう
工事用地につきゴミの投棄はしないで下さい
市島町保健衛生推進協議会、前山地区自治振興会、上下鴨阪林野管理組合
狸穴命水
ありがたや 五台の山の岩かげに 大師の恵み とわにあふるる
狸穴命水の由来
この水は、九世紀の初め名僧弘法大師 が全国布教の道すがらこの地を訪れた 際、旱天続きで渇きを潤す術もなく疲労 極まりしに、当地の老婆が乏しき飲み水 を分かち与えた。 大師は、蘇生の思いでこの小野寺山を 越えながら、情厚い老婆の郷鴨阪を振り 返り、謝恩の念を込めて手に持った杖を 立て祈念した。 その杖穴より突如清水が噴き出し枯死 寸前の田畑を潤し、その後どんな旱天続 きの年にも、水量水質共に変わらぬ清水 が湧き続けてきたという。 里人はこの水を狸穴の水と言い、弘法 清水とも讃え今日に至るまで、余田の郷人 の民話として語り継がれてきたという。
駐車スペースのすぐ先にがありますが、この時には開け放たれていました。 続けてある二つ目の扉の左右には柵がないので、獣除けの役にはたたなそうでした。 防護扉の間には「森林浴で緑と親しむ五台山の森」と題した解説板があって、 今回登る鴨内峠から五台山へ至るルートのが載っています。 砂防ダムの傍まで来ると「五台山登山道」のが立っています。 標識を過ぎた所から左前方へと地道(*)が分かれていきます。 入口近くには「たぬき穴命水遊歩道作設中」のが立っています。 先ほどの案内図に載っていた「狸穴の水」まで続く遊歩道ができるのでしょうか。 右側には「林野統一記念碑」があります。
*後日に狸穴命水の源流まで続く左の地道を歩きました。 (「狸穴命水」, 「五台山」を参照)
お願い(入山される方へ)
農作物への獣被害防止のため、出入りのときは戸扉の開閉を必らずお願いします。
前山地区鳥獣害防護施設管理組合
北丹波環境林 森林浴で緑と親しむ五台山の森
ここ五台山は、兵庫50山に選ばれた標高654.6mの豊かな自然に恵まれた山です。 登山道も歩き易く、人々に親しまれる山で、山頂からは脈状に連なる山々を見ることができます。 中腹にある鴨内峠から親不知(604.6m)に登山することもできます。 又、五台山には、長寿の水とされる「狸穴の水」と称する清水が中腹より湧き出す湧水地があります。
林野統一記念碑
両鴨坂部落有林は往古より原始的様相であったその 内約六割を薪炭採取地及び採草地として関係区民に 等しく分割管理に移し来ったのであるが近時化學肥 料の進歩に伴ひ採草量著しく減退した尚大東亜戦争 により樹木の乱伐甚だしく山容一変荒漠となり一朝 豪雨の際には忽ち水禍旱害其の疲れ加え区民の頗る 憂慮せる所であった茲に於て當区民一同の理解と協 力を結集し昭和三十年両鴨坂林野管理組合を創立し 南大谷曼田良の一部に所在する各戸一個の分割地を 解除し部落管理に移し併せて南大谷に植林地を造成 し三部落共永久的経済基盤の確立を見ると共に治山 治水の実効を挙ぐることとしたここに記念碑を建設 して後裔に傳ふる所以である
昭和三十七年十一月建之
建設中の遊歩道を見送っていくとを渡っていきます。 未舗装になった道を登っていくと、ロープ柵が設置されたになります。 が大きく崩落しているので、 土砂崩れで荒れた道を綺麗に改修した直後のようでした。 谷筋を流れる僅かな沢のを登っていきます。 程なくして、右前方に大きな岩が見えてきます。
大師いっぷくの大岩
道なりに右へ曲がって、を左に見上げながら登っていきます。 左へのまで来ると、 「頂上まで2000m」のが立っています。 同様の標柱は五台山の山頂まで点々と設置されています。 道なりに左へ曲がっていくと、先ほどから見えていた大きな岩の脇に出ます。 駐車スペースから11分ほどの所になります。 脇には「大師いっぷくの大岩」のがあります。 岩の上からはが見えますが、 方角からすると小野寺山から鷹取山にかけての尾根でしょうか。
岩を過ぎて斜面を横切るように進んでいくと、「がけ崩れ注意」のが出ています。 向こう側を向いた同様の看板を過ぎて沢の右側に続く道を登っていくと、 「頂上まで1800m」のが立っています。 程なくしてを渡って、沢の左側を登っていきます。 次第に沢から離れて左・右と何度か曲がりながら植林地の斜面を登っていくと、「頂上まで1600米」の標柱を過ぎていきます。 駐車スペースから23分ほどの所になります。
「くろもじ」の小札が取り付けられた樹木まで来ると、が道を塞いでいました。 倒木を過ぎて右・左と曲がりながら登っていくと、 脇の樹木に「たばこのすいがら ポイすて厳禁!」のが括り付けられています。 正面に稜線が近づいてくるを登っていきます。 「山頂まで1500m」の(*)が立つ所を右へ曲がっていきます。 次の左への曲がり角まで来ると、「鴨内坂のお地蔵さん」の解説板が置かれています。 傍には石祠に安置されたが佇んでいます。
たばこのすいがら ポイすて厳禁!
鴨内坂のお地蔵さん
昔から余田地区(現鴨阪・徳尾地区)と山西地区(現北地区・青垣地区)は、 この峠がよく利用されたことから、婚姻による縁が深く、 近年まで牛を追って越えたり、自転車を担いだり押したりしての親戚付合いが見かけられた。 又、山田の三叉路(現鴨阪区最奥)には「左但馬の道しるべ」もあり、 昔は主要な道路であり、峠を行き交う旅人や里人も多かったと思われる。 こうしたことから、峠越えの安全を祈願して、鴨阪地区の先人達がここに「お地蔵さん」を建立されたものと聞く。
五台山の山頂までの距離を示す標柱は、いずれも同じ自治振興会が設置されたようですが、 設置された時期が異なるのか、「頂上まで…」と「山頂まで…」の二通りの表記を見かけました。
鴨内峠
「鴨内坂のお地蔵さん」を過ぎていくと、程なくして「頂上まで1400米」の標柱が立つ鴨内峠に着きます。 駐車スペースから32分ほどで登って来られました。 「市島町」や「氷上町」の道路標識が立つには標識類が幾つか設置されていて、 この場所は「鴨内峠」、右の道(*1)は「親不知山頂へ」「クロイシ山」、 左の道は「五台山へ」「五台山」、正面の道(*2)は「鴨内」、今来た道は「鴨坂」となっています。 「五台山登山口」のもあって、 「右 県道鴨内に至る」「左 五台山近道1500m」となっています。 ベンチも設置されているので、周囲の様子を確認しながらひと休みしていきました。
*1 後日に右の道を歩きました。(「クロイシ山」を参照)
*2 後日に正面の道を歩きました。(「五台山」を参照)
下山注意
市島町側へ下山されても公共交通機関はありません。 市島町側へ下山される場合、市島駅まで山麓から約8キロあります。 徒歩で行かれるときは約2時間かかります。 タクシーを呼ばれる時は、山麓から携帯電話でお呼びください。 ただし、台数に限りがありますので注意してください。
氷上交通 前山地区自治振興会
立入禁止
松茸山・止め山のため 9月20日から11月14日まで
鴨阪区長
落ち着いたところで、を何度か曲がりながら登っていきます。 標高450mほどのに着くと、「分水界の径」の標識が立っています。 軽く降っていくとになります。 高みが近づいてくると、尾根の背を少し外れてを進むようになります。 右の高みは地形図に載っている457m峰だろうと思いながら進んでいくと、 「頂上まで1200米」の標柱が立っています。 鴨内峠から6分ほどの所になります。
山の自然は、みんなの宝
たばこのポイすてやめましょう
軽く降っていくと、すぐにに出ます。 広くて歩き易い尾根を降っていくと、になります。 次第に登り坂になってくると、僅かに尾根のを進んでいきます。 「そよご」のが取り付けられた樹木を過ぎていくと、 「山頂まで1000m」の標柱が立っています。
木に取り付けられた「ポイ捨て厳禁」のを過ぎていきます。 傾斜が増してくる尾根を進んでいくと、右・左と何度か曲がりながらを登るようになります。 次第に残雪が見られるようになるを曲がりながら登っていきます。 伐採木がのように置かれた所を道なりに左へ曲がっていきます。 緩やかになった尾根を進んでいくと、右側に尖った小岩があります。 鴨内峠から20分ほどの所になります。 左側には「分水界の径」の標識があります。
たばこのすいがら ポイ捨て厳禁!!
山の自然は、みんなの宝
たばこのポイすてやめましょう
軽く降っていくと、すぐにになります。 すぐに登り坂になる尾根を進んで残雪が目立つようになると、 「山頂まで600m」のが立っています。 先ほどの標柱が「1000m」だったので「800m」の標柱(*)があっても良さそうですが、 倒れて雪に埋もれていたのか、この時には見かけませんでした。 次第にが深くなってきますが、歩くのに支障はありませんでした。 右・左と曲がりながら登っていくと、樹間からが見える所もあります。 曲がりながら更に登っていくと、朽ち果てそうな標柱が立っています。 鴨内峠から31分ほどの所になります。 文字は判読できませんでしたが、前後の関係から考えると「山頂まで400m」と書かれているように思えます。
*後日に歩いたところ、「800m」の標柱はベンチがある曲がり角の少し手前の岩の袂にありました。
(「五台山」を参照)
曲がりながら続く広めの道を更に登っていきます。 引き続き残雪はありますが、深さは10pもないので大丈夫でした。 傾斜が緩やかな所に着くと、「山頂まで200m」のが立っています。 軽いになった道を進んでいきます。 緩やかになった所から登り返して「分水界の径」の標識を過ぎると、左右に通る尾根に出ます。 鴨内峠から41分ほどの所になります。 正面には「降口 鴨内峠を経て」のが立っていて、今来た道を指しています。 左側にもが立っていて、 左の道は「五台山」、右の道は「伊佐口」、今来た道は「鴨内峠」となっています。 地形図には載っていませんが、伊佐口地区へ降る道との分岐になっているようです。
五台山へ向かってを進んでいきます。 少し登っていくとになります。 登り坂になってくると、を過ぎていきます。 近づいてくる高みへ向かって登っていくと五台山の山頂に着きます。 鴨内峠から44分ほど、駐車スペースから1時間19分ほどで登って来られました。
五台山 (標高654.6m)
山頂の中ほどには「五台山頂上 標高655米」の標識が立っていて、 脇には二等三角点「尾ノ寺山」があるので、地形図に載っている654.6m峰になるようです。 傍には「五台山654.7m」の標識もあって、この先の道は「小野寺山」、今来た道は「鴨内峠」となっています。 先の方には大きなの石像があって、 傍には「ふるさと兵庫50山の五台山」の標識があります。 木製のからは山並みを見渡せる眺めが広がりますが、 薄雲が広がって霞んでいたのが残念でした。
お昼には少し早い時刻でしたが、景色を眺めながら昼食タイムにしました。
文殊菩薩の石像の先には小野寺山浅山不動尊への道が続いています。
(「五台山」, 「五台山」, 「五台山」を参照)
お腹が満ちたところで、を引き返していきます。 簡易トイレを過ぎて、になった道を進んでいきます。 軽く降るようになると、伊佐口地区への分岐に着きます。 正面に立つ「「降口 鴨内峠を経て」のの背後に道が続いていて気になりますが、 角に立つ「鴨内峠」の標識が指す右へ戻るように続くを降っていきます。
残雪が続く道を降っていきます。 軽い登り坂になった道を進んでいくと、緩やかな所に着きます。 降り始める所にある「山頂まで200m」のを過ぎていきます。 曲がりながら続く広めの道を降っていくと、「山頂まで400m」と思われるを過ぎていきます。 曲がりながら更に降っていくと、「山頂まで600m」のを過ぎていきます。 残雪が減ってになった道を進んでいきます。 軽く登っていくと、尖った小岩や「分水界の径」の標識がある緩やかな所に着きます。 山頂から16分ほどの所になります。
伐採木がのように置かれた所を道なりに右へ曲がっていきます。 何度も曲がりながら降っていくと「山頂まで1000m」のを過ぎていきます。 尾根の右肩から尾根の背に出て降っていくとになります。 道端に剥き出したを過ぎて軽く登っていきます。 457m峰と思われる高みの右肩に着くと、「頂上まで1200米」の標柱が立っています。 山頂から26分ほどの所になります。
鴨内峠
尾根の右肩を降っていくと、程なくしてに出ます。 登り坂になると標高450mほどの小峰の手前から左前方へが分かれています。 来た道と少しでも違う道を歩くべく、巻き道を進んでいきます。 左肩に続く巻き道を進んで尾根の背に出ると、小峰から降ってくる尾根道にします。 角には「山の自然は、みんなの宝」の標識が落ちています。 程なくしてになります。 何度か曲がりながら降っていくと、標識類が幾つか設置された鴨内峠に着きます。 山頂から30分ほどの所になります。
山の自然は、みんなの宝
たばこのポイすてやめましょう
「鴨阪」の標識に従って、元来たの道を降っていきます。 「」が佇む所を右へ曲がっていきます。 「山頂まで1500m」のが立つ所を左へ曲がっていきます。 「くろもじ」の小札が取り付けられた樹木の傍にあるを過ぎていきます。 少し右へ曲がり始める所まで来ると、「頂上まで1600米」の標柱が立っています。 鴨内峠から5分ほどの所になります。
大師いっぷくの大岩
右・左と何度か曲がりながらの斜面を降っていきます。 僅かな沢に架かるを渡って、沢の左側を降っていきます。 倒木の下をくぐっていくと、「頂上まで1800m」のを過ぎていきます。 「がけ崩れ注意」の看板を過ぎて、岩が剥き出したを横切るように進んでいきます。 向こう側を向いた同様の看板を過ぎて降って正面が明るくなると、 「大師いっぷくの大岩」の石標がある大きな岩の脇に着きます。 鴨内峠から14分ほどの所になります。
「頂上まで2000m」のが立つ所を右へ曲がっていきます。 大きな岩を右に見上げながら降っていくとに出ます。 道なりに左へ曲がって、僅かな沢のを降っていきます。 右の斜面が崩落した所まで来ると、ロープ柵が設置されて改修されたになります。 小橋を渡っていくと舗装路になります。 鴨内峠から22分ほどの所になります。
上鴨阪地区
植林地を降っていくと、「林野統一記念碑」が立つ建設中の「たぬき穴命水遊歩道」とのを過ぎていきます。 向こう側を向いた「五台山登山道」のを過ぎていきます。 二重になったを過ぎると、 狸穴命水の傍にある車を止めておいた駐車スペースに着きます。 鴨内峠から25分ほど、五台山から56分ほどで降りて来られました。