杉ヶ沢高原
概 要 杉ヶ沢高原は養父市にある標高770mほどの高原で、轟大根の畑が広がっています。 南側にある天滝を経て登るのが一般的なようですが、今回は轟地区の集落を経て杉ヶ沢高原まで車で登り、 杉ヶ沢高原のススキ原を進んで天滝まで往復し、俵石やログハウスを経て戻るルートを半周回します。
起 点 養父市 轟地区
終 点 養父市 轟地区
轟地区…杉ヶ沢高原…766m峰…天滝…俵石…ログハウス…天滝臨時駐車場…杉ヶ沢便所…杉ヶ沢高原…轟地区
所要時間 2時間50分
歩いて... 杉ヶ沢高原にはススキが茂る中に僅かな踏み跡が続いています。 天滝へ降る急斜面には擬木の階段や鎖柵が設置されてはいますが、 土砂や落ち葉が厚く積もり崩れている所もあって滑り易く、かなり危なくなっています。 俵石へ向かう斜面は土砂や落ち葉が積もって道が分り難くなっています。 天滝の周囲の紅葉は既に時期を過ぎていました。
(天滝へ降る道は「立入禁止」になっているので、歩く場合は自己責任でお願いします)
関連メモ 天滝, 杉ヶ沢高原, 天滝
コース紹介
轟地区
養父市八鹿町の市街地から国道9号を西進し、関神社前交差点から県道87号に入っていきます。 県道269号を分けていくと、「氷ノ山国際スキー場あと6km」の看板の出るがあります。 県道87号は右へ曲がっていきますが、正面の道を進んでいきます。 出合小学校跡の「であいの里」を過ぎた所にあるを、 標識「杉ヶ沢高原5km・轟3km」に従って左折していきます。 次第に狭くなる坂道を登って轟地区の集落まで来るとがあります。 集落を過ぎていくと、程なくしてに出ます。 正面には標識が立っていて、右の道は「杉ヶ沢高原」、左の道は「大屋町」、今来た道は「出合」となっています。 標識に従って右の道を更に登っていくと、車止め柵の名残の支柱が左右に立っています。 その先の路肩が広がっていて車2・3台分の駐車余地があるので、ここに車を止めさせて頂きます。 (
杉ヶ沢高原
駐車地の先に続くを進んでいきます。 右へ曲がりながら軽く登って杉ヶ沢高原に出ると、正面に「拓魂」の石碑があります。 「轟大根」の栽培農業を苦労して成功させた記念碑のようです。 (*)は796m峰などへ続いています。 は戻り時に歩くことにします。 先ずはを進んでいきます。
*右の道は「杉ヶ沢高原」を参照。
拓魂
この古里びとたちは きびしい自然の 掟をこえて 大地の恵みを轟大根 に結晶させた
高原大根栽培二十周年記念
建立 轟大根生産出荷組合 組合員一同
文 関宮町長 和田幹夫
書 綿貫墨石
昭和62年11月
舗装路を軽く降っていくと、少し泥濘んだ所からになります。 程なくして、左右に通る広い地道に出ます。 以前に来た時には見かけなかったので、近年になって出来た道のようです。 は少し登り坂になっています。 少し戻るように続くも登り坂になっています。 ここは正面にある開放された金網柵(A地点)の先のススキ原に続く僅かなを進んでいきます。
ススキの下に続く僅かなを辿りながら進んでいきます。 しばらく進んでいくと、が減った所に出ます。 またススキが茂る中を進むようになると、踏み跡がに分かれていますが、 左側の踏み跡を進んでいきます。 再びススキが減った所を進んでいくと分岐(B地点)に出ます。 駐車地から11分ほどの所になります。 脇には標識が立っていて、正面の道は「俵石1.4km・天滝1.0km」、 左の道は「便所0.1km・梅ヶ久保林道」、今来た道は「関宮町」となっています。 右にも道のようなものがありますが、標識には何も示されてはいません。 の先には一本杉と思われるものが見えますが、 以前に来た時よりも小さくなっているように思えます。 杉ヶ沢便所がある林道へ出られます。
正面に続くを進んでいきます。 少し進んだ所を道なりに右へ曲がっていくと、僅かな水の流れに架かるを渡っていきます。 すぐに左へ曲がって、狭くなったを進んでいきます。 しばらく進んでいくと、ススキが減って歩き易い所に出ます。 左側にはコンクリートブロック製のが見えます。
先に見えてくる標識に向かって、右へ曲がりながら続くを登っていきます。 まで来ると、 正面の道は「天滝0.8km」、今来た道は「杉ヶ沢高原」となっています。 標識の手前からは、左に続く林道から分かれてくるが見えます。 正面へ続く小径を進んでいくと、林道から分かれてきたに出ます。 右前方へ続く作業道を登っていきます。
766m峰
少し登っていくと、ヘアピン状に曲がっていきます。 緩やかになって尾根の右側を進むようになるとが立っていて、 この先の道は「天滝」、今来た道は「杉ヶ沢」となっています。 程なくして作業道が右へ曲がりながら降るようになると、に標識が立っています。 には、左の尾根は「天滝0.7km」、今来た道は「杉ヶ沢高原0.3km」となっています。 左の尾根に出た所にも標識が立っていて、尾根に続く小径は「天滝まで0.7km」となっています。 南へ延びる尾根を登っていくとが立っていて、この先の道は「天滝」、今来た道は「杉ヶ沢」となっています。 程なくして、一番高い所に着きます。 場所を示す標識類は見かけませんが、この辺りが地形図に載っている766m峰になるようです。 駐車地から23分ほどの所になります。
正面に続く尾根を降り始めると、「天滝まで0.6km」のを過ぎていきます。 程なくして、尾根の背を外れて曲がっていきます。 少し進んだ所を曲がって、アセビが少し茂る所を過ぎていきます。 右下に並行するようにが見えてきますが、手前で分かれてきた道のようです。 近づいてくる作業道へ向かって、擬木の階段が見られる小径を降っていきます。
次第に傾斜が緩やかになってくると、「天滝まで0.5km」のを過ぎていきます。 少し右へ曲がりながら降って尾根の背に出ると、右から来る先ほどの作業道と合流(C地点)します。 駐車地から28分ほどの所になります。 振り返って、降ってきたを眺めていきます。 は右へ曲がりながら降っていきます。 左側には少しが見えます。
標識類は見かけませんが、尾根の左斜面に続くを降っていきます。 少し降った所を道なりに曲がっていきます。 程なくして分岐(D地点)があります。 駐車地から33分ほどの所になります。 角にはが立っていて、 正面の道は「天滝0.4km」、左の道は「俵石0.3km・杉ヶ沢高原1.6km」、今来た道は「杉ヶ沢高原0.8km」となっています。 袂には「たわら石」の板も落ちています。 俵石は戻り時に訪ねることにして、先ずは天滝を目指してを降っていきます。
程なくして傾斜が増し始めると、を降るようになります。 曲がりながら続くを降っていきます。 鎖柵が設置されている所もありますが、土砂や落ち葉が厚く積もり崩れている所もあって滑り易く、かなり危なくなっています。 脚で落ち葉を払って地面に靴底を付けて慎重に歩いていきます。 しばらく降って水音が聞こえてくると、樹間にが見えてきます。 歩き易い所も少しはあるを曲がりながら降っていきます。 D地点から合わせて10回ほど曲がりながら降っていくと、右へ曲がった所に「天滝まで0.2km」の標識が立っています。
途切れながら続く擬木の階段混じりのを慎重に降っていきます。 曲がりながら降っていくと、が良く見えるようになります。 岩壁を流れ落ちるの姿を眺めながら降っていきます。 D地点から合わせて20回ほど曲がりながら降っていくと分岐に出ます。 D地点から23分ほどの所になります。 脇には看板があって、今回歩いた杉ヶ沢高原からの道は立入禁止のようですが、 降り口(C地点E地点)にも設置しておいて欲しいものです。 右の小径を少し降ると天滝の直下に出られますが、今回は省略します。
立入禁止 KEEP OUT
杉ヶ沢高原への登山道は、複数箇所にわたり土砂が流出し大変危険な状態となっています。 このため、登山者の安全が確保されるまでの間、登山道を通行止めとさせていただきますので、 ご理解とご協力をお願いいたします。 この立入禁止の警告を無視して進入し、万一事故が発生しても一切責任を負いませんのでご了承ください。
養父市・天滝を生かす会
天瀧三社大権現
正面の道を軽く登ってまで来ると標識が立っていて、 今来た道は「俵石・杉ヶ沢高原」となっています。 建物の前に出ていくと、「天瀧三社大権現」の表札が掲げられています。 建物の中には長瓏寺の由来などを書いた板が掲げられています。 建物に向かって右側には「天瀧」のがあります。 左側には「名勝 天瀧」と刻まれたがあります。 石碑の背後にはが流れ落ちています。 正面(*)へ降っていく階段混じりの道は、レストラン天滝方面へ続いています。
*正面の道は「天滝」, 「天滝」を参照。
全国滝サミット開催記念 天滝「長瓏寺」の由来について
享保十二年(元禄時代)修理の時の棟札に、 恭しく思うに往古より天滝有りて、天滝の麓に三社権現社本地大聖不動明王あり、 元亀四年(室町時代)台風により神社破損、その後天正二年時分、谷蔵坊の願いにより為主社壇に造立。 年月を経て大破したので享保十二年丁未(ひのとひつじ)の春、村中の氏子の深甚なる願いに依り建立する。 泰照山長谷寺隠居、孝憧謹書。とある。 以後西谷青年団の協力を得て現社殿に修復された。 従って第一回目の修理、元亀四年より今年まで長瓏寺及び天滝三社大権現の起源は四百二十年以上である。
長瓏寺
古くより天滝の不動様といわれ長谷寺に統合されているが、不動堂には三社権現が祭られ、四月十一日に祭りが行われてきた。 この日、長谷寺では不動堂にお参りし、お経を上げる慣わしであった。 祭りの当日、二歳の子どもを背負って天滝にお参りすると、「カンの虫」に効くと共に健康と繁栄の神としてしたわれ、 近在から多くお参りがあり、現在では四月第二日曜日に続けられている。
お不動様(不動明王)
お不動様は密教の本尊「大日如来」様がもろもろの悪霊を調伏するために忿怒の形相をとって現れた姿をいう。 従ってカンの虫に良く効くと昔から言い伝えられてきた。
平成六年五月吉日 泰照山長谷寺
兵庫県養父郡大屋町筏区 天滝を生かす会
天瀧 落差98メートル
天瀧は、県下最高峰の氷ノ山を源流に落差98m(平成二年実測)と県下一を誇る名瀑で、 その名の通り天から降るかのように流れ落ちる雄大さから、平成二年には「日本の滝百選」に選定されています。 この天瀧は、古く「大和長谷寺縁起」や「役の行者本記」にも書かれ、 また、弘法大師が仏運興隆の地を求めて全国行脚した際、滝の霊気に打たれて、 「この地こそ仏陀の我に恵み給いし聖地」と、谷の数をかぞえたところ、千に一つ足らなかったため、 居を高野山に求めた−との伝説が残っています。 また、登山口からの渓谷沿いの遊歩道は、原生林に囲まれ「森林浴の森日本百選」にも選定されています。
大屋町、筏区、天滝を生かす会
天滝を愛でて落ち着いたところで、手前のまで引き返してきます。 「立入禁止」の看板が出ていますが、レストラン天滝を経由して戻る訳にもいかないので、を引き返すことにします。 曲がりながら続く崩れたを登っていきます。 振り返ってを眺めながら、土砂や落ち葉が厚く積もって危ない階段を慎重に登っていきます。 何度か曲がりながら登っていくと、「天滝まで0.2km」の標識を過ぎていきます。
崩れたの脇を登って右へ曲がっていきます。 少し歩きやすい所もあるを登っていきます。 危ない擬木の階段を慎重に登っていくと、次第にが弛んできます。 合わせて20回ほど曲がりながら登っていくと、俵石との分岐(D地点)に戻ってきます。 天瀧三社大権現から28分ほどで登って来られました。 ここは俵石を訪ねていくべく、「俵石0.3km」の標識が指すを進んでいきます。
緩やかな道を進んでいくと、僅かなを回り込んでいきます。 次第に土砂や落ち葉が厚く積もって道がになります。 脇の樹木などに手を掛けながら、を回り込んでいきます。 僅かなを辿って進んでいきます。 支尾根を回り込む所まで来ると標識が立っていて、 この先の道は「杉ヶ沢」、今来た道は「天滝」となっています。
俵石
緩やかで歩き易くなったを進んでいきます。 程なくして、左側の斜面にが現れます。 標識類は見かけませんが、俵を縦に積んだような形をしているので、これらがのようです。 岩群の袂に続く土砂や落ち葉が厚く積もったを軽く降っていきます。 しばらく進んでいくとがあります。 以前に来た時には標識があったのですが、この時は見かけませんでした。 左の道は杉ヶ沢高原へ続いていますが、少し先にもある俵石まで往復してきます。 D地点から22分ほどの所になります。
手前のまで引き返してきて、 右前方へ続く土砂や落ち葉が厚く積もった擬木の階段を登っていきます。 崩れた所もあるを注意深く登っていきます。 程なくして曲がって、斜面を横切るように進んでいきます。 少し先を左・右・左と曲がりながら登っていくと、次第に傾斜がになります。 浅い谷筋のような所に出ると、倒木を過ぎた先に標識が立っていて、 右の道は「杉ヶ沢高原」、今来た道は「俵石」となっています。
右へ続く落ち葉に埋もれたを登っていきます。 を抜けて、斜面を斜めに登っていきます。 程なくして、左右に延びる尾根(E地点)に出ます。 D地点から39分ほどの所になります。 中ほどには標識が立っていて、 この先の道は「杉ヶ沢」、今来た道は「俵石・天滝」となっています。 以前に来た時にはを歩いたように思いますが、道がはっきりしません。 しばらく愚考した末、右のを歩いていくことにします。
ログハウス
に明瞭な道は見かけませんが、下草は生えておらず樹木も密生していないので、歩くのに支障はありません。 軽く降っていくとになります。 程なくして、左側の浅い谷筋の先にが見えてきます。 尾根はこの先へ続いていますが、建物へ向かっていきます。 浅い谷筋を過ぎて軽く登っていくと、ログハウスの前にオフロード車が何台も止まっていました。 D地点から46分ほどの所になります。 の中にはテーブル・ベンチが3組設置され、トイレも併設されています。 階段には「天滝」の標識があって、左の浅い谷筋を指しています。 前にはが立っていて、 ログハウスの右奥へ続く道は「杉ヶ沢高原0.8km」、左の浅い谷筋は「俵石0.5km・天滝1.2km」となっています。
ログハウスの右奥へ続くを進んでいきます。 少し左へ曲がりながら軽く登っていくとになります。 は荒れておらず轍も見られるので、車で走行出来そうです。 少し曲がりながら進んで右へ回り込む所まで来ると分岐に出ます。 ログハウスから11分ほどの所になります。 左へ分かれていくの入口には標識があって、 右へ曲がっていく林道は「天滝臨時駐車場まで0.2km」、今来た林道は「天滝まで1.0km」となっています。 にも半壊した標識があって、 右へ曲がっていく林道は「梅ヶ久保林道」「天谷・尾の谷線林道」、今来た道は「俵石1.2km・天滝1.9km」となっています。
天滝臨時駐車場
右から左へ曲がりながらを登っていきます。 程なくしてになります。 来る時に見かけたコンクリートブロック製のを左の浅い谷筋に眺めながら登っていきます。 道なりに右へ曲がって地道になると、両側にが生い茂るようになります。 真っ直ぐ進んでいくと、2部屋に仕切られた小屋が建つ所に出ます。 ログハウスから19分ほどの所になります。 ここで道が二手に分かれています。 小屋の右側にはが立っていて、 右前方へ続く道は「レストラン天滝まで6.2km」、この場所は「天滝臨時駐車場」となっています。 右前方の道が先ほどの標識にあった梅ヶ久保林道(*)になるようで、天谷・尾の谷線林道へ続いています。 以前には小広くなった駐車場の右側にもが立っていたのですが、この時には見かけませんでした。 ここは車を止めてきた駐車地へ向かって、を進んでいきます。
*過日に梅ヶ久保林道を歩きました。 車一台が通れる未舗装路になっていました。 標識によると距離は1.4kmで、20数分で天谷・尾の谷線林道に出られました。 (ルート図に緑色で表示)
杉ヶ沢便所
軽く登って緩やかになると、少し曲がっていきます。 程なくして軽いになります。 少し左へ曲がりながら降っていくと、右へ10mほど入った所にトイレがあります。 ここには標識類を見かけませんが、以前に天滝臨時駐車場で見かけた標識によると「杉ヶ沢便所」というようです。 林道のには広い道が降っていて、 来る時に杉ヶ沢高原で見かけた「便所0.1km・梅ヶ久保林道」の標識が立つ分岐へ続いています。 ここはへ続く林道を進んでいきます。
杉ヶ沢高原
軽い登り坂で続くを少し右へ曲がりながら登っていきます。 しばらく登っていくとになります。 道なりに左へ曲がって軽い降り坂になると、両側からが迫る道になります。 もあって車で通れるようですが、 少し泥濘んでいる所もあるので、乗用車で走行するのは遠慮したくなります。 周囲が開けてきて杉ヶ沢高原に出ると、「拓魂」の石碑がある所に戻ってきます。 ログハウスから32分ほどの所になります。
轟地区
右へ続くを降っていきます。 曲がりながら降っていきます。 車止め柵の名残の支柱が見えてくると、車を止めておいた駐車地に着きます。