城山 散策:2024年10月31日(木)
散策情報 [cn741] 城山
概 要 城山は豊岡市竹野町にある標高312.0m(点名:多田)の山です。 登山口から山頂まで分かり易い道が続いています。 山頂や南側の展望地からは山並みを眺められます。 今回は東側の草飼地区から十字路になった鞍部に出て山頂へ向かい、展望地まで往復してから鞍部まで戻り、 西側の切浜川沿いの林道へ降るルートを歩きます。
起 点 豊岡市竹野町 草飼地区
終 点 豊岡市竹野町 草飼地区
ルート図 草飼地区…登山口…十字路…城山…展望地…城山…十字路…下山地…切浜橋…今坂地蔵尊…草飼地区…(鏡宮神社)
所要時間 2時間40分
歩いて... 登山口の少し先にある分岐から尾根に続く道が以前から気になっていたので、今回は歩いてみました。 道はあるものの荒れ気味で歩き難くなっていて、通常の登山ルートを歩く方が良さそうです。 十字路から切浜川沿いの林道へ降る谷筋は、水が流れて泥濘んでいて、以前よりも荒れ気味で歩き難くなっていました。
関連メモ 城山, 城山, 城山, 城山
コース紹介 マップ類】 【スライドショー
草飼地区
豊岡の市街地から国道178号を西進し、江野トンネルを抜けて森本地区へ降り、森本交差点から県道1号に入って北上していきます。 竹野東踏切の手前にある和田下バス停まで来て、左へ分かれていく道に入っていきます。 鏡宮神社の入口まで来ると道が広がっているので、ここに車を止めさせて頂きます。
登山口
車で来た道を引き返していきます。 竹野西踏切へ続く道との分岐まで来て直進していきます。 すぐの所のカーブミラーが立つ分岐から右の路地に入っていきます。 民家の間を抜けていくと、夏草が茂る地道になります。 勢い良く水が流れる水路に沿って進んでいくと、小屋の脇に「城山登山口」の標識があります。 駐車地から4分ほどの所になります。
ようこそ城山へ!
城山登山口
山頂まで1時間
ゴミは持ち帰りましょう!
水路を跨いでいくと防護扉があります。 上下に設けられた小レバーを回し落し棒を持ち上げれば開けられます。 谷筋に入るとコンクリート製のがあります。 以前には小池のようになっていましたが、この時には土砂が堆積していました。 谷筋の左斜面を登り始めると、すぐの所に分岐があります。 登山道(*)は正面の桃テープが取り付けられた所から左前方の竹林へ続いています。 今回は以前から気になっていた左にある切通のような所から登ることにします。
*正面の登山道は「城山」, 「城山」, 「城山」を参照。
扉を開けたら必ず閉めてください。
草飼区
軽く登って切通のような所を過ぎると尾根に出ます。 道は不明瞭になりますが、右の尾根の左斜面に道が見られるので登っていきます。 倒木が見られる道を右へ曲りながら登っていくと尾根の背に出ます。 正面の尾根は急傾斜になっていて登るのは大変そうです。 どうしたものかと思いながら左右を覗っていると、左斜面に道が続いているので登っていきます。 右へ曲りながら登っていくと、浅く窪んだ広い尾根になります。 倒木を跨ぎながら登っていくと、左右に通る登山道の馬の背のような所に出ます。 登山道と分かれてから5分ほど、登山口から8分ほどの所になります。 左の樹木には「コシアブラ」の小札が取り付けられています。
切通からここまで続く道は荒れ気味で歩き難いので、通常の登山道を歩くのをお勧めします。
左へ続く登山道を右へ曲りながら登っていきます。 浅く窪んだ道が分かれたりしますが、少し先で合流します。 軽い登り基調で続く歩き易い道を進んでいきます。 緩やかになった尾根を快調に進んでいきます。 しばらくして尾根の左斜面を進むようになります。
十字路
右の尾根が低くなってくると、道は左へ曲がっていきます。 ロープが張られた狭い所を過ぎていきます。 道を塞ぐ倒木をくぐったりしながら、少し右へ回り込むように登っていきます。 右の尾根が低くなってくると、十字路になった鞍部に着きます。 登山口から18分ほどの所になります。 中ほどに標識が立っていて、 左の道は「城山」、右の道(*)は「今坂峠」となっています。 正面の谷筋や登ってきた道には何も示されていません。
*右の道は「城山」, 「城山」, 「城山」を参照。
左へ続く尾根を軽く登っていきます。 以前に来た時にはこの先にかけて多くの倒木が道を塞いでいて歩き難い思いをしましたが、 切断されて片付けられ、歩き易くなっています。 緩やかになった尾根を進んで傾斜が増してくると、尾根の右肩を回り込むように登っていきます。 尾根の背に出ると緩やかになります。 登り坂になってくると、また樹木の名前を書いた小札を幾つか見かけるようになります。
傾斜が緩やかになると、右の樹間から山並みが少し見えます。 傾斜が増してくる尾根を登りながら振り返ると、竹野の街などが見えてきます。 程なくして、尾根の右肩を登るようになります。 道なりに左・右と曲がって登っていくと、緩やかな尾根の背に出ます。 登り坂になって切断された倒木群まで来ると、緩やかな尾根になります。
すぐに登り坂になる尾根を進んでいくと、倒木が目立ちますが、行く手を阻むことはありません。 尾根の右肩や左肩を登ったりしながら、緩やかな所もある登り基調の尾根を進んでいきます。 緩やかな所を過ぎて登り坂になるとイワカガミが見られますが、花の季節ではないので咲いていません。 傾斜が増してきた尾根を登っていくと、曲輪跡のような平坦地に着きます。 十字路から28分ほどの所になります。 中ほどには「山頂まであと少しです」の標識が樹木に括り付けられています。 標識が指す尾根の左肩に続く道を進んでいきます。
尾根の左肩を登っていくと、程なくして僅かな高みを越えて降り坂になります。 すぐに登り坂になると、広めになった鞍部の左下に着きます。 右側には鞍部があります。 ここで道が分かり難くなりますが、左側の斜面にロープが張られていてルートを示しています。
城山 (標高312.0m)
ロープに掴まりながら滑りやすい急斜面を登っていくと、 右へ曲がって斜面を横切るように続いています。 ロープが終わった先を少し登っていくと、左に折れ曲がって尾根の背に出ます。 歩き易くなった尾根を登っていくと、左側に竹野の街並みや猫崎半島が見えてきます。 すぐに小広くなった城山の山頂に着きます。 十字路から34分ほどで登って来られました。 中ほどには三等三角点「多田」があるので、地形図に載っている312.0m峰になるようです。 脇の樹木には「城山」を示す標識が二つ取り付けられています。
三角点
基本測量
大切にしましょう三角点
国土地理院
山頂の北側が開けています。 竹野の街並みや日本海などの眺めが広がります。 正面には猫崎半島が海に突き出しています。 左の方には黒崎鼻の半島があって、淀の洞門も見えます。 東側の一段低い所に降りると、来日岳などの山並みが見えます。
展望地
南へ延びる緩やかな尾根を進んだ所に展望地があるようなので往復してきます。 僅かにアセビが茂る所もありますが、歩く部分は確保されていて問題はありません。 少し進んで軽く登って僅かな高みに着くと、南側に山並みが広がる展望地になっています。 城山から3分ほどの所になります。 画像群
樹木が少し邪魔をしていますが、東側にも山並みが広がります。 画像群
『この方角にあるはずだが』と思って東側の山肌を探していると、鋳物師戻峠大岩が遠望できます。 眼下には城崎温泉から鋳物師戻峠を越えて竹野地区へ降ってくる県道9号の傍にある阿金谷橋が見えます。 展望地の先は急な降り坂になっています。
城山 (標高312.0m)
眺めを確認したら、来た尾根を引き返していきます。 軽く降って、アセビが見られる緩やかな尾根を進んでいきます。 軽く登るようになると山頂が見えてきます。 左側から回り込むように登っていくと、三等三角点・標識・ベンチなどがある城山の山頂に着きます。 展望地から3分ほどで戻って来られました。 再度、北側の景色を眺めながら、ひと息入れていきます。
落ち着いたところで、元来た道を引き返していきます。 尾根を少し降って道なりに右折し、斜面を横切るように続くロープが張られた急な道を降っていきます。 少し左へ曲がってロープに掴まりながら降っていくと、鞍部の右下に着きます。 尾根の右肩に続く道を軽く登っていきます。 僅かな高みを過ぎて降っていくと、標識が立つ曲輪跡のような平坦地に着きます。
尾根の右肩を降っていくと尾根の背に出ます。 少し右・左と曲がりながら降っていくと、緩やかな尾根になります。 尾根の右肩や左肩を通ったりしながら降っていきます。 緩やかな所もある尾根を淡々と降っていきます。 切断された倒木群まで来て、右斜面を降っていきます。 尾根の中ほどに樹木が生える所まで来ると、左へ曲がって降っていきます。 城山から17分ほどの所になります。
十字路
少し降って右へ曲り、尾根の左斜面を横切るように降っていきます。 尾根の背に出て、更に降っていきます。 竹野の街が見える明るい所を過ぎていきます。 更に降っていくと、少し左へ曲がって尾根の左斜面を降るようになります。 尾根の背に出てしばらく進んでいくと、右肩を降るようになります。 程なくして、標識が立つ十字路に戻ってきます。 城山から28分ほどで降りて来られました。 正面の道(*)は今坂峠へ続いていますが、 今回は標識が指していない左の谷筋を降っていきます。
*正面の道は「城山」, 「城山」, 「城山」を参照。
下山地
最初は歩き易いものの、少し降っていくと谷底に水が流れるようになります。 以前に来た時にはもう少し歩き易かったように記憶していますが、泥濘んだ所もかなりあります。 歩く所を選びながら降っていくと、左から来る谷筋と合流します。 沢に沿って右へ曲っていくと、程なくしてを跨いでいきます。 谷筋の左際に続く僅かな踏み跡を辿って進んでいくと、正面の樹間に林道が見えてきます。 少し左へ曲がりながら進んでいくと、切浜川沿いに続く林道に出ます。 十字路から12分ほどで降りて来られました。
右へ続く緩やかな林道を進んでいきます。 程なくして木橋の際を過ぎていきます。 心地良い水音を響かせる小滝を眺めたりしながら進んでいきます。 積んだ石を固めたを過ぎていきます。 木橋の際を過ぎて谷筋が広がってくると、川向こうに小屋が建っています。
右上にある畑地へ続くコンクリート道を見送っていきます。 また建っている小屋を過ぎていきます。 林道は概ね地道のように見えますが、舗装されていた形跡も所々に見られます。 石垣の脇を回り込むように進んでいきます。 少し水が流れるようになる道を曲がりながら進んでいきます。 程なくしてコンクリート舗装された道になります。
切浜橋
県道11号が近づいてくるとトンネルが見えてきます。 水路も流れる赤レンガ製のトンネルを通っていきます。 トンネルを抜けて坂道を登っていくと、県道11号にある切浜橋の際に出ます。 下山地から21ほどの所になります。 切浜橋を渡った先に車を止められる広い所があって、近畿自然歩道の案内板が設置されています。 「兵庫県北端猫崎半島をめぐる道」のルート図も載っていますが、今回登った城山の名前は見かけません。 切浜海水浴場の先には、山頂からも見えていた黒崎鼻が海に突き出しています。 案内板に載っている淀の洞門を眺めたりしながらひと息入れていきます。
近畿自然歩道 兵庫県北端猫崎半島をめぐる道(切浜バス停~竹野浜バス停)
近畿自然歩道は、私達の生活が近代化する中で、自然の残っている地域や名所・旧跡を帯状に結び、 身近に歴史や自然とふれあえるよう整備したものです。 コースには道しるべがありますのでそれにしたがってください。
【はさかり岩】  切浜から浜須井に向かう海岸道路の下の海から突き出した2つの岩柱の間に、 直径3~4mの丸い岩が挟まった奇観で、そのために「はさかり岩」の名で呼ばれています。
【鷹野神社】  賀島天神など複数の神を祭神として祀り、船絵馬や方角石など北前船の遺産を多く残しています。 「浜の天神さん」として親しまれています。
【北前船】  竹野は北前船の寄港により、江戸時代から明治末期にかけて海漕業の村として栄えました。 館内の北前船資料室には、各地の文化・風俗を運んだ商船、北前船の歴史を物語る貴重な資料が展示されています。
【竹野浜】  遠浅の澄んだ海と白い砂浜、山陰海岸随一の海水浴場として古くから知られています。 5月の「北前まつり」や7月の花火大会等、様々なイベントが竹野浜を中心に繰り広げられます。
コースの見どころ
【淀の洞門】  切浜の北端の岬に、日本海の海蝕作用によって造られた洞窟は高さ約19メートル。 神代の昔よりあるといわれ、スサノオノミコトの伝説が語り継がれている。
【休暇村竹野海岸・竹野スノーケルセンター・ビジターセンター】  山陰海岸国立公園内での自然観察、野外活動の拠点施設として整備されたレクリエーションエリアです。 宿泊施設、野外活動施設があり、エリア内のスノーケルセンターでは、竹野海中公園の自然を紹介する展示、 スノーケリングによる磯や海中の自然観察指導を行っています。
【猫崎半島】  兵庫県最北端にあるこの半島は、沖合からみると猫が両耳を立てた姿に似ているのでこの名がついたと言われています。 半島の西側には波食棚が発達し、棚上には直径20~50cmの甌穴群が見られます。 また、半島内の賀嶋公園からは、勇壮な日本海を望むことができます。
環境省・兵庫県
今坂地蔵尊
切浜橋を渡り返して、県道11号を進んでいきます。 「切浜海水浴場」の立て看板を過ぎると、 切浜バス停の傍に「ようこそ切浜海水浴場へ」の看板があります。 夏の期間は、浜辺の道路は一方通行のようです。 「休暇村竹野海岸」の標識が出る分岐まで来て、右の道に入っていきます。 緩やかな道を少し曲がりながら進んでいくと、左の山際に今坂地蔵尊があります。 切浜橋から11分ほどの所になります。 お堂の中には前掛けをして赤い帽子を被せてもらったお地蔵さんが並んでいます。 内側の壁面には「今坂の地蔵尊」と題した文書が掲示されています。
村のはずれのお地蔵さん 今坂の地蔵尊
語り手 竹野町切浜 水田良夫さん(竹野支店管内)
豊岡市竹野町西区から切浜区にかけて町道が走っていた。 この道は急な坂道になっており、今坂と呼ばれている。 今坂の頂上には、約30cm~1mの大小9体のお地蔵さんがまつられている。 これらのお地蔵さんは、切浜区とお寺で管理されており、平成17年6月にお堂を改築。 清掃や付近の草刈りなども欠かさず行っている。 また8月23日には、花や団子をお供えし、まつっている。 願い事を一つだけ必ず叶えてくださるという言い伝えがあり、今でも願いをかけてお参りする人も多い。 海岸道路が開通してから、この道は旧道となり、現在では、主に学生の通学路として使用されている。 こうしてわれわれ住民が安全な暮らしをおくることができるのもお地蔵さんに見守り続けてもらっているおかげ。 これからも区民で守っていきたい。
お堂の左右の横にシャクナゲを植え、各3ヶヅツつぼみをつけて春にはきれいに咲くことでしょう。
平成22年10月 良夫 84才 (附近の草刈りは増田輝夫さんがしてくださっている)
奉納 今坂地蔵尊御詠歌
今坂の 海を見晴らす 地蔵尊 願う心は 涼しかるらん 合掌
草飼地区
今坂地蔵尊を過ぎていくとに着きます。 名前を記した標識類は見かけませんが、ここが尾根の十字路にあった標識が指す今坂峠になるようです。 小屋を過ぎていくと、右から広めの道(*)が降ってきていますが、 尾根の十字路から切浜配水池を経てくる道になります。 降り坂になると、右上にあるコンクリート製の設備を過ぎていきます。 左下を通るJR山陰本線に沿って降っていくと、建物を過ぎた先に分岐があります。 左には草飼踏切がありますが、正面の道を降っていきます。 正面に来日岳を眺めながら軽く降って緩やかになると、鏡宮神社の前にある駐車地に着きます。 今坂地蔵尊から7分ほど、切浜橋から20分ほどで到着しました。
*右から降ってくる広めの道は「城山」, 「城山」を参照。
鏡宮神社
帰路につく前に、傍にある鏡宮神社に立ち寄っていきます。 鳥居をくぐって、両側に石灯籠が並ぶ石畳の参道を進んでいきます。 苔生した狛犬を過ぎていくと、正面に本殿と拝殿からなる社殿があります。 左右に小祠がありますが、名前は分かりません。 神社の由緒などを記したものは見かけませんが、鳥居の傍には「鏡宮境内大典記念碑」と題した大きな石碑があります。 旧字体で書かれていて無学の私には読めない文字もあり、意味はよく分かりませんでした。 読み間違えている文字もあるかも知れませんが、参考までに碑文を載せておきます。 (所要時間に含めず)
鏡宮境内大典記念碑
城崎之郡中竹之邑有部落曰草飼有神社曰鏡宮邑民歳時
祭祀如神在然往年福島大将之来過也請書建碑今茲
聖上挙即位大典更建一碑以為記念託勉記之猗嗟祭政一

先皇之道也邑民崇奉無之敢愆可謂能體
先皇之道者矣後嗣子孫継承無墜其_幾乎
昭和三年十一月吉旦
錦_間祇候正四位勲三等 櫻井努撰