城山
概 要 城山は豊岡市竹野町にある標高312.0m(点名:多田)の山です。 山頂までは分かり易い道が続いています。 山頂の北側が開けていて、竹野の街や猫崎半島などを見渡せる眺めが広がります。 今回は草飼地区から城山に登り、引き返して北の尾根を進んで今坂峠へ降るルートを歩きます。
起 点 豊岡市竹野町 草飼地区
終 点 豊岡市竹野町 草飼地区
草飼地区…城山登山口…登り口…十字路…踊り場…城山…踊り場…十字路…小ピーク…鞍部…小ピーク…降り口…分岐…分岐…切浜配水池…今坂峠…今坂地蔵尊…草飼地区…(鏡宮神社)
所要時間 2時間40分
歩いて... 城山までの道は明瞭ですが、以前よりも倒木がかなり増えて歩く難くなっていました。 山頂付近の樹木が少し伐採されたのか、以前よりも見晴らしが良くなっていました。 十字路から今坂峠までの道は不明瞭な所もありましたが、点々と取り付けられている桃テープを辿りながら進んでいきました。 傾斜が急な所にはロープが張られていて安心でした。
関連メモ 城山, 城山, 城山, 城山
コース紹介
草飼地区
竹野駅(JR山陰本線)から左へ続く道を進んでいきます。 竹野西踏切を渡って田んぼの間に続く道を真っ直ぐ進んでいきます。 草飼地区の集落のT字路に突き当たって右折していくと、があります。 その前の路肩が広がっていて、車数台分の駐車スペースになっていたので、ここに車を止めさせて頂きました。
城山登山口
手前のまで引き返してくると、その10mほどの先に、四角いカーブミラーの立つ分岐があります。 そこから右へ分かれていくに入っていきます。 民家の間を道なりに真っ直ぐ進んでいきます。 畑地に出ると、小屋の先に「城山登山口」のが立っていました。 3年前に来た時には見かけませんでしたが、その後に設置されたようです。
登り口
山際まで来てU字形の水路を跨いだ所から、谷筋に続くが始まります。 谷筋に入ると、すぐの所にコンクリート製のがあって、のように水が溜まっています。 その先のには竹林が続いていますが、道はその左側に沿って登っていきます。 小池を過ぎて10mほど登っていくと分岐があります。 少し左へ戻るようにして分かれていく道(*)は、のようになった尾根に出た所で不明瞭になります。 左の道を見送って更に10mほど進んでいくと、根元の近くから幹が分かれる大木の所に分岐があります。 細い木に青テープが取り付けられている左の道が、尾根への登り口になります。 3年前に来た時には正面の道を進んで間違えたので、今回は左前方へ続く道を登っていきました。
少し遠回りになりますが、正面の道からも城山へ続く尾根に出られます。(「城山」を参照)
*後日に左の道を歩きました。(「城山」を参照)
根元からの下を過ぎて、 に続く山道を右・左と曲がりながら登っていきます。 時折取り付けられている青テープや桃テープを確認しながら竹林の斜面を登っていくと、正面にが見えてきます。 左から右へ曲がりながら登って竹林が終わると、植林混じりの雑木林の尾根の背に出ます。 登り口から3分ほどで登って来られました。
少し進んでいくとのような所があります。 左側からは(*)が登ってきています。 尾根道はしっかりとして歩き易くなっていますが、 前回来た時よりもが多めでした。 道端にが少し茂る所を過ぎていくと、U字形に窪んだ所を登るようになります。
*後日に左から来る窪んだ道を歩きました。(「城山」を参照)
窪みが無くなって歩き易くなったを登っていきます。 程なくして、道は尾根の背を外れてを進むようになります。 次第に増えてくるをクリアしながら進んでいきます。 斜面を斜めの横切るように進んでいくと、前方に鞍部が見えてきました。
十字路
倒木を乗り越えていくと、左右に通る尾根にある十字路になった鞍部に着きました。 登り口から15分ほどで登って来られました。 以前には見かけませんでしたが道標が立っていて、左の道は「城山」、右の道は「今坂峠」となっています。 (*)にも道があります。 地形図に破線で載っている道のようですが、道標には何も示されていません。 ここは城山へ向かってを登っていきます。
*正面の道は、10分ほどで切浜川沿いの林道に降りられます。 (「城山」, 「城山」を参照)
左へ進み始めると、いきなりに出遭いました。 嵐の爪痕なのか、この先にかけてもかなりの倒木があって歩き難くなっていました。 倒木を乗り越えたりくぐったり迂回しながら進んでいきますが、 尾根道には時折が取り付けられて分かり易くなっていました。 十字路から10分ほど登った所から振り返ると、竹野の街などを少し眺めることができました。
小さく曲がりながら尾根を登っていくと、道を塞ぐようにが張られていました。 十字路から14分ほどの所になります。 何の意味なのかは分かりませんでしたが、くぐっていきました。 左右の冬枯れの樹間からなどを眺めながら登っていきます。 尾根道は右や左に小さく曲がりながら続いていますが、特に分岐などはないので迷うことはありません。
踊り場
倒木が減って歩き易くなってきた尾根道を進んでいきます。 黒っぽい色をしたの小群落を過ぎていきます。 少し傾斜が増してきた尾根を登っていくと、ちょっとした踊り場のような所がありました。 十字路から31分ほどの所になります。 脇には大きな松の木が生えていました。 前回来た時には見かけませんでしたが、この時には「山頂まであと少しです」のが立っていて、 を指していました。
尾根のに続く道を登っていきます。 少し降るようになると、広めになった鞍部の少し下に着きました。 少し右へ曲がった所にがあります。 ここで道が分かり難くなりますが、前回には見かけなかったが正面の斜面に張られていて道を示していました。
城山 (標高312.0m)
ロープに掴まりながら、かなり傾斜があって滑りやすい斜面を登っていきます。 右へ曲がって、を横切るようにして登っていきます。 ロープが終わった先を左に折れ曲がるとに乗ります。 歩き易くなった尾根を1分ほど登っていくと城山の山頂に着きました。 十字路から38分ほどで登って来られました。 倒木を避けながら登ってきたためか、前回よりもかなり時間がかかりました。 小広くなった山頂には「多田」があるので、 地形図に載っている312.0m峰になるようです。 中ほどの樹木には「城山」を示すが二つ取り付けられていますが、 以前に見かけた「城山 標高312 但馬山友会」の標識は少し脇へ移され、 新たな標識「城山 標高312m 豊岡市竹野町」がその場を占めていました。
三角点
基本測量
大切にしましょう三角点
 (国土地理院)
城山の山頂の北側が少し開けていて、 などを眺めることが出来ます。 樹木が少し伐採されたようで、前回来た時よりも広い範囲が眺められました。 手前にはが広っています。 正面に突き出すのがで、 左の方にあるのがのある半島のようです。 景色を眺めがらひと息入れていきました。
踊り場
落ち着いたところで、元来た道を引き返していきます。 尾根を降って道なりに右折し、を横切るように続くロープが張られた道を降っていきます。 少し左へ曲がってロープに掴まりながらずり落ちるように降っていくとの下に着きます。 尾根の右斜面に続く道を進んでいくと、標識が立つ踊り場に着きます。
少し右・左と曲がりながら続くを降っていきます。 道を塞ぐように張られたを過ぎて降っていくと、 竹野の街などを少し眺められるようになります。
十字路
次第にが目立つようになった尾根道を降っていきます。 僅かに咲いたを眺めたりしながら降っていくと、 道標の立つ十字路に戻ってきました。 城山の山頂から29分ほどで降りて来られました。 登ってきたは見送って、 道標「今坂峠」が指すを登り返していきます。
小ピーク
になった斜面を登っていきます。 城山までの道と比べてあまり明瞭ではありませんが、僅かな踏み跡や桃テープを辿りながら登っていきます。 雑木林のに出ると、傾斜が少し緩んで歩き易くなります。 少し左へ曲がりながら軽く登っていきます。 樹間から僅かにを眺めながら登っていきます。 倒木を乗り越えたりしながら登っていくと、左右に延びる小ピークに着きます。 十字路から7分ほどの所になります。 地形図によると、十字路の北西180m辺りにある標高140mほどの高みになるようです。 尾根は左へも続いていますが、右へ続く尾根を進んでいきます。
鞍部
雑木林の尾根を進んでいくと、が目立つ尾根を降るようになります。 樹間から見える山並みを眺めたりしながら降っていくと、馬の背のようになった鞍部に着きます。 十字路から10分ほどの所になります。 緩やかな尾根を進んで登り始める所にがあります。 左前方に明瞭な道が分かれていきますが、正面の尾根を登り返していきます。
点々と取り付けられている桃テープを確認しながらを登っていきます。 僅かなを過ぎて先へ軽く降っていくと、すぐに登り坂になります。 少し曲がるようになると、右側の樹間から眺めが広がりました。 『3年前に登り着いた所はこの辺りだろうか』と思いながら通過していきました。
小ピーク
が目立つ尾根を登っていきます。 樹間からを眺めながら登っていくと小ピークに着きます。 十字路から17分ほどの所になります。 地形図によると、十字路の北350m辺りにある標高160mほどの高みになるようです。 左へも尾根が延びていますが、桃テープが取り付けられたを降っていきます。
降り口
小さなを付けた常緑樹の下をくぐっていきます。 緩やかなを進んでいくと、程なくして降るようになります。 浅い鞍部に着いて登り始める所まで来ると、 根元から幹が分かれる樹木や松の木の先の細い枝に桃テープが巻かれていました。 へ降る踏み跡が分かれていて、桃テープが点々と取り付けられていました。 ここが今坂峠への降り口になります。 十字路から20分ほどの所になります。 テープがないと、このまま登り返していくのが必至の所でした。
点々と取り付けられている桃テープを確認しながら、右前方へ続くを降っていきます。 斜面を横切るようにして2分ほど降っていくとに出ます。 少し右へ曲がって降り始めると、傾斜が増した所にが張られていました。 ロープ場が終わると緩やかな尾根になります。
分岐
緩やかになった尾根を1分ほど進んでいくと、再びが増してきます。 緩やかになったを過ぎて登り返していきます。 倒木を避けながら登っていくと、僅かな高みに着きます。 降り口から10分ほどの所になります。 ここで尾根が二手に分岐しています。 周りを窺っても桃テープが見当たらず迷う所です。 を降る道も明瞭ですが、東向きなので方角が違います。 ここは北向きに緩やかに続くを進んでいきます。
分岐
緩やかな尾根を進んでいくと、右側にの眺めが広がってきます。 軽く登って僅かな高みに着くと、尾根が二手に分岐しています。 降り口から13分ほどの所になります。 右の尾根の降り口には、桃テープが沢山取り付けられたが立っていました。 右側にはが広がっていて、 奥の方には電波塔が幾つか立つ来日岳も見えました。 竹の棒の袂から続く小径を進んで少し右へ曲がり、東へ延びるを降っていきます。
少し降っていくと、緩やかでになります。 左の樹間からのある半島を眺めながら進んでいきます。 桃テープを辿って少し左へ曲がりながら降っていきます。 傾斜が増してきた斜面を降っていくとロープが張られていました。 かなり傾斜があって滑りやすくなっていたので、ロープに掴まりながら、ずり落ちるように降っていきました。
1分ほどでが終わって、 が目立つようになった尾根を降っていきます。 点々と取り付けられている桃テープを確認しながら尾根の背を降っていきます。
切浜配水池
やがて右下にのようなものが見えてきます。 その近くを通り過ぎるように続く尾根を降っていきます。 尾根の中ほどに生えるの所まで降ると、右下に金網柵が見えてきます。 この辺りで道がはっきりしなくなりますが、桃テープに導かれるように右へ曲がっていくと、 の脇に降り立ちました。 ここで道はなくなりますが、右側の金網柵と擁壁の間のを進んでいきます。 建物の前に出て振り返ると「切浜配水池水位発信盤」の銘板が取り付けられていました。 この建物は切浜配水池というようです。 桃テープが沢山取り付けられた竹の棒が立つ先ほどの分岐から12分ほど、降り口から26分ほどで降りて来られました。 これで山道は終わりになります。
今坂峠
建物の前に続く広いを道なりに鋭角に左へ曲がって、 堰提のような石垣が段々に続くを降っていきます。 僅かな竹林を過ぎてを掠めて降っていくと、下の方が明るくなってきます。 小屋が見えてくると、古タイヤが置かれて鎖が渡されたの先から舗装路になります。 舗装路を降っていくと、すぐに左右に通る道に出ます。 標識などは見かけませんでしたが、ここが十字路にあった道標が示す今坂峠になるようです。 切浜配水池から4分ほどで降りて来られました。 車を止めてきた駐車スペースは右へ降っていくのですが、 左側にが見えたので立ち寄っていきました。
今坂地蔵尊
左へ20mほど進んでいくと、数段の石段の上に祠が建っていました。 軒下に掲げられたによると今坂地蔵尊というようです。 祠の中には、前掛けをして赤い帽子を被せてもらったが並んでいました。 内側の壁面には「今坂の地蔵尊」と題した文書が掲示されていました。
村のはずれのお地蔵さん 今坂の地蔵尊
語り手 竹野町切浜 水田良夫さん(竹野支店管内)
豊岡市竹野町西区から切浜区にかけて町道が走っていた。 この道は急な坂道になっており、今坂と呼ばれている。 今坂の頂上には、約30cm〜1mの大小9体のお地蔵さんがまつられている。 これらのお地蔵さんは、切浜区とお寺で管理されており、平成17年6月にお堂を改築。 清掃や付近の草刈りなども欠かさず行っている。 また8月23日には、花や団子をお供えし、まつっている。 願い事を一つだけ必ず叶えてくださるという言い伝えがあり、今でも願いをかけてお参りする人も多い。 海岸道路が開通してから、この道は旧道となり、現在では、主に学生の通学路として使用されている。 こうしてわれわれ住民が安全な暮らしをおくることができるのもお地蔵さんに見守り続けてもらっているおかげ。 これからも区民で守っていきたい。
お堂の左右の横にシャクナゲを植え、各3ヶヅツつぼみをつけて春にはきれいに咲くことでしょう。
平成22年10月 良夫 84才 (附近の草刈りは増田輝夫さんがしてくださっている)
奉納 今坂地蔵尊御詠歌
今坂の 海を見晴らす 地蔵尊 願う心は 涼しかるらん 合掌
手前まで引き返して、その先に続くを降っていきます。 右上にあるコンクリ−ト製のを過ぎて降っていきます。 左下を通るJR山陰本線に沿って降っていくとが開けてきます。 建物を過ぎて少し左へ曲がると草飼踏切がありますが、右前方へ続く線路沿いの道を進んでいきます。
草飼地区
正面にを眺めながら坂道を降っていきます。 傾斜が緩やかになって次第に線路から離れていくを進んでいくと、車を止めておいた駐車スペースがあります。 今坂地蔵尊から8分ほどで到着しました。
鏡宮神社
駐車スペースの前に鏡宮神社があるので、無事に下山できたことを報告していきました。 鳥居をくぐって、両側に石灯籠が並ぶ石畳の参道を進んでいくと、正面に本殿と拝殿から成る社殿がありました。 神社の由緒などを記したものは見かけませんでした。 左右には小祠もありましたが、名前は分かりませんでした。 鳥居の傍には「鏡宮境内大典記念碑」と題した大きながありました。 旧字体で書かれていて分からない文字もあり、意味はよく分かりませんでした。 読み間違えている文字もあるかも知れませんが、参考までに碑文を載せておきます。 (所要時間に含めず)
鏡宮境内大典記念碑
城崎之郡中竹之邑有部落日草飼有神社日鏡宮邑民歳時
祭祀如神在然往年福島大将之来過也請書建碑今茲
聖上挙即位大典更建一碑以為記念託勉記之猗嗟祭政一

先皇之道也邑民崇奉無之敢愆可謂能體
先皇之道者矣後嗣子孫継承無墜其_幾乎
昭和三年十一月吉旦
錦_間祗候正四位勲三等 櫻井勉撰