概 要 |
金剛童子山は京丹後市弥栄町にある標高613.6mの山です。
役小角が「業場」として開いたとされ、往時には七堂伽藍があったようです。
山頂や展望地からは、丹後の山並みなどを見渡せる眺めが広がります。
今回は味土野地区にある登山口からのルートを往復します。
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起 点 |
京丹後市弥栄町 味土野地区
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終 点 |
京丹後市弥栄町 味土野地区
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味土野地区…木橋…小沼…小祠…金剛童子山頂上避難小屋…金剛童子山…金剛童子山頂上避難小屋…展望地…金剛童子山頂上避難小屋…小祠…小沼…木橋…登山口…味土野地区
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所要時間 |
1時間50分
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歩いて... |
登山道には少し泥濘んだり水が流れる所もありますが、夏草などが茂ることもなくて、分かり易い道が続いています。
この時には、途中にある小沼にはミズバショウが咲き、登山道の脇ではイワカガミも咲いていました。
以前には見掛けませんでしたが、展望地には木製デッキや案内板が設置されていました。
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関連メモ |
金剛童子山,
金剛童子山,
ガラシャの里
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味土野地区
京丹後市弥栄町の野中地区に続く府道75号を南下していきます。
丹後縦貫林道へ向かう府道57号を左に分けて野中橋を渡り、旧野間小学校を過ぎていくと、「野間宮川橋」の標識が立つがあります。
脇には「細川ガラシャ夫人の碑5km」「味土野大滝4km」のが出ています。
標識に従って左に架かる宮川橋を渡って府道75号を進んでいくと、府道625号を左に分ける「霰橋」の標識が立つがあります。
脇には「細川ガラシャ隠棲地 味土野 直進4.5km」のがあります。
分岐を直進して狭い道を進んでいくと、「小杉」の標識が立つがあります。
府道655号を南下してガラシャ大滝へ降る横木の階段を分けていくと、砂利敷きのがあります。
脇には「」と題した案内板があって、
今回登る金剛童子山の山頂までの登山道が載っています。
味土野の集落が見えてきた所に架かる短い(*)を渡っていくと、
路肩が広がった車数台分の駐車場があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
*短いコンクリート橋の手前から 男城跡へ続く道が分かれています。
(「 ガラシャの里」を参照)
金剛童子山登山道
登山をされる方はこの駐車場をご利用下さい。
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登山口
駐車場の脇には「役小角と金剛童子山」と題したがあります。
駐車場のすぐ先から、右へ戻るようにして続く山道があります。
ここが今回の登山口になります。
入口には「金剛童子山登山道」のが立っていて、右の道を指しています。
役小角と金剛童子山
役小角は7〜8世紀に大和国葛城山にいた実在の人物であるが、
後世修験道の祖として信仰を集め、役行者とも呼ばれている。
全国各地には役小角が登ったと伝えられている山がたくさんあり、
高下駄を履き鬼神を従え、独特の風貌をした像も多数残されている。
『丹哥府志』によると、役小角が金剛童子山を「業場」として開いたとされている。
また金剛童子山への道筋に「休堂」「かねかけの業場」「御手洗の池」「行者堂」「西の業場」等があるとしている。
現在それらの全てを確認することはできないが、金剛童子山周辺が、修行の場であったことは確かである。
地元では金剛童子山を熊野山、行者山とも呼んでおり、往時は七堂伽藍が存在していたと伝えられている。
上山寺(京丹後市丹後町上山)は、明法上人開基を伝えるが、
『丹哥府志』には役小角が金剛童子山を開いた際に、庵を結んだところといわれている。
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山道を登り始めて獣捕獲檻まで来ると、小さく左へに折れ曲がっていきます。
僅かな植林地を抜けて、緩やかになったを進んでいきます。
少し泥濘んだ所もある道を進んでいくと、小さな沢筋にコンクリート橋が架かっています。
山側にはがあって、流れ落ちる水が心地よい音を響かせています。
右側の谷向かいにが見えますが、駐車場の手前の分岐から男城跡へ向かう道になります。
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木橋
橋を渡って、登山道にしてはを進んでいきます。
僅かなの脇を過ぎていきます。
道に覆い被さるの下を過ぎていきます。
両側に熊笹が茂るようになる道を進んでいくと、沢に木橋が架かっています。
登山口から6分ほどの所になります。
丸太の上に板が渡された形になっていて、あまりグラつかないになっています。
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木橋を渡ると、道幅が次第に狭まってきて、普通ののようになります。
道を横切るを跨いでいきます。
小さなを過ぎていきます。
傾斜が増してくる道を登っていくとになります。
やがて、石がゴロゴロして少し水が流れる荒れた道になります。
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道に覆い被さるの下をくぐっていきます。
僅かに水が流れる所を過ぎて、を登っていきます。
次第に左側が開けてきて、谷向かいのが見えるようになります。
U字形にを登っていきます。
少し傾斜が緩んできた道を登っていくと、U字形に窪んだ道を、小さく右・左と曲がりながら登っていきます。
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道端の所々に小さなが見られますが、耕作地の跡でしょうか。
歩き易いを登っていきます。
正面に森が見えてくると、小さく曲がって登っていきます。
朽ち果てた横木の階段も見られる少しU字形にを登っていきます。
傾斜が増してくる道を登っていくと、左右に延びる尾根に出ます。
登山口から19分ほどの所になります。
登り着いた所には「金剛童子山登山道」の標識が立っていて、左へ曲がっていく道を指しています。
正面へ降っていく踏み跡も見られますが、標識の指す左へ続くを進んでいきます。
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小沼
すぐの所にあるを過ぎていきます。
緩やかな道を進んでいくと、尾根の背を外れてを軽く降るようになります。
少し降っていくと、斜面を横切るように続くになります。
少し左へ回り込むように進んでいくとに出ます。
浅い鞍部のような所を進んでいくと、右側に水が溜まった湿地のような小沼があります。
登山口から22分ほどの所になります。
以前には見掛けませんでしたが、脇には「みずばしょう」の標識が立っています。
沼の方へ近寄っていくと、僅かですがが咲いていました。
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登山道に戻って登っていくと、道端にが可憐な花を咲かせていました。
両側にが茂る道を登っていくと、次第に傾斜が増してきます。
息を弾ませながら登っていくとになります。
僅かに撓んだ所を過ぎるとになります。
正面に見える稜線に向かって登っていくと、緩やかな尾根になります。
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小祠
少し左へ曲がって、傾斜が増してくるを登っていきます。
滲んでくる汗を腕で拭きながら登っていくと、少し曲がっていきます。
眩しいに癒やされながら登っていきます。
右・左と曲がりながら登っていくとになります。
倒木の下をくぐっていくと小祠があります。
登山口から36分ほどの所になります。
手前には「味土野方面」の標識が立っていて、今来た道を指しています。
以前には左前方の斜面を指す「作業道線・高原線近道」の標識もあったのですが、この時には見掛けませんでした。
左の斜面には熊笹が茂るばかりで道は見掛けないので、廃道になったようです。
祠の中にはが安置されていますが、
この先で見掛ける登山地図によると不動明王のようです。
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金剛童子山頂上避難小屋
小祠の右奥に続くを登っていきます。
緩やかになった所を過ぎて、を更に登っていきます。
切断された倒木が目立つ尾根を登っていくと、小屋が建つ小広い所に着きます。
小祠から4分ほど、登山口から42分ほどで登って来られました。
周囲が1.5mほど高くなった窪地で、かつて行者堂があった所でしょうか。
丸太を輪切りにした椅子も沢山置かれていて、ひと休みするのに良い場所になっています。
には「金剛童子山頂上避難小屋」の板が取り付けられています。
「金剛童子山613m」の標識も取り付けられていて、ここが金剛童子山の山頂部になるようです。
小屋には「役小角と金剛童子山」の解説板も取り付けられてますが、登山口で見かけたのと同じ内容でした。
扉のフックを外して小屋の中を覗ってみると、役小角とおぼしきがあります。
「」が置かれていたので、一枚頂きました。
小屋の右側と左側には石像が安置されたもあります。
小屋の中に、登山地図と、登山ノートがおいてあります。
ご利用ください。
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金剛童子山 (標高614.6m)
窪地の左側には「金剛童子山登山道」のが立っていて、
左へ降っていく道は「高原線・作業道線方面」、 今来た道は「味土野方面」となっています。
窪地の右側にあるを登っていくと、
東側に山並みを見渡せる眺めが広がります。
窪地のすぐ北側には三等三角点「金剛山」があるので、 地形図に載っている613.6m峰になるようです。
傍の木にはが取り付けられていますが、文字は消えていて判読出来ませんでした。
三角点を過ぎていくと、少し樹木が伐採されてが広がります。
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まで引き返して、
窪地の周囲の高みを越えて、「高原線・作業道線方面」の標識が指す右の道を降っていきます。
登ってきた道よりも広くて傾斜も緩く、になっています。
雑木林に続くを快調に降っていきます。
程なくして、道は大きく右へ曲がっていきます。
以前には「金剛童子山登山道」の標識が立っていて、
左へ戻るように分かれていく道は「味土野線近道・不動明王石像」となっていましたが、この時には見掛けませんでした。
山頂手前にあった小祠へ続く巻き道だったようですが、今では熊笹が茂るばかりで、道らしいものは確認出来ません。
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展望地
右から左へ曲がりながら降っていくと、広くてになります。
高みが近づいてくるとになります。
思いのほか急な斜面を登っていくと、開けたに着きます。
金剛童子山頂上避難小屋から6分ほどの所になります。
左右には「金剛童子山登山道」のが立っていて、
この場所は「展望台」、左の道は「高原線・作業道線」、今来た道は「山頂へ」となっています。
双眼鏡が設置された展望地になっています。
以前に来た時には見掛けませんでしが、木製デッキと案内板も設置されています。
二つ設置された案内板(、)には、
ここから見える景色の写真が載っていて山の名前などが書かれています。
脇にはも設置されています。
お昼にはまだ早い時刻でしたが、木製デッキに腰掛けて、広がる景色を眺めながら昼食タイムにしました。
金剛童子山は、地元では行者山と親しまれています。
この看板を建てるにあたり発掘調査を行ったところ、多数の敷石のような石が出てきました。
展望の良いこの場所は、見張り台的な役目の山城か、信仰のための祠があったのかもしれませんね。
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(*)は等楽寺地区や味土野地区へ降っていけますが、
今回はを引き返していきます。
急な斜面を降っていくと、広くてになります。
少し曲がりながらを登っていきます。
傾斜が増してくる道を登っていくと、以前に巻き道との分岐になっていた尾根の背に出ます。
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金剛童子山頂上避難小屋
左へ曲がって、雑木林に続くを軽く登っていきます。
へ入っていくと、登り傾斜が少し増してきます。
植林地を抜けると、窪地にある金剛童子山頂上避難小屋に戻ってきます。
展望地から7分ほどの所になります。
右側に立つ「味土野方面」の標識に従って、を降っていきます。
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小祠
切断されたが目立つ尾根を降っていきます。
少し傾斜が増してくるを降っていきます。
の下をくぐって、緩やかになった尾根を進んでいきます。
再び降り坂になるとが見えてきます。
程なくして、役小角とおぼしき座像が安置された小祠に着きます。
金剛童子山頂上避難小屋から3分ほどの所になります。
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の下をくぐっていきます。
傾斜が増してくると、左・右と曲がりながらを降っていきます。
緩やかになった所を過ぎると、またになります。
曲がりながら降っていくと、になります。
少し撓んだ所を過ぎて、軽く登っていきます。
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小沼
僅かなを越えて降っていきます。
U字形にを降っていきます。
左から右へ曲がりながら降って、を回り込んでいくと、
左の樹間に僅かに小沼が見えてきます。
少しを更に降っていきます。
両側に熊笹が茂る道を降っていくと、「みずばしょう」の標識が立つ浅い鞍部に着きます。
左側には湿地のようながあります。
金剛童子山頂上避難小屋から13分ほどの所になります。
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尾根のを回り込むように軽く登っていきます。
斜面を横切るように続くを進んでいきます。
軽い登り坂になった道を進んでいくと、両側に熊笹が茂るに出ます。
快調に降っていくと、程なくしてが見えてきます。
ベンチを過ぎたすぐの所に「金剛童子山登山道」の標識が立っています。
小沼から3分ほどの所になります。
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尾根の背を外れて、右斜面に続くU字形にを降っていきます。
小さく曲がりながら降っていきます。
歩き易くなったを降っていきます。
耕作地の跡と思われる小さなが所々に見られるU字形に窪んだ道を降っていきます。
窪んだ道を曲がりながら降っていくと、歩き易い道になります。
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また現れるU字形にを降っていきます。
窪みがなくなったを淡々と降っていきます。
やがて、石がゴロゴロして水が少し流れるになります。
道に覆い被さるの下をくぐっていきます。
石車に乗って転ばないよう注意しながら通過していくと、歩き易い道になります。
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木橋
右下を流れる沢の水音を聞きながら、軽いの道を進んでいきます。
谷筋が少し開けた様子になって、両側にが茂る道を降っていきます。
僅かな水の流れに架かる小さなを過ぎていきます。
道を横切るを跨いでいきます。
程なくして、丸太の上に板が渡された形の木橋が架かっています。
小沼から15分ほどの所になります。
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木橋を渡るとになります。
道に覆い被さる倒木の下を過ぎて、を進んでいきます。
僅かなの脇を過ぎていきます。
僅かな水の流れを過ぎて小さな沢筋まで来ると、コンクリート橋が架かっています。
小沼から19分ほどの所になります。
右側にはがあります。
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登山口
少し泥濘んだ所もあるを進んでいきます。
谷筋の出口が近づいてくると、左前方にが見えてきます。
植林地へ入っていくと、すぐ下にが見えてきます。
小さくZ字形に曲がりながら降って、の前を過ぎていきます。
植林地から出ると、「金剛童子山登山道」の標識が立つ登山口に戻ってきます。
小沼から23分ほど、金剛童子山頂上避難小屋から37分ほどで降りて来られました。
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味土野地区
左へ曲がると、車を止めておいた駐車場がすぐの所にあります。
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