白菅山
概 要 白菅山は香美町村岡区にある標高896.4mの山です。 三川林道から近い所にあって、僅かな時間で登ることができます。 山頂は樹木に囲まれていて展望は得られませんが、山頂へ向かう尾根には綺麗なブナ林が続いています。
起 点 香美町村岡区 三川林道
終 点 香美町村岡区 三川林道
三川林道…登山口…鞍部…白菅山…鞍部…登山口…三川林道
所要時間 1時間00分
歩いて... 歩き始めに少し笹竹の茂る所がありましたが、そこを過ぎると歩きやすくなりました。 明瞭な道は付いていませんが、夏草も生えておらず、 正面に見える山頂を目指して尾根の背を登っていけば迷うことはありませんでした。 所々に赤テープが取り付けられていて、山頂までのルートを示しているようでした。
関連メモ 鉄山, 白菅山, 白菅山
コース紹介
三川林道
豊岡の市街地から国道178号を北西に進んでいきます。 佐津インター前交差点を直進して、佐津川に架かる下岡橋を渡った所から左へ分かれていく道に入っていきます。 500mほど進んでいくと道が二股に分かれていますが、右側の坂道を登っていきます。 曲がりながら2kmほど進んでいくと、右への曲がり角に終点があります。 脇には「森林基幹道 三川線(終点)」のや「森林基幹道 三川線 終点」の標識があります。 そこから三川林道に入って、所々にある落石に注意しながら南下していきます。 終点から12.8km地点の「」、 17.0km地点の「」、 23.1km地点の「」、 23.6km地点の「」、 24.8km地点の「」を過ぎていきます。 「1.0km」の標柱を過ぎた所のカーブミラーの立つから右へ分かれていく未舗装の林道が白菅山の入口になりますが、 その少し先の「0.8」の標柱を過ぎた所の路肩が広がって、数台分の駐車ペースになっていたので、ここに車を止めました。
森林基幹道「三川線」の概要
「三川線」は、豊岡市日高町万劫を起点として三川山(標高約888m)の西側山麓を北上して、 香美町香住区隼人に至る29.5kmの森林基幹道で、豊岡市日高町万劫で森林基幹道「妙見・蘇武線」とつながっており、 二つの森林基幹道を合わせると約54kmの骨格林道となり但馬の森林地帯を南北に結ぶ大動脈であります。 この三川線周辺では、水源かん養上重要な保安林のうち、無立木地など機能が低下している森林で水源林造成事業が集中的に実施されており、 水源林としての機能を高度に発揮させるため当該森林基幹道を活用し下刈り、間伐等の森林整備が効率的かつ適正に実施されています。 また、毎年9月ごろ当該森林基幹道を活用し「村岡ダブルフルウルトラランニング」が開催されており、 回を重ねる毎に知名度もあがり多くのランナーが但馬を訪れ、地域住民との交流が図られています。 このように、三川線は沿線に広がる水源林の機能を高度に発揮させるための間伐など森林整備の効率化、 山村地域における地域振興など重要な役割を果たしています。
森林基幹道は、兵庫県が実施している「森林管理100%作戦」(間伐)、 県民緑税を活用した「針葉樹林と広葉樹林の混交林整備」などの森林整備を効率的に実施する役割、 「資源循環型林業」を確立するため木材生産コストを低減させる役割など重要な役割を果たしています。
 (兵庫県)
登山口
歩く準備をして三川林道を引き返していきます。 「0.8」と「0.9」の標柱を過ぎていくと、未舗装の林道が分かれていくに着きます。 の入口には「車両通行禁止」の看板があります。 地形図によると、この林道は三川林道の起点から分かれてくる林道と合流して蘇武トンネルの南西側の出入口の近くへ降りられるようです。 林道を数10m進んでいくと、右側の植林地になった低い尾根へ入っていく踏み跡があります。 ここが白菅山への登山口になります。
作業道路につき、関係者以外の車両の通行を禁止します。
 (香美町、北但西部森林組合)
林道とほとんど高低差のないの尾根には夏草は生えていませんでした。 細木や笹竹などが少し生えていてあまり快適ではないものの、歩くのに支障はありませんでした。 僅かな起伏が続く緩やかな尾根には明瞭な道はありませんでしたが、 正面に聳える白菅山の山頂を目指して尾根の背を進んでいけば迷う心配はありません。 歩き始めると植林地はすぐに終わってブナ林になります。 真っ直ぐに伸びた背の高い綺麗な林が続いていました。
鞍部
次第に笹竹の密度が増してきますが、それほど苦労することもなく歩いていけました。 少し登り坂になったブナ林の尾根を進んでいきます。 少しを過ぎて、その先の僅かなを越えていきます。 地形図によると、標高780mほどの細長い僅かな高みになるようです。 高みの左肩の辺りを進んでいくと、程なくして降り坂になってきます。 笹竹が少なくなってくると、はっきりとした鞍部に着きました。 登山口から5分ほどの所になります。
後日に来てみると、笹竹は枯れてしまったのかほとんど見かけず、歩き易くなっていました。
鞍部の先に続くを登り返していきます。 2分ほど登っていくと、尾根の幅が広がって傾斜も少し緩やかになってきます。 どこを歩いても良さそうなものですが、右側の僅かに高くなっている尾根の背を登っていきました。
次第に傾斜が増してくるを登っていきます。 汗が噴き出してくるので、何度も立ち止まって拭いながら登っていきました。 ハイキング会でもあったのか、所々にが取り付けられていました。 それほど多くの数は見かけませんでしたが、山頂まで続いていてルートを示しているようでした。 そんなテープを確認しながら登っていきます。 次第に尾根の背がはっきりしてくると、右側からが近づいてきます。
益々傾斜が増してくるの尾根を真っ直ぐに登っていきます。 滑りやすい所もあるので、笹竹や樹木に掴まりながら登っていきました。 次第に脹ら脛が痛くなってくるので、何度も立ち止まって労りながら登っていきました。 やがて、赤いものが取り付けられた樹木が見えてきました。 何だろうと思って近づいていくと、ブナの木がを包み込んでいたのでした。 これも一連の赤テープと同じ目的で取り付けられていたものでしょうか。
急な尾根を更に登っていくと、が明るくなってきます。 そろそろ山頂に着きそうだと気を取り直して登っていくと、次第に樹木がになってきます。 根元から幹が分かれたような樹木の脇を過ぎていきます。
白菅山 (標高896.4m)
が取り付けられた倒木を過ぎ、 その先のの脇を過ぎて、に生える木の下をくぐっていくと、 小広くなった白菅山の山頂に着きました。 登山口から26分ほどで登って来られました。 三角点があるはずだがと思って周囲を探してみると、左へ少し進んだ所にありました。 角が欠けて等級ははっきりしませんでしたが、のように見えました。 地形図に載っている896.4m峰になるようです。
後日に北へ延びる尾根を歩きました。 (「白菅山」, 「白菅山」を参照)
山頂の周囲には樹木が茂っていて展望は得られないので、登ってきた疲れが癒えたら早速下山することにしました。 三角点の先から南南東へ延びる尾根の入口に赤テープが取り付けられていました。 その先を覗いてみると、歩きやすそうな尾根が続いていました。 真っ直ぐ続いているとすれば、先ほどの未舗装の林道へ降りていけそうに思えましたが、 歩くのはまたの機会にして、登ってきた尾根を引き返すことにしました。 登ってきた時に脇を通ったを見つけて、そこから降っていきました。
後日に南南東へ延びる尾根を歩きました。 (「鉄山」, 「白菅山」, 「白菅山」を参照)
北東へ延びる尾根と間違わないよう、所々に取り付けられている赤テープを確認しながら降っていきます。 登ってくる時に見かけた樹木に包み込まれたの脇を過ぎて尾根を降っていきます。 かなり傾斜がありますが、降る時は楽ちんであります。 綺麗なブナ林を愛でながら降っていきました。
次第に傾斜が緩んでくるとになってきます。 登ってくる時には気付きませんでしたが、僅かに窪んだ鞍部のような所がありました。 そこを過ぎて、僅かなを越えていきます。
鞍部
僅かな高みを過ぎて、笹竹が少し生えるようになったの尾根を降っていくと、はっきりとした鞍部に着きました。 山頂から16分ほど降った所になります。 鞍部には笹竹が茂っていて、この先の様子を暗示しているかのようでした。
鞍部の先へ続く尾根を登り返していきます。 標高780mほどの細長い僅かなの右肩を過ぎていくと次第に笹竹が茂るようになります。 少しを過ぎて、僅かな起伏が続く緩やかな尾根を進んでいきます。
登山口
やがてブナ林が終わってになると、笹竹は少なくなります。 軽い降り坂になった尾根を進んでいくと、未舗装の林道にある登山口に着きました。 白菅山から21分ほどで降りて来られました。
三川林道
未舗装のに出て正面へ進んでいくと、の曲がり角に出ます。 右へ進んで「0.9」の標柱を過ぎていきます。 振り返ると、手前の樹木に邪魔されながらもが見えました。 「0.8」の標柱を過ぎていくと、車を止めておいた駐車スペースに着きました。
この先にある三川林道から妙見・蘇武林道に入り、 「」や「」を経て、 金山峠の手前から県道259号を降り、国道9号に出て家路につきました。
蘇道
妙見山、蘇武岳、三川山の連山は、昔から山を愛する人々に親しまれている。 但馬の壮大な四季折々の自然が眺望でき、豊かな森林の緑とのふれあいの場として、訪れる人々の希望と活力が蘇る道となろう。
妙見・蘇武線 三川線広域基幹林道期成同盟会
(村岡町長)野村宗一
題字 兵庫県知事 貝原俊民 書
妙見・蘇武線の概要
この広域基幹林道は、地域林業の振興と過疎地域の活性化並びに森林の多目的機能促進を図るため、 但馬の南北を結ぶ総延長24.8kmの林道です。
1 関係町 日高町、村岡町、八鹿町
2 利用区域面積 3,138ha
3 工事期間 着工 昭和38年度
完成 平成5年度 (昭和46年度より県営施工)
4 事業費 17億円
5 事業者 兵庫県