神ノ浦山
概 要 神ノ浦山は香美町香住区に聳える標高365.2mの山です。 整備された登山道はありませんが、山頂まで踏み跡が続いています。 山頂からの眺めはあまり良くありませんが、北側の斜面からは佐津や柴山の海を眺めることができます。 今回は北側に立つ電波塔を経て神ノ浦山へ登り、少し南にある神岩を訪ねてから引き返すルートを歩きます。
起 点 香美町香住区 無南垣地区
終 点 香美町香住区 無南垣地区
無南垣地区…広場…佐津無線中継所…小ピーク…分岐…小ピーク…神ノ浦山…神岩…神ノ浦山…小ピーク…分岐…小ピーク…佐津無線中継所…広場…無南垣地区
所要時間 2時間20分
歩いて... 佐津無線中継所までは階段が続いていて難なく登っていけます。 その先は踏み跡程度の山道になりますが、布切れなどが山頂まで点々と取り付けられていてルートを示していました。 早春とあって下草などが生えていないのは幸いでしたが、かなり急傾斜の所もあって、 木の枝や根などに掴まりながら、汗を拭き拭きの登りとなりました。
関連メモ 神ノ浦山, 神ノ浦山, 神ノ浦山
コース紹介
無南垣地区
佐津駅(JR山陰本線)から県道11号に出て西進していきます。 柴山トンネルの手前まで来ると、北側に残る旧柴山隧道へ続く旧道が右へ分かれています。 今では通り抜けできない道で駐車スペースのようになっているので、ここに車を止めました。
柴山トンネルを抜けた西側には、路肩が広がった駐車スペースが3か所ほどあります。 ここよりも車を止めやすくなっていますが、トンネルの中を歩いて来ないといけないのが難点です。
駐車スペースの道路向かいから谷筋へ続く林道があります。 その道を歩き始めたすぐの所に背の低いがありますが、 脇が開いているので、人が通過する分には支障がありません。 正面には今回登るが聳えていますが、かなり急峻な山容をしています。
広場
簡易舗装された林道を1分ほど進んでいくとに変わります。 道に沿って電柱が続いていますが、207m峰の手前にある電波塔へ電気を送っているようです。 正面に神ノ浦山を眺めながら進んでいくと、車止めゲートから2分ほどで、草などが茂る広場に出ます。 電柱は正面へ続いていますが、広場に入ってすぐ左へ進んでいきます。 水路に架かるを渡って山際まで行くと、 「株式会社 エヌ・ティ・ティ・ドコモ関西 佐津無線中継所 登り口」のが立っていて、 その脇から鉄パイプ柵の設置されたが続いています。 今回はここから神ノ浦山へ登っていきます。
は程なくして終わって、硬質プラスチックの階段に変わります。 この先にかけて、横木・金属網・硬質プラスチックなどと入れ替わりながら続く階段を登っていきます。 階段のが行われたと思われる跡が何箇所かありました。 特に崩落している訳でもなく、付け替えの理由は良く分かりませんでしたが、 【横木=付け替え前、金属網=仮設、硬質プラスチック=付け替え後】なのかと想像しながら登っていきました。 広場から10分ほど登っていくと、階段は終わりになります。 地形図によると、標高170mほどの緩やかな尾根になるようです。 道は少し右へ曲がり、尾根の背の僅かに右側を進むようになります。
佐津無線中継所
緩やかな尾根を2分ほど進んでいくと、再び横木から硬質プラスチックに変わるが現れます。 階段を淡々と登っていくと、電波塔の前に着きました。 広場から14分ほどで登って来られました。 鉄塔に取り付けられた銘板によると、NTT関西移動通信網株式会社の佐津無線中継所というようです。 鉄塔の先端には円筒状にが設置されていました。 地形図によると、ここは標高200mほどの緩やかな尾根の北端に位置しているようです。 周囲は樹木に囲まれていて展望は良くありませんが、 右側から登ってくるの周りが少し開けていて、僅かにが見えました。
NTT 関西移動通信網株式会社 佐津無線中継所
鉄柱規模 G-40m鉄柱
アンテナ容量 IV-840(120°)×12基
完成 平成7年11月
製作・建方 那須電気鉄工株式会社
施工 株式会社 クマダ
電波塔を囲むに沿って右へ進んでいきます。 電源設備の脇に立つ電柱を過ぎると、緩やかな尾根のに入っていきます。 地形図に載っている207m峰が何処なのか分からないほど緩やかに続いています。 これまでのような明瞭な道ではありませんが、僅かな踏み跡が続いています。 早春の季節ということもあってか下草などは生えておらず、歩き易くなっていました。 正面には目指すの山頂が僅かに見えていました。
小ピーク
4分ほど進んでいくと、右側に少し盛り上がったが現れます。 その尾根の背を登っていくと、樹木にが巻かれていました。 この先にかけても点々と取り付けられていて、山頂まで導いてくれました。 シダ類が少し茂る尾根を登っていくと、松の木が何本も生える小ピークに着きました。 電波塔から5分ほどの所になります。 地形図によると、緩やかに続く標高200mほどの尾根にある標高210mほどの僅かな高みになるようです。 周囲には樹木が茂っていて展望は良くありません。 脇にはが綺麗な花を咲かせていました。
分岐
僅かに降ってからを軽く登っていきます。 尾根に頭を出したを過ぎていくと、次第に登り傾斜が増してきます。 時折道を塞いでいるを乗り越えながら登っていきます。 益々傾斜が増して滑りやすいを、木などに掴まりながらゆっくりと登っていきました。 次第に右側から小尾根が近づいてきます。 が巻かれた木を過ぎて更に登っていくと、 右から登ってくるに出ました。 小ピークから11分ほどの所になります。 前後の木には赤テープが巻かれていましたが、右から来る小径の方が明瞭になっていたので、 降ってくる時に道を間違えることのないように、自分なりの目印を付けておきました。
小ピーク
少し傾斜が緩んで歩き易くなった尾根を1分ほど登っていくと小ピークに着きました。 電波塔から17分ほどで着きました。 正面には目指すが聳えていますが、何とも急峻な山容をしています。 これまでもかなり傾斜がありましたが、それ以上に傾斜がありそうで、登る気持ちも萎えてきます。 これからの急登に備えて、右側に広がる眺めを楽しみながらひと休みしていきました。 柴山港のある湾の向こうにはの半島が横たわっていて、 その沖合いにはも見えました。 半島の向こう側には、今子浦の沖にあるも見えました。
落ち着いたところで、小ピークの先へ軽く降っていきます。 すぐに僅かなに着いて、尾根を登り返していきます。 少し登っていくともありますが、次第に登り傾斜が増してきます。 写真ではよく分かりませんが、普通に立って歩けないで、何かに掴らないと登っていけません。 土が柔らかくて崩れそうな所も多く、手頃な木の根などを見つけて掴まりながら、三点確保で登っていきました。 何度も立ち止まって呼吸を整え、汗を拭き拭きの登りが続きます。 所々にが葉を広げていましたが、愛でている余裕はありませんでした。 登るにつれて、背後には次第に眺めが広がるようになります。 が剥き出した所を過ぎていくと、樹木に邪魔されずに眺められる所がありました。 先ほど通過した電波塔が低い所に見えましたが、もうこんなに登ったのかと感慨に耽ったりもしました。
神ノ浦山 (標高365.2m)
引き続きを登っていきます。 少し傾斜が緩んでくると、らしき所が近づいてきます。 気を取り直して登っていくと、緩やかになったの山頂に登り着きました。 先ほどの小ピークから28分ほどで登って来られました。 少し先にある岩の上にはがあります。 石祠の10mほど先にはがあるので、地形図に載っている365.2m峰になるようです。
石祠の傍の樹木には「神浦山365m 香住第二中学校」の板が取り付けられていました。 別の樹木には「2009.6.12 奥佐津小 5,6年 神ノ山縦断記念」の板が取り付けられ、 その時の男児や女児と思われる19人の名前を記した板もありました。 この神ノ浦山は小学生や中学生も登る山のようです。 「縦断」ということは、この南の尾根から登ってきて北の尾根を降っていったのでしょうか。
神ノ浦山の山頂は樹木に囲まれていて展望は良くありません。 まだ冬枯れの季節とあって、樹間からはが僅かに見えましたが、 青葉が茂る季節になるとほどんど見えなくなるように思えました。 もかろうじて見えていました。
後日に山頂から北西へ続く尾根を歩きました。 (「神ノ浦山」, 「神ノ浦山」を参照)
山頂の先には降り気味のが続いていたので、ちょいと歩いてみました。 僅かに登るようになると、尾根が二股に分かれています。 三角点から1分ほどの所になります。 の方が緩やかで歩き易そうな様子でしたが、 の入口には黄テープが巻かれていたので、左の尾根を少し降ってみることにしました。
神岩
尾根を1分ほど降っていくと、尾根を塞ぐようにして大きな岩がありました。 岩自体は大きいのですが、上部は滑らかになっていて、尾根とそれほど高さは違いません。 標識などは見かけませんでしたが、情報によるとというようです。 正面には樹木が茂っていましたが、岩の先には緩やかに尾根が続いているようでした。 には樹木が茂っていましたが、樹間から僅かに山並みが見えました。 南南西の奥に聳えているのは三川山蘇武岳でしょうか。 岩の中ほどまで降ってみると、が開けていて山並みを眺めることができました。 東南東の奥に聳えているのは来日岳でしょうか。 歩き易そうな尾根が岩の先へ続いていましたが、今回はここで引き返すことにしました。
後日に神岩の南へ続く尾根を歩きました。 (「神ノ浦山」, 「神ノ浦山」を参照)
小ピーク
神岩への往復も含めて16分ほど居た山頂部から、登ってきた尾根を引き返していきます。 登ってくる時はあんなに苦労した激坂も、降り時には思いのほか楽でした。 少しずり落ち気味に降る所もありましたが、それほど苦労することもなく降っていけました。 の眺めが広がる所を過ぎて更に降っていきます。 樹間から海沿いの山並みなどを眺めながら降っていくと、僅かなに着きます。 そこから軽く登り返していくと、眺めが広がる小ピークに着きました。 山頂から20分ほどで降りて来られました。 左に広がるの半島などの眺めを確認してから、先へと降っていきました。
分岐
小ピークから1分もせずに尾根が分かれている所に着きましたが、分岐に気付かずに左へ進み出しましたが、 ハッと気付いて、分岐があったことを思い出しました。 前後の樹木に巻かれた赤テープや取り付けておいた自分なりの目印を確認して、登ってきた右の尾根を降っていきました。
左の道の方が明瞭なので、やはり注意が必要な所でした。 左の道は「登り口」のある広場へ降って行けそうにも思えて興味のあるところですが、確認するのは省略しました。
小ピーク
傾斜が増した尾根の背を降っていきます。 剥き出したを過ぎていくと、僅かなに着きます。 そこから軽く登り返していくと、が咲き松の木が何本も生える小ピークに着きました。 先ほどの小ピークから8分ほどで着きました。
佐津無線中継所
尾根を少し降っていくと、1分弱で緩やかでになってきます。 僅かに登って何処かピークだか分からない207m峰を過ぎていくと、 佐津無線中継所電波塔に出ました。 先ほどの小ピークから4分ほど、神ノ浦山の山頂から33分ほどで降りて来られました。 ここまで降りてくると、もう安心です。
電波塔を囲む金網柵の左側を進んで、左へ続く硬質プラスチックの階段を降っていきます。 程なくして階段は終わって、尾根の背の僅かに左側に続くを進んでいきます。 電波塔から4分ほど降って緩やかな尾根が終わると、少し左へ曲がってを降るようになります。 横木や硬質プラスチックになったりする階段を降っていきます。 所々にあるを過ぎて降っていくと、正面に尖った山が見えてきます。 方角からすると、柴山地区にあるになるようです。 山頂に立つ電波塔や、それに電気を送る電線なども見えました。
広場
やがてが現れるようになった尾根を降っていくと、 「登り口」の標識の立つ広場の脇に降り立ちました。 電波塔から17分ほどで降りて来られました。 写真を多く撮ったりしていたので、登り時よりも余計に時間がかかりました。
無南垣地区
水路に架かるを渡っていきます。 広場の左側の奥には、今回登ったが聳えていました。 広場の入口から山際に続くを降っていくと、 登り口から3分ほどで車止めゲートがあります。 脇からゲートを過ぎて県道11号に出ると、道路向かいに、車を止めておいた駐車スペースがあります。