概 要 |
高天山は京丹後市網野町にある標高285.4mの山です。
山頂からは網野の街や丹後半島の山並みなどを見渡せる素晴らしい眺めが広がります。
今回は南東側に通る林道落谷線から続く山道を登るルートを往復します。
道は明瞭で、迷うことなく登っていくことが出来ます。
途中の尾根には見晴らしが広がる展望地もあります。
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起 点 |
京丹後市網野町 下岡地区
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終 点 |
京丹後市網野町 下岡地区
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下岡地区…登山口…尾崎神社…林道入口…切通…切通…鞍部…林道分岐…展望地…高天山…展望地…林道分岐…鞍部…切通…切通…林道入口…登山口…下岡地区
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所要時間 |
2時間10分
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歩いて... |
山頂手前の最後の登りはかなり傾斜があって、ロープが張られた急坂になっています。
次第に脹脛が痛くなって息も切れてくるので、何度も立ち止まって呼吸を整えながら登っていきました。
喘ぎながらも登り着いた山頂には素晴らしい眺めが待っていました。
八丁浜や離湖などを見下ろせ、特徴的な姿をした依遅ヶ尾山も望むことが出来ました。
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関連メモ |
高天山,
高天山,
高天山
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下岡地区
豊岡の市街地から国道178号を北東へ進んでいきます。
網野駅(北近畿タンゴ鉄道)の前にある「網野駅前」の信号を左折して府道673号を北上していきます。
最初の信号を左折していくと下岡地区になります。
(*)を過ぎていくと十字路があります。
左手前にはブランコや鉄棒などが設置された小さな広場があり、「下岡城跡」の解説板が設置されていました。
解説板にはが載っていましたが、何処にある山なのかは確認しませんでした。
十字路の左右が広い空き地になっていたので、ここに車を止めさせてもらいました。
*後日に見かけた案内板によると、下岡公会堂の駐車場を利用するようにとなっています。
(北近畿タンゴ鉄道は2015年4月に京都丹後鉄道になりました)
京丹後市指定文化財 網野ふるさと自慢百選 35.下岡城跡
下岡城跡は、下岡地区の背後、北西側の山頂に造られた戦国時代の山城跡です。
下岡城には、主郭(城の中心部分)を取り囲むように6つのやや広い郭と9つの小さな郭が設けられ、用水井も残されています。
天正年間(1580年前後)、織田信長の命を受けた細川駿河守父子をはじめ多くの城兵が討死したと伝えられています。
(京丹後市教育委員会)
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登山口
十字路から集落に続く道を南下していきます。
100mほど進んでいくと、右へ分かれていくがあります。
入口には「景勝高天山登山口 山頂4km」のが立っています。
標識に従って、民家の間に続く路地を進んでいきます。
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尾崎神社
突き当たりの民家の手前を右折して、生け垣沿いに続くを進んでいきます。
生け垣の角まで来ると、左へ登っていくが分かれています。
上の方に祠が見えたので、ちょいと寄り道をしていきました。
石段を真っ直ぐ登っていくと、石仏や五輪塔が幾つも納められたコンクリートブロック製のがありました。
祠を過ぎて更に石段を登っていくと、平らになった所に小振りの神社がありました。
正面には小さな鰐口が吊るされ、中には檜皮葺きの屋根の社が納められていました。
名前や由緒などを記したものは見かけませんでしたが尾崎神社というようです。
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林道入口
合わせて3分ほどで神社から引き返してきて、少し左へ曲がりながら未舗装路を進んでいくと、
道端に「林道落谷線」と書かれたがありました。
この先に続く広めの道は林道のようです。
1分半ほど進んでいくと、が開けて集落を眺められる所がありました。
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登り基調に続くはそれほど荒れておらず、軽四駆なら登って行けそうな様子でした。
周囲のを眺めながら順調に登っていくと、
左から降ってくるがあります。
林道入口から9分ほどの所になります。
この北東にある標高90mほどの高み(*)まで続いていそうに思えましたが、確かめた訳ではありません。
情報によると、その高みにはかつて下岡城があったようですが、
最初の広場にあった解説板では「下岡地区の背後、北西側の山頂」となっていて、
広場からは南西方向に位置しているのが気になるところではあります。
*後日に標高90mほどの 高みまで歩きました。
(「 高天山」を参照)
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山襞などの崩れやすそうな所はコンクリート舗装されていました。
クネクネと曲がりながら広めの林道を登っていくと、右側が開けて網野の街並みや海などが見える所がありました。
林道入口から15分ほどの所になります。
山並みの奥に聳える特徴的な姿をした山はのようです。
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切通
更に林道を進んでいくと、幹の下側が90度ほどがありました。
その木を過ぎて道なりに左へ曲がっていくと、左の斜面に登っていくが分かれていきます。
今歩いている林道が出来るまでに利用されていた道でしょうか。
その道を眺めながら林道を進んでいくと、コンクリート舗装された切通が現れます。
林道入口から20分ほどの所になります。
切通を過ぎて軽く降っていくと、束ねられたが道端に置かれていました。
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切通
緩やかになったを快適に進んでいきます。
軽く降って登り坂になってくると、再び切通があります。
林道入口から22分ほどの所になります。
切通を過ぎて降り始めると、ここにも束ねたが道端に置かれていました。
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鞍部
切通を過ぎると、しばらくはが続きます。
『まだ高天山へ着いていないのに降り坂になるとは道を間違えたのだろうか』
『どこかあらぬ所へ出てしまうのではないだろうか』などと不安になりながらも淡々と降っていきました。
金属製の管が埋設されたを過ぎて更に降っていくと、緩やかになった鞍部に着きました。
林道入口から30分ほどの所になります。
右側には谷筋がありますが、明瞭な道はそちらにはありません。
地形図に載っている破線の道の分岐は何処にあるのか気にしながら歩いてきましたが、
今歩いている林道と同程度の明瞭な道は見かけませんでした。
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鞍部を過ぎると、再び緩やかな登り坂になります。
左側にはが流れるようになります。
小さな段差を流れ落ちる水が心地よい音を響かせていました。
傍まで寄ってみると、小さな滝のようになっていました。
暑い夏場では手に受けて飲めそうに思えました。
土管と金属製の管が埋設されたを過ぎていきます。
次第に道が荒れてきて、軽四駆でも通るのが難しそうな所もありました。
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林道分岐
右側を流れるようになった沢を眺めながら更に進んでいくと分岐があります。
林道入口から37分ほどの所になります。
角には「高天山頂迄約25分」のが立っていて正面の道を指しています。
標識の袂には、竹製の杖が沢山置かれていました。
『登山に使って下さい』という心遣いなのでしょうが、今回は利用せずにおきました。
も気になりましたが、
ここは標識に従って、を更に進んでいきました。
(高天山からの下山時に左の道を少し歩いてみました)
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谷筋に続く植林地沿いの道を進んでいきます。
樹木が途切れてを過ぎていくと再び植林地になります。
進むにつれて道幅が次第に狭まり、登り傾斜も少し増してきます。
もはや軽四駆でも通れないほどの幅になってきた道を登っていくと、鉄柱の間に渡されたロープが続く山道になってきます。
林道分岐から7分ほど進んだ所になります。
鉄柱には「六社クラブ」と書かれていました。
この辺りはまだ傾斜がそれほど急ではないので、登っていく分にはロープに掴ることはありませんでした。
程なくして、頭を出したの手前で左折して、左側の尾根へ登っていきます。
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展望地
普通の山道にしてはを登っていくと、程なくして雑木林になってきます。
を眺めながら、ロープ沿いの山道を曲がりながら登っていきます。
背の高い松の木の林を過ぎていくと、緩やかになった尾根に登り着きました。
林道分岐から12分ほどで登って来られました。
登り着いた所には「高天山頂迄約10分」のが立っていて、
左へ続く緩やかで広めの道を指していました。
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尾根の北東側が開けていて、網野の街や山並みが広がる展望地になっていました。
丸太のベンチも設置されているので、景色を眺めながらひと休みしていきました。
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落ち着いたところで、標識に従って左へ続く(*)を進んでいきます。
これまで続きてきたロープは、ここで一旦終わりになります。
僅かなアップダウンはあるものの、緩やかで広めの道が続いています。
斜面を横切るように1分ほど進んでいくと「高天山 ブナ林」のが立っていました。
その背後の斜面に広がっている色づいた林がブナ林のようでした。
*後日に来てみると、左へ曲がり始める所から山頂へ続く「第2ルート」が出来ていました。
(「 高天山」を参照)
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僅かに登り坂になってきた道を進んでいくと、道は直角に右へ曲がっていきます。
展望地から3分ほどの所になります。
その角には「頂上まであと100m」のが立っています。
ここから再びロープが張られた道になります。
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これまでよりも傾斜が急なを登っていきます。
写真では傾斜がよく分かりませんが、ロープに掴りながらの登りになりました。
所々には朽ちかけたもありましたが、
次第に脹脛が痛くなり息も切れてくるので、何度も立ち止まって呼吸を整えながらゆっくり登っていきました。
周囲には綺麗にもありましたが、それらを愛でている心の余裕はありませんでした。
急坂を2分半ほど登っていくと、露出した岩がありました。
その先の方には頂上らしきものが見えてきたので、気を取り直して登っていきました。
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高天山 (標高285.4m)
急坂を喘ぎながら登っていくと、開けた高天山の山頂に着きました。
「頂上まであと100m」の標識から5分半ほど、展望地から8分半ほど、林道分岐から22分ほどで登って来られました。
頭まで埋まっていて等級は分かりませんでしたがもあるので、地形図に載っている285.4m峰になるようです。
脇には「日の丸」ともうひとつの旗が取り付けられた柱が倒れていました。
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高天山は周囲が開けていて素晴らしい眺めが広がっています。
中ほどには、ここから見える山の名前などを記したが立っていて、
北東から東にかけては、「太鼓山 標高683.1m」「金剛童子山 標高613.4m」「依遅ヶ尾山 標高540.0m」、
南西には「高竜寺ヶ岳 標高696.7m」「磯砂山 標高661.0m」となっていました。
眼下にはやがよく見えました。
離湖の奥に聳えている特徴的な姿をした山は依遅ヶ尾山のようです。
にも少し眺めが広がっていました。
山並みの間に水面が見えていましたがでしょうか。
丸太のベンチが幾つか設置されているので、急登で疲れた体を癒しながら、しばらく眺めを楽しんでいきました。
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眺めを堪能したら、10分ほど居た高天山(*)から下山していきます。
登ってきた急坂を降っていきます。
滑って転ばないよう、ロープに掴りながら慎重に降っていきました。
を過ぎて更に降っていくと、
山頂から5分ほどで「頂上まであと100m」の標識が立つ曲がり角に着きました。
*後日に山頂から北北東へ続く尾根を歩きました。
(「 高天山」,
「 高天山」を参照)
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展望地
緩やかになったを進んでいきます。
斜面を横切るようにして進んでいくと、「高天山 ブナ林」の標識が立つを過ぎていきます。
僅かに登って右へ曲がり気味に降っていくと、ベンチが設置された展望地に戻ってきました。
山頂から7分ほどで降りて来られました。
の眺めを再度確認していきました。
は樹木が茂っていて、僅かに稜線が見える程度でした。
眺めを確認したら、再びロープが張られるようになった右前方のを降っていきます。
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先ほどの急坂ほどの傾斜はないので、登ってきた時と同様に、降りでもロープに掴ることもなくて済みました。
色付いた木々を眺めながら、様子の分かっているを降っていきます。
植林地の谷筋まで降ってを右に曲がっていくと、
展望地から続いていたロープは終わりになります。
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林道分岐
傾斜が緩やかになって幅も広がってきた林道を降っていくと、
「高天山頂迄約25分」の標識が立つ林道分岐に着きます。
展望地から11分ほど、山頂から18分ほどで降りて来られました。
来る時に気になっていた右側の道を少し歩いてみました。
谷筋に続く登り基調の道は最初は歩き易くなっていましたが、次第に草などが茂り、倒木や石も目立つようになりました。
林道分岐までの道よりも歩かれていない様子でした。
次第に道幅が狭まってきて、軽四駆でも通れないほどになりました。
そのまま進んでいくと何処かへ出られるのか、谷筋の奥で行き止まりになっているのかは分かりませんでしたが、
で引き返してきました。
(所要時間には含めず)
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鞍部
林道分岐まで引き返してきて、その先へ続く林道を緩やかに降っていきます。
土管と金属製の管が埋設されたを過ぎていくと、浅い鞍部に着きました。
林道分岐から6分ほどで着きました。
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切通
緩やかな登り坂になった林道を進んでいきます。
金属製の管が埋設されたを過ぎて更に登っていきます。
綺麗にを愛でながら進んでいくと切通に着きます。
林道分岐から13分ほどで着きました。
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切通
切通を過ぎて軽く降っていきます。
雑木林の斜面に、広めでしっかりとしたが続いています。
程なくして軽い登り坂になってくると、コンクリート舗装された切通があります。
林道分岐から15分ほどで着きました。
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幹の下側が90度ほどを過ぎていくと、
左側が開けて網野の街並みやなどが見える所があります。
山頂から見えていた依遅ヶ尾山も奥に頭を出していました。
その先へ更に林道を降っていくと、山道が右へ分かれていく所に着きました。
林道分岐から25分ほどで着きました。
後日に、右の山道を歩いてみました。
岩が剥き出した所を過ぎていくと、すぐに 分岐があります。
高みへ登っていく左側の道(*)を見送って、高みを巻くようにして続く右側の道を進んでいきます。
尾根の先端まで来ると、左から降って来る踏み跡が合流してきます。
尾根の先端を曲がった所に 分岐があります。
降り気味の右側の道は見送って、尾根を巻くようにして続く左側の緩やかな道を進んでいきます。
尾根の少し下に沿って緩やかに進んでいくと 鞍部の脇に着きました。
鞍部を越えて降っていく踏み跡もありましたが、正面の高みへ向かって斜面を登っていきました。
木の幹や根などに掴りながら急斜面を登っていくと、樹木が茂る標高90mほどの 山頂に着きました。
周囲には緩やかな所もありましたが、 城跡を想わせるような明瞭な遺構は見かけませんでした。
*後日に左側の道を歩きました。(「 高天山」を参照)
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林道入口
山道を見送って、その先に続く林道を降っていきます。
7分ほど降っていくと、に集落を眺められる所があります。
そこを過ぎて更に降って正面に民家が見えてくると、「林道落谷線」の標識が立つ所に着きます。
林道分岐から34分ほどで降りて来られました。
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登山口
右に曲がって、民家の前の沿いに進んでいきます。
舗装路になった所を左折して集落に続く路地を降っていくと、
「景勝高天山登山口 山頂4km」の標識が立つ登山口に出ます。
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下岡地区
左右に通る道路に出て左折していくと、車を止めておいた空き地に着きました。
家路に着く途中に、網野駅(北近畿タンゴ鉄道)に立ち寄っていきました。
駅前には「人気の200円バスと鉄道で行く海の京都めぐり」と題したがあって、
丹後半島の一帯が紹介されていましたが、今回登った高天山は載っていませんでした。
駅舎に入ってみると「順風満帆」と題した解説板が掲げられていました。
(北近畿タンゴ鉄道は2015年4月に京都丹後鉄道になりました)
順風満帆 "風と旅するあみのまち"
網野駅舎は、夏の海で帆に風を一杯受けたヨットと海のまち"あみの"をイメージしたものです。
窓は船腹の丸窓、四周に伸びた柱はマストを支えるロープを表しています。
屋根のスリットは、昼間は降り注ぐ陽光を取り入れ、また夜間はスリットからもれる明かりが、
遠くの車窓からも良く識別できるようデザインされています。
未来に向けてまさに滑り出さんとしている網野町を象徴するものです。
(網野町 平成2年7月竣工)
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