龍ヶ城
概 要 龍ヶ城は福知山市にある標高645.3m(点名:辰ヶ城)の山です。 かつて山頂に山城があった所です。 登るルートは幾つかあるようですが、 今回は北東側の小畑地区にある円満院から尾根にある地蔵峠に出て山頂へ向かうルートを往復します。 山頂や尾根から山並みが少し見えますが、総じて眺めは広がりません。
起 点 福知山市夜久野町 小畑地区
終 点 福知山市夜久野町 小畑地区
小畑地区…円満院…登山口…林道終点…地蔵峠…龍ヶ城…地蔵峠…林道終点…登山口…仁王門…小畑地区
所要時間 3時間10分
歩いて... 林道終点から地蔵峠までは踏み跡程度の道です。 分岐のような所もあるので、所々に巻かれているテープを確認しながら登ります。 地蔵峠から山頂までも明瞭な道はありませんが、薮漕ぎするような所はありません。 途中には急な岩尾根を登る所がありますが、 少し脇にもルートがあるようで、下山時には岩尾根は通りませんでした。
関連メモ 龍ヶ城, 龍ヶ城
コース紹介
小畑地区
福知山市の下夜久野駅の傍を通る国道9号の井田交差点から府道707号を北上していきます。 畑川に架かる出合橋を渡って畑交流センター前バス停まで来るとがあります。 角には「龍ヶ城登山道 約3km」のが立っていて、右に分かれていく府道530号を指しています。 正面のの壁には「」があって、 今回登る龍ヶ城が「竜ヶ城跡」として描かれています。 看板に従って右の府道530号に入り、小畑公会堂を過ぎて小畑バス停まで来ると、右へ戻るようにして登っていく坂道があります。 道路の左側の小屋の脇に空き地があるので、ここに車を止めさせて頂きます。
龍ヶ城登山道 約3km
円満院の裏手(鐘つき堂)より登り、峠のお地蔵さんから右へ尾根づたいに登って下さい。
畑 七つの里づくり協議会
円満院
右へ戻るようにして登っていくの入口には「龍ヶ城登山道登り口」の看板があります。 坂道を登っていくと、程なくしてがあります。 上下の小レバーを回し、括っている紐を解き、横バーをずらして扉を開けていきます。 少し先にある小畑第一配水池を過ぎ、左右に横切っていく石段を過ぎて道なりに左へ曲がっていくと円満院があります。 入口の手前にはなどが並び、 「円満院由緒略記」のもあります。 碑文によると、今回登る山は荻野朝忠が築いた「龍ヶ城」があった所のようです。
登山口
石碑の脇から続くを登っていきます。 真っ直ぐ登っていくと、左右に通るに出ます。 左側にはがあります。 以前に来た時にはその奥にお堂があったのですが、この時には取り壊されて更地になっています。 正面すぐの所に防護柵が続いています。 扉の脇には「龍ヶ城登山道」の看板が立っています。 ここが今回の登山口になります。 駐車地から8分ほどの所になります。 傍に「」の案内板があって、山頂までの登山ルートが載っています。
龍ヶ城登山道
 ・トビラを開けて登ってください。
 ・峠のお地蔵さんから右へ尾根づたいに登ってください。
畑 七つの里づくり協議会
龍ヶ城 登山コース
登山道は途中の地蔵峠のお地蔵さんまでしかありませんが、後は尾根づたいに登って下さい。 平地・岩場等あり、木々も美しくミニ登山には最適です。(龍ヶ城645.5m)
龍ヶ城(跡)  標高645.5mの急峻な山頂に主郭があり、その規模は南北16m・東西47mあり内部には、 微妙な高低差があり周囲は、傾斜45度を越え自然の要塞の地をなしている。 又、東側には、井戸跡と伝えられている窪地がある。 南北朝期(1333〜1392)の山城で、城主は萩野朝忠と伝えられている。
登山コース  圓満院の裏より急坂を登り、お地蔵さんの所(地蔵峠)を右に尾根づたい(杉桧林と広葉樹林の間)に登っていく。 (急斜面・平地・岩場斜面・等あり、約1時間30分)
山頂よりの展望  東よりに御嶽山(893.3m)、北方に富久貴山(710.4m)、北方西よりに居母山(730.6m)、南西遙に粟鹿山(962.4m)の高地を望め、 畑地区五集落・今西中・井田・額田方面も望めます。 今は桧の木が大きくなっていて望むことは出来ませんが、半世紀前までは、福知山市内(福知山盆地)を望む事が出来ました。
畑 七つの里づくり協議会
林道終点
括られた紐を解いて扉を開け、沿いに登っていきます。 少し登った所を左へ曲がり、シダ類などが少し茂るを軽く登っていきます。 シダ類が終わって歩き易くなった道を進んでいくと、倒木が散乱するになります。 石ゴロ道を過ぎて歩き易くなるとが茂るようになります。 ミツマタを掻き分けながら真っ直ぐ進んで谷筋の手前まで来ると、林道終点になります。 登山口から6分ほどの所になります。 手前には「竜ヶ城」の標識(*)が立っていて、谷筋の向こう岸を指しています。
*これまでの看板では「ヶ城」と表記されていましたが、この先で見かける標識では「ヶ城」となっています。 ルビは振られていませんが、情報によると「たつがじょう」と読むようです。
左へ曲がって狭い小径を降ってに出ると、上流に黄色い取水装置があります。 僅かに水が流れる小沢を跨いで右へ登っていくと、汚れて読み難い「竜ヶ城」のがすぐの所にあります。 左右の谷筋の間にある植林地のを曲がりながら登っていきます。 小径には落ち葉が積もって分り難くなっていますが、所々に取り付けられているを確認しながら登っていきます。 シダ類が茂るようになる小径を曲がりながら登っていくと、削られた跡がある倒木が道を塞いでいますが、跨いでいきます。
シダ類が茂り気味のを曲がりながら更に登っていきます。 谷筋から合わせて10数回曲がりながら登っていくと、右への曲がり角に少し欠けた「竜ヶ城」のがあります。 右・左と曲がって次の右への曲がり角まで来ると、また「竜ヶ城」のがあります。 右へ曲がって、植林地のを横切るように登っていきます。 しばらく斜めに登っていくと、右側が雑木林になった明るい所に出ます。
地蔵峠
植林地の端を斜めに進んでいくと、右側の樹間に僅かにが見えます。 道なりに左へ曲がっていくとが見えてきます。 右・左・右・左と更に曲がりながら登っていくと、左右に延びる緩やかな鞍部になった尾根に出ます。 林道終点から35分ほどで登って来られました。 ここが登山口にあった案内板に載っている地蔵峠になるようです。 中ほどにはが並んでいます。 石仏の礎石には「安政三」の文字が見られるので、江戸時代末期(1856)に建立されたようです。 石碑には「南無阿弥陀佛」「弘化四未十月吉日」と刻まれていて、石仏よりも少し早い時期(1847)に建立されたようです。 脇にある支柱だけになったには、 願い事が書かれた絵馬のようなものが取り付けられていて、太い文字で「道」と「月読尊」と上書きされています。 周囲の様子を確認しながら休憩していきます。
気を取り直して、を登っていきます。 明瞭な道はありませんが、下草などは生えておらず薮漕ぎする所もありません。 思いのほかの所もあるので、脇の木などに手を掛けながら登っていきます。 頑張って登っていくと、次第にが弛んで楽になってきます。 標高500mほどの緩斜地Aまで来ると、「竜ヶ城」の標識が立っています。 地蔵峠から9分ほどの所になります。
緩やかになった尾根を進んでいくと、程なくしてが増してきます。 から近づいてくる尾根を眺めながら登っていきます。 息を弾ませながらを登っていきます。 次第に傾斜が緩やかになると、先ほどから見えていた尾根が左側からしてきます。 先にある樹木には赤テープが巻かれています。 少し登っていくと「竜ヶ城」のが立っています。 標識を過ぎていくと、標高550mほどの高みAに着きます。 地蔵峠から19分ほどの所になります。
軽く降っていくと、僅かにを過ぎていきます。 すぐにになる尾根を進んでいきます。 剥き出すの左側を登っていきます。 少し左へ曲がりながら登っていくと、標高580mほどのに出ます。 少し左へ曲がって、緩やかになった尾根を進んでいくと、半壊した「竜ヶ城」の標識が立っています。 地蔵峠から27分ほどの所になります。 以前に来た時にはこの辺りから右斜面(*)を登っていって苦労したので、今回は正面の尾根を登っていきます。
*右斜面は「龍ヶ城」を参照。
登り始めると、すぐにになります。 登山口で見かけた「」の案内板に描かれている「岩場」になるようです。 岩に手を突いたり脇の樹木に掴まりながら、しばらく続くを頑張って登っていきます。 岩尾根が終わっても、がしばらく続きます。 次第に傾斜が緩やかになると、アセビが茂る標高610mほどの高みBに着きます。 地蔵峠から37分ほどの所になります。 脇には「竜ヶ城」の標識が立っています。
軽く降っていくと、僅かにを過ぎていきます。 すぐに岩が剥き出すになります。 右の樹間に僅かに見えるを眺めながら登っていきます。 岩群が終わるとになります。 程なくしてになる尾根を進んでいきます。 剥き出すを登っていきます。 植林地と雑木林を分ける尾根を登っていくと、「竜ヶ城」の標識が立っています。 地蔵峠から43分ほどの所になります。
龍ヶ城(標高645.3m)
傾斜が弛んだ尾根を登っていくと、のようになった段差があります。 段差を登っていくと、緩やかで小広いの西端に着きます。 左前方へ進んでいくと、龍ヶ城の山頂に着きます。 地蔵峠から45分ほど、登山口から1時間29分ほどで登って来られました。 中ほどには「辰ヶ城」があるので、地形図に載っている645.3m峰になるようです。 脇には「龍ヶ城跡」の標柱が立っています。 絵馬のような小板が取り付けられていて、「辰ヶ城 645.3m」「月読尊」と書き込まれています。 奥の樹木には「龍ヶ城645m」と「夜久野町立明正小学校六年生 登頂記念碑」のが取り付けられていますが、 風化して読み難くなっています。
龍ヶ城跡
山頂 標高645.6
平成28年3月建
畑 七つの里づくり協議会
標識の先へ進んでいくとロープ柵で囲まれたがありますが、 登山口で見かけた「」の案内板によると、 井戸跡と伝えられているようです。 窪地の先へ出てみると、少し樹木が減った所があります。 以前よりも育った樹木が邪魔をしていますが、樹間からが少し見えます。 方角からすると、尖った山は三岳山でしょうか。 (*)は510m峰を経て新宮地区へ降りていけます。 お昼にはまだ早い時刻でしたが、三角点の傍にあるに腰掛けて昼食タイムにしました。
*東の尾根は「龍ヶ城」を参照。
お腹が満ちて落ち着いたところで、から下山していきます。 (*)は533m峰を経て新宮地区へ降りていけます。 今回は駐車地へ戻るべく、を引き返していきます。 のような段差を降っていきます。 傾斜が弛んだ尾根を降って傾斜が増し始める所まで来ると、「竜ヶ城」の標識が立っています。 龍ヶ城から2分ほどの所になります。
*南南西の尾根は「龍ヶ城」を参照。
岩が少し剥き出すを降っていきます。 岩がなくなるとになります。 しばらく進んでまた降り傾斜が増してくると、が剥き出した尾根になります。 岩が剥き出すを過ぎていきます。 軽く登り返していくと、「竜ヶ城」の標識が立つ標高610mほどの高みBに着きます。 龍ヶ城から7分ほどの所になります。
桃テープを辿りながら、が増してくる尾根を降っていきます。 を少し右へ曲がりながら降っていきます。 少しが剥き出す所を降っていきます。 に出て、岩が剥き出す尾根を降っていきます。 が巻かれた倒木を過ぎていきます。 傾斜が緩やかになると半壊した「竜ヶ城」の標識が立っています。 龍ヶ城から13分ほどの所になります。 登ってきた時には急な岩尾根でしたが、岩はそれほど多くなかったので、少し左肩のルートを降ってきたようです。
標高580mほどの緩斜地Bまで来て、桃テープが巻かれた樹木の辺りからを降っていきます。 剥き出すの右側を降っていきます。 大岩群を過ぎるとに復帰します。 軽く降っていくと、僅かにを過ぎていきます。 軽く登り返していくと、標高550mほどの高みAに着きます。 龍ヶ城から18分ほどの所になります。
高みの先へ降っていくと、「竜ヶ城」のを過ぎていきます。 赤テープが巻かれた樹木まで来ると、すぐ先で尾根がしています。 は方角が違うので見送っていきます。 ここは登ってきたを降っていきます。 急な尾根を降っていくと、標高500mほどの緩斜地Aに着きます。 龍ヶ城から23分ほどの所になります。
地蔵峠
少し傾斜が増す所を降り始めると、「竜ヶ城」のを過ぎていきます。 少しが茂る尾根を降っていきます。 思いのほかが急なので、脇の樹木に手を添えながら降っていきます。 傾斜が緩やかになった浅い鞍部まで降りてくると地蔵峠に着きます。 龍ヶ城から28分ほどで降りて来られました。 中ほどにあるを再度眺めながらひと休みしていきます。
落ち着いたところで、左へ戻るように続くを降っていきます。 少し降った所を道なりに曲がっていきます。 更に左・右・左・右と曲がりながら降っていくとに出ます。 植林地のをしばらく降っていきます。 「竜ヶ城」の標識まで来ると、左へ曲がっていきます。
林道終点
少し降った所を右へ曲がっていくと、少し欠けた「竜ヶ城」のが立つ所を道なりに左へ曲がっていきます。 が見られるようになる植林地の斜面を、踏み跡を辿りながら降っていきます。 何度か曲がりながら降っていくと、削られた跡がある見覚えのあるを過ぎていきます。 手前の標識から合わせて10数回曲がりながら降っていくと、右側にあるに出ます。 手前には汚れて読み難い「竜ヶ城」の標識があります。 僅かに水が流れるを跨いでいきます。 左へ回り込んで狭い小径を登っていくと、ミツマタが茂る林道終点に出ます。 地蔵峠から24分ほどで降りて来られました。
登山口
生い茂るを掻き分けながら進んでいきます。 ミツマタ群を抜けると、倒木が散乱するになります。 石ゴロ道が終わって歩き易くなった林道を少し曲がりながら降っていくとが見えてきます。 右へ曲がって、が少し茂る林道を防護柵に沿って降っていきます。 水利設備まで来ると登山口に着きます。 林道終点から6分ほど、龍ヶ城から59分ほどで降りて来られました。
括られた紐を解いて扉を開けて防護柵を通過し、左へ続くを降っていきます。 車庫の前の広い所まで来ると、左側に「水源流域広域保全事業」のがあります。 「」の図も載っていて「龍ヶ城」も見られますが、登山道は描かれていません。 右へ曲がって、の前を左へ降っていきます。 少し先を右へ曲がって降っていくと、石段が横切っている所に出ます。
水を大切に!緑を守る治山事業
【水源流域広域保全事業】福知山市夜久野町小畑地区
小畑地区の治山事業
1. 荒廃の著しい渓流に治山ダムを設置し、山脚の固定と渓床勾配の緩和による流域内の土砂流出防止、濁水防止等を図りました。
2. 荒廃した森林に本数調整伐、丸太筋工等を実施し、光環境、植生基盤の改善を行い、下層植生の侵入による表土流出防止及び複層林への誘導を行いました。
事業実施年度 平成17年度〜20年度(4ヶ年)
事業内容 治山ダム工12基、流路工58.0m、山腹工0.03ha、森林整備99.6ha
京都府中丹広域振興局
京都の自然二百選 チョウ類(イチモンジチョウ・コミスジ等)の棲息地
美しい自然 大切な自然を 末永く子孫に伝えよう
平成4年9月29日選定 京都府
仁王門
左下にが見えるので向かっていきます。 間隔の広い石段を降っていくと、脇に「円満院仁王門」のが倒れています。 苔生して滑り易い石段を慎重に降っていくとに着きます。 門を抜けて正面から仁王門を眺めていきます。 その名前の通り、左右には阿形と吽形のが安置されています。 門の先にも石段が見られますが、少し先がで閉ざされていて車道へは出られません。
小畑地区
円満院へ続くまで引き返してきます。 左へ曲がって、すぐの所にあるを過ぎていきます。 府道530号が見えてくるとがあります。 来た時と同様に、上下の小レバーを回し、括っている紐を解き、横バーをずらして扉を開けていきます。 小畑バス停のある府道530号に出ると、車を止めておいた駐車地が道路向かいにあります。 仁王門への立ち寄りを含めて、登山口から15分ほどで到着しました。