概 要 |
黒井城跡は保月城趾とも呼ばれ、丹波市春日町にある標高356.8m(点名:城山)の城山に位置しています。
山頂付近からは四方の山並みを見渡せる眺めが広がります。
黒井地区から登るのが一般的のようですが、今回は多田地区にある圓光寺を起終点とし、
「らくらくコース」から山頂へ登り、「険しい近道」を降って一つ南側の谷筋に出るルートを歩きます。
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起 点 |
丹波市春日町 多田地区
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終 点 |
丹波市春日町 多田地区
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多田地区…多田砦跡…東出丸跡…(らくらくコース)…城山(本丸跡)…二の丸跡…三の丸跡…東曲輪跡…(険しい近道)…東出丸跡…鞍部…農道終点…多田地区
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所要時間 |
2時間10分
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歩いて... |
多田砦跡には標識類がなく、明確な位置は分かりませんでした。
トラロープが張られた所もありますが、それほど険しくありません。
降りに歩いた「険しい近道」は岩が剥き出す急坂になっていて、岩や脇の木に掴まりながら慎重に降りました。
稜線に出た所から南東へ降っていくとシダ類が茂る所がしばらく続きますが、シダの下には踏み跡が続いています。
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関連メモ |
黒井城跡,
千丈寺山
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多田地区
北近畿豊岡自動車道を春日ICで降りて、すぐ東側にある春日インター東交差点から北へ延びる道に入っていきます。
東山踏切を渡った先のイ字路を左折していくと、黒井川にが架かっています。
橋の手前を右折して、に進んでいきます。
田んぼが続く中を進んでいくとを渡っていきます。
突き当たりをクランク状に右へ曲がっていくと圓光寺駐車場があるので、ここに車を止めさせて頂きます。
道路向かいにがありますが、今回は訪ねるのを省略します。
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圓光寺の参道の左側に続くに入っていきます。
入口には「↑城山登山口・多田砦」の標識が立っています。
真っ直ぐ進んで赤い鳥居が見えてくると、小振りながあります。
傍には「」と題した解説板があります。
赤い鳥居が立ち並ぶを軽く登っていきます。
石段が終ると、正面に「正一位稲荷大明神」の扁額の掛かるがあります。
少し引き返してくると、赤い鳥居の間から分れていく登山道があります。
少し登った所には「城山登山道入口」の標識が立っています。
駐車場から4分ほどの所になります。
淡島神社ものがたり
一、 |
今から430年程前のお話です。
この円光寺の裏山に『保月城』という立派なお城がありました。
城主は『赤井悪右衛門直正』。
一度も戦いに負けた事が無かったので『丹波の赤鬼』と呼ばれ周りの武将から恐れられていました。
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二、 |
ある日の事です。
織田信長の命令で何百何千という兵を率いて明智光秀の軍が攻めてきました。
赤井軍も必死で戦いましたが何しろ大軍です。
とうとう食べるものも飲み物も塩までなくなりました。
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三、 |
保月城が燃える、炎は天を焦がし…
やがて、焼け落ちてしまいました。
天正7年(1579)夏の事でした。
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四、 |
お城づとめの御姫さまが二人、転がるように逃れて円光寺の境内にやっとの事で辿り着きました。
でも追っ手の武士たちに無残にも殺されてしまいました。
鉄山和尚はねんごろに葬り、毎日お経を唱えて姫たちの無念を慰めたのです。
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五、 |
こんもりとした土の傍から二本のタラヨウの木が寄り添うように生えて来て、見る見る内に大きくなりました。
何時ものようにお経を上げていると木の陰から二人の姫が現れ、
「いつもありがとうございます。お礼にこの多田の村が、いつまでも平和に栄えますようお守りします。」
と言ってすーっと消えました。
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六、 |
村人たちは力を合わせてお宮さんを建て『淡島大明神』として姫たちを祀りました。
タラヨウの木は何度も枯れたり折れたりしましたが、
不思議にもその後に二本の木が芽を吹きよみがえって大きくなるのです。
春は桜、秋はモミジ、あじさいの遊歩道、ギフ蝶の舞う里山。
ぜひご堪能下さい。
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絵と文 よしづみきみこ
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多田砦跡
次第にが茂るようになる道を左へ曲がりながら登っていきます。
少し右へ曲がっていくとがあります。
標識が立っていて、右の道は「ゆるやか」、正面の道は「近道」となっていますが、
正面の道をひと登りすると、右からの道と合流します。
左へ続く少しを登っていきます。
次第に傾斜がになって歩き易くなります。
少し右へ曲がりながら登っていくと、標高180mほどのなだらかな尾根になります。
駐車場から9分ほどの所になります。
情報によると、標識にあった「多田砦」はこの辺りにあったようですが、その旨の標識類は見かけません。
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軽く降って緩やかになった道を進んでいくとがあります。
横に渡された閂をずらし小レバーを回せば開けられます。
程なくしてになります。
岩盤が剥き出す所がかなりあって滑り易いので、足元に注意しながら登っていきます。
少し曲がりながら続く道を辿りながら登っていくとが断続的に続くようになりますが、掴まらなくても登れます。
トラロープが途切れるとになります。
少し進んで登り傾斜が増してくると、またトラロープが続くようになります。
扉は必ず閉めてください。
農作物に被害が出ています。
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しばらく続くを息を弾ませながら登っていきます。
やがてトラロープは尾根のに続くようになります。
正面の尾根も登れそうに思いますが、ロープに沿って右斜面に続く道を登っていきます。
少し登っていくとが近づいてきます。
傾斜が緩やかになると稜線に出ます。
駐車場から26分ほどの所になります。
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東出丸跡
傾斜が緩やかになってもまだが続く尾根を軽く登っていきます。
が少し茂る所を過ぎていきます。
トラロープを見かけなくなるとになります。
が茂る登り坂になると、またトラロープが現れます。
シダ類が茂る所を過ぎると、緩やかで小広い所に出ます。
駐車場から34分ほどの所になります。
脇には「東出丸跡」の標識が立っています。
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軽いの尾根を進んでいきます。
二本並んだを過ぎていきます。
登り傾斜が増し始める所まで来ると分岐があります。
駐車場から36分ほどの所になります。
角にはが立っていて、
正面の尾根の背に続く道は「険しい近道」、右斜面に続く道は「らくらくコース」となっています。
ここから見える範囲では、正面の道はそれほど険しいようには思えないので、どちらの道を進もうかしばらく愚考します。
手前にあった分岐と同様にすぐ先で合流するだろうと思いながら、
右側の「」を進んでいくことにします。
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が続く道を軽く登っていきます。
『険しい近道と合流する気配はないが』と思いながら登っていくとになります。
程なくして「山頂」を指すが立っています。
が増してくる道を登っていきます。
しばらく登って緩やかになると、トラロープは途切れます。
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が目立つようになる道を進んでいきます。
傾斜が増してくると、またが現れます。
松の幼木が見られるようになる坂を曲がりながら登っていきます。
すぐに左側にが広がってきます。
まだトラロープが続く道を登っていくと防護扉があります。
駐車場から47分ほどの所になります。
小さなレバーを回せば扉を開けられます。
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城山 (標高356.8m)
防護扉を過ぎると、程なくして山頂を取り巻くに出ます。
は三の丸跡へ続いているようです。
ここはを進んでいきます。
少し左へ回り込むように登っていくと、緩やかでに出ます。
左側にはが見えています。
ロープが張られた所からひと登りすると、緩やかで広い城山の山頂に着きます。
駐車場から53分ほどで登って来られました。
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登り着いた所には「保月城趾」と刻まれた石柱が立っていて、この一帯が黒井城跡(保月城趾)になるようです。
石柱の少し先には「城山」があるので、地形図に載っている356.8m峰になるようです。
周囲は開けていて、ぐるりと山並みを見渡せる眺めが広がります。
北東側の眺め、
南西側の眺め
先へ進んでいくと「本丸跡」のがあります。
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二の丸跡
段差を降りて一段低い所に出ると、中ほどに「二の丸跡」の標識があります。
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三の丸跡
先にある金属製のを降っていきます。
階段を降りて左へ進むと、小広い所に「三の丸跡」の標識があります。
「多田方面」のがあって左を指しています。
戻るようにして続く道は、防護扉を抜けて広めの道に出た所へ続いているようです。
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東曲輪跡
右にある金属製のを降っていきます。
階段を降りて左へ進むとに出ます。
振り返ると、石垣の前に「東曲輪跡」の標識があります。
南側に広がる山並みを眺めていきます。
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岩が剥き出すを降っていきます。
すぐの所に分岐があります。
城山から7分ほどの所になります。
脇にはが立っていて、
左の道は「多田方面」、今来た道は「本丸まで100m」となっています。
一般の登山道になる(*)を示す標識はありませんが、黒井地区へ降りて行けます。
ここは多田地区へ戻るべく、を降っていきます。
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山並みを眺めながら降り始めると、すぐの所にがあります。
上下に設けられた小レバーを回せば扉を開けられます。
防護扉を過ぎていくと、岩が剥き出すになります。
写真では良く分かりませんが、かなりが急で危ないので、
岩や脇の木などに掴まりながら慎重に降っていきます。
頑張って降っていくと、剥き出す岩のない尾根の背に出ます。
黒井地区への分岐から9分ほどかかりました。
振り返って、を眺めていきます。
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歩き易くなった尾根を降っていくとが張られた所がありますが、すぐに途切れます。
次第に傾斜が緩やかになるを降っていきます。
標識が見えてくると、「らくらくコース」と「険しい近道」の分岐に戻ってきます。
黒井地区への分岐から12分ほどの所になります。
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東出丸跡
緩やかになったを降っていきます。
すぐにが見えてきます。
程なくして、「東出丸跡」の標識が立つ緩やかで小広い所に出ます。
黒井地区への分岐から13分ほどの所になります。
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シダ類が茂る所を降っていくと、が続くようになります。
トラロープが途切れるとになります。
シダ類が茂る所を進んでいくと、またが続くようになります。
緩やかになった尾根を進んでいくと、多田砦跡から稜線に登り着いた所に戻ってきます。
黒井地区への分岐から19分ほどの所になります。
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登ってきたのは左の道ですが、登った尾根の一つ南側の谷筋に出るべくを登っていきます。
軽く登っていくと、すぐに標高230mほどの僅かな高みに着きます。
中ほどにはが立っていて、
正面の道は「くろい」、左の道は「多田」、今来た道は「山頂」となっています。
は登ってきた道に出られるようですが、確かめた訳ではありません。
ここはを降っていきます。
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程なくしてが茂るようになります。
シダの下には続いていますが、この先どうなるのか不安に思いながら降っていきます。
傾斜がになると、やっとシダ類を見かけなくなってホッとします。
少し降ってシダ類が茂る所を過ぎていくとになります。
軽く登って標高190mほどの高みの手前まで来ると、左斜面に明瞭な踏み跡が現れます。
黒井地区への分岐から30分ほどの所になります。
地形図に載っている破線の道は正面に続いているようですが明瞭ではありません。
ここは高みを巻くように続く左のを降っていきます。
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鞍部
明瞭な踏み跡をしばらく進んでいくとに出ます。
少し降っていくとになります。
僅かな高みを過ぎて降り坂になるとまたが茂るようになりますが、すぐに終わりになります。
少し曲がりながら続く道を辿ってを降っていきます。
やがて防護柵が尾根を横切っていく鞍部に降り立ちます。
黒井地区への分岐から40分ほどの所になります。
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農道終点
左へ曲がって、に沿って降っていきます。
道なのかどうかは分かりませんが、歩く部分は確保されていて問題ありません。
しばらく降っていくとになります。
程なくして、左側にが少し流れるようになります。
少し泥濘んだ所を横切って谷筋の左側へ軽く登るようになるとがあります。
ビニール被覆された針金を解き小レバーを回せば開けられます。
防護扉を抜けて右前方へ進んでいくと、畑地が広がる所に来ている農道の終点に出ます。
鞍部から9分ほどで降りて来られました。
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多田地区
広がってくる谷筋に続く農道を左・右とに曲がっていきます。
程なくして溜め池が見えてきますが、立っている標識によるとというようです。
舗装路になる所まで来るとがありますが、
脇に立つ「圓光寺0.4km」の標識が指す左の農道を進んでいきます。
山際に曲がりながら続くを進んでいきます。
道なりにしばらく進んでいくと、車で来たに出ます。
少し先を左折して軽く登っていくと、車を止めておいた圓光寺駐車場に戻ってきます。
農道終点から11分ほどで到着しました。
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