概 要 |
鉄鈷山は朝来市和田山町と福知山市夜久野町の境にある標高775mの山です。
近くまで林道床尾線が通っていて、容易に山頂に立つことができますが、
今回は林道床尾線にある糸井の大カツラへの入口の対面から作業道を詰めて市境尾根に登り、
737m峰・鉄鈷山・718.1m峰を経て但東越へ降るルートを歩きます。
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起 点 |
朝来市和田山町 竹ノ内地区
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終 点 |
朝来市和田山町 竹ノ内地区
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竹ノ内地区…尾根取付…市境尾根…737m峰…鉄鈷山…小峰…718.1m峰…広場…但東越…竹ノ内地区
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所要時間 |
2時間40分
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歩いて... |
作業道は地道になっていて、所々崩落していたり地滑りがあったりして車での走行は出来ませんが、
歩くのに問題はありません。
稜線はアップダウンが続きますが、樹木に掴まりながら登り降りするような急坂はありません。
山頂は樹木に囲まれていて眺めは広がりませんが、途中の尾根からは山並みを眺められます。
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関連メモ |
鉄鈷山,
鉄鈷山
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竹ノ内地区
養父市を通る県道104号の糸井橋交差点から県道10号に入っていきます。
県道274号を分けて和田地区に入ると、県道10号は左へ曲がっていきます。
県道10号と分かれて竹ノ内地区に入り、最奥の民家を過ぎていくと、
奥村橋を渡った所からが始まります。
入口には「森林管理道 床尾線 起点」の標柱が立っていて、
「」や「」の解説板があります。
狭くなる林道床尾線を進んでを過ぎ、川沿いに続く林道を登っていきます。
標高308m地点を過ぎていくと、小橋の上流側にがあります。
小橋を渡って林道を登っていくと、があります。
「」があり、
設置されている小箱の中には「」と「」が入れられています。
いずれの地図にも今回歩くルートが載っています。
林道を更に登っていくと、糸井の大カツラへの入口があります。
手前が広くなっているので、ここに車を止めさせて頂きます。
「東床尾山 但馬眺望のみち」の解説板に載っている「現在地」は誤った所に書かれています。
正しくは、「竹ノ内隕石落下地点」と「森林浴場」との間になります。
森林管理道 床尾線 起点
延長 14253米 幅員4米
管理者 豊岡市・朝来市
林道 床尾線(起点)
この道は林道です。
林道は木材を運び出したり、森林を守り育てるために設置された道路です。
以下のことを承諾・厳守されたうえで利用願います。
1 |
一般道(公共交通に寄与することを目的とする国道等)に比べ次のことが異なります。
注意して走行してください。
・道幅が狭く、急カーブが多い。
・落石・倒木の危険が多い。
・ガードレール・カーブミラーが少ない。
・急勾配が多い。
・街灯はなく、夜間の走行は危険。
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2 |
次の期間は通行しないで下さい。
・豪雨・強風時 → 土砂崩れ・倒木の恐れがあります。
・降雪・凍結時 → 除雪は行いません。
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3 |
次のことは行わないで下さい。
・暴走行為・通行の妨げになる行為。
・林道施設・周辺の自然を損傷・汚染する行為。
・火気の取扱。
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4 |
走行速度は20km/h以下を心がけましょう。
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5 |
ゴミ等の不法投棄は法律で罰せられます。
絶対に捨てないでください。
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6 |
許可なく林道を占有することは禁止しています。
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近畿自然歩道 東床尾山但馬眺望のみち(竹ノ内バス停〜下寺坂バス停) 11.1km
近畿自然歩道は、私たちの生活が近代化する中で、自然の残っている地域や名所・旧跡を帯状に結び、
身近に歴史や自然とふれあえるよう整備したものです。
コースには道しるべがありますのでそれにしたがってお歩きください。
【コースの見どころ】
東床尾山
東床尾山は標高839m、山頂は出石町・和田山町・但東町の3町に接しています。
イノシシやシカなどの野生動物がたくさん見られる自然豊かな山です。
谷が深いため、一度迷ったら出て来れない山として古くから地元に人々に恐れられ、
シカとまちがえるほどの大きなアリが出たという民話も残されています。
糸井の大カツラ
推定樹齢2000年ともいわれるカツラの雄株で、高さ約35m・幹回り約18mの巨木です。
主幹は朽ち、大小50余りのひこばえがその周囲から発生し、
旧主幹部を保護するような形で林立しています。(国指定天然記念物)
糸井渓谷
糸井川の源流部、東・西床尾山、鉄鈷山に挟まれた渓谷で、両側は荒い岩肌と広葉樹林が囲み、
たくさんの貴重な植物がはぐくまれています。
長さ2kmあまりの渓谷の中には数々の名滝があり荘厳な雰囲気を醸し出しています。
環境省・兵庫県
西床尾山(843m)登山口(ここはらかん口です)
西床尾山は843mと標高は高くありませんが、周囲にさえぎる山が無い為、
氷ノ山、扇ノ山、段が峰など但馬、北播丹波の山並みや、但馬ドーム、竹田城跡をはじめ、広く眺望する事が出来ます。
登山道は途中まで渓流沿いですが、後半は尾根道となります。
道標等、設置していますが行動には十分注意して入山して下さい。
西床尾山山頂までは約2時間の行程です。
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糸井の大カツラへの道は左側に続いていますが、右側に続くを進んでいきます。
脇には「災害に強い森づくり」の看板があって、
今回歩く作業道や鉄鈷山がに載っています。
入口には車止めのロープが張られていますが跨いでいきます。
谷筋に沿って進んでいくと、程なくして折れ曲がって斜面を登るようになります。
小尾根の先端まで来るとがあります。
先ほどの整備箇所位置図に描かれていた分岐のようなので、左の道を登っていきます。
右側に山が見えてきますが、方角からするとでしょうか。
した所を通過していきます。
低くなってくる左の尾根を眺めながら進んでいくと分岐があります。
駐車地から19分ほどの所になります。
この分岐は整備箇所位置図には描かれていませんが、ここは左の道を登っていきます。
災害に強い森づくり 〜県民緑税の活用〜 (針葉樹林と広葉樹林の混交林整備)
平成16年の台風災害を踏まえて、豊かな「緑」を次の世代に引き継いでいくため、
県民共通の財産である「緑」の保全・再生を社会全体で支え、県民総参加で取り組む仕組みとして平成18年度から「県民緑税」を導入し、
防災面での機能強化を目的とした「災害に強い森作り」を早期・確実に進めています。
整備内容
スギ・ヒノキ等の高齢人工林の伐採を促進し、広葉樹等を植栽することにより、
樹種・林齢が異なり、水土保全が高く、公益的機能を発揮する森林に整備します。
平成25〜27年度:作業道の開設
平成28年度〜 :広葉樹の植栽・鹿防護柵の設置
朝来市
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斜面を横切るように続く道を軽く登っていくと、程なくして折れ曲がっていきます。
道の一部がしている所もあります。
亀裂が入って崩落寸前の所もあるので、注意しながら進んでいきます。
が見られるようになると、開けた所に出ます。
右側には西床尾山方面のが広がります。
緩やかな所を過ぎると、僅かな降り坂になります。
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軽く登っていくと、を回り込む所に出ます。
右側には西床尾山から821m峰にかけてのが広がります。
降り坂になって谷筋を回り込んで軽く登っていくと、またを回り込む所に出ます。
ここでも右側にが広がります。
次第に左の尾根が低くなってきます。
植林地の斜面になっていて登れそうに思えますが、このまま作業道を進んでいきます。
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尾根取付
緩やかになった道を進んでいくと、程なくしてになります。
左上にはの稜線が見えてきます。
次第に傾斜が緩やかになると、作業道は谷筋を回り込んでいきます。
駐車地から50分ほどの所になります。
は広場のようになっています。
左の僅かなのすぐ上に稜線が見えています。
何とか登れそうなので、ここから尾根に取り付くことにします。
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市境尾根
ひと息入れてから、シダ類が茂って伐採木が幾つも放置されたを登っていきます。
明瞭な道はありませんが、急傾斜ではないので歩くのに問題はありません。
鞍部になったに向かって、伐採木を跨ぎシダ類を掻き分けながら登っていきます。
次第に傾斜がになると、シダ類や伐採木が減って歩き易くなります。
程なくして左右に延びる市境尾根にある鞍部に出ます。
作業道から5分ほどで登れました。
中ほどには「国土調査」の白頭短杭があります。
は703m峰へ続いているようです。
ここは鉄鈷山へ向かってを登っていきます。
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少し登っていくとになります。
尾根には「細部図根」の黄頭短杭や「国土調査」の白頭短杭が点々と続きます。
僅かに撓んだ所を過ぎて登っていくと、標高650mほどのに着きます。
少し降って緩やかになると、少し先でになります。
尾根に続く境界杭の場所を示す桃テープや黄テープも見られます。
次第に傾斜が緩やかになると、尾根が分岐している標高660mほどの尾根の肩のような所に着きます。
市境尾根に出た所から8分ほどの所になります。
中ほどには黄頭短杭や白頭短杭に加えて、「上夜久野財産区」のがあります。
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少しアセビが見られるを進んでいきます。
僅かに降った所から、すぐ先に見えるへ向かって登っていきます。
軽く登っていくと、標高670mほどのに着きます。
高みを過ぎて少し左へ曲がって降っていくとになります。
程なくして、植林地と雑木林を分ける尾根を登るようになります。
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737m峰
次第に広がってくるを登っていきます。
右側の冬枯れの樹間に僅かにを眺めながら登っていきます。
次第に傾斜が緩やかになってくると、「国土調査」の白頭短杭と「上夜久野財産区」の赤頭短杭が並んでいて、
その場所を示すも樹木に巻かれています。
少し右へ曲がっていくと、一番高そうな所に着きます。
場所を示す標識類は見かけませんが、この辺りが地形図に載っている737m峰になるようです。
市境尾根に出た所から26分ほどの所になります。
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降り始める所には「団」のと「国土調査」の白頭短杭があります。
樹木が減って来ると、左前方にが広がってきます。
少し角度を変えると、目指すと思われる山も見えます。
傾斜が増してくるを降っていきます。
青・黄・桃などのテープを辿りながら、右から左へ少し曲がりながら降っていくと、広い鞍部に着きます。
737m峰から9分ほどの所になります。
には「団」の黄プラ杭と「国土調査」の白頭短杭があります。
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鞍部から登り返していくと、程なくして標高690mほどのに着きます。
軽く降っていくとになります。
すぐに登り返していくとが張られた所がありますが、意味は分かりませんでした。
傾斜が緩やかになると、標高700mほどの高みに着きます。
737m峰から16分ほどの所になります。
中ほどには「団」の黄プラ杭・「国土調査」の白頭短杭・「上夜久野財産区」の赤頭短杭・「細部図根」の黄頭短杭などのが並んでいます。
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少し左へ曲がって降っていくとになります。
軽く登ったり緩やかになったりするを快調に進んでいきます。
少し右へ曲がりながら登って緩やかな尾根になると、
「四」のタイルが嵌め込まれた石杭・「国土調査」の白頭短杭・「上夜久野財産区」の赤頭短杭・「細部図根」の黄頭短杭などのが並んでいます。
先へ進んでいくと、樹木が伐採されて開けた標高740mほどの広い尾根に出ます。
中ほどには「図根三角」のがあります。
737m峰から26分ほどの所になります。
地籍図根三角点
地籍調査事業
大切にしましょう
令和5年度
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鉄鈷山 (標高775m)
しばらくが見られるようになる尾根を登っていきます。
近づいてくる山頂へ向かってを登っていきます。
次第に傾斜が緩やかになると、地形図に載っている775m峰の鉄鈷山の山頂に着きます。
737m峰から32分ほどで登って来られました。
山頂には「鉄鈷山 775米」のがありますが、風雨に晒されて読み難くなっています。
山頂は樹木に囲まれていて眺めは広がりませんが、冬枯れの樹間から少し山並みが見えます。
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少し右へ曲がって、へ延びる尾根を降っていきます。
左側に見えてくるを眺めながら降っていきます。
傾斜が増してくるを降っていきます。
程なくして、役目を終えて地面を這るが続くようになります。
右側にも続く防護網沿いに出てみると山並みが広がります。
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茂るシダ類の中に見られるを辿りながら降っていきます。
正面にを眺めながら降っていきます。
滑って転ばないよう足元に注意しながら降っていくとになります。
少し右へ曲がって降っていくと、標高710mほどの鞍部に着きます。
右側を振り返ると、奥の方にが見えます。
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小峰
鞍部を過ぎて、に沿って登っていきます。
植林地の手前まで来て振り返ると、先ほどのが良く見えます。
に入って、少し左へ曲がりながら登っていきます。
傾斜が緩やかになると、尾根が分岐している標高720mほどの小峰に着きます。
鉄鈷山から13分ほどの所になります。
手前には「細部図根」の黄頭短杭、中ほどには「市町村界」の白頭短杭があります。
(*)には桃テープや青テープが見られます。
ここはを降っていきます。
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718.1m峰
少し降ってアセビが見られるようになるとになります。
アセビが茂る所を過ぎて、軽いになる尾根を進んでいきます。
僅かな高みが見えてくるとに着きます。
鞍部から登り返していくと、樹木が伐採された高みに着きます。
鉄鈷山から17分ほどの所になります。
中ほどには「西谷」があるので、地形図に載っている718.1m峰になるようです。
傍の切り株には「西谷 718.2m」の標識が取り付けられています。
周囲には樹木が茂っていて眺めは広がりませんが、冬枯れの樹間から少し山並みが見えます。
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北北西へ延びる尾根を少し降っていくとになります。
降り坂になると、左側にが広がってきます。
少し左へ曲がりながら降っていくと、左側が開けたに出ます。
振り返ると、先ほどのも見えます。
更に降っていくと、標高650mほどの浅い鞍部に着きます。
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軽いになる尾根を進んでいきます。
少し登って傾斜が緩やかになると、標高660mほどのに着きます。
曲がって降っていきます。
少し降っていくと、標高650mほどの浅い鞍部に着きます。
718.1m峰から12分ほどの所になります。
には歩けそうな尾根が降っていますが見送っていきます。
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広場
少し右へ曲がりながら登っていくと、標高660mほどのに着きます。
アセビが茂る所を左に見て、右へ曲がっての小尾根を降っていきます。
曲がった樹木の袂に落ちている「鉄鈷山」のを過ぎていきます。
程なくして、左下にが見えてきます。
左へ曲がって斜面をひと降りすると、林道床尾線の脇にある砂利敷の広場に降り立ちます。
718.1m峰から17分ほどで降りて来られました。
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広場の右側には「林道床尾線開通 峰遙」の石碑があります。
手前のススキなどに邪魔されながらも、背後には山並みが広がります。
石碑の右側には「鉄鈷山 登山口」のがありますが、板は外れて地面に落ちています。
林道の向かい側には、東床尾山へ続くの先端があります。
林道床尾線の概要
起終点 |
朝来市和田山町竹ノ内〜豊岡市但東町出合市場
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延長 |
14,253m
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工事期間 |
着工 昭和53年度 完成 平成19年度
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事業費 |
27億3千万円
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事業者 |
兵庫県、朝来市
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但東越
広場からに出て、左前方へ登っていきます。
切通になった坂道を登っていくと、「豊岡市」のが倒れています。
傾斜が緩やかになると、三角形の大きな駐車場がある但東越に着きます。
駐車場の端には「図根三角」の黄頭短杭があります。
手前のススキに邪魔されながらも、正面にはが広がります。
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竹ノ内地区
待機させておいた自転車に乗って、駐車地までします。
ずっと降り坂が続いて一度も漕ぐことなく進めるので楽ちんですが、常にブレーキを掛けながらの走行になります。
幾つもある水切溝の手前では、速度を落として通過していきます。
ヒンヤリとする風を切りながら颯爽と降っていくと、但東越から11分ほどで、車を止めておいた駐車地に着きます。
高低差260mほど、道程3.5kmほどのダウンヒルでした。
(ワープに要した時間は所要時間に含めず)
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