鉄鈷山
概 要 鉄鈷山は朝来市和田山町と福知山市夜久野町の境に聳える標高775mの山です。 近くまで林道床尾線が通っていて、容易に山頂に立つことができます。 山頂の周りには樹木が茂っていて展望は良くありませんが、手前の尾根からは山並みを見渡せる素晴らし眺めが広がります。 今回は但東越から鉄鈷山までを往復するルートを歩きます。
起 点 朝来市和田山町 但東越
終 点 朝来市和田山町 但東越
但東越…広場…718.2m峰…鞍部…鉄鈷山…鞍部…718.2m峰…広場…但東越
所要時間 1時間20分
歩いて... 林道床尾線は朝来市側が舗装されていて、朝来市和田山町と豊岡市但東町の境にある但東越まで、車で容易に登ることができました。 峠には三角形をした駐車スペースが幾つかあって、車を止める場所が確保されていました。
関連メモ 鉄鈷山, 鉄鈷山
コース紹介
但東越
豊岡の市街地から国道312号を南下し、上小田北交差点から県道2号に入って南下していきます。 千石橋交差点から県道104号になった道を更に南下し、糸井橋交差点から県道10号に入っていきます。 北へ分かれていく県道10号を見送って竹ノ内地区の奥へ進んでいくと、 糸井川に架かる奥村橋を渡った所からが始まります。 入口には「林道 床尾線(起点)」や「近畿自然歩道 東床尾山但馬眺望のみち」の解説板があります。 そこから1車線のを進んでいきます。 5分ほど進んでいくと、川向こうにがあります。 施設へ続く橋の傍には「(国指定天然記念物)糸井の大カツラ 2.2K」の標識が立っています。 施設をやり過ごして川沿いの林道を更に4分ほど登っていくと、小橋の脇に東屋風の建物があります。 その上流側にがありました。 小橋を渡って林道を更に4分ほど登っていくと、糸井の大カツラへのがあります。 角には「(国指定・天然記念物)糸井の大カツラ 600M」の標識が立っていますが、正面に続く林道を登っていきます。 大きく右へ曲がって更に登っていき、傾斜が緩やかになってくると、 三角形のが3つ並んでいます。 そこを過ぎていくと、朝来市和田山町と豊岡市但東町の境にある但東越に着きます。 峠には手前の駐車スペースよりも広い三角形の駐車場があるので、ここに車を止めました。
林道 床尾線(起点)
この道は林道です。 林道は木材を運び出したり、森林を守り育てるために設置された道路です。 以下のことを承諾・厳守されたうえで利用願います。
一般道(公共交通に寄与することを目的とする国道等)に比べ次のことが異なります。 注意して走行してください。
・道幅が狭く、急カーブが多い。
・落石・倒木の危険が多い。
・ガードレール・カーブミラーが少ない。
・急勾配が多い。
・街灯はなく、夜間の走行は危険。
次の期間は通行しないで下さい。
・豪雨・強風時 → 土砂崩れ・倒木の恐れがあります。
・降雪・凍結時 → 除雪は行いません。
次のことは行わないで下さい。
・暴走行為・通行の妨げになる行為。
・林道施設・周辺の自然を損傷・汚染する行為。
・火気の取扱。
走行速度は20km/h以下を心がけましょう。
ゴミ等の不法投棄は法律で罰せられます。 絶対に捨てないでください。
許可なく林道を占有することは禁止しています。
近畿自然歩道 東床尾山但馬眺望のみち(竹ノ内バス停〜下寺坂バス停) 11.1km
近畿自然歩道は、私たちの生活が近代化する中で、自然の残っている地域や名所・旧跡を帯状に結び、 身近に歴史や自然とふれあえるよう整備したものです。 コースには道しるべがありますのでそれにしたがってお歩きください。
【コースの見どころ】
東床尾山  東床尾山は標高839m、山頂は出石町・和田山町・但東町の3町に接しています。 イノシシやシカなどの野生動物がたくさん見られる自然豊かな山です。 谷が深いため、一度迷ったら出て来れない山として古くから地元に人々に恐れられ、 シカとまちがえるほどの大きなアリが出たという民話も残されています。
糸井の大カツラ  推定樹齢2000年ともいわれるカツラの雄株で、高さ約35m・幹回り約18mの巨木です。 主幹は朽ち、大小50余りのひこばえがその周囲から発生し、 旧主幹部を保護するような形で林立しています。(国指定天然記念物)
糸井渓谷  糸井川の源流部、東・西床尾山、鉄鈷山に挟まれた渓谷で、両側は荒い岩肌と広葉樹林が囲み、 たくさんの貴重な植物がはぐくまれています。 長さ2kmあまりの渓谷の中には数々の名滝があり荘厳な雰囲気を醸し出しています。
環境省・兵庫県
広場
駐車場から振り返ると、などを見渡せる眺めが広がっていました。 眺めを確認してから、切通になった市境のを過ぎて降っていきます。 「豊岡市」の標識を過ぎて落石が目立つコンクリート道を降っていくと、砂利敷きの広場があります。 奥には「峰遥」と刻まれたがありました。 正面には豊岡市但東町方面のを一望できる眺めが広がっていました。
林道床尾線の朝来市側は舗装されていますが、豊岡市側は砂利道になっています。
林道床尾線の概要
起終点 朝来市和田山町竹ノ内〜豊岡市但東町出合市場
延長 14,253m
工事期間 着工 昭和53年度 完成 平成19年度
事業費 27億3千万円
事業者 兵庫県、朝来市
広場の右側に「鉄鈷山登山口」のが立っていて、右側の尾根を指しています。 明瞭な道は見かけませんが、雑木林の斜面を登っていくと、すぐに尾根に出ます。 右へ曲がって尾根を登っていくと、「鉄鈷山」のが樹木に取り付けられていました。 その先には標識類を見かけませんでしたが、コースに沿って赤色や黄色のテープが点々と取り付けられていて、 迷うことなく登っていけました。 傾斜が緩やかになった所に出て少し左へ曲がり、雑木林と植林地を分けるを登っていきます。 尾根には明瞭な道はないものの、下草などはほとんどなくて、歩き易くなっていました。 登山口から5分ほど登っていくと、右側が開けた所に出ました。 手前のススキ越しに山並みを見渡せる眺めが広がっていました。 前方には目指すが見えていました。
718.2m峰
少し草が茂るようになったを登っていきます。 振り返ってを眺めながら登っていくと、少し右へ曲がっていきます。 傾斜が増してきたを登っていくと高みに着きました。 登山口から16分ほどで登って来られました。 が設置されているので、地形図に載っている718.2m峰になるようです。 道はここで右へ曲がって僅かに降っていきます。
すぐに浅いに着くと、右側の樹間からが見えました。 鞍部を過ぎて、引き続き夏草が少し茂る尾根を登っていきます。 次第に近づいてくるを右前方に眺めながら尾根を登っていくと、 緩やかな植林地の高みに着きました。 718.2m峰から3分ほどの所になります。 正面の樹間からは、目指す鉄鈷山が間近に見えていました。 地図によると、ここは朝来市和田山町・豊岡市但東町・福知山市夜久野町の境界になっているようです。
後日に東側に延びる尾根から登ってきました。(「鉄鈷山」を参照)
鞍部
踏み跡を探しながら、正面に見えるへ向かって降っていきます。 防護網沿いに鞍部へ降っていくと、左側が開けてきて、豊岡市但東町方面の山並みを見渡せる眺めが広がってきます。 右側にもが広がり、車で登ってきたも見えていました。 しばらく歩みを止めて景色を楽しんでいきました。
鞍部を過ぎて傾斜の増したを登り返していきます。 かなりの傾斜があって、次第に息が切れて脹脛も痛くなってくるので、 何度も立ち止まって呼吸を整えを眺めながら、ゆっくりと登っていきました。 尾根にはススキが茂る所もありましたが、歩き難くはありませんでした。
鉄鈷山 (標高775m)
大きなを過ぎて尾根を登っていくと鉄鈷山の山頂に着きました。 718.2m峰から14分ほど、登山口から30分ほどで登って来られました。 三角点などは見かけませんでしたが、地形図に載っている775m峰になるようです。 左の方には「鉄鈷山775米」のがありました。
山頂の周りには樹木が茂っていて展望はよくありませんが、 北西側の樹間から僅かにが見えました。 山頂の5mほど手前の所からも少し山並みが見えましたが、手前の鞍部ほどの展望は得られませんでした。
後日に鉄鈷山から南へ延びる尾根を歩きました。(「鉄鈷山」を参照)
鞍部
山頂の様子を確認したら、元来た道を引き返していきます。 を眺めながら急坂を降っていきます。 正面に緩やかな高みを眺めながらへと降っていきます。
後日に南東側の斜面から林道へ降りました。(「鉄鈷山」を参照)
少しずつ見える範囲が変わってくるを眺めながら鞍部に着いて、 植林地のを軽く登り返していくと、 三市の境界になっている植林地の高みに着きます。 高みを過ぎて降り始めるとすぐに雑木林になります。
718.2m峰
左側の樹間からを眺めたりしながら尾根を降っていくと、三等三角点のある718.2m峰に着きました。 山頂から12分ほどで着きました。 正面にも尾根が続いていましたが、登ってきた時のことを思い出して、を降っていきます。
正面にが現れると、道は少し左へ曲がっていきます。 植林地の縁に沿って降っていくと、左には山並みが広がってきます。 振り返ると、先ほど登ってきたが聳えていました。
広場
植林地の縁に沿って尾根を降っていきます。 僅かな高みを越えて更に降っていきます。 正面の樹間からが見えてくる辺りから右へ曲がっていきます。 植林地と雑木林の間を降っていくと、見覚えのある「鉄鈷山」のが取り付けられた樹木があります。 左下にはが見えてきます。 程なくして見えてくるの端の辺りから尾根を外れて左へ降っていくと、記念碑のある広場に降り立ちました。 718.2m峰から15分ほど、鉄鈷山から27分ほどで降りて来られました。
但東越
広場から豊岡市但東町側のを再度堪能したり、砂利道に変わるの降り口を確認してから、 切通になったを越えて、 車を止めておいた駐車場に戻ってきました。