題目山
概 要 題目山は宮津市の万年地区にある標高264.3mの山です。 山頂からは宮津湾や天橋立を眺めることが出来ます。 滝上山〜平岩山〜妙見山〜題目山を巡る天橋立トレイルもありますが、 今回は如願寺の近くから愛宕神社や150m峰を経て山頂へ登り、北へ延びる尾根を降るルートを周回します。
起 点 宮津市 万年地区
終 点 宮津市 万年地区
万年地区…登山口…愛宕神社…150m峰…題目山…小峰…下山地…滝上浄水場…万年地区
所要時間 1時間50分
歩いて... 登りや降りの尾根にはテープが点々と巻かれていてルートを示しています。 傾斜が急な所にはトラロープが張られ、階段状に切れ込みも入れられた所もあって、歩き易くなっています。
関連メモ 妙見山, 題目山
コース紹介
万年地区
京丹後市峰山町から国道312号を南下して国道176号に出て、宮津トンネルを抜けて西宮津大橋を降っていきます。 市民体育館交差点を右折して道なりに南下し、日吉神社への標識がある信号を過ぎると、「滝上公園」の小さな標識が立つがあります。 右折して京都丹後鉄道の如願寺踏切を渡っていくと、 の入り口に「」があります。 この図に載っている浄水場の手前に描かれている駐車場へ向かっていきます。 右側を流れる如願寺川に架かるを見送っていきます。 円筒形の施設の手前まで来ると、小広い空き地があります。 「駐車場」の旨の標識類は見かけませんが、ここが案内図に載っている駐車場だろうと思って車を止めさせて頂きました。
滝上公園周辺案内図
周辺の見所
■山王宮日吉神社(さんのうぐうひよしじんじゃ)
宮津の総氏神。 江戸時代は宮津藩の守護神とされました。 春の山王祭は藩祭とされ、宮津祭とも呼ばれています。 また、秋には有名な赤ちゃんの「初土俵入」が行われます。 社殿の殆どが府の文化財であり、神域は文化財環境保全地区に指定されています。
●含紅桜 がんこうざくら
花期 4月上旬
宮津市天然記念物。 藩主が命名した樹齢400年の名木。 花びらが薄紅色に変化していきます。
●漱玉亭 大さざんか
花期 11月〜12月
宮津市天然記念物。 江戸初期に庭園石組みに植えられた巨木。 花期が長く、境内に甘い香りが漂います。
■巌松山 如願寺(がんしょうざん にょがんじ)
巌松山如願寺は萬壽元年(1024)比叡山の皇慶上人が行基菩薩作(伝)の薬師如来を安置して開山されました。 本堂は寛文12年(1672)、仁王門は元禄3年(1690)の再建です。 如願寺川の右岸には、四国八十八カ所を祀る大師山があり、毎年4月21日の春祭りは大勢の善男善女で賑わいます。 もと塔中(たっちゅう)のあった左岸は児童公園となり、子供たちが遊具で遊んでいます。
●本尊薬師如来立像(藤原期) 桧一本造
●聖観音・十一面観音立像(藤原期)
滝上山遊園
滝上山は宮津第一の景勝の地である。 山頂の展望台からは、北に天橋立、東に宮津の町並み、南に題目山(金引山)、西にのろし嶽、更にそれをとりまく遠くの山と海が一望できる。 中世にはこの山麓の谷と山は丹後攻防の要地として戦場にもなったが、 近世泰平の時代になると早くから宮津城下唯一の景勝地帯として愛された。 京極高広をはじめ、永井尚長、奥平昌春等歴代城主もこの地の経営に力を用いた。 とりわけ京極氏の開いた別荘は永井氏の漱玉亭庭園にうけつがれてその滝組・池等の遺構は山王社境内地に今も跡を残している。 山麓には式内社杉末神社、日吉神社(山王社)、如願寺等があって、この地帯の歴史と文化の古いことを示している。 いまこのあたりには宮津市によって公園施設が整えられて、自然と信仰と憩いの遊びの場として市民に親しまれている。
宮津市教育委員会
登山口
車で来たを引き返していきます。 如願寺川にある堰を流れ落ちる水音を聞きながら緩やかに降っていくと、程なくして水路が道を横切っています。 ここから右の斜面に続く山道があります。 標識類は見かけず桃テープが巻かれた木があるばかりですが、今回はここから登っていきます。
斜面を斜めに登って緩やかになると、小さなが架かっています。 右側には「第八十五番」と刻まれた石仏が佇んでいます。 鉄橋を渡っていくと、すぐにがあります。 標識類は見かけませんが、右側の横木の階段を登っていきます。 「第八十四番」の石仏が佇む所を道なりに曲がっていきます。 道端に並ぶ石仏を過ぎた所にあるを左へ曲がっていきます。 トラロープが張られた所を過ぎて道なりに右へ曲がっていくと、石仏が並んでいます。
石仏が佇む道には分岐が多くあって、どの道が正解なのかは分かりません。
「第七十五番」の石仏の先にあるを左へ曲がって、横木の階段を登っていきます。 道なりに右へ曲がっていくと、またがあります。 左へ曲がっていくと、が設置された所を左へ回り込んでいきます。 「第四十番」の石仏を過ぎると、左から登って来る道がしてきます。 正面に並ぶ石仏の間を抜けていくと、左から登ってくる石段の途中に出ます。 登山口から6分ほどの所になります。
愛宕神社
右へ曲がって、広いを登っていきます。 に変わる所を過ぎると、また石段になります。 石段が途切れた所を右へ曲がって更に石段を登ると、なだらかなに着きます。 登山口から8分ほどの所になります。 中ほどには「愛宕大神」の扁額が掲げられた社が安置された祠があります。 斜め右から見ると、拝殿と本殿からなるになっています。 右側に広がる宮津湾や街並みなどのを眺めながら、ひと息入れていきます。
へ延びる尾根を降っていきます。 少し降っていくと、石仏が並ぶになります。 桃テープが巻かれた木がある所まで来ると分岐があります。 標識類は見かけませんが、降り坂のは石仏巡りの道のようです。 ここはを進んでいきます。
正面の尾根へ入っていくと、すぐにになります。 道が分り難い所もありますが、桃テープが点々と続いていてルートを示しています。 右側のなだらかな尾根のに続く踏み跡を進んでいきます。 少し左へ曲がりながら、を横切るように進んでいきます。 植林が増える所まで来ると、明るくなった小尾根に出ます。 愛宕神社から5分ほどの所になります。 中ほどの太い竹にが取り付けられていて、 右の道は「題目山」、今来た道は「八十八巡りを左、滝上公園」、左の尾根は「×」となっています。
右へ曲がって、を登っていきます。 すぐに左肩を進むようになるとがあります。 標識類は見かけませんが、登り坂になっている右前方の道を進んでいきます。 桃テープを辿りながら、尾根のに続く道を軽く登っていきます。 が少し見られる所もありますが、総じて歩き易い道が続きます。 少し曲がりながら登っていくと、緩やかな尾根に出ます。 愛宕神社から10分ほどの所になります。
左へ曲がって、倒竹が少し見られるを進んでいきます。 程なくして小さながありますが、右肩を登っていきます。 少し先にあるマウンドはを巻くように進んでいきます。 尾根の背に出て、狭くなったのような所を進んでいきます。 大木の袂を過ぎていきます。
竹を見かけなくなると、尾根のを登るようになります。 左斜面に続く道を登り始めるとが張られています。 トラロープは程なくして終って、少し右へ曲がってを更に登っていきます。 尾根の背が近づいて来ると分岐があります。 愛宕神社から16分ほどの所になります。 ここでも標識類は見かけませんが、の道を登っていきます。
150m峰
少し右へ曲がりながら登っていくとに出ます。 左へ曲がって、を軽く登っていきます。 少し登っていくとになります。 小さなの左肩を進んでいきます。 程なくして一番高そうな所の左肩に出ます。 標識類は見かけませんが、右側のマウンドが地形図に載っている150m峰になるようです。 愛宕神社から19分ほどの所になります。
軽いになる尾根を進んでいきます。 少し降っていくと、軽いになります。 程なくしてがありますが、桃テープが巻かれている右の道を進んでいきます。 すぐの所にまたがありますが、桃テープに従って左の道を登っていきます。 すぐに右へ曲がって尾根の背を跨ぎ、右肩を回り込むように登っていきます。
程なくして、緩やかなに出ます。 尾根の中ほどが盛り上がってくると、尾根の背を外れてを進んでいきます。 左の樹間にや街並みを眺めながら進んでいきます。 程なくしてがありますが、尾根の背に登っていく右の道を進んでいきます。 軽く登っていくと、緩やかな尾根の背に出ます。
が剥き出す尾根をしばらく進んでいきます。 岩が剥き出す所を過ぎるとが増してきます。 張られたに掴まりながら登っていきます。 150m峰から9分ほどの所になります。 尾根の左斜面を登っていくと、は終わりになります。 尾根の背に出て右へ曲がると、緩やかな尾根になります。
左の樹間になどを眺めながら進んでいきます。 程なくして、軽いになります。 狭くなった鞍部を過ぎていくとになります。 尾根の背の右側が盛り上がってくるとが張られています。 張られたトラロープに沿って、盛り上がった尾根の背を登っていきます。
トラロープや脇の木に掴まりながらを登っていきます。 傾斜が緩んだ所に生える大木まで来ると、は途切れます。 幅が広がったを進んでいきます。 程なくして登り傾斜が増してくると、またが張られています。 階段状に切れ込みが入れられていて、登り易くなっています。 右へ曲がりながら続く階段状の道を、トラロープに沿って登っていきます。
左へ曲がって尾根の背に出て、更に続くに沿って登っていきます。 程なくしてトラロープが終って、の脇を過ぎていきます。 尾根の右斜面を進んでいくとが見られるようになります。 右下の谷底には残雪が見えますが、今回歩く所には残雪はなくて助かります。 尾根の背に復帰すると、樹木にが取り付けられていて、 今来た道は「池ノ谷へ・滝上公園へ」となっています。 標識を過ぎていくと、トラロープが張られた坂道に出ます。 150m峰から21分ほどの所になります。
標識類は見かけませんが、(*1)は金引の滝へ降りていけます。 トラロープが続くを登っていきます。 を登っていくと、トラロープは程なくして終ります。 次第に傾斜が緩やかになると、左右に延びる尾根に出ます。 正面には天橋立トレイルがあって、 左の道(*2)は「妙見山」、右の道は「題目山」、今来た道は「金引の滝・金屋谷」となっています。 脇には特徴的な「15m」の標識があって、右を指しています。
*1 左の道は「妙見山」を参照。
*2 左の道は「妙見山」,「題目山」を参照。
題目山 (標高264.3m)
右へ続く尾根を進み始めると、が剥き出すようになります。 岩の左側を進んでいくと、題目山の山頂に着きます。 150m峰から25分ほど、登山口から54分ほどで登って来られました。 中ほどには「題目山」があるので、地形図に載っている264.3m峰になるようです。 傍には「題目山264.3m」や特徴的な「264m」のがあります。
曇天なのが少し残念ですが、正面には宮津湾を一望出来る眺めが広がります。
もよく見えます。 奥の方には、伊根の舟屋があるも見えます。 背後のに「題目」が刻まれているようなので、確かめに行きます。 僅かに降っていくと、すぐにの袂に出ます。 上の方にが刻まれていますが、文字はよく分かりませんでした。
山頂からの眺めを楽しんだら、「滝上公園へ」のがある所から北へ延びる尾根を降っていきます。 すぐに右へ曲がって降り始めると、また「滝上公園へ」のがあります。 が張られてシダ類が茂る所を左へ回り込むように降っていくと、 小さな縦板の階段が見られようになります。 が巻かれた樹木の先を、道なりに右へ曲がっていきます。 程なくして分岐があります。 両方の道にはトラロープが張られています。 標識類は見かけませんが、僅かな登り坂になっている右側の道を進んでいきます。
少し登って降り坂になると、曲がっていきます。 トラロープに沿って降っていくと、手前で分かれてきた道とします。 程なくしてトラロープが途切れ、正面になどを眺めながら尾根の背を降っていきます。 所々に小さなが見られる尾根を降っていきます。 点々と続く桃テープを確認しながら降っていくと、緩やかな尾根になります。
程なくして軽いになります。 少し左へ曲がりながら降っていくと、になります。 軽い降り坂になったり緩やかになったりするを降っていきます。 少し傾斜が増してくる尾根を降っていくと、またトラロープが張られています。
小峰
トラロープが終って、所々に小さなが見られる尾根を降っていきます。 程なくして、緩やかになったに着きます。 すぐに軽いになる尾根を進んでいきます。 次第に傾斜が緩やかになると、標高170mほどの小峰に着きます。 山頂から15分ほどの所になります。 周囲には樹木が茂っていて展望は得られません。
すぐにになる尾根を進んでいきます。 緩やかになったり傾斜が増したりするを淡々と降っていきます。 傾斜が増してくると、少し曲がっていきます。 尾根の背に出ると、道の左右にが茂るようになります。 やがて右へ曲がりながら降っていきます。
「50m」と書き込まれたが巻かれた樹木まで来て、左へ曲がっていきます。 少し先を道なりに曲がっていきます。 すぐに左へ曲がって斜面を横切るように続く狭い道を進んでいくとが張られています。 トラロープが終ってに出ると、降り傾斜が増してきます。 緩やかになってイワカガミが見られる尾根を進んでいくと、脇の樹木に一斗缶が括り付けられています。 山頂から23分ほどの所になります。 「」や「題目山まで600m」と書かれていて、棒も付けられています。 熊に出遭った時に叩いて大きな音を出して撃退するための缶のようです。 この辺りに熊が出たことがあるということのように思いますが、幸いにもこの時には出遭いませんでした。
下山地
傾斜が増してくるを降っていきます。 少し右へ曲がって、を跨いでいきます。 緩やかになった尾根を進んでいくと、が巻かれた所を左へ曲がっていきます。 少し降って右への曲がり角まで来ると、特徴的な「690m」のが立っています。 少し降った所を道なりに左へ曲がり、張られたトラロープに沿って降っていくと広い道に降り立ちます。 山頂から27分ほどで降りて来られました。 降り立った所には「題目山へ」のが立っています。
右へ続く道をに緩やかに降っていきます。 左下にあるを眺めながら降っていきます。 右への曲がり角まで来ると、正面にが見えてきます。 小さな谷筋を左へ回り込んでいくとに出ます。 左へ道が分かれているようですが見送っていきます。 少し曲がりながら降っていくと、小さな沢が流れる谷筋に出ます。
谷筋を回り込んでいくとがあります。 左側の沢にはが架かっていて、奥には砂防ダムが見えます。 左の道は見送って、左下にあるを眺めながら降っていきます。 一列に並ぶに沿って降っていきます。 コンクリート敷になった所まで来ると、左側に金網扉があります。
万年地区
金網柵に沿って降っていくと、左側に「沈澄兼配水池」の小さながあります。 金網柵の奥にはコンクリート製のがあります。 円筒形の施設が見えて来ると、左脇に「滝上浄水場」のが立っています。 左側にある車を止められそうな小広い所や円筒形の施設を過ぎていくと、車を止めておいた駐車場があります。 下山地から12分ほどで到着しました。
沈澄兼配水池
この施設は。明治45年に建設され、如願寺川の河川水を土管で直接この施設に引いて、 濁りなどを沈殿させた後の清水を配水するための水道施設でした。 現在では、滝上ダムの水を緩速ろ過池でろ過し、その浄水をこの下側にある円筒形配水池に貯めて配水する方法に変わったため、 その役目を終えていますが、宮津市の上水道発祥の地である滝上浄水場の当時の面影を今に伝える水道施設です。