元普甲道
概 要 元普甲道は福知山市大江町の毛原地区から宮津市金山地区へ通じる峠越えの道で、 江戸時代に今普甲道(宮津街道)が整備されるまで、大江山越えの主要街道でした。 今回はその中の金山地区から茶屋ヶ成までのルートを歩きます。
起 点 宮津市 小田地区
終 点 宮津市 小田地区
小田地区…山道入口…杉山林道…茶屋ヶ成…普甲峠…(小田地区)
所要時間 2時間00分
歩いて... 要所には標柱が立ち、桃テープも点々と巻き付けられてルートを示しています。 谷筋を登るルートになっていて、途中での眺めは広がりません。 石畳の跡も見られますが、崩れたり分り難くなっている所が多くなっています。 折からの蒸し暑さで止め処もなく汗が噴き出してくるので、何度も立ち止まりながらゆっくり登っていきました。
関連メモ 宇野ヶ岳, 元普甲道
コース紹介
小田地区
京都縦貫自動車道を宮津天橋立ICで降りて、府道9号を南下していきます。 小田地区に入っていくと、以前に金山バス停があった所の路肩が少し広くなっているので、 ここに車を止めさせて頂きました。
車道を先へ進み始めると、すぐの所の山際にが並んでいます。 道が右へ曲がり始める所から分かれていくに入っていきます。 入口には「」が立っています。 今回歩くルートが載っていて参考になります。 民家の脇を過ぎていくとに出ます。 左折して、すぐの所に架かるを渡っていきます。 正面には「元普甲道」の標柱が立っていて、 右の道は「元普甲道入口 茶屋ヶ成まで2.5km」となっています。
右折して、を進んでいきます。 少し曲がりながら進んでいくとになります。 護岸工事が施されている大手川に沿って登っていくと、正面の道には通行止めのが設置されています。 左側にある「緊急通路」の看板が出るトンネルをくぐっていきます。 入口には新旧の「元普甲道」のが立っていて、 「元普甲道入口 茶屋ヶ成まで2.2km」となっています。
水路が続くを抜けていきます。 道なりに左へ曲がっていくとがあります。 先ほどの案内図に「駐車可(10台)」と書かれている所のようです。 広い場所の先へ進んでいくとがあります。 脇には「元普甲道」のが立っていて、 左へ曲がっていく道は「元普甲道入口 茶屋ヶ成まで2.0km」となっています。 左へ曲がって登っていくと、京都縦貫自動車道の非常口を過ぎていきます。
山道入口
少し道幅が狭くなる舗装路を登っていくと、京都縦貫自動車道のの出入口が見えてきます。 護岸工事が施されている大手川に沿って登っていくと、右へ降っていく道とのがあります。 分岐を直進して傾斜が緩やかになると、左へ分かれていく地道があります。 駐車地から22分ほどの所になります。 どちらへ進めば良いのかと探っていると、左の地道の先に標柱らしきものが見えます。 左の道へ入っていくと「元普甲道」のです。 ここから、昔の面影が残る元普甲道が始まります。
短い夏草が茂る地道を登っていくと、苔生したが幾つも現れます。 が続き、主要街道だったという雰囲気は感じられます。 往時はだったと思われる所もありますが、長続きはしません。 やがて傾斜がになります。 少し広い所に出ると、僅かな水の流れを跨いでいきます。
土が流出してが剥き出した所を登っていきます。 道脇の樹木には、点々と桃テープが巻き付けられています。 尾根などでよく見掛ける「地籍調査」の文字は書かれていないので、ルートを示すためのテープのようです。 小岩がゴロゴロする所を登っていくと、樹木に「27」のが取り付けられています。 小札のすぐ先には「元普甲道」のが立っています。 少し進んでいくと、また苔生したが現れます。 涸れ沢のような所まで来ると、樹木に「28」の小札が取り付けられています。 山道入口から13分ほどの所になります。
涸れ沢を跨いでいくと、へ入っていきます。 傾斜はそれほど急ではありませんが、蒸し暑い日とあって汗が止め処もなく噴き出してきます。 何度も立ち止まって汗を拭きながらゆっくり登っていきます。 広くなるを登っていきます。 僅かなを跨いで、狭くなってくる谷筋を登っていきます。 小尾根の左肩を登っていくと、また谷筋が少し広がってきます。
また苔生したが剥き出す所を登るようになります。 道が半分ほどした所を過ぎていきます。 の跡のように思える道を登っていきます。 次第に石畳の形が明確になってきます。 脇の岩の上には小石を積んだのようなものがあります。 山道入口から24分ほどの所になります。
苔生したが続く所を登っていきます。 歩き難い思いをしながら登ってくと、程なくしてなります。 小さなが幾つも生えた倒木を過ぎていきます。 に石が敷かれた所を曲がりながら登っていきます。 石段が終った所までくると、あまりの蒸し暑さに疲れが溜まってきたので、 リュックを降ろして水分補給をしながら休憩していきます。 山道入口から29分ほどの所になります。
気を取り直して先へ進んでいくと、またになった石が現れます。 の間を過ぎていきます。 また現れるの石の上を登っていきます。 道なりに曲がって、更に登っていきます。 傾斜が少し緩んだ植林地の縁を登るようになると、また石畳の形が明確になってきます。
を過ぎていきます。 程なくして、左・右と曲がりながらを登っていきます。 の跡が残る道を登っていきます。 植林地の縁に続く石畳の跡を登っていきます。
道なりに曲がっていきます。 小尾根の先端に着いて、曲がっていきます。 傾斜が緩やかになると、左側に明るいが広がってきます。 植林地の縁を軽く登っていくと、標柱が見えてきます。 近寄っていくと、これまでと同様の「元普甲道」のです。 山道入口から47分ほどの所になります。
標柱を過ぎていくと道が二股にしてます。 正面の道も歩き易そうですが、石畳の跡が続く左前方の道を登っていきます。 程なくして、の跡が明瞭になってきます。 道なりに右へ曲がりながら登って小岩の脇を過ぎていくと、手前で分かれてきた道とします。 少し左へ曲がって、に続く道を軽く登っていきます。 左側には、苔生した丸い小岩が沢山あります。
植林地の縁を進んでいくと、で囲まれた所があります。 中には葉を伸ばした植物がありますが、それを保護しているようです。 雑木林と植林地の間に続くを登っていきます。 突然涼やかな風が吹いてきて、心地良さを感じながら進んでいきます。 左の樹間には少しが広がります。 右・左と曲がりながらを登っていきます。 何度か曲がりながら登っていくと、明瞭な石畳が現れます。
杉山林道
右・左と曲がりながら、を更に登っていきます。 やがてが見えてきます。 程なくして、傍にベンチが幾つか設置された東屋が建つ杉山林道に出ます。 山道入口から1時間ほどで登って来られました。 東屋には「茶屋ヶ成亭」の看板が掲げられています。 出た所には「元普甲道」のが立っています。 振り返ると、宮津湾天橋立を眺められるが広がります。
茶屋ヶ成
林道を横切った所には、「千年の古道」のが立っています。 傍には「杉山林道」の標柱もあって、 右の道は「林道入口1.2km」、左の道は「林道終点3.2km」、 正面の道(*1)は「辛皮駅2.4km」、今来た道は「喜多駅4.6km」となっています。 正面の一段高い所に出ると、「茶屋ヶ成」の標柱が立っています。 傍には「茶屋ヶ成」のもあって、 正面の道(*1)は「辛皮駅55分」、右の道は「普甲峠30分」、左の道は「杉山210分」、今来た道は「金山バス停80分」となっています。 手前の樹木が少し邪魔をしていますが、正面にはが広がります。 (*2)は普甲山を経て普甲峠へ続いています。 (*2)は杉山へ続いています。 景色を眺めたりしながら、しばらく休憩していきます。
*1 正面の道は「元普甲道」を参照。
*2 左右の道は「宇野ヶ岳」を参照。
へ続く杉山林道(*)には眺めが広がる所があります。 ここはへ続く杉山林道を進んでいきます。 傾いた簡易トイレを過ぎて登り坂になるとになります。 先ほどとは見える範囲が少し異なるを眺めながら進んでいきます。 傾斜が緩やかになってくると、林道整備の看板を過ぎていきます。
*左へ続く杉山林道は「宇野ヶ岳」を参照。
平成28年度
京都府豊かな森を育てる府民税を活用し林道整備しました
京都府産の間伐材を使用しています
に変わった林道を進んでいきます。 軽い登り坂で続く林道を進んでいくと、僅かなのような所があります。 切通を抜けた所からが右へ分かれていきますが、見送っていきます。 林道にはの広がった所が何ヶ所かあって、車の退避場所として利用できそうです。 またのような所を過ぎていきます。 すぐに右側に景色が広がってきますが、先ほどと似たような眺めです。
程なくして、軽いになります。 右側の樹木が減ってくると、が広がってきます。 に変わった林道を軽く降っていきます。 舗装路に土砂などが薄く積もって、のようになっている所もあります。 明瞭な轍のような跡も見掛けるので、車はかなり通っているようです。
向こう側を向いて立つ「杉山林道4380m」のを過ぎていきます。 正面が明るくなってくるとがあります。 左前方へ登っていく道は大江山レストハウスへ続いていますが、正面の林道を進んでいきます。 程なくして、数年前に閉鎖になったのゲレンデやリフトが見えてきます。 山が見えなくなると、脇の樹木に「赤赤縦走路」の標識が取り付けられていて、 この先の道は「鬼の岩屋」、今来た道は「杉山」となっています。
−赤赤縦走路−
杉山←→鬼の岩屋
大江山連邦トレイルクラブ
白いが設置された所を過ぎていきます。 少し左へ曲がっていくとがあります。 半開きの柵には鉄の鎖が張られていて施錠されていますが、歩く分には脇を抜けていけます。 脇には先ほどと同様の「赤赤縦走路」のが立っていて、 この先の道は「赤石ヶ岳」、今来た道は「赤岩山」となっています。 車止め柵を過ぎると府道9号に出ます。 茶屋ヶ成から22分ほどの所になります。 振り返って杉山林道を眺めていきます。
普甲峠
を左へ登っていきます。 「辛皮駅4.4km」の標識が立つ分岐までくると、今回の終点の普甲峠に着きます。 府道9号に出た所から1分ほどで到着です。 左側には「」、 「」、 「丹後天橋立大江山国定公園」などのが設置されています。 「ようこそ宮津・天橋立へ」「宮津市観光案内図」と題した案内図には「」があります。 周囲の様子を確認しながら、しばらく休憩していきます。
大江山伝説のみち普甲峠コース
盛林寺 戦国時代末期に創建された禅宗寺で、数々の文化財があります。 境内墓地には、明智光秀の首塚と称する宝篋印塔があります。
宮津街道石畳道 宮津藩主京極高広により京街道として切り開かれたもので、当時の石畳が所々に残っています。 文化庁「歴史の道百選」に選定されています。
大江山ロッジ
バンガロー村
スキー場
ハイキング、キャンプ、スキーと大江山連峰の四季折々の自然を満喫できる施設が揃っています。
大江山ロッジ〜盛林寺:4.9km
大江山ロッジ〜宮津駅:8.7km
大江山ロッジ〜辛皮駅:4.4km
丹後天橋立大江山国定公園
丹後半島海岸地区  丹後天橋立大江山国定公園は丹後半島の「海岸と美しい海」、半島中央の「高原と多様な自然」、 大江山を中心とした「連峰と雄大な景観」が見られます。 丹後半島海岸地区は日本海に面し、砂丘や奇岩、砂州、島、岬など、さまざまな海岸景観が見られます。 また、浦島伝説や日本三景の天橋立、伊根の舟屋など歴史・文化景観も多様です。
世屋高原地区  世屋高原地区は丹後半島のほぼ中央に位置し、標高500m〜600mの稜線が連なる高原です。 この地区は、近畿でも有数のブナ・ミズナラ等の落葉広葉樹林や希少な動植物、渓流、湿原、山頂から真下に海を見下ろす半島ならではの眺望景観があり、 棚田などの文化景観を含み、さまざまな自然風景を見ることが出来ます。
大江山連峰地区  大江山連峰地区は丹後半島の南に位置し、標高600m〜800mの稜線が東西に連なっている連山地形です。 連山の山頂からは360度の視界が広がるパノラマ景観や、稜線からの山間景観、鬼嶽稲荷神社から見る雲海など、 さまざまな自然風景を見ることができます。
環境省・京都府
ようこそ宮津・天橋立へ
宮津市観光案内図
ご案内
天橋立まで約13km車で約20分
宮津市街地まで約10km車で約15分
丹後由良まで約20km車で約35分
大江山ハイキングコース
大江山スキー場…2.7km・55分…航空管制塔…0.5km・10分…鬼の岩屋…2.0km・40分…鍋塚…1.7km・40分…鳩ヶ峰…1.0km・20分…千丈ヶ嶽
小田地区
待機させておいた自転車に乗って、車を止めてきた金山バス停跡まで、 行き交う車の少ないをワープします。 ずっと降り坂が続いていて、一度も漕ぐ必要がないので楽勝です。 程なくしてが広がる所を過ぎていきます。 常にブレーキをかけながらも、スキーの滑降のような感覚で風を切って颯爽と降っていきます。 火照った体には何とも心地の良い時間が続きます。 を渡っていくと、府道16号との分岐になっている鶴亀橋交差点を過ぎていきます。 更に降って金山地区まで来ると、車を止めておいた駐車地に着きます。 道程5.1kmほど、高低差330mほどを14分ほどで降りて来られました。
普甲峠から駐車地までの時間は所要時間に含めず)