上山高原コース
四季を通じて様々な表情を見せる美しい上山高原は、山地に溶岩が広がることでできました。
ススキ草原が広がる高原、多くの野生動物を育むブナ林など、豊かな自然に触れ合うことができます。
上山高原エコミュージアム拠点施設「上山高原ふるさと館」
上山高原エコミュージアムでは、自然観察会などの野外活動や各種体験活動を行なうとともに、
ブナ林やススキ草原、野生動物のモニタリングや保全活動を行っています。
上山高原でみることができる季節ごとの主な動植物
<通年> |
(動物,鳥)イヌワシ、クマタカ、コゲラ、ヤマガラ、ウグイス、アオバト、イワナなど
(植物)ブナ、カツラ、トチノキ、ユキザサ、ススキなど
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<春> |
(花)ショウジョウバカマ、ウワミズサクラ、フタリシズカなど
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<夏> |
(動物,鳥)オオルリなど
(昆虫)イチモンジチョウ、アサギマダラ、ヒョウモンチョウ類など
(花)カキラン、ヒメモチ、サンカヨウ、タケシマラン、タジマタムラソウ、イワタバコなど
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<秋> |
(花)リンドウ、オミナエシ、アジウスギ、ジンジソウ、ダイモンジソウなど
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上山はどうやってできたの? 〜溶岩でできている上山高原とスコリア丘「上山」〜
(1) |
上山高原周辺を溶岩が覆った
扇ノ山周辺で火山活動が起きました。
たくさんの溶岩が上山高原一帯まで流れ、やがて冷えて固まりました。
こうして、上山高原一帯は厚い溶岩で覆われました。
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(2) |
溶岩の上にスコリア丘ができた
上山がある場所で噴火が始まりました。
飛び散ったマグマが冷えて固まった”スコリア”が火口の周りに降り積もり、スコリアでできた丘”上山”を作りました。
上山から流れ出た溶岩もまた周辺を覆いました。
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(3) |
地面が風雨などにより削られた
風雨などで地面が削られ、現在の地形ができあがりました。
川は大地を削り、渓谷や滝ができました。
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山陰海岸ジオパーク推進協議会
上山高原エコミュージアム インフォメーション
上山高原には、自然性の高いブナ林と人の営みの中で育まれてきたススキ草原があり、
イヌワシやツキノワグマ等貴重で多様な生態系が生まれてきました。
「上山高原エコミュージアム」は、扇ノ山山麓に広がる上山高原や、麓の集落などをフィールドとして、
自然環境の保全や、環境と共生した暮らしを学び実践する取り組みを、
地域住民をはじめ、多様な主体の参画と協働により進めています。
上山高原の自然の保護・復元作業
背後に広がるスギ林は、最終的に落葉広葉樹林へとなるよう育林作業を行っています。
北側に広がる草原ゾーンでは、ササや灌木の密生地をススキ草原に戻す作業を行っています。
上山高原のブナ林
上山高原には、かつて広大なブナの森が広がっていました。
昭和10年頃から40年代にかけて、開拓や造林事業のために多くのブナやトチノキが伐採され、トロッコで運び出されました。
このブナ林を復元させるためには、スギ人工林の間伐と広葉樹の植栽を進める必要があります。
まずは、スギ人工林とブナの林との混交林化を図り、段階を追って全面積をブナの林へと変えていきます。
ブナ林を復元させることで、ツキノワグマなどに代表される冷温帯動物の生息地になります。
※ブナの苗は、地元産の種子をホームステイで育成しています。
上山高原