上山高原エコミュージアム インフォメーション
上山高原では貴重で豊かな生態系を育むブナを主体とした広葉樹林とススキ草原を保全・復元しています。
上山高原は、ブナの森とススキ草原があいまって、貴重で多様な自然が見られます。
森林と草原のバランスを考えながら自然の保全・復元活動に取り組んでいます。
・ |
森林ゾーンでは、スギなどの人工林を伐採し、広葉樹の苗を植え、ブナやミズナラを中心とした落葉広葉樹林を復元していきます。
ツキノワグマに代表される森の動物の生息地になります。
|
・ |
草原ゾーンでは、密生しているササや灌木を刈り取り、ススキ草原を復元しています。
イヌワシのえさ場や草原の生きものの生息地になります。
|
【
上山山頂のススキ草原】
かつて上山高原は牛の放牧地として常に草刈りや火入れがおこなわれていました。
現在はエコミュージアムの取り組みの1つとして多くの人々の手によってススキ草原が保全・復元されています。
【
ブナの自然林】
上山高原では、スギの植樹のために多くのブナが伐採されましたが、扇ノ山や畑ヶ平などに一部残っています。
鬱蒼としながらも落葉樹林特有の明るい林を見ることができます。
【
高原と集落を結ぶ道】
放牧や山菜取り、火入れなど麓の集落に住む人々は上山高原と深く関わってきました。
その昔、殿様も通った「左馬殿道」を中心に、各集落ごとに草原に通う道がもうけられ、人や牛が行き来していました。
現在は遊歩道として利用されています。
(特定非営利活動法人 上山高原エコミュージアム、新温泉町・兵庫県・環境省)
牛の放牧による草原の管理
上山高原では、かつて但馬牛の放牧を行ってきました。
牛は、草原の状態にもよりますが、1頭につき1年間放牧して約1ha分のススキを食べると言われています。
ススキ草原を維持していくためには、人手による管理に加えて、
放牧による管理の面積を増やしていく方法もあります。
※植生の状況を踏まえて、放牧の頭数、期間を決める必要があります。
※放牧されている牛は有名は「但馬牛」で、仔牛は松阪牛や神戸牛などの全国の名牛の種牛になっています。
(上山高原)