概 要 |
後山は香美町小代区にある標高689.1mの山です。
近くには吉滝キャンプ場があって、山頂まで登山道が続いています。
今回は南西側から山頂へ登って吉滝キャンプ場へ降るルートを歩きます。
山頂は樹木が茂っていて展望は得られませんが、吉滝キャンプ場などからは山並みを眺められます。
家路につく前に、近くにある吉滝へ立ち寄ります。
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起 点 |
香美町小代区 鍛冶屋地区
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終 点 |
香美町小代区 鍛冶屋地区
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鍛冶屋地区…後山…グラウンド…吉滝キャンプ場…コテージ村…峠…吉滝…鍛冶屋地区
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所要時間 |
1時間40分
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歩いて... |
吉滝へ向かう道の途中から山頂へ向かう道は明瞭になっていました。
樹木が茂っていて煩わしくなった山頂手前までは歩き易い道が続いていました。
山頂から吉滝キャンプ場へ降る道も明瞭でしたが、最後は熊笹が生い茂って藪漕ぎ状態になりました。
吉滝は流れ落ちる水でヒンヤリとした空気が漂っていました。
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関連メモ |
吉滝キャンプ場,
吉滝
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鍛冶屋地区
香美町から新温泉町へ続く国道9号から分かれて国道482号に入り、香美町小代区を南下していきます。
の所から右へ分かれていく坂道を登っていきます。
の先を鋭角に右へ曲がって登っていきます。
集落を抜けて曲がりながら登っていくと、右側にが広がってきます。
ふれあい歴史公園への道を右に分けて更に登っていくと、
吉滝キャンプ場と吉滝とのに出ます。
吉滝へ続く左の道を進んでいくと鍛冶屋地区になります。
程なくしてあるY字路を右へ登って峠に着くと、車5・6台分の駐車スペースがあります。
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駐車スペースの手前にがあって、
入口に立つ標識「吉滝500m」が駐車スペースの先へ続く道を指しています。
吉滝は余裕があれば後で立ち寄ることにして、先ずは右へ分かれていく道から後山へ登っていきます。
入口は舗装されていますが、すぐに未舗装になります。
のようになった所を過ぎていきます。
高みを右側から回り込むようにして、緩やかで広めの道が続いています。
道端に熊笹が茂るようになった道を進んでいくとに出ます。
少し右へ曲がって尾根の背を進み始めると、道全体に背丈の低い熊笹が茂る所に分岐があります。
駐車スペースから2分ほどの所になります。
熊笹が茂る右側の道は地形図に載っている破線の道のようですが、
正面の尾根に続くを登っていきます。
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一旦途切れて再び現れるを登っていくと、
植林地と雑木林を分けるになります。
道には「量水器」と書かれたのものがありました。
この先にかけて幾つか見かけましたが、何なのかは分かりませんでした。
植林地は程なくして終わっての尾根になりますが、
草木が芽吹いて間もない時期だったこともあって、明瞭な道が続いていました。
この辺りから山頂の手前にかけて、岩が露出した尾根が続きます。
僅かに降る所もある緩やかな尾根を進んでいくと、露出した大岩の脇を過ぎていきます。
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後山 (標高689.1m)
引き続き、露出した大岩が続く尾根を軽く登っていきます。
を歩いたりを抜けたりしなが進んでいきます。
展望の開けない尾根ですが、それほど歩き難くはありませんでした。
を過ぎると、などが茂るようになりました。
煩わしく思いながらも藪漕ぎ気味に進んでいくと、道の中ほどに「島地」がありました。
標識類は見かけませんでしたが、ここが地形図に載っている689.1m峰の後山の山頂になるようです。
駐車スペースから13分ほどで登って来られました。
周囲には樹木が茂っていて展望は得られません。
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山頂の先にもなどが茂っていました。
藪漕ぎ気味に少し進んでいくと、熊笹の背丈が低くなって少しなってきます。
傾斜が増してきた尾根を降っていくとが現れます。
熊笹などがなくなって歩き易くなった尾根を降っていくと、なだらかで快適な尾根になりました。
山頂から3分ほど降った所になります。
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程なくして植林地が終わってになると、降り坂になってきます。
周囲に少し熊笹が茂っていますが、歩き難くはありませんでした。
落葉に埋もれたを降っていくと、道は左へ戻るように鋭角に折れ曲がっていきます。
山頂から6分ほど降った所になります。
手前の左側にはがありました。
正面の尾根も歩けそうな様子でしたが、戻るように曲がっていくを降っていきました。
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道に覆い被さるの下を過ぎて、斜面を横切るようにして降っていきます。
程なくして、落ち葉に埋もれたを降るようになります。
を過ぎて、
引き続きを降っていくと、突如として熊笹が茂る所に出ました。
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グラウンド
これまで明瞭に続いてきた道もなくなり、完全に藪漕ぎになりました。
生い茂る背丈の高いを両手で掻き分けながら降っていくと、
右下にが見えてきました。
そこへ向かって右へ曲がりながら熊笹の中を藪漕ぎしながら降っていくと、やっと熊笹を抜け出せました。
へ向かっていくと、小さなコンクリート製の水路が現れました。
その水路沿いに進んでいくと、すぐにグラウンドの端に出ました。
山頂から13分ほどで降りて来られました。
右側にはがありました。
以前には明瞭だったのでしょうが、みても道があるようには思えない状況になっていました。
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グラウンドとはいっても草が茂っていて、最近では使用されていない様子でした。
左側の金網柵沿いに進んでグラウンドの入口まで来ると、
柵に「吉滝」のが取り付けられていて、今来た奥の方を指していました。
以前には良く歩かれた道だったのかも知れませんが、現在では熊笹が茂るばかりで道の存在も分からなくなっています。
熊笹を刈り払うなどの対応が望まれます。
右側には車10台分ほどのがありました。
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吉滝キャンプ場
舗装されたを真っ直ぐ降っていきます。
左側にを眺めながら降っていくと吉滝キャンプ場の管理センターに着きます。
前にある駐車場の脇には「吉滝・久須部渓谷コース」と題した案内板があります。
この付近のが載っていますが、今回登った後山は描かれていません。
山陰海岸ジオパーク 吉滝・久須部渓谷コース
人々は、山間部にできたわずかな平坦地や緩斜面に家や田畑を作り、自然と共に暮らしてきました。
豊富な水と多様な地質は数多くの滝や渓谷を作りました。
農耕用に暮らしの中で育てられた牛は、やがて但馬牛として和牛の祖になりました。
【ジオコラム】 黒毛和牛のここがジオ!
険しい山と谷に囲まれた但馬内陸部では、峠を越えて牛を交配させるのが困難だったこともあり、
その谷あいの中だけで牛の交配が続けられました。
こうして谷独自の優良な血統ができ、それをさらに掛け合わせることで、但馬牛は良質な品種になりました。
ほかにも、冬の寒さや牛舎と牧場の高低差が良い「霜降り」を作るきっかけになっているなど、
高品質な和牛を育む条件がそろっています。
【ジオコラム】 地質多様性と豊富な水が作り出す美しい景観 〜滝・渓谷〜
小代周辺の多様性が、多様な地形を作る一因となっています。
特に、溶岩や溶結凝灰岩(高温で堆積した火山灰が熱で溶けて固まった岩石)は硬く、しばしば滑床や滝を作ります。
吉滝は溶岩、要滝や三段滝は溶結凝灰岩でできており、それぞれ特有の景観を作っています。
(山陰海岸ジオパーク推進協議会)
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管理センターの脇からは山並みを見渡せる眺めが広がっています。
眼下にはも見えました。
建物の裏側からも眺めが広がっていて、下の方にはの街並みが見えました。
景色を眺めながら、ここでひと休みしていきました。
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コテージ村
落ち着いたところで、車を止めてきた駐車スペースへ向かって、駐車場の先から続く舗装路を降っていきます。
には「」の看板が出ています。
道なりに曲がりながら降り始めると、道の両側にコテージが建ち並んでいました。
コテージは二階建てになっていて、彦星・織姫・白鳥・銀河・乙女などの名前が付けられていました。
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コテージ村を過ぎて、を眺めながら舗装路を降っていきます。
大きく曲がりながら降っていくと分岐に出ます。
角にはが立っていて、今降ってきた道は「管理棟」「コテージ村」「テントサイト」となっています。
左の道には「車両進入禁止」の標識が立っていました。
左の道はキャンプ場から降ってくる道で、今降りてきた道と合わせて、時計回りのになっているようでした。
ここは右前方へ降っていきます。
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小振りのを眺めながら舗装路を降っていくと分岐に出ます。
正面から来て右へ登っていく道は、最初に峠にある駐車スペースへ向かっていった道になります。
角にはが立っていて、右の道は「吉滝」、今来た道は「吉滝キャンプ場」となっています。
「スキーと温泉と但馬ビーフのまち」の看板が立つ正面の道を降っていくと貫田バス停へ降りていけますが、
駐車スペースへ向かってを登っていきます。
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農道を左に分けながら舗装路を進んでいくとがあります。
角に立つ「吉滝」のに従って、右の植林地に続く坂道を登っていきます。
植林地を抜けると左側が開けてきて、山並みを見渡せる眺めが広がります。
や氷ノ山と思われる山も良く見えました。
の山頂付近にはまだ少し残雪がありました。
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峠
並行するように右へ分かれていく(*)を見送って、少し右へ曲がっていきます。
コンクリート補強された崖の脇を過ぎていきます。
その先にあるを過ぎて少し左へ曲がっていくと、
右へのヘアピンカーブの角からが分かれていきます。
その道を見送って、道なりに右へ曲がってを登っていきます。
坂を登り詰めて少し左へ曲がると、峠にある駐車スペースに戻ってきました。
吉滝キャンプ場の管理センターから29分ほど、最初にここを出発してから1時間8分ほどで着きました。
時間的にも体力的にもまだ余裕があったので、この先にある吉滝を訪ねるべく、
標識「吉滝500m」に従って、この先に続くを降っていきました。
*この坂道が地形図に載っている破線の道で、後山へ登っていく時にあった分岐へ続いているように思えます。
こちら側から後山に登る場合には近道になりそうですが、確かめた訳ではありません。
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左へ軽くに曲がりながら降っていくと駐車スペースがあります。
峠から2分ほどの所になります。
自動車で来られるのはここまでになります。
奥の方には「山陰海岸ジオパーク 吉滝」と題した案内板があって、
吉滝のとから撮った写真が載っていました。
の先に続く舗装された道を進んでいきます。
山陰海岸ジオパーク 吉滝
矢田川の支流・久須部川にかかるこの滝は上段23m、下段5mの上下2段の計28mの高さがあり、
日本海拡大に引き続く火山活動で噴出した安山岩の溶岩でできています。
滝つぼの後ろにある洞窟の中には吉滝神社があり、滝を裏側から見ることのできる珍しい滝です。
滝の左右には、向かって右側に金滝(5m)、左側に銀滝(8m)の小滝があり、
滝つぼや川には、砂にまじって金色や銀色に輝く雲母が見られます。
滝の周辺にはスギ、トチノキ、ケヤキ等の自然林が美しく、
遊歩道沿いには、現在の日本列島の地形が形成されたころに噴出した玄武岩がところどころで見られます。
(香美町海の文化館、山陰海岸ジオパーク推進協議会)
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杉林の斜面を横切るようにして降っていきます。
道なりに左へ曲がっていくと、右下に小川が見えてきます。
の所まで来ると、
左上にが剥き出していました。
右下にある(*)へ降りていく道が分かれる所まで来ると、
道端に「柱状節理」のがありました。
その標識が指す左上には黒い岩が見えました。
吉滝キャンプ場の管理センターにあった案内板に載っていた「貫田玄武岩」でしょうか。
*後日に来てみると、トイレは撤去されていて、降りて行くコンクリート道だけが残されていました。
ようきんさった!! 地形・地質の博物館 山陰海岸ジオパーク
↑左上の崖部分↑ ojiro GEO SPOT
落石注意!! 黒い玄武岩の柱状節理(割れ目)が見れます。
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を過ぎていくと、
大木の袂に「吉滝」と題したがありました。
その前を右から回り込んでいくと、小川に無想橋が架かっています。
やを眺めながら橋を渡っていきます。
県指定文化財 吉滝
指定年月日 昭和47年3月24日
所有者・管理者 鍛冶屋区
この滝は上方23m、下方5m上下2段で形成され、28mの高さがある。
滝壺の背後にある洞窟中に善滝神社があり、滝を裏側から見られるところから「裏見の滝」とも呼ばれるめずらしい滝である。
滝の左右の岩壁の裂目より、小滝ながら、向かって右側に金滝(5m)、左側に銀滝(8m)が落下している。
この滝の水は滝壺に集った雲母の金粉や銀粉がきらめいて見える。
滝の周囲にはスギ、トチノキ、ケヤキ等の巨木がよく繁茂している。
特にスギの巨木は伸びの良い「小代杉」の母樹として大切に保護されている。
(平成3年11月 兵庫県教育委員会)
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吉滝
無想橋を渡ってを軽く登っていくと、目の前に吉滝が姿を現します。
滝壺にはがあって、その上を水が流れ落ちていました。
左手から滝の裏側へ行くことが出来ます。
岩壁の下の中ほどには「善瀧神社」の扁額が掲げられたがあり、左側には稲荷神社がありました。
右側にも祠がありましたが、扁額は掲げられていませんでした。
さんいんかいがんジオパーク
↓この下の小川↓ ojiro GEO SPOT
この小川のせせらふぎで雲母(金のようなきらら)を見ることができます。
※湿地を好むマムシに注意!
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「裏見の滝」とも呼ばれるように、岩壁の下からは滝の裏側を眺めることが出来ました。
岩壁の上から落ちてくる水の飛沫で、辺りはヒンヤリとした空気に包まれていました。
案内板に載っていたように、滝に向かって右側にはがあって、脇には「金水」の木札が立っていました。
左側にはがあって、脇には「銀水」の木札が立っていました。
吉滝をから撮ったり、
へ出た所から振り返って撮ったりしながら、しばらく時を過ごしていきました。
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鍛冶屋地区
吉滝を愛でたら、来た道を引き返していきます。
を渡っての脇を過ぎていきます。
コンクリート護壁を過ぎていくと、案内板のあるに出ます。
そこから道路を登っていくと、車を止めておいた峠にある駐車スペースに着きます。
往復32分ほどで戻って来られました。
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