概 要 |
旧大岡寺庭園は豊岡市日高町の大岡山の中腹にあり、旧大岡寺の庫裏書院の東庭として造られた池泉庭園です。
国の名勝指定になっていて、室町時代末期に造られた古庭園です。
大岡ゴルフ倶楽部へ続く道路の途中の曲がり角からも登れますが、
今回は大岡地区から続く広い登山道を往復するルートを歩きます。
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起 点 |
豊岡市日高町 河江地区
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終 点 |
豊岡市日高町 河江地区
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河江地区…登山道入口…大岡地区…神社…大岡川堰堤…崩壊地…登山道分岐…旧大岡寺…旧大岡寺庭園…登山道分岐…崩壊地…大岡川堰堤…大岡地区…登山道入口…河江地区
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所要時間 |
3時間00分
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歩いて... |
途中に標識類は見かけませんでしたが、広くて緩やかな道が続いていました。
夏草の残る所もありましたが、歩くのに支障はありませんでした。
途中から大きく曲がりくねった道になり、地形図に載っている破線の道とはかなり異なるルートになっていました。
往時にはあったと思われる大岡寺へ直登する破線の道は、今では歩かれていないようでした。
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関連メモ |
大岡山,
旧大岡寺庭園
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河江地区
豊岡の市街地の西側から県道242号を南下していきます。
「日高」の標識が出る分岐から県道1号に入って南下してまで来ると、
手前から右へ道が二つ分かれていきます。
入口には「旧大岡寺庭園」「登山道入口(約1時間)」のが出ていて、その内の右側の坂道を指しています。
今回はここから旧大岡寺庭園へ登っていきますが、
河江地区の集落へ続く船谷川沿いの道を300mほど進んでいくと、
橋の手前に路肩の広がった駐車スペースがあったので、ここに車を止めました。
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登山道入口
船谷川沿いの道をまで引き返して来ると、
角に建つにはお地蔵さんが安置されていました。
中には文字がびっしりと書かれた板が掲げられていましたが、達筆すぎて読めませんでした。
祠の横には「南無阿弥陀佛」と刻まれた石碑もありました。
「登山道入口(約1時間)」の標識に従って、舗装された坂道を登っていきます。
登り始めたすぐの所に「大岡登山道整備記念」のが立っていました。
傍にはが3体佇んでいます。
真ん中の石仏には「是ヨリ十八丁」の文字が刻まれていましたが、大山寺までの距離を表しているのでしょうか。
大岡登山道整備記念
平成16年10月吉日
「約1時間」とは、ここから1時間ほど先に登山道入口があるという意味ではなくて、
旧大岡寺庭園までの所要時間だと解釈しましたが、
ここから旧大岡寺庭園まで1時間25分ほどかかりました。
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左側にガードレールが続くかなり急な坂道を登っていきます。
100mほど登って緩やかになると、道から数m左へ入った所にが佇んでいました。
近づいてみると「一丁」と刻まれていました。
先ほどの「是ヨリ十八丁」の石仏と併せて考えると、往時には大山寺までの参道に丁仏が点々と設置されていたようです。
谷を流れる沢の水音を聞きながら、右側にガードレールが現れた道を進んでいくと、
ガードレールが終わった所の山際の電柱の袂に、「二丁」のが佇んでいました。
を渡って数10m進んでいくと、
電柱の脇に真新しい「三丁」のがありました。
そのすぐ先の路肩が広がっていて、車数台は止めておける駐車スペースになっていました。
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大岡地区
沢の向こう側にある畑地へ渡る木橋を見送っていくとが見えてきます。
戸数は多くありませんが、大岡地区の集落になるようです。
次第に傾斜が増してくる坂道を登っていくと、左へ曲がっていく角に「五丁」のが佇んでいました。
正面にらしい建物を眺めながら坂道を登っていきます。
次第に傾斜が緩んできて沢に架かる橋の所まで来ると、道が二手に分岐しています。
旧大岡寺庭園へは右の道を登っていくのですが、正面すぐの所に建っている神社へ立ち寄るべく、
左へ曲がっていく道を進んでいきました。
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神社
未舗装になった道を20mほど進んでいくと、右へ戻るように登っていくが分かれています。
その道を登っていくと、すぐに神社があります。
登山道入口から13分ほどで着きました。
扁額などは掲げられておらず、神社の名前は分かりませんでしたが、大岡地区の鎮守でしょうか。
格子戸から中を覗ってみると、白木の祭壇があって、御幣や榊がお供えされていました。
「社殿改築寄附者御芳名」と題した板も掲げられていて、氏名がずらりと書かれていました。
社殿の右側にはが三つ並んでいました。
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大岡川堰堤
まで引き返してきて、右前方へ続く未舗装のを登っていきます。
地形図に載っている破線の道は、集落から真っ直ぐ谷筋を登っていきますが、この坂道は右へ折れ曲がっていきます。
軽四駆なら通れそうな幅のある緩やかな道が旧大岡寺庭園まで続いています。
「大岡登山道」として新たに整備された道のようですが、登山道にしては広すぎるので林道も兼ねているように思えました。
右側にはの集落が見下ろせ、
遠くにはも見えました。
道なりに左へ折れ曲がって登っていくと砂防ダムがあります。
神社から6分ほどの所になります。
取り付けられている銘板によると大岡川堰堤というようです。
大岡川堰堤
竣工 |
昭和50年12月
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形状 |
H=10.0m L=61.5m V=1,930立方m
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貯砂量 |
V=6,470立方m
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砂防ダムの上流側には、道端の笹竹に埋もれるようにしてと思われるものがありました。
音を立てていたので、水を汲み上げているのでしょうか。
路肩が少し広がったを過ぎて傾斜が増してくると簡易舗装路になります。
3分半ほど登って傾斜が緩やかになるとになります。
左側には車1台分の駐車スペースがありました。
太い鉄管が埋設された僅かな谷筋にさしかかると、道端に2体のが佇んでいました。
丁仏と思われますが「何丁」かは確認できませんした。
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右へ曲がりながら進んで左へ曲がる所まで来ると、植林地の中にが建っていました。
そこを過ぎていくと、程なくして竹林が現れます。
道なりに大きく右へ曲がってを更に登っていきます。
程なくして、道は鋭角に左へ曲がっていきます。
曲がり角にはが幾つかありましたが丁仏でしょうか。
その傍からが正面へ続いていて、その先には小屋が見えていました。
地形図に破線で載っている往時の参道でしょうか。
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踏み跡を見送って広い道を進んでいくと、右の一段高い所にが並んでいました。
文字が刻まれているようでしたが、近づいていけそうになかったので確認できませんでした。
右へ鋭角に曲がって、樹木が減って少しを進んでいきます。
右下を流れる沢の水音を聞きながら進んでいくと、左へ鋭角に曲がっていきます。
谷底を覗いてみるとが見えました。
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道なりに左へ曲がっていくと、樹間から僅かにが見える所がありました。
が少し茂るようになりますが、行く手を阻むほどではありませんでした。
斜面が露わになったを道なりに右へ曲がっていくと、
樹木が少なくなってに出ます。
右側には、先ほどよりも良い眺めが広がっていました。
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崩壊地
鋭角なを道なりに左へ曲がっていきます。
少し進んでいくと、僅かな降り坂になってきます。
落ちてきたと思われる道脇のを過ぎていくと、斜面が崩れたがあります。
道なりに右へ曲がって、樹間からを眺めながら進んでいくと、
山側から土砂が崩れ落ちて水も少し流れる崩壊地がありました。
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崩壊地を注意しながら通過し、その先の太い鉄管が埋設された僅かなを過ぎていきます。
次第に低くなってくる尾根に沿って進んでいくとがあります。
道なりに右へ回り込んでいくと、道から右のへ容易に登っていける様子になっていました。
コンパスを取り出して方角を確認すると、道は旧大岡寺庭園から遠ざかっていくようです。
少し降り坂になってくるし、標識類も登山道入口にあった切りで一向に見かけないし、
本当にこの道で合っているのか不安になってきました。
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登山道分岐
僅かにが見える所を過ぎて、
に続く道を進んでいきます。
太い鉄管が埋設された僅かなを過ぎて植林地を進んでいくと分岐に出ました。
神社から53分ほどの所になります。
ここでも標識類は見かけませんでした。
登山道入口にあったような立派な標識でなくても良いので、何か設置しておいてほしいものです。
方角から判断して、戻るようにして続くを登っていきました。
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まだが残る道を登っていきます。
少し左へ曲がりながら進んでいくと、僅かなを過ぎていきます。
曲がりながら進んでいくと、軽く降る所もあります。
等高線に沿うように進んでいくと、オブジェ風のがありました。
更に進んでいくと、土が剥き出しになった斜面が暫く続きます。
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樹間から僅かに見えるを眺めながら進んでいきます。
太い鉄管が埋設されたを過ぎて右へ曲がっていきます。
土がむき出したを過ぎて右へ曲がり始めると竹林が現れます。
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竹林が終わった道を進んで正面が開けてくるとが茂るようになります。
道はその中を曲がりながら続いています。
正面の樹木へ向かっていくと、突如として幅の広いの横に出ますが、何か不自然な感じがしました。
以前には地形図に載っている破線の道か石段が右側から登ってきていたのかも知れませんが、
この時は笹竹が茂るばかりで、その形跡は確認できませんでした。
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旧大岡寺
広い石段をひと登りしてに出ると、
脇に「大岡寺山門跡」と刻まれたが倒れていました。
その先に続く石段を更に登っていくと、広くてなだらかな所に着きました。
ここが旧大岡寺の境内になります。
登山道分岐から18分ほど、登山道入口から1時間25分ほどで登って来られました。
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右側にはがあって、ひと休みするのに良い場所になっていました。
周囲には紅葉や黄葉の樹木があって綺麗でした。
脇からはを少し眺められました。
東屋の左奥から 大岡山を一周する道が続いています。
(「 大岡山」,
「 旧大岡寺庭園」を参照)
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正面の御佛塔の先の一段高い平らな所に「」の石標がありました。
その左に生える大きな樹木の間にあるを登っていくと、
「」の石標のある平らな所がありました。
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旧大岡寺庭園
本堂跡の左側には旧大岡寺庭園があります。
大きな石が幾つもあって浅い池もあるようでしたが、今ではほとんど手入れされていないようで、荒れた様子でした。
国名勝指定 旧大岡寺庭園
所在地 兵庫県城崎郡日高町大岡字東西十七他
指定年月日 平成元年九月二十二日
旧大岡寺庭園は、旧大岡寺の庫裏書院の東庭として作られた池泉庭園である。
山裾に沿って池を掘り、巨石を用いて「山麓」・「護岸」の石組を形成している。
池は東西12メートル、南北8メートルの大きさで、二つの岩島を置く。
石組みは滝石組みを中心として左右に展開し、周囲の景観と併せて深山幽谷を彷彿とさせる。
巨石を多く用いた手法は豪快であり、かつ配石の均衡は優れ、
室町時代末期の作と考えられる但馬地方有数の古庭園として貴重である。
平成七年
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旧大岡寺庭園の左側にも広いが続いていて、
広い場所を経て園田学園女子大学の敷地の道路へ出られますが、
手前には背の低い電気柵が張り巡らされていて通れないようなので、来た道を引き返すことにしました。
幅の広い石段からの茂る所まで降りて、右へ続く「登山道」を引き返していきます。
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笹竹の中を抜けていくと、右へ曲がっていく辺りからになります。
土が剥き出したを過ぎて、
樹間から僅かにを眺めながら進んでいきます。
太い鉄管が埋設された谷筋を過ぎていくと、土が剥き出しになった斜面が暫く続きます。
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登山道分岐
僅かなを過ぎて、まだが残る道を降っていくと、
旧大岡寺から15分ほどで登山道分岐に着きました。
正面の道は見送って、戻るようにして続くを進んでいきます。
試しに正面の道を歩いてみました。
これまでの「登山道」と同様の広い道が緩やかに続いていました。
8分ほど降っていくと、大岡ゴルフ倶楽部へ続く道路のに出ました。
出口に建つ小屋の周囲には、狭いながら駐車スペースがありました。
旧大岡寺庭園へはそこから登るのが近くて良さそうでした。
道路を少し登った道端には394.8mの四等三角点「安楽寺」がありました。
(往復に要した時間は所要時間に含めず)
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崩壊地
僅かなを過ぎて、の中に続く道を緩やかに降っていきます。
僅かにが見える所を過ぎて、次第に降ってくるに沿って進んでいきます。
太い鉄管が埋設された僅かな谷筋を過ぎていくと、山側から土砂が崩れ落ちて水も少し流れる崩壊地に着きます。
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樹間からを眺めながら進んでいくと、
斜面が崩れたを過ぎていきます。
少し進んだ所にある鋭角な曲がり角を道なりに右へ曲がって降っていきます。
樹木が少なくなって明るい所まで来ると、左側にはが広がってきます。
道なりに左へ曲がって沢へ近づいていく道を降っていくと、道は鋭角に曲がっていきます。
坂を降って左へ曲がっていくと、倒れた石や小屋などがある曲がり角に着きます。
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大岡川堰堤
が続くようになった道を左へ曲がりながら降っていきます。
小屋のあるを過ぎていきます。
左へ曲がりながら降っていくと、太い鉄管が埋設された僅かなに着きます。
道端に佇む2体の石仏を過ぎていくと、降り傾斜が増した所から簡易舗装路になります。
舗装路が終わった所にあるを過ぎてその先へ降っていきます。
を過ぎていくと大岡川堰堤があります。
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大岡地区
正面が開けてきて、を眺めながら降っていきます。
右へのまで来るとの集落が広がってきます。
道なりに右へ曲がって降っていくと、沢に架かる橋に着きます。
登山道分岐から39分ほどで降りて来られました。
沢にはが設置されていましたが、
砂防ダムの上流で見かけた水利設備から引かれた水が通っているのでしょうか。
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登山道入口
神社への道を分けてを渡り、
の集落に続く舗装路を降っていきます。
を過ぎてを渡っていきます。
谷を流れる沢の水音を聞きながら坂道を降っていくと、県道1号にある登山道入口に着きます。
登山道分岐から50分ほどで降りて来られました。
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河江地区
河江大岡口バス停の手前から船越川沿いに続く道に入って、お地蔵さんを安置したを過ぎていきます。
「河江」の標識の立つ対面に「この道路は河江地区で行き止まりです」のが出ていますが、
集落の奥から県道529号へ抜ける林道頃垣河江線が2009年に開通しました。
ほとんどが未舗装の狭い道で荒れ気味の所もありますが、車でも何とか通っていけます。
看板を過ぎて道なりに進んでいくと、車を止めておいた橋の手前の駐車スペースに戻ってきました。
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