大師山
概 要 大師山は宮津市の須津地区にある標高134.5mの山です。 江西寺の裏山に設定されている四国八十八ヶ所の石仏を巡る大師山巡拝散策道を歩きます。 散策道では点々と佇ずむ採番された石仏が出迎えてくれます。 山頂や展望地からは、天橋立の内海である阿蘇海や岩滝口駅周辺の街並みなどを見渡せます。
起 点 宮津市 須津地区
終 点 宮津市 須津地区
須津地区…江西寺…愛宕神社…大師山…パノラマ展望台…東中腹展望台…牛頭天王お祀り跡…江西寺東墓地…江西寺…須津地区
所要時間 0時間50分
歩いて... 散策道には岩盤が剥き出したり抉れた所がかなりありますが、それほど急傾斜ではありません。 しかし真夏日の暑い日とあって、かなり汗を掻きました。 石仏は造り直されている途中のようで、新旧のものを幾つも見かけました。 PM2.5が飛来していたようで、天気は良かったものの遠くが霞んでいて、山頂や展望地からの眺めは今ひとつでした。
関連メモ 大師山
コース紹介
須津地区
山陰近畿自動車道を与謝天橋立ICで降りて、国道176号を東進していきます。 消防署前交差点を右折し、すぐにあるの正面の狭い道に入っていきます。 京都丹後鉄道のを渡ってすぐに左折し、線路沿いに進んでいきます。 旅館の駐車場があるの右前方の道に入っていきます。 民家の間を進んでいくと、右に戻るようにして登っていくがあります。 入口には「江西寺」の標識が立っています。 石垣の上に江西寺駐車場があるので、ここに車を止めさせて頂きます。 (
江西寺
駐車場の先に続くを登っていきます。 傾斜が緩やかになるとがあります。 門柱の手前には「」があります。 左上に登っていく石段を見送ってに入り、本堂と庫裡の間へ向かっていきます。 渡り廊下のような所を横切った所から、大師山巡拝散策道が始まります。 駐車場から3分ほどの所になります。 傍には「起点・終点 標高19.3m,総延長1050m」のが立っています。 石祠に納められた「一番」の石仏も佇んでいます。
大師山巡拝散策道案内図
大師山巡拝散策道は、標高134.5mの大師山を一周する道で、 正面に成相山、また天橋立の内海である阿蘇海や野田川流域一帯の雄大な全景を望むことが出来る景勝地である。 行程は約1qで、所要時間は約40分。 もとは大西山といい、与謝野町石川等に通じる山道もあった。 明治23(1890)年に、四国八十八ヶ所霊場として整備をされ、 弘法大師石像が各所に祀られるようになってからは大師山と改名され、霊験あらたかな山岳信仰の場にもなっている。 道中には愛宕神社や珍宝岩等の巨石を眺めることができ、春にはコバノミツバツツジが所々に咲く。 また、野鳥も多くの種類が観察でき、自然観察に適した地である。
標高(m)距離(m)
起点 1番19.30
江西寺東墓地38190
東中腹展望台82.8320
大岩 36番103.8420
山頂134.5550
愛宕神社52890
行程総距離1050m
所要時間40分
江西寺
臨済宗妙心寺派のお寺。 裏庭は府指定名勝になっている。 山門付近に寺院の案内看板あり。
平成29年3月 大師山を守る会
突き当りを左へ進んでいくと、すぐにが始まります。 石段を登っていくと、墓地へ続く(*)が右へ戻るように分かれていきますが、見送っていきます。 程なくして、手摺りが設置されたを登るようになります。 秋葉神社へ続く土に埋もれた石段を見送っていくと、手摺りが途切れる所に分岐があります。 起点から2分ほどの所になります。 角には「第一分岐点」の標識があって左の道を指しています。 前回来た時には左の道から時計回りに巡ったので、今回は反時計回りに巡ることにして、 「愛宕神社」の標識が指す右前方のを登っていきます。
*右の石段は「大師山」を参照。
愛宕神社
すぐ右上に小祠が見えてきますが、「大師山巡拝散策道案内図」に載っている(*)のようです。 少し先を右へ曲って、手摺りが設置されたを更に登っていきます。 擬木の階段が終わると、「愛宕神社」と題した解説板があるに出ます。 左にあるを登っていきます。 鳥居をくぐってなだらかな境内に出ると、 正面に愛宕神社が、左側に「愛宕神社 標高52m,距離890m」の標識があります。 起点から5分ほどの所になります。 振り返って、広がるを眺めながらひと息入れていきます。
秋葉神社への道は「大師山」を参照。
愛宕神社 宮津市字須津
愛宕神社の創立の経緯や年代には諸説あるが、吉津村誌によれば、永禄7年(1565)には須津地区の浜辺に祀られていたようで、 慶安3年(1650)に現在地の大師山(旧大西山)中腹に遷宮されている。 祭神は迦具土神(火伏せの神)、本尊は将軍地蔵菩薩、脇仏は毘沙門天と不動明王がお祀りされている。 現存する社殿は元禄11年(1698)再建の入母屋造りで、須津地区最古の建築物である。 礎石には四つの五輪塔の地輪石を使用しており、他に類がない。 鳥居は寛政8年(1796)に建立され、宮津市獅子崎の石を使用している。 また鳥居西方に、普門品経を奉納し、埋経した時の石碑が建つ。 古来より地域住民の安全、防火の守護神として祀られ、毎年8月下旬に御開帳され祭典が行われている。 また社殿左手より大師山山頂に通じる巡拝散策道があり、更に広く阿蘇海一円が見渡せる。
平成29年3月 大師山を守る会
愛宕神社
火災予防の神。 村で一番古い建物。
出典:「大師山巡拝散策道案内図」より
社殿のから尾根を登っていきます。 傾斜が増す所にはやロープ柵が設置されています。 道に沿って採番されたが点々と佇んでいますが、 造り直されている途中のようで、新旧の石仏が並んでいる所もあります。 少し岩が剥き出す所もあるを曲がりながら登っていきます。 両側にシダ類が茂る所もありますが、歩く部分は確保されているので大丈夫です。
また現れるを登っていきます。 階段が終わった先を曲がりながら登っていくとになります。 中ほどには丸い小岩に乗った「六十二番」のがあります。 傾斜が増してくると、またを登っていきます。 曲がりながら登っていくと、ベンチを過ぎていきます。
大師山(標高134.5m)
すぐに新旧の石仏が佇む高みに着きます。 起点から19分ほどで登って来られました。 脇には「大師山」と題した解説板があります。 三角点の標石はありませんが、江西寺にあった「」によると、標高134.5mとのことです。 北側に眺めが広がるになっています。 南へ延びる尾根の入口には「第三分岐点 右へ行く」のが立っていて、今登ってきた道を指しています。 標識のある所から南へ少し進んだ所に乙女岩(*)がありますが、今回は訪ねるのを省略します。
乙女岩への道は「大師山」を参照。
大師山 宮津市字須津
明治23年(1890)、江西寺九世鐵然恵薩和尚が、交通不便の当時に、地域住民が四国八十八ヶ所霊場に参詣できるように、 裏山の大西山(現大師山)に四国より勧請(※神仏に来てもらうこと)を行い、弘法大師像を山頂に建立したのが起源である。 地域住民、近郊在住(文殊・堂谷・上山田・宮津・明田等)に寄進者を募り、巡拝散策道を整備し、 四国の霊場に倣い右回りに巡拝出来るように、江西寺境内地から大師像を各所に安置した。 勧請法要の後、大西山を大師山と改名し、大師信仰の霊山とした。 昭和34年(1959)には開創70周年記念として、新たに寄進者を募り、大師像の破損修復、補充をした。 現在の頂上の大師像は二代目で、大正8年(1919)に東観音講中の寄進により建立されたものである。 毎年、春彼岸の時期に大師講の法要が行われている。
※頂上石碑御詠歌 (ありがたや 高野の山の岩陰に 大師はいまに おわ坐まします)
平成29年3月 大師山を守る会
パノラマ展望台
へ延びる尾根を降っていきます。 傾斜が緩やかになると、輪切りの丸太椅子が設置された開けた所に出ます。 大師山から1分ほどの所になります。 脇には「」と題した案内板があります。 この場所を示す標識類は見かけませんが、 江西寺にあった「」に載っているパノラマ展望台になるようです。 正面には大師山と同様のが広がります。 拡大すると、京都丹後鉄道の岩滝口駅や来る時に通ってきたなどもよく見えます。
が剥き出す尾根を小さく曲がりながら降っていきます。 V字形にもある尾根を降っていきます。 が設置されている所もありますが、掴まるほどではありません。 点々と佇む石仏を眺めながら降って、台座から落ちている「三十六番」の石仏まで来ると、 「大岩 標高103.8m,距離420m」のが倒れています。 左の斜面を見ると、それらしい大岩が見えます。 大師山から5分ほどの所になります。
大岩スポット
ここからよく見えます。
出典:「大師山巡拝散策道案内図」より
東中腹展望台
緩やかな所を過ぎていくと、ロープ柵が設置されたを降るようになります。 少し降っての脇を過ぎると、階段は途切れます。 緩やかになった道を進んでいくとがあります。 散策道は左前方へ降っていきますが、正面のすぐ先が明るくなっているので立ち寄っていきます。 入口には「東中腹展望台 標高82.8m,距離320m」や「第二展望台」のが立っています。 すぐにベンチや輪切りの丸太椅子が設置された開けた所に出ます。 ここが東中腹展望台のようです。 大師山から9分ほどの所になります。 目の前に広がるを眺めていきます。
岩の右を通ります。
岩を割るためにノミを当てた跡が裏に残っています。
出典:「大師山巡拝散策道案内図」より
牛頭天王お祀り跡
手前のまで引き返して、右へ戻るように曲っていきます。 正面に景色を眺めながら、に続く道を降っていきます。 シダ類が茂る尾根の背に出て、が設置された所を曲がりながら降っていきます。 傾斜が緩やかになるとがあります。 手前には「第二分岐点」の標識があります。 散策道は左前方へ降っていきますが、正面すぐの所に石仏と水盤があります。 大師山から15分ほどの所になります。 標識類は見かけませんが、「」に載っている牛頭天王お祀り跡になるようです。 石仏の先には(*)が続いていますが、駐車地の南東150m辺りへ降りていけます。
*ルート図に緑色で表示。(枝道
牛頭天王お祀り跡
祇園精舎の守護神といわれている。 かつて牛は農耕では大切な動物だった為、村では農業の神としてお祀りされていた。 すぐ近くの岩に乗り、水盤に向かって後ろか向きの姿勢で、お賽銭を投げ入れることができれば豊作間違いなし!
出典:「大師山巡拝散策道案内図」より
江西寺東墓地
手前のまで引き返して、右へ戻るように続く道を降っていきます。 が剥き出す尾根を降っていきます。 真っ直ぐ降っていくとが見えてきます。 左へ曲がると、墓地の脇に出ます。 大師山から17分ほどの所になります。 出口には「江西寺東墓地 標高38m,距離190m」の標識が立っていて、江西寺東墓地というようです。 は一段低い先まで広がっています。 墓地の先へ進んでいくと、江西寺の入口にある「大師山巡拝散策道案内図」の脇(*)に降りていけます。
*ルート図に緑色で表示。(枝道
左へ戻るようにしてを過ぎていきます。 に降りて右へ曲っていきます。 木材などが置かれたを過ぎていきます。 少し左へ曲がって、を横切るように進んでいきます。 前回来た時には、この辺りの右側に「阿弥陀如来出現地」の標識を見かけたのですが、今回は気が付きませんでした。 「二番」の石仏を過ぎていくと、「第一分岐点」の標識がある分岐に戻ってきます。 大師山から21分ほどの所になります。
阿弥陀如来出現地
明治24年当時、江西寺住職の夢枕に阿弥陀如来のお告げがあり、この場所を村人が彫ると阿弥陀如来像が出てきた霊験あらたかな場所。 表の庭に出現記念の石碑がある。
出典:「大師山巡拝散策道案内図」より
手摺りが設置された元来たを降っていきます。 秋葉神社へ続く土に埋もれた石段を見送っていくとがあります。 墓地へ続く左の石段(*)は見送って、正面の石段を降っていきます。 程なくしての裏手に出ます。 角を右へ曲ると、「起点・終点 標高19.3m,総延長1050m」の標識が立つ大師山巡拝散策道の起点・終点に戻ってきます。 大師山から24分ほどで降りて来られました。
*左の石段は「大師山」を参照。
江西寺
のような所を過ぎていきます。 本堂の前にある立派なから江西寺を出ていきます。 山門を出た所に「江西寺」のがあります。 振り返って、山門を眺めていきます。
江西寺 宮津市字須津
大寂山江西寺は、現在は臨済宗妙心寺派に属し、本尊は釈迦如来。 創立の経緯や年代については詳らかではないが、寺伝によると、もと江栖庵と称し天台宗に属していたが、 慶安3年(1650)現在地に移転したとき、中国の江西のように風光の優れた地に伽藍を構えたことから、江西寺と改められたという。 確かにこの地は須津地区において阿蘇海、天橋立を見下ろすことができる景勝の地である。 当寺は、多くの貴重な文化財を所蔵している。 近世絵画では、丹後逗留時代の与謝蕪村が描いた風竹図屏風(府指定文化財)がある。 十六羅漢像、地蔵菩薩二童子像(いずれも市指定文化財)も中世の優れた絵画資料として価値が高い。 また、本堂後背の庭園(府指定名勝)は、石組により滝や屹立する崖を表現した、江戸時代中ごろの枯山水庭園である。 座敷から観る春の新緑、秋の紅葉の眺めは素晴らしい。
宮津市教育委員会
須津地区
正面に続く石段混じりのを降っていきます。 少し降っていくと、両側に石灯籠が立つがあります。 十字路を右折して、を進んでいきます。 左右に通るコンクリート道に出ると、車を止めておいた江西寺駐車場が正面にあります。 江西寺から2分ほどで到着しました。
枝道 (所要時間に含めず) (2025年7月10日)
大師山巡拝散策道案内図」の脇に続くを登っていきます。 真っ直ぐ登っていくと、の前に出ます。 左へ曲がって、間隔の広い手摺り付きのを登っていきます。 右へ曲りながら石段を登っていくと、の端に出ます。 墓地の中ほどを進んでいくと、「江西寺東墓地 標高38m,距離190m」の標識が立つ所に出ます。
標識の左側からを登っていきます。 すぐにに出ます。 には切れ込みが入れてあって歩き易くなっています。 緑の網が見えてくるとに出ます。 左へ曲がると、石仏と水盤がある牛頭天王お祀り跡に出ます。
石仏の先へ続くを降っていきます。 このには石仏は見かけません。 しばらく降っていくと、正面にが見えてきます。 少し急な所を降っていくと、墓地の脇に出ます。
にある道を降っていきます。 少し離れた所に散在するを過ぎていきます。 深くを右へ曲りながら降っていきます。 が見えてくると、夏草が茂るようになります。 石仏が数体納められた祠を過ぎていくと、小屋の脇に出ます。
左へ曲がって、を降っていきます。 石垣沿いに降っていくと、集落を通るに出ます。 脇の電柱には「寺下8」「オクヤマ16」の小札が取り付けられています。 左へ続くを進んでいきます。 右へ分れていく道を見送っていくと、江西寺駐車場の入口の着きます。