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樽見地区
養父市八鹿町を通る国道9号の剣大橋交差点から県道272号に入って南下し、琴引トンネルを抜けて降っていくと県道6号に出ます。
右折して養父市大屋町の樽見地区に入っての手前まで来て、
「樽見の大桜」の看板に従って左折していきます。
過疎基幹農道上山線を曲がりながら登っていくと、おおや花霞の森の北側入口に駐車場があるので、
ここに車を止めさせて頂きます。
脇には「」と題した案内板が設置されていて、
今回訪ねる樽見の大桜が載っています。
「」と題した所要時間も載っていて、
樽見の大桜まで350m・23分のようです。
過疎基幹農道上山線には、駐車場への道程を示す標識が点々と設置されています。
「一方通行に協力してください」という旨の看板も出ていますが、花の季節だけのことなのでしょうか。
おおや花霞の森案内図
「花霞の森」は兵庫県大屋町樽見にある里山林です。
この森にはカスミザクラが多く、天然記念物の大ザクラとともに、春にはその名の通り「花霞」のお化粧をして訪問客を迎えます。
春だけではありません。
すがすがしくさわやかな新緑、色あでやかな紅葉と、四季折々に表情をかえ、もてなしてくれます。
また、スギやヒノキの林には、くわ畑跡のおもしろい形をした石垣がみられ、
かつて生活に身近であった里山のようすもうかがい知ることができます。
兵庫県、大屋町、(社)兵庫県森と緑の公社
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駐車場の左奥に散策路のがあって、竹の杖が沢山置かれています。
散策路を歩き始めたすぐの所の分岐に「大桜まで400m」のが立っています。
右へ曲がっていく道を進んでいくと、擬木の手摺りが設置されたが現れます。
右下にあるを眺めてから階段を登っていきます。
階段が終わって左へ曲がると、石垣跡が続く植林地を登るようになります。
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しばらく登っていくと、曲がっていきます。
少し先を曲がって登っていきます。
程なくして、植林地からに出ます。
少し登っていくとがあります。
すぐ先には標識が立っていて、左前方の道は「樽見の大ザクラ近道」、
今来た道は「花霞の森北側入口130m」となっています。
傍には「桑畑あとの石垣」と題した解説板があります。
桑畑あとの石垣
この付近では、各所で階段状に石垣を積んでいます。
養蚕のための桑畑の跡です。
養蚕が盛んだった昭和初期、人々はこのような山の奥まで切り開きました。
この付近は石が覆いので、石を取り覗いて桑畑を作ることは大変な作業でした。
そして、掘り起こした石を畑の周囲や山道の両側に積み上げました。
養蚕には大量の桑の葉が必要です。
10貫目(約40kg)以上もある桑の葉を、家まで担って帰るという大変な重労働でした。
養蚕が行われなくなった昭和40年代に、桑に代ってスギやヒノキが植えられました。
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標識が指すを登っていきます。
右上にはが見えてきます。
ミツマタの花が良い香りを漂わせる道を登っていくと、曲がっていきます。
少し進んだ所を曲がって登っていきます。
先ほどよりも近づいてくる樽見の大桜を見上げながら進んでいきます。
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樽見の大桜
が咲く道を登っていきます。
振り返るとが見えます。
少し角度を変えると、西の方角にの立つ山も見えます。
道なりに曲がっていきます。
程なくして、樽見の大桜に着きます。
駐車場から12分ほどで到着しました。
丁度満開の時で、白っぽい小振りの花を枝一杯に咲かせていました。
国指定天然記念物 樽見の大ザクラ
指定年月日 | 昭和28年6月9日 |
所在地 | 兵庫県養父市大屋町樽見字ケジメ85番 |
所有者 | 養父市 |
桜の種類 | エドヒガン |
兵庫県下で最大のエドヒガン桜です。
樹高は13.8m、幹周りは目通りで6.3m、根周りは7.0mあります。
地上約2mのところで幹が分かれ、樹冠の広がりは東西約14.4m、南北約21.1mに及びます。
この桜は、樹齢が千年を越えるといわれ、「仙桜」と呼ばれています。
出石藩の儒学者であった桜井舟山が、文政6年(1823)に見学して「仙桜」と命名しました。
地誌『校補但馬考』に「
この樹は、元禄年間(1688〜1704)前後に最も盛んで、その当時は高さが5丈を超え、枝は20間四方にひろがり、
花が咲くと、白雪に覆われたように白くて美しい
」と記しています。
昭和40年頃から幹や枝が腐朽し、樹勢の衰えが深刻な問題になりました。
このため、平成9年から兵庫県教育委員会、兵庫県樹木医会の支援をうけて、樹勢回復のための治療を続けています。
現在では、兵庫県を代表する桜の名所といわれるまでに回復してきました。
(「平成25年1月 養父市・養父市教育委員会、樽見大桜保存会)
樽見の大ザクラ
エドヒガンという種類で国の天然記念物に指定されています。
樹齢一千年をこえるといわれる老巨木は、まさにこの森の主といえましょう。
(出典:おおや花霞の森案内図)
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樽見の大桜の一段高い所がになっていて、解説板やベンチなどが設置されています。
広場の脇には休憩舎が建っていて、大桜の写真などが貼り出されています。
「樽見の大桜」のが置いてあって、
「」や「」なども載っています。
振り返ると広がる山並みを眺めながら休憩していきます。
国指定天然記念物 樽見の大桜 写真展
樽見の大桜「は、「エドヒガン」という種類の野生種の桜です。
大桜の周囲には、口大屋の児童が樽見の大桜の種から育てた「子桜」が大きく成長しました。
樽見の大ザクラは「淡雪」とたとえられる白い花を咲かせますが、子桜の花の色は白いものもあれば桃色のものもあります。
「エドヒガン」の特徴のひとつが、花が散るまえに美しい若葉が出てくることです。
枝や幹の色、花の色、若葉の色など、開花前から満開まで、そして散りはじめてからも様々な表情を見せます。
また、見る場所、見る時間、天気によっても様々な色彩を放ちます。
樹木医の宮田和男氏はこれを「樽見の大桜の七変化」と呼んでいます。
今回掲示した写真は、宮田氏が撮影した令和4年4月の樽見の大桜の写真です。
大桜は現在も樹勢の維持・回復の途上です。
樹齢1000年とも言われますが、毎年元気に花を咲かせています。
養父市教育委員会
樽見の大ザクラを観賞される皆様へ
樽見の大ザクラは、樹齢千年ともいわれる古木です。
中心にある太い幹の内部は空洞になって割れ目が広がり、大きな枝も枯れて、樹勢が著しく弱っています。
このため平成9年から国と県の補助事業をうけて樹勢回復の作業を開始し、兵庫県樹木医会の支援を受けて治療しています。
桜が自力で幹や枝を支えられないことから、ジャングルジム型の支柱を設置しています。
また、桜の周囲には柵を設置し、人間が土を踏み固めないように配慮し、根の育成対策を進めています。
こうした治療によって、4月前半には多くの花が咲くようになりました。
しかし、なお幹や根が活性化するところまでは回復していません。
現在も治療を継続していますので、ご協力をお願いします。
平成25年1月 養父市教育委員会
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登ってきた道を引き返しても良いのですが、少しでも違うルートを歩くべくを降っていきます。
曲がりながら降っていくと、樽見の大桜の横にがあります。
文字が刻まれていますが、達筆すぎて無学の私には読めません。
石碑の手前を左へ曲がってを降っていきます。
少し右へ曲がりながら、ミツマタの花が香るを降っていきます。
程なくして、登ってきた道の曲がり角の近くに出ます。
登ってきた道まで踏み跡が続いていますが、このまま山際を降っていきます。
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山際に続くの間を降っていきます。
石垣が途切れて、少し曲がりながら降っていきます。
また石垣の傍を降っていくと、標識や解説板のある登ってきた道に出ます。
すぐ先にがあります。
ここでも登ってきた道と違うルートを歩くべく、
分れていく道を進んでいきます。
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少し左へ曲がりながら降っていくとに入っていきます。
程なくして、を跨いでいきます。
が少し見られる道を降っていきます。
少し曲がりながら降っていくと、登ってきた道に近づいていきます。
明瞭な道はないものの、に出られそうですが見送っていきます。
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樽見地区
曲がっていく道を降っていきます。
左・右と小さく曲がりながら、を降っていきます。
土嚢が積まれたを跨いでいきます。
左へ曲がって、土嚢が積まれた道を降っていくとが見えてきます。
真っ直ぐ降って登ってきた道に出ると、車を止めておいた駐車場がすぐ先にあります。
樽見の大桜から13分ほどで降りて来られました。
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車で来た道は一方通行のようなので、
駐車場の道路向かいにある「下山コースあと3.2km」の標識が指すの道を進んでいきます。
曲がりながら続く緩やかな道をしばらく進んだ所にあるを左折していきます。
角には「下山コースあと2.0km」の標識があります。
曲がりながら降っていくとに出ます。
正面には「下山コースあと1.2km」の標識があります。
左折して更に降っていくと、右への曲がり角にがあります。
思いのほかなので、車から降りて眺めていきます。
更に降っていくと、樽見橋バス停がある県道6号に出ます。
(駐車場から県道6号までの時間は所要時間に含めず)
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