概 要 |
丹波市春日町にある日ヶ奥渓谷を歩きます。
日ヶ奥渓谷キャンプ場の駐車場を起終点として、
石段が設置されたり桟橋や木橋が架けられている滝見道を通って、
伝説が残る白龍の滝(雌滝と雄滝)を巡ります。
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起 点 |
丹波市春日町 多利地区
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終 点 |
丹波市春日町 多利地区
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多利地区…天柱石…石仏群…白龍雌滝…山の神…白龍雄滝…多利地区
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所要時間 |
1時間00分
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歩いて... |
滝見道の要所には案内板や標識が設置されていて、分かり易くなっています。
滝の傍まで行くには沢に降りて少し遡上しますが、
濡れて滑り易い岩が剥き出しているので、足元の注意が必要です。
白龍雌滝の前には、鎖に掴まって登る岩盤があります。
白龍雄滝を訪ねた後は、林道を通って駐車場へ戻ります。
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関連メモ |
今のところ、関連メモはありません。
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多利地区
福知山市から塩津峠を越えて丹波市に入り、国道175号を南下していきます。
市島下橋を渡った先の市島町上田交差点を過ぎて、
「小富士山(高山)登山道入口」や「梶原」の標識が立つを左折していきます。
県道138号を少し曲がりながら進んでいくと、「日ヶ奥渓谷1.5km」の標識が立つがあります。
標識に従って左折して、1車線の道に入っていきます。
舞鶴若狭自動車道をくぐった先をクランク状に右へ曲がり、
「日ヶ奥渓谷」「愛ランド自然公園」のを過ぎていきます。
日ヶ奥渓谷キャンプ場まで来ると広い駐車場があるので、ここに車を止めさせて頂きます。
駐車場の左奥にはがあります。
今回は「」と題した案内板(*)に載っている天柱石・石仏群・白龍女滝・山の神・白龍雄滝を巡ります。
傍には「」と題した解説板もあります。
*「滝めぐりコース」は「所要時間 約30分」となっていますが、
岩などが濡れて歩き難かったこともあって、水辺広場まで足を延ばさなくても1時間ほどかかりました。
日ヶ奥渓谷の森へようこそ!
日ヶ奥渓谷から妙高山にかけては多紀連山県立自然公園に指定されており、
丹波層群の固いチャート層が作り出す白龍雌滝、雄滝や天柱石などの変化に富んだ地形と、
それに適応した生き物たちが見られる自然豊かな森です。
「新ひょうごの森づくり」に基づく里山ふれあい森づくり
この森では地域のみなさま方のご協力のもと、
自然環境や多様な動植物を保全し、森林の整備や歩道の整備をおこないました。
自然学習や保全活動、森林レクリエーションなど、
みなさま方それぞれのスタイルでこの森との関わりを深めていってください。
兵庫県・丹波市・多利区・(社)兵庫みどり公社
緑は友だち 山火事注意
みんなで守ろう この自然
たばこの投げ捨てはやめましょう
兵庫県
注意
この駐車場内での交通事故盗難事故等についての責任は、一切負いません。
多利区長
森と水 日ヶ奥渓谷
資源を大切に 環境を美しく 水を汚さず 植物も痛めず 安全に
多利区
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天柱石
滑り台が併設されたを降って左右に通る歩道に出ると、
正面にトイレがあります。
トイレの脇を過ぎていくと、別のに出ます。
白龍女滝へは右の道を登っていくのですが、左の道の先に解説板などが見えるので立ち寄っていきます。
すぐに解説板などが並んだ所に出ます。
駐車場から2分ほどの所になります。
「」と題した解説板があるので左上を見上げると、樹木に隠れながらも巨岩が聳えていますが、
これがでしょうか。
正面には「春日部村営 水力発電所跡」のが立っていて、
傍に「」と題した解説板があります。
左側にはが架かっています。
入口の右側には標識が立っていて、「展望広場0.95km・林間広場0.1km」となっています。
左側には「不動山(宮山)」の標識があります。
駐車場にあった案内板によると展望広場へ続いているようですが、今回は登るのを止めておきます。
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手前の分岐まで戻って、もう一方の歩道を登っていくと、
すぐの所に「渓谷遊歩道」のが立っています。
標識を過ぎていくと、「水清きふる里 日ヶ奥渓谷」の石碑があるに出ます。
石碑を過ぎていくと木橋が架かっています。
駐車場から5分ほどの所になります。
手前にはが立っていて、「白龍雌滝0.17km・山の神0.2km」となっています。
両側にロープ柵が設置されたを渡っていきます。
降雨時は危険ですので、通行をご遠慮ください
他村の方へ
榊(サカキ)・シキビ等の花木を採取、その他の資源の持ち出しを禁ず。
入山の皆様へ
ここは、県立多紀連山自然公園で貴方と共に守りたい自然豊かな所です。
多様な生物の生態系を守り次世代に残すため、植物の採取・伐採を禁止します。
環境保全のため、貴方のゴミは持ち帰り下さい。
多利区自治会
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石仏群
木橋を渡って右へ曲がり、沢沿いに続くを進んでいきます。
程なくして、岩壁の袂に続くを渡っていきます。
緑の金網が敷かれたを更に渡っていきます。
を抜けていきます。
次の木橋の手前まで来ると、左の岩壁に石仏が幾つか並んでいます。
駐車場から7分ほどの所になります。
各々のの前には「摩訶般若波羅密多心経」の紙が添えられています。
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ロープの手摺りが設置されたを渡っていきます。
板が割れている所もあるので足元に注意しながら渡っていくと、上流にが見えてきます。
『これが白龍雌滝か?』と思いましたが、どうやら違うようです。
岩壁の下に続くを左へ曲がりながら登っていきます。
傾斜が緩やかになると、を抜けていきます。
木製の桟橋を渡っていくと、曲がり角からが分れていきます。
鉄製の桟橋を降っていくと谷筋に出ます。
脇には「」と題した解説板が設置されています。
白龍の滝の伝説
白龍の滝には色々な伝説が残されています。
その中から、この滝の名前についてのお話しを紹介しましょう。
妙高山のふもとに神池寺というお寺があります。
その昔、夕方に鐘をつきに行った小坊主さんが次々と大蛇にのまれてしまう事件が起きました。
大蛇をこらしめてやろうと、小坊主そっくりの猛毒入りの人形をおいたところ、
まんまと大蛇はこれをのんでしまいました。
大蛇は高い石段をはい下り、中腹の池へ飛び込みのたうち回りました。
そのあと、日ヶ奥の雌滝の滝つぼに入ってきれいな水を腹いっぱい飲み、猛毒をすっかりはき出しました。
するとこの大蛇は「白龍」と化して、妙高山へはい登り、天にでものぼったのか、姿が見えなくなってしまいました。
それから、神池寺の池の水は茶黒色ににごり「すまずの池」、
日ヶ奥の滝は「白龍の滝」と呼ぶようになったということです。
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白龍雌滝
奥に見えている滝へ向かって、岩が剥き出すしていきます。
濡れて滑り易くなっているを、垂らされた鎖に掴まりながら登っていきます。
足を置く所を探しながら頑張って登っていくと、滝壺が見られる滝の直下に出ます。
標識類は見かけませんが、これが白龍雌滝になるようです。
駐車場から15分ほどの所になります。
発達した滝壺の周囲を眺めていると、左奥の岩陰にがあります。
ズームアップすると紅い火炎を背負っていますが、キャンプ場にあった標識に書かれていたでしょうか。
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鎖に掴まりながら、滑り易いを引き返していきます。
慎重に降っていくと、が設置された所に戻ってきます。
鉄製の桟橋を登って、の曲がり角に出ます。
左へ曲がって、切り立った岩壁の袂に続くを登っていきます。
右への曲がり角まで来ると、「」の解説板が立っています。
左下を覗き込むと、先ほどの白龍雌滝のが見えます。
日ヶ奥渓谷自然公園
竹田川支流日ヶ奥川上流に広がる渓谷で、その源は妙高山脈に発し、
水量は豊富で清らかな水が、岩間をぬって下り勇壮な流れをなしている。
昭和41年(1964)に、雌滝から雄滝を中心とした一帯81ヘクタールが兵庫県の自然公園に指定され、
兵庫県百景のひとつにも挙げられている。
雌滝は、白龍の滝とも呼ばれ、高さ8.7メートル、滝つぼは7メートル×5メートルで深さは4.5メートルにもなる。
雄滝はその上方200メートルにあり高さは9メートルになる。
渓谷はこの地方特有の古成層からなり、その地層中でも特徴のあるチャート層(珪岩)が発達してできた。
その固い岩石によって二つの滝や、急流、両側が狭まったV字壁の渓谷、流水の浸食により巨岩が形成され、
露出したその景観は特に素晴らしい。
植物はツツジ類が多く、アカマツやカエデなどの紅葉植物も秋を美しく彩る。
夏は避暑地として特に賑わう。
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右へ曲がって、を登っていきます。
左・右と曲がりながら続くを更に登っていきます。
傾斜が緩やかになると、左右に通る林道に出ます。
白龍雌滝から11分ほどの所になります。
脇にはが立っていて、
右の道は「キャンプ場0.3km」、左の道は「白龍雄滝0.12km・神池寺2.2km」、
今来た道は「白龍雌滝0.07km・キャンプ場0.2km」となっています。
「」と題した解説板もあります。
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山の神
「山の神」と書かれたの脇には「山乃神」と刻まれた石柱があり、
傍には「」と題した解説板があります。
鳥居をくぐって登り始めると、解説板に載っている「」が掛けられています。
僅かな高みへ向かって、間隔の広いを登っていきます。
高みに着くと、小振りの社があります。
扁額などは見かけませんが、これが山の神になるようです。
白龍雌滝から12分ほどの所になります。
山の神さま
お祭り
山の神は、全国一般に見られる民間信仰で、春になると山から下りてきて「田の神」になり、
秋になると再び山に戻ると言われています。
ここ多利では、毎年1月9日を祭日として、集落の方々が変わらぬ習わしを今に伝えています。
災難逃れの神さま
多利では、山の神の祭りで親指ほどの雑木の枝でつくった鉤を神域にかけておくというおもしろい風習が今でも行われています。
山で遭難しようとしたときに、山の神がこの鉤に引っかけて助けてくれるというのです。
お参りしていこう!
木の枝でつくった鉤を山の神に納めて山での安全を祈願しましょう。
危ないときは、山の神さまが助けてくれますように!
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に戻って、白龍雄滝へ向かって登っていきます。
の上を通過していきます。
林道が右へ曲がり始める所まで来ると、左前方へ降っていく小径が分れていきます。
入口にはが立っていて、
右へ曲がっていく林道は「神池寺2.1km」、
左前方へ降る小径は「白龍雄滝」、今来た道は「キャンプ場0.4km」となっています。
正面にはが設置されています。
ここは白龍雄滝へ向かって、左のを降っていきます。
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白龍雄滝
小径を降っていくと、岩がゴロゴロするに出ます。
奥に見えている滝へ向かって、を進んでいきます。
濡れて滑り易い岩の上を慎重に登っていくと、が近づいてきます。
程なくして、岩盤を流れ落ちる滝の直下に出ます。
標識類は見かけませんが、これが白龍雄滝になるようです。
山の神から8分ほどの所になります。
は浅くなっていて、白龍雌滝のようには発達していません。
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滝に向かってが登れそうな様子なので、沢を引き返さずに斜面を登ることにします。
小さな木や草などの掴まりながら登っていくと、歩き易いに出ます。
曲がって、斜面を軽く降っていきます。
程なくして、ベンチが設置されたの曲がり角が見えてきます。
少し降っていくと、沢へ降りていったに出ます。
小径を軽く登っていくと、標識が立つ林道に戻ってきます。
白龍雄滝から4分ほどの所になります。
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を引き返していきます。
支沢の上を過ぎていくと、のある高みが見えてきます。
「山の神さま」と題した解説板を過ぎて鳥居まで来ると、白龍雌滝から登ってきたに戻ってきます。
「キャンプ場0.3km」の標識に従って、正面に続く林道を進んでいきます。
少し左へ曲がりながら降っていくと分岐があります。
白龍雄滝から9分ほどの所になります。
右側にはが立っていて、
正面の道は「展望広場(0.2km)」「日ヶ奥」、今来た道は「神池寺(2.3km)」「神池寺」となっています。
左側には「堰堤」のがあります。
傍にあるによると、
歩いてきた道は林道滝ヶ鳴線、左の道は林道赤尾線というようです。
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多利地区
正面の林道を降っていくと、軽くに曲がっていきます。
トイレのあるを右へ回り込んでいきます。
傍には「日ヶ奥渓谷散策道」の標識が出ています。
少し曲がりながら降って舗装路が見えてくると、が張られています。
「進入禁止」の標識が取り付けられていますが、車に対するものだと解釈します。
左脇には「ハイキングのみち」の標識が立っています。
「神池寺2.5km・妙高山方面」の標識を過ぎると、車を止めておいた駐車場に着きます。
白龍雄滝から14分ほどで到着しました。
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