元普甲道
概 要 元普甲道は福知山市大江町の毛原地区から宮津市金山地区へ通じる峠越えの道で、 江戸時代に今普甲道(宮津街道)が整備されるまで、大江山越えの主要街道でした。 今回はその中の辛皮駅の南側から毛原峠までのルートを往復します。
起 点 舞鶴市 大俣地区
終 点 舞鶴市 大俣地区
大俣地区…峠口…小尾根取付…毛原峠…小尾根取付…峠口…大俣地区
所要時間 1時間10分
歩いて... 概ねは地形図に破線で載っているルートですが、峠道の入口は少し西側の谷筋にあります。 棚田跡と思われる石垣が続く谷筋を詰めて、標識が立つ所から小尾根に取り付いて登っていくと、毛原峠に着きます。 車道から峠までに眺めが広がる所はありません。 疲労困憊するような急坂はありませんが、蒸し暑くて大汗を掻きました。
関連メモ 毛原峠
コース紹介
大俣地区
京都縦貫自動車道を舞鶴大江ICで降りて府道533号を北上し、で府道567号を右に分けていきます。 京都縦貫自動車道の下を過ぎていくとがあります。 「砥石ヶ岳」の標識が右の道を指していますが、左へ曲がっていく道を進んでいきます。 「惣谷」「宮津」の標識が出るを右前方へ進んでいきます。 京都縦貫自動車道の下を二度過ぎていくと、京都丹後鉄道のがあります。 陸橋の下を過ぎた所を流れる沢のすぐ先の路肩が広がっているので、ここに車を止めさせて頂きます。
左にあるが、地形図に破線で載っている道のようです。 民家の脇を過ぎていくと、道が不明瞭になります。 畑地のような所を過ぎていくと元普甲道に出られますが、正規のルートではないようです。
(ルート図に緑色で表示)
峠口
辛皮駅方面へ向って、を北西へ進んでいきます。 沢が流れる小さな谷筋まで来ると小さながあります。 駐車地から2分ほどの所になります。 沢の先にはが立っていて、 正面の道は「辛皮」、左の谷筋は「毛原 8m手前を左」となっています。 ここが毛原峠へ続く元普甲道の入口になります。
へ入っていきます。 ガードレールには「古道 毛原峠」の標識が取り付けられています。 沢にはがあって心地良い音を響かせています。 夏草が茂ってが剥き出す所を登っていきます。 すぐに小さな平坦地に出て、その先のの斜面を登っていきます。 踏み跡を辿って曲がりながら登っていくと明瞭な道に出ます。 峠口から2分ほどの所になります。 地形図に破線で載っている道のようです。 左の道は明瞭ではありませんが、駐車地の傍からここまで来ることができます。 標識類は見かけませんが、ここは続く道を進んでいきます。
古道 毛原峠
注意 7月の西日本豪雨による災害復旧が未定です。 身の安全を第一に考慮して下さい。
平成30年7月12日現在
谷筋のに続く道を軽く登っていきます。 道には青頭短杭や赤プラ杭などが続きます。 谷には棚田跡と思われるが幾重にも続いています。 程なくして、岩盤になったに出ます。 対岸に赤プラ杭があって気になりますが、このまま沢の左側を進んでいきます。 シダ類が茂る所を過ぎて、が引き続き見られる谷筋を進んでいきます。 地衣類が生える所を過ぎていきます。
石がゴロゴロするようになるに登っていきます。 右へ曲がっていく沢から少し離れて、登っていきます。 またが茂る所を過ぎていきます。 まだが見られる谷筋を更に登っていきます。 夏草が少し見られるようになると、丸太が敷かれて水が少し流れる所を過ぎていきます。 峠口から12分ほどの所になります。
程なくして、またが茂るようになります。 谷筋にはまだが見られ、先人の苦労が偲ばれます。 またシダ類が茂るようになると大きなが道を塞いでいます。 峠口から18分ほどの所になります。 倒木の脇を過ぎていくと、登り傾斜が少し増してきます。
小尾根取付
僅かな水の流れまで来ると、またが敷かれています。 丸太を過ぎていくと、左前方に小尾根が現れます。 脇にある曲がった樹木にはテープが巻かれています。 峠口から21分ほどの所になります。 正面にはが立っていて、 左の道は「毛原」、今来た道は「大俣」となっています。 道はにも続いていますが、標識には何も示されていません。 標識がなければ直進してしまいそうですが、 標識に従って谷筋と別れ、から小尾根に取り付きます。
CDが下げられてテープが巻かれた樹木の脇からの左斜面を登っていきます。 が剥き出す所まで来て、右へ曲がっていきます。 少し先を道なりに左・右と曲がりながら登っていくとに出ます。 すぐに小尾根のを進むようになります。 道なりに大きく右から左へ曲がりながら登っていくと、小尾根の背のすぐ傍に出ます。
毛原峠
小尾根の背を登るのかと思っていると、道はそのままに続いています。 しばらく進んでいくと、先の方にが見えてきます。 近づいてくる鞍部へ向って、を登っていきます。 落ち葉に埋もれた横木の階段を登っていくと、鞍部になった毛原峠に着きます。 小尾根取付から12分ほど、車道にあった峠口から35分ほどで登って来られました。 植林地の尾根になっていて眺めは広がりませんが、周囲の様子を確認しながらひと息入れていきます。 脇に「元普甲道」のが立っていて、 この場所は「毛原峠」、正面の道は「福知山市」、今来た道は「舞鶴市」となっています。 左にはがあります。 中には石を三段重ねしたようなものが安置されていますが、 側面に掲げられた板によるとと言うようです。
袈裟切地蔵
袈裟切地蔵は、ここ毛原峠に祀られており、安土桃山時代の剣豪岩見重太郎の仇討ち伝説では、 天橋立で親の仇討ちを果した帰り道に待伏せした追手と争った時に刃があたり、 切れたのがこの袈裟切地蔵と言われています。
伝承されている地域の民話によると、バラバラになって転がり落ちたお地蔵さんの頭を受け止めた岩が、 この先にある「岩神さん」とも呼ばれる岩姫神社とのことです。
小尾根取付
元普甲道(*)は正面へ降っていきますが、以前に歩いているので今回は省略して、 を引き返します。 落ち葉に埋もれた横木の階段を過ぎて、小尾根のに続く道を降っていきます。 小尾根の背に出て、道なりに曲がって降っていきます。 数段の横木の階段がある谷筋まで来て、曲がっていきます。 少し降った所を、小さく曲がりながら降っていきます。 小岩が剥き出す所を左へ曲がって降っていくと、「毛原」「大俣」の標識が立つ谷筋に出ます。 毛原峠から9分ほどの所になります。
*正面へ続く元普甲道は「毛原峠」を参照。
右へ曲がって沢沿いに降っていくと、僅かな水が流れる所にあるを過ぎていきます。 少し沢から離れてシダ類が茂るようになると、大きなが道を塞いでいるので、脇を過ぎていきます。 水が流れた跡のような少しを降っていきます。 またが茂る所を過ぎていきます。 シダ類が減って夏草が見られるようになると、丸太が敷かれて水が少し流れる所を過ぎていきます。
棚田跡と思われる石垣が見られる谷筋を降っていくと、またが茂る所を過ぎていきます。 しばらく降っていくと、石がゴロゴロするに出ます。 が生える所を過ぎていきます。 岩盤の上を沢が流れるようになると、対岸にあるを見送っていきます。 沢から少し離れて、緩やかになった道を進んでいきます。
峠口
少し右へ曲がる所まで来て、に現れる道を降っていきます。 樹間に見えてくる車道へ向って、巻かれたを辿りながら降っていきます。 少し曲がりながら降っていくと、小さなに出ます。 夏草が茂ってが剥き出す所を降っていきます。 小滝がある沢と小さな墓地の間を降っていくと、左右に通る車道に出ます。 毛原峠から28分ほどで降りて来られました。
大俣地区
右へ曲がって、元来たを進んでいきます。 見えてくる京都丹後鉄道の陸橋へ向って、僅かなの道を進んでいきます。 陸橋の手前まで来ると、車を止めておいた駐車地があります。 峠口から2分ほどで到着しました。