沖浦169m峰
概 要 香美町香住区の沖浦地区にある169m峰に登ります。 柴山港から大日堂を経て柴山港灯台を訪ね、引き返して169m峰を経て柴山港へ降るルートを歩きます。 ルートは近畿自然歩道「但馬今子浦ユウスゲのみち」や山陰海岸ジオパークトレイルの一部になっていて、 要所に標識が立ち、樹木にテープも巻かれてルートを示しています。
起 点 香美町香住区 沖浦地区
終 点 香美町香住区 沖浦地区
沖浦地区…大日堂…分岐A…分岐B…柴山港灯台…分岐B…169m峰…分岐A…小峰…船揚場…沖浦地区
所要時間 2時間40分
歩いて... 大日堂から尾根の背に出るまでの道は荒れ気味で、想定以上の時間がかかりました。 幾つかある分岐には標識が立っているので、確認しながら歩いていきます。 柴山港灯台へ続く尾根には、コンクリート製の縦板階段が設置されてロープも張られた急坂が続きます。 船揚場へ降る道には、落ち葉や枯れ枝で埋もれた横木の階段が続きます。
関連メモ 但馬今子浦
コース紹介
沖浦地区
山陰近畿自動車道を香住ICで降りて由良口交差点から県道11号を東進していきます。 矢谷トンネル・月岡トンネル・今子トンネルと過ぎていくとがあります。 角には「今子浦ファミリーパーク」のが立っています。 四叉路の右側に第1駐車場、左側に第2駐車場があります。 いずれも広い駐車場ですが、今回は左側の第2駐車場に車を止めました。
駐車場の脇には「山陰海岸国立公園」のがありますが、今回歩くコースは載っていません。
山陰海岸国立公園
京丹後市八丁浜海岸から鳥取砂丘までの約75kmに及ぶ山陰海岸国立公園は、海岸景観が特徴で、 様々な海食地形や火成岩、堆積岩など岩石の種類の多さとその学術的価値などから、 国立公園を含む一帯が世界ジオパークの1つに認定されています。 鳥取砂丘や小天橋に代表される海岸砂丘や砂州の地形も多く見られます。
環境省
駐車場からまで引き返していきます。 途中に「」があります。 四叉路の右側には「かえる島」の標識が立つがあります。 「奇勝 かえる島」の案内板の先にはが広がり、 も良く見えます。 四叉路のには「近畿自然歩道 但馬今子浦ユウスゲのみち」のがあって、 今回歩くルートが載っています。 以前には「今子浦ファミリーパーク案内図」もあったのですが、この時は見かけませんでした。 周囲の様子を確認したら、東へ延びる県道11号を進んでいきます。
今子浦集団施設地区案内図
京都府、兵庫県、鳥取県にまたがる日本海沿岸の延長77km、面積約9,000haの区域が、昭和38年に山陰海岸国立公園に指定されました。 今子浦集団施設地区(愛称:但馬海岸ファミリーパーク)は、千畳敷や蛙岩、但馬赤壁、大引ノ鼻などの景勝地である今子浦の背後に、 この公園の利用拠点として指定され、自然体験や保護、保健ぞうしんのための施設が整備されています。
主な施設:国民宿舎、ファミリーキャンプ場、展望園地、運動広場、駐車場、探勝歩道
環境省、兵庫県、香美町
奇勝 かえる島
香住町今子浦にある「かえる島」はご覧の通りカエルの形をしていることから、この岩を「カエル島」と呼び、 古くから多くの人々に親しまれています。 このかえる島は昔から祈願岩として様々な願いを叶えてきました。 昔、北前船で航海に出た男達が無事、香住に帰える(カエル)ことを祈願したのが始まりと言われています。 それからは、「何かが、かえる」といった願いがある時は、この「かえる島」に祈願するようになりました。 例えば、無くしたものが手元に「返る」や自分の性格を「変える」など、いろいろな”かえる”を叶えてくれるのです。 あなたが今何か「かえる」ものがあればかえる島にお願いしてみてはどうですか。
香美町、香住香住観光協会
近畿自然歩道 但馬今子浦ユウスゲのみち
柴山駅〜今子浦トンネルバス停 6.0km
近畿自然歩道は、私達の生活が近代化する中で、自然の残っている地域や名所・旧跡を帯状に結び、 身近に歴史や自然とふれあえるよう整備したものです。 コースには道しるべがありますのでそれにしたがってお歩きください。
【黄金の松】  葉の色が黄色味を帯びて黄金色に見えるため、このように呼ばれています。 また、近くにはかつて金の鉱山があって、金の積み出しに使用した桟橋が今も残っています。
【ケーソン防波堤】  柴山港を静穏な港とするため、港の入口の大島の隣に円筒型の二重ケーソンが設置されています。 コース上から見ることができます。
【但馬赤壁】  今子の千畳敷の東に、高さ約50m、幅約100mにわたり屏風のような断層が続いています。 太古の昔、陸地が隆起してできたもので岩の色が赤いため、このように呼ばれています。
【ユウスゲ】  この花は夕方咲き始め、真夜中に満開となり、翌朝にはしぼんでしまいます。 レモンイエローでユリに似た花で、大引の鼻一帯で6月下旬から7月下旬まで楽しむことができます。
【大引の鼻展望台】  今子浦園地から遊歩道に沿って北へ進むと、日本海を一望できる大引の鼻(岬の先端の意味)展望台です。 眼下にはコバルトブルーの海が広がり、周辺の島々や遠くには御崎の灯台を望むことができます。
【今子の千畳敷】  今子浦海水浴場の隣の磯は平床で、文字どおり広大な石畳が広がっています。 岩場では磯の動植物の観察や魚釣りを楽しむことができます。 また、近くにはキャンプ場や宿泊施設が整備されています。
【カエル島(カエル岩)】  今子浦にあるこの島は、カエルの形に見えることからこのように呼ばれています。 また、この島は祈願島として知られており、 その昔、北前船で航海に出かけた男たちが無事に帰ってくることを祈願したことが始まりとされています。
環境省、兵庫県
への道を右に分けていきます。 切通の峠を越えて降っていくと、左側にが安置された祠があります。 左へ分かれていく道路の分岐まで来ると、今回登る169m峰に連なるが見えてきます。 傾斜が緩やかになると、沖浦バス停を過ぎた所に沖浦交差点があります。
ありがたや 高野山の 岩かげに 大師わ 今におわします
左折してすぐに右折するとに出ます。 脇のコンクリート擁壁にある「近畿自然歩道」のに載っている大山灯台へ向っていきます。 柴山港の縁を北へ進んでいくと、カーブミラーの立つに出ます。 右折して、の前を過ぎていきます。 程なくして旅館海幸があります。 近畿自然歩道は正面に続いていますが、手前の路地を左へ入っていきます。
大日堂
路地を真っ直ぐ進んで正面に小山が見えてくるとに出ます。 右・左と曲がってに出て、水路をクランク状に右へ渡っていきます。 水路沿いに続くを軽く登っていきます。 「沖水」「上田工」のタイルが嵌め込まれた水利施設のような所を過ぎていくと大日堂があります。 広場などへの立ち寄りも含めて、駐車場から23分ほどの所になります。 玄関口の上には「金龍院 大日堂」の扁額が掲げられ、鰐口や釣鐘も下げられています。 狭いには六地蔵や双体石仏(*)などがあります。
*石仏は採番されていますが、苔生したり風化していて番号は分り難くなっています。 前後関係からすると「卅一番」「卅二番」「卅三番」のように思えますが、定かではありません。
大日堂を過ぎるとになりますが、倒竹や石などが散乱して荒れています。 「2号柱」の電柱を過ぎていくと、が益々増えて歩き難くなります。 右・左・右・左と曲がりながら荒れた広めの道を登っていくと広いに出ます。 振り返るとが見えます。 右へ曲がって、短い半枯れの笹が茂る平坦地を進んでいきます。
笹が減った所に出ると、小さなが立っています。 一段高い所に現れるを進んでいきます。 程なくして「5号柱」のの傍を過ぎていきます。 次第にになってきます。 植林地の縁を登るようになると、半枯れの笹は見かけなくなります。
分岐A
程なくして曲がっていきます。 すぐに右へ曲がって、また現れるの脇を登っていきます。 少しを登っていくと、正面が明るくなってきます。 「7号柱」の電柱を過ぎていくと、尾根の背に出る手前に分岐があります。 大日堂から15分ほどの所になります。 脇には近畿自然歩道のが立っていて、 正面の道は「大山灯台0.3km・今子の千丈敷1.8km・カエル島1.8km」、右の道は「柴山港0.8km」となっています。
右から正面へ続く道が近畿自然歩道になるようです。 (右の道は下山時に歩きます)
すぐに尾根の背に出て左へ曲がり、 明るくてを登っていきます。 の手前まで来て振り返ると山並みが広がります。
植林地に入って、所々に巻かれているを辿りながら登っていきます。 テープが幾つも巻かれた樹木まで来ると分岐があります。 分岐Aから6分ほどの所になります。 脇には「山陰海岸ジオパークトレイル」のが立っていて、左の道を指しています。 正面の道も明瞭で気になりますが、標識に従ってを進んでいきます。
標識はありませんが、正面の道が近畿自然歩道になるようです。 (正面の道は下山時に歩きます)
分岐B
右へ回り込むように登っていくと、近畿自然歩道のが立っています。 頂部に矢印だけ書かれていて、左と正面を指しています。 先ほどの分岐からここまでは山陰海岸ジオパークトレイルで、左から来て正面へ続く道が近畿自然歩道になるようです。 樹木に巻かれた桃色や白色のテープを辿りながらを登っていきます。 左へ曲がりながら登っていくと、「11号柱」のを過ぎていきます。 右へ曲がりながら登っていくと、「12号柱」の電柱が立つ分岐に出ます。 分岐Aから13分ほどの所になります。 電柱の袂には近畿自然歩道のが立っていて、 左の道は「大山灯台0.2km」、右の道は「柴山港0.9km」、今来た道は「今子の千丈敷1.7km・カエル島1.7km・大引の鼻展望台2.0km」となっています。 右の道は戻り時に歩くことにして、大山灯台まで往復すべく、を進んでいきます。
程なくして軽いになります。 「13号柱」のを過ぎていきます。 降り傾斜が増してくると、コンクリート製のが現れます。 縦板の間の土が流れ出て歩き難い階段を降っていくと、「14号柱」のが立っています。 曲がりながら続くを降っていきます。 縦板階段が終ると、緩やかな尾根になります。 分岐Bから5分ほどの所になります。 以前に来た時には左側(*)からこの辺りに登ってきましたが、こちら側からだと道は不明瞭でよく分かりませんでした。
*左から登ってくる道は「但馬今子浦」を参照。
緩やかな尾根を進んでいくと、程なくして岩が剥き出してロープが張られたになります。 ロープはすぐに終って、が剥き出す尾根を登っていきます。 軽く登っていくと、「15号柱」の電柱が立つに着きます。 分岐Bから9分ほどの所になります。 高みを過ぎるとになります。 岩が剥き出す所を左へ曲がりながら降っていきます。
すぐに右へ曲がっていくと、またが現れます。 傾斜が増しても張られているので、掴まったりしながら降っていきます。 曲がりながら続く縦板階段を降っていくと、「16号柱」のが立っています。 更に続くを降っていきます。 程なくして登り坂になります。
柴山港灯台
高みを過ぎていくと、「17号柱」のの先に灯台が見えてきます。 灯台へ向ってを降っていきます。 階段が終わって金属製の梯子を降ると、灯台の袂に降り立ちます。 分岐Bから16分ほどの所になります。 壁に取り付けられたによると、大山灯台ではなくて柴山港灯台というようです。 正面のすぐ下にはが見えます。 樹木に隠れているのか、地形図に載っている大島は見えません。 右側にはの奥に嶋山猫崎半島などが見えますが、手前の樹木が邪魔をしています。
柴山港燈台
初点 昭和八年四月
改設 昭和四十三年十一月
この灯台は、船舶が安全に航行するための重要な施設です。 傷付けたり汚した場合は、法律により罰せられます。 <この灯台に関してお気付きの点がございましたら> 最寄りの航路標識事務所か海上保安部へ連絡をお願いします。
海上保安庁
ケーソンとはフランス語で「大きな箱」という意味で、 鉄筋コンクリート製で、波を防ぐ防波堤や船を止めるための岸壁として使用されるようです。
灯台からは降りてきた金属製のを登っても良いのですが、 すぐ左側に張られたに掴まりながら斜面を登っていきます。 すぐに縦板階段に出て登っていくと、「17号柱」のが立っています。 高みを越えて少し降って登り坂になると、ロープが張られたが現れます。 曲がりながら続く階段を登っていくと、「16号柱」の電柱が立っています。
更に続くを登っていきます。 が剥き出す所を登っていきます。 曲がりながら登っていくと、「15号柱」の電柱が立つに着きます。 柴山港灯台から7分ほどの所になります。 が張られた岩が剥き出す尾根を降っていきます。 少し降っていくと緩やかな尾根になります。
分岐B
登り坂になると、またが現れます。 曲がりながら続く階段を登っていくと、「14号柱」のが立っています。 階段が終って歩き易くなると、「13号柱」のを過ぎていきます。 緩やかな尾根を軽く登っていくと、「12号柱」の電柱と近畿自然歩道の標識が立つ分岐に着きます。 柴山港灯台から17分ほどで戻って来られました。
169m峰
「柴山港0.9km」の標識が指すを登っていきます。 軽く登っていくと、尾根を塞ぐを過ぎていきます。 柴山港灯台があるを左下に眺めながら登っていきます。 程なくして、小広くなった高みに着きます。 分岐Bから4分ほどの所になります。 標識類は見かけませんが、地形図に載っている169m峰のようです。 今回のコースの最高地点になりますが、周囲には樹木が茂っていて、残念ながら眺めは広がりません。 以前の地形図にはこの高みに灯台の記号が描かれていましたが、その跡らしいものは見かけません。 脇には「廿六番」と「廿七番」のが佇んでいます。
少し右へ曲がって、を進んでいきます。 左の樹間に臼ヶ浦島嶋山などのを眺めながら軽く降っていきます。 程なくして現れるの縁を右へ曲がりながら進んでいきます。 が目立つ所まで来て、手前を左へ曲がっていきます。 すぐに右へ曲がって、尾根の左肩を軽く降っていきます。
の斜面を降っていきます。 島状になった所に立つが左の樹間に見えてきます。 植林地へ入っていくと、が幾つか巻かれた樹木が見えてきます。 細い倒木を避けていくと、山陰海岸ジオパークトレイルの標識が立つ分岐に出ます。 169m峰から9分ほどの所になります。 は右と正面を指していますが、 右の道は柴山港灯台へ向っていった道なので、元来た正面の道を降っていきます。
分岐A
植林地を降っていくと、程なくして開けたに出ます。 正面にを眺めながら降っていきます。 少しを降っていきます。 明るくてを降っていくと、傾斜が緩やかになります。 右へ曲がって降り始めると、すぐの所に近畿自然歩道の標識が立つ分岐があります。 169m峰から13分ほどの所になります。
元来た道は正面へ降っていきますが、 「柴山港0.8km」の標識が指すを進んでいきます。 すぐにに出て、軽く登っていきます。 程なくして、深い窪地があります。 覗き込んでみるとが幾つか開いていますが、何かの跡でしょうか。 左側に設置されたに沿って通過していきます。
小峰
鎖が終ると、を登るようになります。 少し曲がりながら登っていくと、階段は終わりになります。 少し先を左へ曲がって登って緩やかになるとがあります。 脇には近畿自然歩道のが立っていて、 正面の道は「柴山港0.5km」、今来た道は「大山灯台0.6km・今子の千畳敷2.1km・カエル島2.1km」となっています。 明瞭な左の道を見送って正面へ軽く登っていくと、標高100mほどの小峰に着きます。 分岐Aから7分ほどの所になります。 中ほどには「廿九番」のが佇んでいます。
小峰の先に降り始めると、左側にが広がってきます。 少しを左へ曲がって降っていきます。 すぐにあるなどが見える所を右へ曲がっていきます。 植林地から出ると、右側がのようになっています。 広がるを眺めながら降っていきます。 伐採地の左端を降っていくと、近畿自然歩道の標識が立っています。 小峰から8分ほどの所になります。 頂部に矢印だけ書かれていて、左と今来た道を指しています。
正面には歩き易そうな道が続いていますが、この先の標高50mほどの高みの辺りで不明瞭になります。
左の斜面を横切るように続くを進んでいきます。 隣のに出ると、 山陰海岸ジオパークトレイルの標識が立っていて、右の尾根と今来た小径を指しています。 右へ曲がって、岩が見られるを降っていきます。 緩やかになった尾根を進んでいくと、頂部に前後を指す矢印がある近畿自然歩道のが立っています。 歩き易い尾根を進んでいくと、「三十番」の双体石仏が佇んでいます。 小峰から12分ほどの所になります。
双体石仏の手前を左・右と小刻みに曲がって、尾根のを進んでいきます。 程なくしてに出ます。 少し進んでいくと、開けた伐採地に出ます。 小峰から13分ほどの所になります。 中ほどには山陰海岸ジオパークトレイルのが立っていて、 右と今来た道を指しています。 落ち葉や枯れ枝が積もって分り難くなっていますが、右の斜面に続くを降っていきます。
船揚場
少し降って右・左と曲がり、を降っていきます。 しばらく降って谷筋が狭くなると、が増してきます。 明るくなってくる正面へ向って降っていくと、船揚場の端に降り立ちます。 小峰から17分ほどで降りて来られました。 脇には近畿自然歩道のが立っていて、 この先の道は「船改め所跡0.1km・柴山駅2.7km」、今来た道は「大山灯台1.1km・今子の千畳敷2.6km・カエル島2.6km」となっています。 振り返って、を確認していきます。
レールや台車などが見られるを横切っていきます。 道路に出て振り返って、の様子を眺めていきます。 右への曲がり角まで来ると、コンクリート擁壁に「近畿自然歩道」のがあります。 旅館海幸沖浦区公民館を過ぎていくと、カーブミラーの立つに出ます。 左折して柴山港の縁を南へ進み、突き当たりのY字路を右へ登っていくと沖浦交差点に出ます。
沖浦地区
を過ぎていくと登り坂になります。 右へ分かれていく道路を見送って左へ曲がりながら登っていくと、が安置された祠を過ぎていきます。 切通の峠を越えて降っていくと、への道を左に分けていきます。 「今子浦ファミリーパーク」の標識が見えてくるとに出ます。 右折していくと、車を止めておいた第2駐車場が右側にあります。 船揚場から23分ほどで到着しました。