大饗石
概 要 大饗石は應石とも呼ばれ、京丹後市峰山町の久次岳の東側斜面の中腹にあります。 豊受大神が天照大神へ御饌物を捧げられたとされる岩のようです。 久次地区の集落の奥へ続く林道の終点にあって、老朽化した注連縄が張られています。
起 点 京丹後市峰山町 久次地区
終 点 京丹後市峰山町 久次地区
久次地区…防護扉…林道入口…四叉路…不動尊…四叉路…大饗石…四叉路…157m峰…林道入口…防護扉…久次地区
所要時間 2時間10分
歩いて... 久次地区の集落から大饗石まで続く林道は軽トラなら通れそうな幅で続いていますが、 次第に倒木が煩わしくなり、大饗石が近づくと道幅も少し狭くなってきます。 途中にある「お不動さん」の石標が立つ分岐から脇道へ入っていくと、不動明王像や役小角像があります。 下山時には、少し枝道も歩いてみました。
関連メモ 久次岳
コース紹介
久次地区
京丹後市久美浜町に通る国道312号を東進していきます。 比治山トンネルを抜けて京丹後市峰山町の久次地区を進み、 がある分岐を左へ入っていきます。 宮谷川橋を渡っていくと、大きな「比沼麻奈為神社」の看板が出る分岐があります。 正面に久次区公民館があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
右の道の先にあるを過日に訪ねましたが、今回は立ち寄るのを省略します。
比沼麻奈為神社
比沼麻奈為神社(ひぬまないじんじゃ)は「豊受大神」を主祭神としてお祀りしているお社です。 天照大神が今の伊勢内宮に御鎮座になられた後、雄略天皇の夢枕に現れ、 丹波国(現在の丹後国)の比沼真名井(ひぬまのまない)にいる神饌の神「豊受大神」を呼び寄せたいというお告げがあったため、 この地より現在の伊勢神宮外宮に遷宮されましたが、 その元のお社で御分霊をとどめてお祀りしているのがこの比沼麻奈為神社です。
防護扉
久次区公民館に続く道を進んでいきます。 少しズレた十字路を直進し右へ道を分けていくと、左への曲がり角にがあります。 右の道に入って軽く登り、農地が広がる谷筋に出ての脇を進んでいきます。 道が右へ分かれていく所まで来ると、左側に半壊したがあります。 文字は判読出来ませんでしたが、情報によると「應石1800m・不動尊1400m」と書かれているようです。 地道になった正面の農道を進み始めると、すぐの所に防護扉があります。 久次区公民館から7分ほどの所になります。 この時には扉は開け放たれていたので、難なく通過出来ました。
林道入口
左へ分かれていく地道を見送って、正面のを進んでいきます。 少し右へ曲がりながら山際を進んでいくと、沢が合流する所にが架かっています。 手前で道が分岐していて、脇には「火の用心」のが立っています。 小橋を渡っていくと、すぐ先にもが架かっています。 小橋を渡って右へ曲がっていくと、昭和3年4月に建てられた「砂防記念碑」と刻まれた石柱があります。 防護扉から5分ほどの所になります。 実際にどうなのかは未確認ですが、農道はここで終って、この先は林道になるとしておきます。
軽い登り坂で続く林道を進み始めると、山際にが5体並んでいます。 右側の防護柵が遠退いていくとがあります。 左の道は小尾根を越えて隣の谷筋へ続いていますが、このまま正面の道を進んでいきます。 少し明るくなると、の脇を進んでいきます。 程なくして道が二股に分岐しています。 防護扉から8分ほどの所になります。 真ん中に立つ「お不動さん」のに従って、左の道を進んでいきます。
四叉路
右下に並行する道を眺めながら、軽トラが通れる道幅で続くを軽く登っていきます。 の脇を軽く登っていきます。 竹林が終わった道を登っていくと、山際にが2体並んでいます。 左の尾根が次第に低くなってくるのを眺めながら、軽い登り坂で続くを曲がりながら進んでいきます。 緩やかになった道を進んでいくと尾根の背に出ます。 防護扉から15分ほどの所になります。 左後方から来る道と、左前方へ分かれていく道がある四叉路になっています。 正面には先ほどと同様の「お不動さん」のが立っていて、左前方の道を指しています。 林道は正面へ続いていますが、「お不動さん」に立ち寄るべく、左前方の道を進んでいきます。
右上に並行する林道を眺めながら、これまでの林道よりも狭いを進んでいきます。 程なくしてになった所を進んでいきます。 左下の谷筋にも階段状のなだらかな所が続いています。 今では植林地になっていますが、かつては棚田が続く谷筋だったようです。 少し右へ曲がりながら進んでいくと、飛び石を伝ってを渡っていきます。 小石がゴロゴロするの左側の道を進んでいきます。 小沢から離れて少し左へ曲がり、高みへ向かって登っていきます。
道にはが張られていますが、 掴まって登るためのロープではなくて、谷へ落ちないようにする注意目的で張られているように思われます。 傾斜が増した道を左から右へ曲がりながら登っていくと、岩が剥き出すに出ます。 程なくしてが見えてきます。 傾斜が緩やかになると小屋の前に着きます。 傍には自然石に刻んだがあります。 達筆過ぎて無学の私には読めない文字もあるので、参考のためにを載せておきます。
不動尊
を進んでいきます。 左下の沢にはがあって、心地良い水音を響かせています。 程なくして道は行き止りになります。 正面には身の丈ほどのが立っていますが、 これまでにあった石標「お不動さん」が指していた不動尊になるようです。 四叉路から8分ほど、久次区公民館から31分ほどの所になります。 左の小滝の滝口には役小角と思われるがあります。 周囲の様子を確認しながら、ひと息入れていきます。
来た道を引き返していくと、すぐにを過ぎていきます。 岩が剥き出すを過ぎていくと、降り傾斜が増してきます。 が張られた坂道を左へ曲がりながら降っていきます。 岩の間を過ぎて少し右へ曲がると沿いに出ます。 小石がゴロゴロする道を進んでいくと、飛び石を伝って小沢を渡っていきます。
四叉路
僅かなになる道を進んでいいきます。 すぐに緩やかになって、になった植林地を横切るように続く道を進んでいきます。 林道が並行するようになる左の尾根に沿って、を進んでいきます。 が次第に低くなってきます。 程なくして、「お不動さん」の石標が立つ四叉路に着きます。 往復19分ほどで戻って来られました。
左へ曲がって、を軽く登っていきます。 程なくして、林道は尾根の背を外れてを進むようになります。 左下には先ほど歩いた不動尊へのが並行しています。 緩やかな所もあるを曲がりながら登っていきます。 谷筋に差し掛かると、太い管が埋設されています。
谷筋を回り込んで登っていくと、が埋設された所を過ぎていきます。 少し明るい所を過ぎていくと、細い管が埋設されたのような所を過ぎていきます。 広がってくる谷筋を進むようになると、次第にが見られるようになります。 倒木の脇を過ぎていくと、またが道を塞いでいます。 脇を回り込んでいくと、小さな沢に丸太橋が架かっています。 四叉路から12分ほどの所になります。 あまりグラつかないので、丸太の上を渡っていきます。
左へ曲がりながら登っていくと、大きなが道を塞いでいます。 倒木を乗り越えていくと、少し水が流れるが道を横切っています。 小沢を渡っていくと、すぐ右側にがあります。 覗き込んでみると、小さな魚などが泳いでいました。 左へ曲がりながら登っていくと尾根の背に出ます。 四叉路から15分ほどの所になります。 左の小尾根が気になるので下山時に歩いてみることにして、 戻るように右へ曲がっていくを更に登っていきます。
尾根の左斜面に続くを登っていきます。 左の樹木が減ると、谷向かいのが見えてきます。 次第に低くなってくるに沿って登っていきます。 やがて林道が尾根の背を跨いでいく所に出ます。 四叉路から19分ほどの所になります。 の様子を確認したり、 振り返って僅かにを眺めたりしながら、ひと息入れていきます。
後日にここから西へ延びる尾根を歩きました。 (「久次岳」を参照)
落ち着いたところで、尾根の右斜面に続くようになるを進んでいくと、程なくして倒木が道を塞いでいます。 倒木を跨いでいくと、またが道を覆っています。 くぐったり乗り越えたりしながら倒木を過ぎていくとになります。 少し進んでいくとまたが道を塞いでいるので、 歩けそうな所を探しながら通過していきます。 土砂などが覆って道幅が少し狭まった感じになりますが、以前にはこれまでと同様の幅だった様子は覗えます。
大饗石
少し窪んだ道になるとまたがあるので、くぐったり乗り越えたりしながら進んでいきます。 右側の谷と同じ高さになる所まで来ると、緩やかな植林地の中にがあります。 標識類や解説板などは見掛けませんが、これが大饗石になるようです。 尾根の背を跨ぐ所から10分ほど、不動尊への立ち寄りも含めて久次区公民館から1時間10分ほどで到着しました。 上面が平らになった岩で、老朽化した注連縄も見られます。 情報によると、この岩の上で豊受大神が天照大神へ御饌物を捧げられたとされているようです。 林道はここで終わっていて、大岩の先にはが流れています。 大岩の左側にもがあります。 岩の先に出るとが続いていますが、明瞭な道は見掛けません。
倒木をくぐったり乗り越えたりしながら、を引き返していきます。 幾つもある倒木を過ぎて歩き易くなると、少しが広がってきます。 またあるを過ぎていきます。 来る時には気が付きませんでしたが、左前方の樹間に少しが見える所を過ぎていきます。 倒木を跨ぎながら更に進んでいくと、林道が尾根の背を跨いでいく所に戻ってきます。 大饗石から10分ほどの所になります。
尾根のに続くようになる林道を降っていきます。 倒木が減って歩き易くなったを進んでいきます。 左の尾根が次第に低くなるとに出ます。 程なくして、林道は左へ戻るように曲がっていきます。 大饗石から14分ほどの所になります。 来る時は左の林道を歩きましたが、正面のが気になるので歩いてみることにします。
緩やかなに明瞭な道はありません。 が少し茂ってプチ藪漕ぎする所もありますが、歩くのに問題はありません。 小尾根の先端まで来ると二股に分かれています。 は沢へ降りていくようです。 ここはを降っていきます。
写真ではよく分かりませんがかなり傾斜があるので、脇の樹木に手を掛けながらを降っていきます。 剥き出すを降っていきます。 程なくして、下の方にが見えてきます。 歩き易くなった尾根を降っていくと、不動尊の手前にあった小屋の脇に出ます。 林道の曲がり角から6分ほどで降りて来られました。
不動尊を経て大饗石へ向かう場合には、今降ってきたルートを歩くのが近道になりそうです。
四叉路
岩が剥き出す所を過ぎてトラロープに沿って曲がりながら降っていくと沿いに出ます。 小石がゴロゴロする道を進んでいくと、飛び石を伝ってを渡っていきます。 軽く登って、階段状になったを横切るように続く緩やかな道を進んでいきます。 林道が並行するようになる左の尾根が次第に低くなってくると、 「お不動さん」の石標がある四叉路に再び戻ってきます。 林道の曲がり角から13分ほど、大饗石から27分ほどの所になります。
157m峰
最初に登ってきた林道を引き返しても良いのですが、そのが気になるので歩いてみることにします。 しばらくは尾根のを軽く登っていきます。 緩やかな道になるとに出ます。 僅かに窪んだ道を進んでいくと、地形図に載っている157m峰と思われるピーク感のない高みに着きます。 四叉路から2分ほどの所になります。 大木の所から右へ曲がるように分かれていくがあります。 何処へ続いているのか気になりますが、見送っていきます。
窪んだを降っていきます。 降り傾斜が増してくると、窪みが深くなっても見られるようになります。 幾つもあるを避けながら降っていきます。 更に続く窪んだ道を降っていきます。
倒木が道を塞ぐ所まで来ると、広めの道はになります。 左下にはが見えているので、急な斜面を降っていきます。 脇の木や根などに掴まりながら滑り落ちるように降っていくと、竹林が続く林道に降り立ちます。 四叉路から8分ほどで出られました。 左へ続くの先で竹林は終わっています。 振り返ってを眺めていきますが、はっきりした道はありません。 倒木などがあって荒れた所もあるので、素直に林道を歩いてくる方が楽なようです。
林道入口
右へ続く元来たを軽く降っていきます。 左下に道が並行するようになると、「お不動さん」の石標があるに出ます。 竹林の脇を過ぎていくと、標識類のないがあります。 隣の谷筋から小尾根を越えてくる右の道(*)を合わせて、に沿って降っていきます。 正面が開けてくると、「砂防記念碑」と刻まれた石柱がある林道入口に着きます。 四叉路から16分ほどの所になります。
*左の道を登っていくと、すぐにがあります。 切通を抜けた所から左へ戻るように続くがあります。 階段を登って僅かな高みに着くとがありますが、扁額などは見掛けません。
(所要時間に含めず)
防護扉
防護柵に沿って農道を進んでいくと、を渡っていきます。 すぐ先の沢が合流する所に架かるを渡っていきます。 沢には幾つかがあって、心地良い水音を響かせています。 山際に続く農道を進んでいくと、右へ分かれていくを見送っていきます。 農道を更に進んでいくと防護扉があります。 四叉路から20分ほどの所になります。 来る時には開け放たれていた扉は閉められていました。 上・中・下の三箇所に設置された鉄パイプに短い鉄棒を通す形になっているので、 鉄棒をズラせば開けられますが、鉄筋が地面に刺さって扉を動かし難いので、少し苦戦しながら通過していきます。
久次地区
防護扉を過ぎて舗装路になると、 道が左へ分かれていく所に立つ「應石1800m・不動尊1400m」のを過ぎていきます。 ビニールハウスの脇を過ぎて軽く降っていくと、久次地区の集落に通るに出ます。 左へ曲がった先にある分岐を右へ進み、カーブミラーが立つ少しズレたを直進していきます。 道なりに進んでいくと、アンテナ付きの柱に取り付けられたが見えてきます。 スピーカーの袂から左へ入っていくと、車を止めておいた久次区公民館があります。 防護扉から7分ほど、大饗石から55分ほどで到着しました。