田結峠
概 要 田結峠は豊岡市の田結地区と京丹後市久美浜町の蒲井地区を結ぶ古道にあって、標高130mほどの峠です。 今回は南側にある作業道から稜線に出て、263m峰を経て田結峠に向かいます。 眺めはあまり広がりませんが、樹間から盛上山や依遅ヶ尾山などを眺めることができます。
起 点 豊岡市 田結地区
終 点 豊岡市 田結地区
田結地区…地蔵堂…小峠…谷筋分岐…浅い鞍部…263m峰…小峰…小峰…小峰…田結峠…小橋…車止め柵…地蔵堂…田結地区
所要時間 2時間40分
歩いて... 地蔵堂から小峠までは明瞭な作業道が続きますが、小峠を過ぎると道が狭くなって分かり難くなります。 稜線に明瞭な道はありませんが、藪漕ぎの必要はなくて助かりました。 尾根が分岐していて分かり難い所もあるので、常に方向を確認しながら歩きました。 田結峠からは桃テープが巻かれた樹木が点々と続いていて、ルートを示していました。
関連メモ 田結峠
コース紹介
田結地区
城崎温泉から円山川の左岸に続く県道3号を北上し、河口付近に架かる港大橋を渡って県道11号を進んでいきます。 気比地区に入って「気比の浜海水浴場」の道路標識が出るを左折し、県道122号を進んでいきます。 海水浴場の手前を右折して気比川北流に架かる港東橋を渡って田結地区に入っていくと、 集落の手前に広場があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
傍にはがあります。
第1種 田結漁港
漁港をきれいに大切に!!
兵庫県豊岡市・田結漁港愛護会
田結漁港わかめ干場
※キャンプ禁止
※水上バイク等の発着を禁止
※たき火・打上花火の禁止
※ゴミ・空缶等の置き去り禁止
御協力お願いします。
田結区区長
すぐの所から右側へ分かれていく道は見送って、色々な動植物が描かれたに沿って、道なりに左へ曲がっていきます。 の立つ所から右の道へ入っていきます。 脇には「津波避難情報 田結区」と題したがあって、この付近の地図が載っています。 田結区水産作業場の先に架かる小橋を渡っていくと、田結研修集会所の横に小広い所があります。 山際には六地蔵を祀るや小祠や「震災記念碑」と刻まれたなどがあります。 碑文によると、この地区は大正14年に但馬地方を襲った北但大震災の震源地だったようです。 「八十八ヶ所の森ハイキングコース」の堂山へ登るハイキングコースが紹介されていますが、今回は見送っていきます。
震災記念碑(北但大震災)
大正十四年(1925年)五月二十三日午前十一時十一分未曾有ノ強震但馬地方ヲ震フ  当区震源地トシテ被害近郷ニ比ナシ  死者七人 傷人四十六人 全戸八十三ノ内全壊六十七 半壊十五 破損一也  時恰カモ春蚕期トテ各所ニ出火セシモ区民一致防火ニ努メ未然ニ止メル  然レドモ部落一円戦場ノ如キ惨状ニテ手ノ施シヤウナク取敢ヘズ小井戸浜 仲田 犬坂の三カ所ヘ各自避難ス  間モナク時難収拾ノ為 復興委員長磯崎為造氏外六名ノ委員ヲ選任シテ陣容ヲ整ヘ共同作業ヲ行ヒ震災復興ニ立チ上ガル  調査団ニヨル精査ノ結果当地ヲ震源地ト断定セリ
昭和十五年(1940年)十月建立
兵庫県城崎郡港村田結(現豊岡市田結)
地蔵堂
「田結湿地」のがある田結研修集会所の前を過ぎていくと、道がに分かれています。 右の道は川沿いに続く地道になりますが、左の舗装路を進んでいきます。 右側に広がる田結湿地を眺めながら進んでいくと、「」の表札が架かる小屋を過ぎていきます。 右から来る地道を合わせていくと、すぐに地蔵堂があります。 駐車地から10分ほどの所になります。 中にはが1体収められていて、「般若心経」の写経が掲げられています。 地蔵堂のすぐ先で道がに分かれています。 田結峠へは正面に続く舗装路の方がずっと近道ですが、今回は右に架かる小橋を渡って、その先に続く地道を進んでいきます。
ラムサール条約登録湿地 円山川下流域・周辺水田 田結湿地
2008年4月に1羽のコウノトリが飛来したことをきっかけに、地区をあげて休耕田を湿地として再生する活動が始まり、 約12ヘクタールの湿地が再生されました。 湿地には生きものの命が溢れています。 毎年、2月下旬にはアカガエルが産卵し、湿地にたくさんの卵塊を見ることができます。 子育て中のコウノトリは、幼いヒナのためにオタマジャクシやカエルなどの小さなエサを採りににこの湿地を訪れます。 また、絶滅危惧種のオオアカウキクサやキタノメダカなど、非常に重要な個体群の生息地となっており、生きものの宝庫と言えます。 豊かな生態系に惹かれ、毎年多くの研究者、学生、企業、湿地作業ボランティアが訪れ、 より豊かな環境になるよう、地区住民と協働した湿地保全活動が続けられています。 2011年には、地区の助成たちによる湿地ガイドグループ「案ガールズ」が結成され、訪れる人に田結の魅力が語られています。
川沿いに続くを進んでいきます。 川の上を過ぎた所にあるを右へ曲がっていきます。 耕作地が終わると、へ入っていきます。 狭くなる谷筋を軽く登っていくと、沢に架かるを渡っていきます。 右を流れるようになった沢の水音を聞きながら、地道を登っていきます。
植林地に続く地道を登っていくとがありますが、このまま正面の地道を進んでいきます。 次第にが道を覆うようになりますが、歩くのに支障はありません。 谷筋がを進んでいきます。 谷筋が広がってくると、耕作地跡に出ます。 地蔵堂から19分ほどの所になります。 今ではされているようですが、近年まで現役だった雰囲気はあります。 脇に植えられた梅の花も咲いていて、活気に満ちていたであろう往時が偲ばれます。
小峠
耕作地跡の左側に続く地道を登っていくと、狭い谷筋に続くに入っていきます。 谷筋の中ほどに現れるを軽く登っていきます。 竹林を過ぎて軽く降っていくと、僅かに水が流れるに出ます。 見えてくる稜線に向かって、小尾根のを登っていきます。 左へ曲がりながら登った先を少し右へ曲がっていくと小峠に着きます。 地蔵堂から31分ほどの所になります。 広めに続いていた地道はここで終わって、この先は道が分かり難くなります。
小尾根を越えていくとになります。 僅かな踏み跡は見られますが、倒竹などもあって歩き難くなっています。 竹林を抜けて少し右へ曲がると、正面にあるの所で踏み跡は終わっています。 手前から右下に降りて、石垣のを進んでいきます。 すぐにのような所に出ます。 左側の沿いに現れる広めの道を進んでいきます。 石垣が終わって山際の小広い所まで来ると、広めの道は終わりになります。 小峠から4分ほどの所になります。 正面にある僅かな踏み跡を登っていきます。
尾根の右斜面に続くを進んでいきます。 道を踏み外さないよう足元に注意しながら進んでいくと、またに出ます。 谷筋の左側に続くを更に進んでいきます。 谷筋が分かれる所まで来て、正面に現れる小尾根にある段々畑状の所を右へ登っていきます。
谷筋分岐
何段かになっている段々畑状の所を選びながら、小尾根のを進んでいきます。 右側の谷筋にはが続いています。 こんな奥地まで開墾された先人の苦労が想われます。 左側の山裾に続く踏み跡を更に進んでいくと、僅かなを跨いでいきます。 程なくして、左側に浅い谷筋が現れます。 小峠から17分ほどの所になります。 地形図に実線で載っている道は正面の谷筋の奥へ続くように描かれていますが、 左の谷筋が歩き易そうに思えるので登っていくことにします。
植林地になったに明瞭な道はありませんが、 倒木が少しあるものの歩き易くなっています。 軽く登っていくと、が益々浅くなってきます。 左側の小尾根との高低差が僅かになってくるので、頃合いをみてに向かっていきます。 斜面を軽く登っていくと小尾根に出ます。 谷筋分岐から6分ほどの所になります。
浅い鞍部
雑木林のの背を登っていきます。 小尾根にもが少しありますが、歩き難くはありません。 程なくして近づいてくるに向かって登っていきます。 次第に緩やかになってくる斜面を少し左へ曲がりながら登っていくと、主尾根にある浅い鞍部に着きます。 谷筋分岐から11分ほどで登って来られました。 気比の浜盛上山などをに眺めながら、ひと息入れていきます。
263m峰
落ち着いたところで、左へ続くを登っていきます。 にも明瞭な道はありませんが、樹木は密生しておらず、歩くのに支障はありません。 少しあるを迂回しながら登っていきます。 次第に傾斜が緩やかになってくると、小広い高みに着きます。 標石などは見掛けませんが、ここが地形図に載っている263m峰になるようです。 登り着いた浅い鞍部から3分ほどの所になります。 今回のコースの最高地点になりますが、周囲には樹木が茂っていて、残念ながら展望は良くありません。
緩やかな尾根を進んでいくと、軽いになります。 尾根の幅が広がってどこを歩けば良いのか分かり難くなりますが、 方角を確認してへ延びる尾根を進んでいきます。 小さながびっしり生えた樹木を過ぎていきます。 倒木を跨いでいくと、へ伸びる尾根が見えてきます。 広い尾根は正面へ続いていますが、少し左へ曲がって、北へ延びる尾根を降っていきます。
小峰
右の樹間に方面を眺めながら進んでいきます。 程なくして、が少し増してきます。 倒木を跨いだりしながら降っていくと、緩やかなに着きます。 鞍部から軽く登り返していくと、僅かな小峰に着きます。 登り着いた浅い鞍部から15分ほどの所になります。 左の樹間にはが見えます。
小峰
すぐにになる尾根を進んでいきます。 尾根を快調に降っていくとに着きます。 すぐにになる尾根を進んでいきます。 樹木が少し茂ってきますが、歩くのに支障はありません。 程なくして、標高200mほどの小峰に着きます。 登り着いた浅い鞍部から23分ほどの所になります。 ここにも樹木が茂っていて、眺めは良くありません。 東へ延びる尾根は見送って、延びる尾根を降っていきます。
小峰
降り始めると、右側の樹間から方面が見えてきます。 久美浜湾の先には斜台形の姿をしたやその先に突き出す犬ヶ岬も見えます。 緩やかなに着いて登り返していきます。 西南西の方角に雪を頂いた山が見えますが、方角からするとでしょうか。 傾斜が緩やかになってくると、標高180mほどの小広い小峰に着きます。 登り着いた浅い鞍部から33分ほどの所になります。 緩やかな尾根が続いていて、何処が一番高い所なのかは良く分かりません。
田結峠
西へ延びる尾根は見送って、延びる尾根を降っていきます。 緩やかになるとが広がってきて、何処を歩けば良いのか分かり難くなります。 北西へも尾根が延びているようですが、方角を確認して、延びる尾根を進んでいきます。 樹木が茂り気味になりますが、藪漕ぎするほどでないのは助かります。 次第にはっきりしてくるを軽く降っていきます。 右の樹間から久美浜湾を眺めながら降っていくと、 田結地区と蒲井地区を結ぶ古道が府県境の尾根を越えていく田結峠に着きます。 登り着いた浅い鞍部から43分ほどで到着しました。 樹間から僅かに見えるを眺めたりしながらひと息入れていきます。
後日に、田結峠の北へ続く尾根と、東の蒲井地区へ降る古道を歩きました。 (「田結峠」を参照)
落ち着いたところで、左に戻るように続く明瞭なを降っていきます。 ハイキング会でもあったのか、道沿いの木には桃テープが巻かれていて、ルートを示しています。 広い道を降って右へのまで来ると標柱が立っています。 近づいていくと「」となっています。 標柱が立つ所は「峠」のように思えませんが、先ほどの峠を意味しているものと思われます。 右へ曲がって、道を塞ぐ大きなの下をくぐっていきます。 点々と巻かれている桃テープを確認しながら、植林地になった谷筋を曲がりながら降っていきます。
小橋
何度も曲がりながらを降っていきます。 落葉が積もって道が分かり難い所もありますが、浅い谷筋の中ほどを降るだけなので困ることはありません。 を跨いだりしながら降っていきます。 張られたをくぐっていきます。 椎茸栽培の囲いを過ぎていくとがあります。 脇には冷蔵庫や自転車などが投棄されていました。 小屋のすぐ先にコンクリート製の小橋が架かっています。 田結峠から11分ほどの所になります。
車止め鎖
小橋を過ぎるとになりますが、 落葉が積もって舗装されていることが分かり難くなっています。 歩き易い道を進んでいくと、耕作地跡のような開けてに出ます。 山際に続く道を軽く降っていくと、コンクリート製のを渡っていきます。 に出て、更に降っていきます。 左へ地道が分かれる所まで来ると鎖が張られていて、「」の板が取り付けられています。 田結峠から19分ほどの所になります。
の香りが漂ってくる道を進んでいきます。 「田結湿地」の解説板に載っていたと思われる赤茶色の水草が水面に浮かぶ池の脇を過ぎていきます。 狭くなった谷筋を進んでいくと、地形図に破線で載っている道が右へ戻るように分かれていきます。 田結峠から25分ほどの所になります。 角にはが立っていて、 「右 みなと」「左 山みち」となっています。
地蔵堂
護岸されたに進んでいきます。 梅の花が香るの脇を過ぎていきます。 田んぼが続くを軽く降っていきます。 谷筋が広がってくると、最初に歩いていった地道との分岐に着きます。 田結峠から36分ほどの所になります。 すぐ先にはがあります。
地蔵堂の先でが分かれていきます。 最初に歩いてきた右側の舗装路は見送って、左の川沿いに続く地道を歩いていきます。 右に広がるを眺めながら進んでいきます。 には短い芝草が生えていて、心地良く歩いていけます。 右へ曲がりながら進んでいくと、分かれてきた舗装路に合流します。
田結地区
への入口を過ぎていきます。 堂山への登り口になっている小広い所の先に架かるを渡っていきます。 田結区水産作業場を過ぎていくと、左右に通る沿いの道路に出ます。 左折して道路を進んでいくと、車を止めておいた駐車地があります。 田結峠から45分ほどで到着しました。