姫髪山
概 要 姫髪山は福知山市にある標高406.1mの山です。 南東側の斜面で大文字焼きが行われる山です。 山頂は樹木に囲まれていて展望は良くありませんが、手前の尾根からは山並みを見渡せる眺めが広がります。 今回は長安寺の墓地の脇から続く林道を終点まで進み、そこから山道を登って稜線に出て山頂へ向かうルートを往復します。
起 点 福知山市 奥野部地区
終 点 福知山市 奥野部地区
奥野部地区…林道起点…秦運公のえい歯碑…林道終点…避難小屋…展望地…姫髪山…展望地…避難小屋…林道終点…林道起点…長安寺…奥野部地区
所要時間 1時間50分
歩いて... 林道や山道には残雪がなくて助かりましたが、山道は傾斜が急な所もあって、息が切れて汗が滲んできました。 大文字焼きが行われる斜面は進入禁止になっていて、脇に新たな階段が設置されていました。
関連メモ 姫髪山
コース紹介
奥野部地区
福知山市を通る国道9号の牧交差点から南下していきます。 岩井交差点を過ぎて降り坂になった先にある右折禁止の分岐を左から回り込むようにして降っていきます。 国道9号の下をくぐって西進していくと、登り坂になった所にがあります。 角に立つ「長安寺」や「ショート観光コース 姫髪山(丹波大文字)」のに従って右折し、 正面にの斜面を眺めながら進んでいきます。 左側にあるを過ぎていきます。 右側にある溜め池を眺めながら進んでいくと、長安寺公園憩いの家の前に駐車場があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
駐車場を出たすぐの所に門柱が立っていて、料金所のような建物があります。 脇には「」と題した案内図があります。 この図に載っている長安寺霊園の左側から始まる林道へ向かっていきます。 「車止」の看板も出ていますが、霊園の傍の駐車場まで車で行くこともできます。
団体の取扱いはいたしておりません。
拝観時間 午前9時から午後4時30分までです。
大人−300円 中高生−100円
只今、上の寺務所で受付けております。
ご朱印は寺務所でお願いします。団体の場合、添乗員様は朱印帖を取りまとめで下さい。
車止
・参拝の皆さんはここから歩いてお参り下さい。
・貴重品は必ず身につけてお参り下さい。
林道起点
小橋を渡って右へ登っていきます。 まで来ると、 角には「」と題した案内図や「長安寺 由緒」と題した看板があります。 「長安寺霊園←200m先」の標識に従って、左へ戻るようにして登っていきます。 石段を横切って売茶堂を過ぎていくと、の先に「秦運公のえい歯碑」と題した解説板があって、 簡単なが載っています。 「長安寺霊園←霊園駐車場を御利用下さい」の看板が指す正面の坂道を登っていきます。 右側にあるを見送って、 第二駐車場へ向かって長安寺霊園の左側を真っ直ぐ登っていくと、林道が分かれていきます。 駐車場から5分ほどの所になります。 林道に入ってすぐの所にがありますが、 鉤フックが4つ付いた木の棒を金網に掛けるだけのなので、容易に通過することができます。
「えい歯碑」の「えい」は「土中に埋めかくす」という意味の漢字ですが、環境依存文字のため平仮名で表記しておきます。 (以降の記載でも同様)
姫髪山へ登られる方へお願い
鹿よけ扉を開けて登山して下さい。 下山の時は扉を閉めて下さい。 ご協力をおねがいします。
長安寺
防護扉を過ぎて未舗装になった林道を数10m進んでいくとがあります。 角には「登山道→秦運公 えい歯碑」のが立っていて、戻り気味に右へ分かれていく林道を指しています。 標識に従って、を登っていきます。 少し登った所を小さく左・右とに折れ曲がっていきます。 植林地へ入っていくと、左へ登っていく道が分かれていきます。 林道起点から5分ほどの所になります。 入口には「秦運公のえい歯碑(この上20米)」の標識が立っていて、左の道を指しています。 林道は正面へ続いていますが、秦運公のえい歯碑に立ち寄っていきます。
秦運公のえい歯碑
急な道を登り始めると、すぐにが現れます。 程なくして左へ曲がって、更にを登っていくと、 なだらかになった小広い所に着くと「秦運公えい歯碑」と刻まれたがありました。 林道から「20m」となっていますが、高低差を意味しているのか、道程ではその倍はありそうでした。 旧字体で碑文が刻まれていますが、無学のため読みこなせないので、来る時に見かけた解説板の内容を載せておきます。
秦運公のえい歯碑
福知山藩第十代藩主朽来綱方公の歯の塚が姫髪山の中腹にある。 自然石に刻まれた碑文は公と親交のあった佐藤一斎先生(言志四録で有名な幕末の儒学者)に撰文を依頼したもので、その概要は「 綱方公(秦運公)は城主時代、福知山城の西方数里にある長安寺の素晴らしい景勝をこよなく愛された。 隠居されて江戸の大窪別荘にて養生すること20年、頭は薄くなり立派だった歯もついて抜け落ちた。 その歯の塚を長安寺に建てたいと思われ、撰文を担(一斎)に依頼されてほどない天保9年2月、公は俄かに逝去された。 病とはいえ誠に嘆かわしい。 担としてはゆっくりしていたわけではなかったけれど碑が間に合わなかった。 ここにえい歯の由来を略述する。 」というものである。 現在は森林に遮られて見えないが、当時は城下が一望できる絶好の場所であった。 姫髪山登山道の横、20メートルの処にある。
平成20年10月 長安寺保勝会
林道終点
往復5分ほどで林道まで引き返してきて、僅かなのような所を過ぎていきます。 陽が差す所まで来ると、少し間隔をおいて3本のが道を塞いでいました。 小さな倒木なので難なく通過していくと、左右に小屋がある所に着きました。 林道はここで終点になるようです。 林道起点から13分ほどで着きました。 左の小屋にはが引き込まれているので、その上を走る機械を格納しているように思えます。 姫髪山の南東斜面まで続いているようなので、丹波大文字の資材などの運搬用でしょうか。 南京錠が掛けられている右の小屋には、モノレールの資材などを入れておくのでしょうか。
へ入っていくと、谷筋を離れて左へ曲がっていきます。 植林地の斜面を右・左と曲がりながら登っていきます。 標識類は見かけませんが、はしっかりと続いていて迷う心配はありません。 4回ほど曲がりながら登っていくと、倒木が道を塞いでいました。 林道終点から6分ほどの所になります。 まだ新しそうな倒木ですが、倒れた後に歩いた人が多くいるのか、山側にが出来ていました。
倒木を過ぎて、更にを登っていきます。 かなり傾斜があって、次第に息が切れてきます。 汗も滲んでくるので、立ち止まって呼吸を整えながら登っていきました。 落ちたには実が沢山付いていて、花粉が飛ぶ季節になったようです。 倒木の先へ4回ほど曲がりながら登っていくと、次の左への曲がり角からが張られています。 林道終点から11分ほどの所になります。 足元はしっかりしていてロープに掴まるほどではありませんが、雨後などで道が滑りやすくなっている時には助かるのかも知れません。
次の右への曲がり角まで1分ほど続くトラロープに沿って、の斜面を登っていきます。 トラロープが終わった先を4回ほど曲がりながら登っていくと、道端に「道の界」と刻まれたがありました。 その先を右・左と曲がりながら登っていくと、樹間からが見えてきます。 再び現れるに沿って登っていきます。 トラロープが終わった所を道なりに右へ曲がって登っていくと、植林地を抜けて開けて明るい所に出ます。 林道終点から15分ほどの所になります。
避難小屋
枯れススキが残る斜面に続く道を1分ほど進んでいくと、曲がっていきます。 更に1分ほど進んで道なりに右へ曲がっていくと、緩やかな稜線に登り着きました。 林道終点から17分ほどで登って来られました。 中ほどには三角屋根のがあります。 中には特に何もないので、雨などを凌ぐための小屋でしょうか。 振り返るとを見渡せる眺めが広がっています。 今回のコースで初めて広がる景色を眺めながら、ひと息入れていきました。
落ち着いたところで、避難小屋の左へ続くを進んでいきます。 すぐに登り坂になってが続くようになりますが、掴まらなくても登っていけました。 トラロープは1分半ほどで終わりますが、引き続きが続きます。 少し曲がってから尾根の背に出ると、その先から右傾斜の斜面を登るようになります。
右斜面を1分ほど登っていくと曲がっていきます。 を横切って、を進んでいきます。 樹木が切り払われた斜面に出ると、道が柵で閉ざされていて、「進入禁止」の看板が出ています。 避難小屋から6分ほどの所になります。 ここは、来る時に見えていた丹波大文字が行われる斜面の端になるようです。 正面には山並みが広がっています。
これより先は、山肌が荒れるため進入禁止です。 右方の登山道を登って下さい。
大文字保存会
柵の手前から右へ続く自然木で組んだを登っていきます。 階段は切り払われたに曲がりながら続いています。 の脇を過ぎて、曲がりながら更に登っていきます。 右への曲がり角まで来ると、斜面を横切る小径が分かれていきますが、 手前にはトラロープが張られていて「進入禁止」の看板も出ています。 柵の向こう側へ続く小径を覗いてみると、が登って来ていました。 林道終点で見かけたモノレールがここまで続いているように思えました。
展望地
道なりに右へ曲がって、をその先へと登っていきます。 小刻みに曲がりながら続く階段を登っていくとが近づいてきます。 左側に張られたトラロープが近づいてきて階段が終わると、緩やかになったに着きます。 避難小屋から11分ほどで登って来られました。 ここは姫髪山の東側すぐの所にある標高390mほどの尾根になるようで、絶好の展望地になっています。
来る時にあった長安寺も眼下に見えました。 登って来た疲れを癒しながら、しばらく景色を眺めていきました。 は下に広がる丹波大文字が行われる斜面への立ち入りを制限するために張られているようです。
トラロープより下側には降りない様にして下さい。
大文字保存会
姫髪山 (標高406.1m)
落ち着いたところで、先に続く緩やかな尾根を進んでいきます。 少し右へ曲がりながら続く(*)を軽く登っていきます。 右側の冬枯れの樹間からは僅かにが見えました。 方角からすると、奥の方に連なるのは千丈ヶ嶽から鍋塚にかけての山並みでしょうか。 忘れ物と思われる赤いを過ぎていくと、一番高そうな所に着きます。 中ほどには「姫神」があるので、 地形図に載っている406.1m峰姫髪山になるようです。 展望地から2分ほど、林道起点から46分ほどで登って来られました。 「姫髪山」や「姫髪山406.1m」のも木に取り付けられていました。 周囲には樹木が茂っていて、展望は良くありません。
*後日に、尾根の途中へ登ってくる南の尾根を歩きました。 (「姫髪山」を参照)
展望地
山頂の様子を確認したところで、を引き返していきます。 左の樹間から僅かに見えるを眺めながら進んでいきます。 少し左へ曲がりながら広い尾根を緩やかに降っていくと、山頂から2分ほどで尾根の肩にある展望地に着きます。 右に広がるを再度眺めてから、 トラロープ沿いに続く自然木で組んだを降っていきます。
広がるを眺めながら、小刻みに曲がりながら続く階段を降っていきます。 「進入禁止」の看板が取り付けられたの傍に降りて左へ曲がり、 を横切るように降っていきます。 尾根の背を横切って、左のを降っていきます。 右へ曲がって更に降っていくと、尾根の背に出ます。
避難小屋
大樹の手前から少し降りていきます。 すぐに右へ曲がっていくと、またに出ます。 植林地に入って、に沿って降っていきます。 トラロープが終わって緩やかになると、避難小屋が建つ尾根に着きます。 山頂から11分ほどで降りて来られました。 右に広がるを再度眺めてから、 戻るようにして続く道を降っていきます。
程なくして左へ曲がり、枯れススキが残るを降っていきます。 1分ほど降って、道なりに曲がります。 更に1分ほど降っていくとへ入っていきます。 左へ曲がって、トラロープ沿いに降っていきます。 トラロープが終わった先を右・左と曲がって、「道の界」の石標があるの脇を過ぎていきます。 更に右・左と4回ほど曲がりながら植林地の斜面を降っていくと、またトラロープが現れます。
林道終点
が終わると、道は右へ曲がっていきます。 この時には杉花粉が多く飛んでいたようで、歩いていると涙目になって鼻もグズグズしてきました。 左・右と4回ほど曲がりながら植林地を降っていくと、が道を塞いでいる所に着きます。 倒木を過ぎて更に4回ほど曲がりながら降っていくと、左右に小屋がある林道終点に降り立ちます。 避難小屋から15分ほどで降りて来られました。
林道起点
広くて歩き易い林道を降っていくと、少し間隔をおいてある3本のを過ぎていきます。 僅かなのような所を過ぎていきます。 秦運公のえい歯碑へのを過ぎていくと、 小さく左・右とに折れ曲がっていきます。 林道がしている所まで来て左折していくと、防護扉が設置された林道起点に着きます。 林道終点から9分ほど、姫髪山の山頂から36分ほどで降りて来られました。
長安寺
防護扉を過ぎて舗装路を降っていくと、左側にがあります。 このまま元来た正面の舗装路を降っても良いのですが、駐車場の先にあるを訪ねていきます。 薬師堂弁財天堂などを過ぎていくと本堂があります。 長安寺は「福知山十景」に選ばれていて、「丹波のもみじ寺」としても広く知られているようです。 観音堂を眺めてからをくぐって、その先に続く石段を降っていきます。
長安寺 由緒
今をさかのぼる1400年前、第31代用明天皇の第3王子、麻呂子親王(聖徳太子実弟)が勅命によって丹波の国大江山に棲む鬼賊征伐の途次、 戦勝祈願のため薬師如来像を刻みこの地に奉祀され、この薬師如来を信仰し続けて当寺の沿革が始まった。 平安時代末期になり、薬師如来を本尊となし真言宗の鎮護道場として金剛山善光寺の創建となる。 25ヶ寺の坊を有し、三重の塔、諸堂完備し中世に栄えていたが、応永年間(1394)火災にかかり諸堂ことごとく消失した。 時代は下って文明6年(1474)夢窓国師の法嗣悦堂禅師が諸国巡錫の際、七堂伽藍を再建し、禅宗に改め瑞鳳山長安寺と改称した。 その後も戦乱時代が続き、再三消失し、 天文13年これを嘆かれた福知山初代城主、杉原家次公(豊太閤の正妻寧子の方の伯父)の帰依により、眼光恵透禅師が入山し、 山号を医王山と改め再々創建された。 薬師如来は安泰であり、別に一堂を建てて安置し、薬師如来は広く瑠璃光を放ち、深く衆生に加護を垂れて来た。 又寺内には諸堂完備し、杉原家次公の塔所、開山堂、弁天堂、観音堂、重森完途氏作の四十九灯薬師三尊庭園、心経堂、等々が建立され、 現在臨済宗南禅寺派別格地となっている。 境内には私立長安寺公園があり、市民の盛んな信仰と遊園の地で親しまれ、 春は桜、特に秋の紅葉の名所として見頃の11月上、中旬頃は、孝雄、箕面に優る美しさを誇り、「丹波のもみじ寺」として知られている。 (長安寺史より)
福知山十景 長安寺
臨済宗南禅寺派の禅宗寺院。 境内には四季折々の景観と枯山水の庭があり、特に秋には紅葉は見事で「丹波のもみじ寺」として広く知られています。 背後の姫髪山は「丹波大文字」で有名です。
【福知山十景めぐり】  大原神社と産屋 〜約23km〜 福知山城と福知山通り 〜約1km〜 由良川と音無瀬橋と花火大会 〜約10km〜 天寧寺 〜約25km〜 小倉の玄武岩 〜約23km〜 長安寺 〜約7km〜 三段池公園 〜約1km〜 元伊勢三社(外宮〜約3km〜内宮〜約0.4km〜天岩) 〜約5km〜 二瀬川渓流 〜約6km〜 大江山連峰・ブナの原生林・雲海
福知山市観光振興課
奥野部地区
石段の途中にあるなどを眺めながら降っていきます。 右へ曲がっていくとが並んでいます。 左へ曲がって更に石段を降っていくと、最初に登っていったに出ます。 正面の石段の先を右へ曲がって坂道を降っていくと、の先に料金所のような建物があります。 左右の門柱を過ぎていくと、車を止めておいた駐車場が左側にあります。 林道起点から12分ほどで到着しました。