高柳ふれあいの森
概 要 高柳ふれあいの森は養父市八鹿町にある森です。 かつての里山を整備して散策路や展望台などが設置されていて、山並みや棚田などを眺めることができます。 米里・大徳の森も隣接しています。 今回は高柳ふれあい交流館を起終点とし、高柳ふれあいの森と米里・大徳の森を巡ります。
起 点 養父市八鹿町 高柳地区
終 点 養父市八鹿町 高柳地区
高柳地区…東屋…林間広場…山頂展望台…見晴らしの丘…林道出合…見晴らしの丘…林間展望台…林間広場…展望地…東屋…林道出合…林間広場…東屋…高柳地区
所要時間 2時間20分
歩いて... 要所に道標が設置されて、全体的には分かり易くなっていましたが、 整備されてから少し年月が経つようで、散策路には笹竹が茂って分かり難くなっている所もありました。
関連メモ 大徳山
コース紹介
高柳地区
県道6号から国道9号に入って、養父市八鹿町を西進していきます。 トガ山交差点を左折して突き当たりを左折し、八木川に架かる橋(*)を渡っていきます。 工事中の所を迂回するようにして右へ曲がって八木川沿いに出ます。 すぐに見えてくる小橋の手前から左へ分かれていく道を登っていくと、曲がり角に高柳ふれあい交流館があります。 ここに車を止めさせて頂きました。
*この時には、現用の橋の横に新たな橋を架ける工事中でした。
東屋
舗装路をその先へ登り始めると、すぐの所にがあります。 上下のレバーを回して扉を開けて進んでいきます。 左側に広がるを眺めながら舗装路を登っていくとがあります。 角には道標が立っていて、左へ降っていく道は「ふれあいの森」「高柳ふれあいの森へ約100m」、 今来た道は「高柳集落」となっています。 道標に従ってを降っていくと、小川に架かる小橋を渡った所に東屋が建っています。 傍には「ふれあい広場」と題した解説板があり、このが載っていました。 脇からを眺めてから、その先へ登っていきます。
ふれあい広場
里地棚田保全整備事業 高柳地区
1.事業経過
平成13年度…事業計画策定、鳥獣害防止柵1.7km 1号ファームポンド(貯水量190t)
平成14年度…高柳ふれあい交流館 建築
平成15年度…農機具倉庫 建築 排水路22m、2号ファームポンド(貯水量100t) 親水水路、四阿
2.事業費
99,000千円
3.地区の特徴
高柳集落においては、平成11年度より「棚田交流人」を受け入れ地区住民と棚田ボランティアで「蛇紋岩米」の作付け等を実施している。 蛇紋岩米とは、兵庫県養父郡の蛇紋岩の断層から出る石清水によって作付けされる米で、 ミネラルの豊富な水から収穫される米(主にコシヒカリ)は但馬丹波産の同じ品種と比べてもおいしいことが証明されている。
東屋の先に続くを登っていきます。 程なくして、再び金網柵があります。 ここのは針金で上下を止めておくだけの扉になっていました。 扉を開けたすぐの所に「高柳ふれあいの森」と題したがあります。 無い知恵を絞っても一筆書きで歩くことは出来ないので、 中ほどの道から見晴らしの丘へ登り、少し引き返して右側の道を降って米里・大徳の森へ向かうルートを歩くことにしました。
高柳ふれあいの森
ハイキングコース
ここ、高柳ふれあいの森は、かつては放牧地や燃料や縁肥の供給源として利用され、 いわゆる「里山」として地域の人々に活用されてきました。 現在では、放牧や燃料の採取は行っていませんが、「棚田」とあわせた森林の利活用を行っており、 森林と田圃が一体となった里山を体験することが出来ます。 また、高柳ふれあいの森に隣接して「米里・大徳の森」が整備されており、 両方の森をあわせて散策することも出来ますので、 田園風景や古墳、色々な植物や生き物を楽しみながら森林を散策してみてください。
現在地 →140m,約10分→
←140m,約10分←
林間広場
(休憩所)
→630m,約30分→
←630m,約20分←
見晴らしの丘
現在地 →220m,約10分→
←220m,約10分←
山頂展望台 →200m,約10分→
←200m,約10分←
米里・大徳の森
あずまや
現在地 →420m,約20分→
←420m,約20分←
林間展望台 →630m,約30分→
←630m,約20分←
見晴らしの丘
 (平成23年度 兵庫県、養父市)
ヘアピン状に曲がって登っていくと、 またがあります。 上下のレバーに加えて、太い棒が横に渡されています。 これだけ太いと重いだろうと気合を入れて持ち上げてみると、塩ビで出来ているのか、思いのほか軽いものでした。 棒は向こう側からでは架け難いし、またここまで戻ってくるので横に立て掛けておいて、レバーだけを閉めて通過しました。 柵を過ぎていくとすぐの所に分岐があります。 角にはが立っていて、右の道は「林間展望台へ約280m」、 正面の道は「林間広場・山頂展望台へ」、今来た道は「高柳集落へ」となっています。 先ほどの案内図に載っていた分岐になります。 右の道は降りに歩くとして、正面に続く道を登っていきました。
林間広場
坂道を登り始めると、すぐにが見えてきます。 舗装路が終わる所から右へ入っていくと、東屋には「高柳ふれあいの森」と書かれた板が取り付けられていました。 その前が少し広くなっていて、先ほどの案内板に載っていた林間広場になるようです。 傍には「高柳ふれあいの森」と題した解説板が設置されていました。
高柳ふれあいの森
高柳の森の多くは、かつて放牧地や燃料や鵠の供給源として利用され、 いわゆる「里山」として地域の人々に活用されてきました。 現在の植生は、北部と南部で異なり、北部では樹木は少なく、広くネザサで覆われています。 南部は樹林で覆われており、アカマツ林やコナラ林が見られますが、 人工的な影響を受け、比較的最近に遷移して成立した二次林になっています。 この二次林も、地域一帯の土壌養分が乏しく、粘土分を多く含む理化学性の悪い土壌であることや、 シカの生息密度の高く、シカの菜食が強いため、林内の高木層の後継樹種の幼樹が食害にあっていることなどから、 今後高木層の更新が進まず、徐々に樹林が衰退していく可能性も考えられます。 この様な状況を改善するためには、人の手による森林の管理が必要になってきます。
舗装路が終わったすぐの所に十字路があります。 脇にはテーブル・ベンチも設置されています。 右側には「高柳ふれあいの森」と書かれた板が取り付けられた炭焼き小屋風のがありました。 十字路の角にはが立っていて、 正面の道は「米里・大徳の森へ約130m」、右の道は「尾根筋を通り見晴らしの丘へ約630m」、 左の道は「山頂展望台へ約70m」、今来た道は「高柳集落へ」となっています。 米里・大徳の森は最後に訪ねるとして、先ずは左の道の先にある山頂展望台へ向かいました。 ここにもあるのレバーを回して通過していきました。
山頂展望台
高みの少し下に続く道を曲がりながら進んでいきます。 道なりに少し左へ曲がってのようになった所を軽く登って行くと東屋がありました。 ここが山頂展望台になるようです。 手前の樹木に少し邪魔されながらも、山並みなどを見渡せました。
手前のまで引き返してきて、 見晴らしの丘へ向かって、建物の左側に続くを登っていきます。 広い尾根に続くには僅かに笹竹が生えていますが、段差はそれほど高くなくて歩くのに支障はありませんでした。 尾根の右斜面を横切るようにして進むようになると、冬枯れの樹間からが広がってきます。
横木の階段を登って、道なりに曲がっていきます。 を横切るようにして登っていきます。 右への曲がり角まで来ると、曲がったすぐの所にが設置されていました。
引き続きを曲がりながら登っていきます。 傾斜が緩んで階段がなくなってもあります。 また現れるを曲がりながら登っていきます。 階段が終わって緩やかになった道を進んでいくと分岐があります。 山頂展望台から14分ほどの所になります。 角にはが立っていて、 正面の道は「見晴らしの丘へ約150m」、右の道は「林間展望台へ約480m」、今来た道は「尾根筋を通り林間広場へ約480m」となっています。 見晴らしの丘を訪ねてから林間展望台へ向かうべく、先ずは正面の道を進んでいきます。
見晴らしの丘 (標高268m)
僅かなを過ぎていきます。 道がしているような所がありますが、左の道を登っていきます。 緩やかなに着いて、少し右へ続く尾根を進んでいきます。 開けた所に出ると東屋が建っています。 手前にはが立っていて、 この先の道は「米里・大徳の森管理道へ約290m」、今来た道は「高柳ふれあいの森へ」となっています。 ここの道標には先ほどの道標にあった「見晴らしの丘へ」の表記がないので、ここが見晴らしの丘になるようです。 山頂展望台から19分ほどで登って来られました。 標石などは見かけませんでしたが、地形図に載っている268m峰で、今回の最高地点になります。
左側には山並みを見渡せる眺めが広がっていました。
東屋の傍には「米里から見える風景」と題した写真が載ったがあります。 少し脇の方に行って掲示板と同じように見える所を探しますが、 手前の樹木などの様子が微妙に異なっていて、うまく見つけられませんでした。
米里から見える風景
たき火、たばこの吸い殻、ゴミの投げ捨てはやめましょう。
木や草花、いきものを大切にしましょう。
 (〜平成19年度 里山ふれあい森づくり事業〜 兵庫県、養父市、(社)兵庫みどり公社)
東屋の先に続くを降っていきます。 程なくして現れる幅の広いを降っていきます。 左側が開ける所まで来るとが広がってきます。 先ほどの掲示板に載っていた写真とよく似た眺めですが、この辺りから写した写真でしょうか。
を更に降っていきます。 僅かなに着くと、 道は尾根の背から外れてに続くようになります。 道なりに曲がりながら進んでいくと、右側の樹間から山並みが見えてきました。
林道出合
を巻くようにして更に進んでいくと、 見晴らしの丘から7分ほどで、舗装された林道の曲がり角に出ました。 脇には車1台分のミニ駐車場があります。 「米里の植物」と題したやベンチも設置されています。 も立っていて、 左の道は「駐車場800m」、今来た道は「展望地290m」となっています。 この林道を右へ進んでいくと大徳山へ登っていけますが、ここで引き返すことにしました。
大徳山への道は「大徳山」を参照)
米里の植物
蛇紋岩地では樹木が生えにくいことから、かつてはよく放牧地に利用されていました。 米里・大徳の森の中でも、樹木がまばらに生えている場所は放牧地であったところです。 放牧地は草原として維持するために、草刈りや火入れなどの管理が行われていました。 火入れによって多くの植物は焼けてしまいますが、カシワの木は火入れに強いため焼けずに残ります。 この周辺には、放牧地の名残とも言えるカシワの木がたくさん残っています。 カシワの葉は大きく、かしわもちに使われます。 放牧地跡にはカシワのほかに草原の草花が残っています。 じっくり観察してください。
 (〜平成19年度 里山ふれあい森づくり事業〜 兵庫県、養父市、(社)兵庫みどり公社)
見晴らしの丘 (標高268m)
尾根を右へ回り込むようにして続くを引き返していきます。 僅かなに着いて、尾根を登っていきます。 途中で広がるを再度眺めてから更に登っていくと、 林道出合から6分ほどで見晴らしの丘に着きました。
元来たを進んでいきます。 少し左へ曲がって、を降っていきます。 この時には雪が少しあって滑りやすくなっていたので、足元に注意しながら慎重に降っていきました。 がある所を過ぎると、 見晴らしの丘から4分ほどで、道標の立つ分岐に戻ってきました。 道標「林間展望台へ約480m」に従って、左へ戻るように続くを降っていきます。
緩やかな道を1分ほど降っていくと、道端にがありました。 道端にが目立つようになった道を緩やかに降っていくと、 「アカマツ林(アカマツ−モチツツジ群集)」と題した解説板がありました。 分岐から3分ほどの所になります。 傍にはがありました。
アカマツ林(アカマツ−モチツツジ群集)
高柳の森にはアカマツの林が広がっています。 こうしたアカマツ林は、かつて薪炭確保などのため、人の手が入ることによって維持されてきた「里山」です。 近年はあまり人の手が入らなくなり、ツル植物の繁茂や、照葉樹の増加などで、その姿を変えつつあります。
観察できる樹木
夏克 モチツツジ、コバノミツバツツジ
針葉樹 アカマツ
次第に傾斜が増してくるを横切るように降っていきます。 程なくして現れるを降っていくと、 道は右へ折れ曲がって、を降るようになります。
正面にを眺めながら降っていきます。 傾斜が増した所には横木の階段が設置されていますが、次第にが道を覆うようになって、少し歩き難くなってきました。 分岐から9分ほど降っていくと、道端にベンチがありました。
林間展望台
ベンチを過ぎていくとが増してきます。 冬枯れの樹間からを眺めながら降っていくと、下の方に展望台が見えてきます。 そこへ向かって降っていくと、「棚田の役割」と題した解説板の先にある展望台に着きました。 名前を書いた板などは見かけませんでしたが、ここが案内図に載っている林間展望台になるようです。 分岐から14分ほどで降りて来られました。 展望台からは山並みなどを見渡せる眺めが広がっていました。 解説板にあるもよく見えました。
棚田の役割
棚田は食糧生産を生産するだけの場所ではなく、多くの役割を果たしています。 水をきれいにする水質の浄化や、田園環境に依存する動植物を守る機能、 水を蓄えることによる「自然のダム」としての水資源かん養機能、昔ながらの心休まる田園風景を形勢し、 人々にゆとりと癒しを与えるなど、土地を上手く利用し自然と共生する暮らしの知恵が数多く残されています。 またこの辺りは、但馬地区のなかでも養父市の一部のみに成立する「蛇紋岩土壌」の地域があり、 この地域で造った米だけを「蛇紋岩米」と呼びます。 全国鵜にも蛇紋岩地帯はありますが、田畑が広がっていっての収量のとれる地域は、全国でも但馬地区しかありません。 この蛇紋岩帯には、蛇紋岩を削る山羊川が流れ、マグネシウムとカリウムが豊かな土壌を作り、 氷ノ山や鉢伏山系からの清らかで、比較的冷たい水に加えて、適度な日照と昼夜の温度差があることなど、 ここには奇跡的とも言える条件がそろっています。 このような条件で育ったお米が「蛇紋岩米」です。
地下水のかん養 水田にたまった水は、少しずつ地下へ染み込み、地下水をはぐくみます。
土壌浸食・土砂崩壊の防止 棚田は、水の流れをゆるめ、土砂の流失を抑えます。
洪水の防止 水田は雨水を一時的に溜めるので、事前のダムとして洪水を防ぎます。
保健休養や情操教育の場の提供 棚田の風景は、人々にやすらぎを与え、心を豊かにします。
(「食糧生産を生産する」という表現は不自然に思えますが、そのまま載せておきます)
展望台からの眺めを確認したら、その先のを降っていきます。 次第に笹竹が密に茂るようになって、遂に道が分からなくなりました。 道は何処かと探していると、折れ曲がって続いていました。 少し降った先を右へ曲がって、が茂る道を更に降っていきます。 程なくして、僅かな高みの肩を越えていきます。
林間広場
高みの先へ続くの道を降っていきます。 次第に笹竹が減って歩き易くなった道を降っていくと、林間広場にあるが見えてきます。 道標の立つに出て右折し、 右にある林間広場を過ぎていくと、見晴らしの丘へ登っていった十字路に戻ってきました。 林間展望台から8分ほどで降りて来られました。 道標「米里・大徳の森へ約130m」に従って、に続く道を降っていきます。
正面になどを眺めながら、かなり傾斜のある横木の階段を降っていきます。 左側の尾根の上には、最初に訪ねたが見えていました。 少し傾斜が緩んできた道を、を横切るように降っていきます。 僅かな植林地の手前まで来ると、「高柳ふれあいの森で見られる主な生き物」と題した解説板がありました。
高柳ふれあいの森で見られる主な生き物
【両生類】 アマガエル、タゴガエル、シュレーゲルアオガエル、トノサマガエル
【魚類】 ナガレホトケドジョウ
【昆虫類】 ミヤマアカネ、ヒメアカネ、ササキリ、オナガササキリ、ゴイシシジミ、ヒカゲチョウ
ヒメウラナミジャノメ、ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリ、キチョウ、サトキマダラヒカゲ
【甲殻類】 サワガニ
【爬虫類】 マムシ
解説板の先にあるを過ぎて、 僅かなを横切っていきます。 笹竹が茂る斜面を軽く登っていくと分岐があります。 角にはが立っていて、 右の道は「米里・大徳の森 つどいの広場へ」、左の道は「展望地へ」、今来た道は「高柳ふれあいの森へ約60m」となっています。 境界が何処なのかは分かりませんが、この少し手前から米里・大徳の森になるようです。 道は右へ続いていますが、左に展望地が有るようなので立ち寄っていきました。
展望地
が幾つも頭を出している所を軽く登っていきます。 すぐに僅かな高みに着くと、埋もれるようにしてベンチがありました。 標識類は見かけませんが、ここが先ほどの道標にあった展望地になるようです。 手前の樹木に邪魔をされて、眺めは今ひとつでした。
手前のまで引き返して、 道標「米里・大徳の森 つどいの広場へ」に従って、笹竹の茂る道を進んでいきます。 すぐに現れるを登り始めると道標「展望地30m」が立っていて、今来た道を指していました。 植林地の縁に着いて、僅かな水の流れに架かる壊れたを渡っていきます。 軽く登りながら進んでいくと分岐があります。 角にはが立っていて、 右の道は「駐車場270m」、左の横木の階段は「市道70m」、今来た道は「展望地200m」となっています。 左の道は戻りに歩くとして、先ずは右へ進んでいきました。 すぐの所に「米里の樹林」と題したが設置されていました。
米里の樹林
秋の寒さの訪れとともに、山は紅葉で色づいてきます。 この2つの樹木も黄葉が美し木です。 どちらもウコギの仲間で、むかしはお経を書く経木に使われていました。 春に出る新芽はタラノキのようにてんぷらやおひたしにして食べることができます。
タカノツメ(ウコギ科) 冬芽が鳥のタカのツメのように見えることから、このような名前がついています。 3つの小さな葉に分かれていますが、3つ会わせて1枚の葉です。
コシアブラ(ウコギ科) 樹脂から取れる油をこして塗料として使ったので、このような名前がついています。 5つの小さな葉に分かれていますが、5つ合わせて1枚の葉です。
たき火、たばこの吸い殻、ゴミの投げ捨てはやめましょう。
木や草花、いきものを大切にしましょう。
 (〜平成19年度 里山ふれあい森づくり事業〜 兵庫県、養父市、(社)兵庫みどり公社)
に続く緩やかな道を進んでいきます。 傾斜が非常に緩やかなを登っていきます。 が少し茂る所を過ぎて、階段を更に登っていきます。 道端に「三ッ尾8号墳」の標柱が立っていましたが、何処が古墳なのかよく分かりませんでした。 周囲を見回していると、同様の標柱を幾つか見かけました。
米里 三ッ尾8号墳
直径7mの円形の古墳です。 南に開口する横穴式石室墳です。
 (平成20年 養父市教育委員会)
東屋
横木の階段が終わって軽いになってくると、正面が明るくなってきます。 10段ほどの横木の階段を降っていくと、ススキが茂るに続く舗装路に出ました。 「米里古墳群」の解説板を過ぎていくと東屋が建っています。 は樹木が茂っていて眺めは今ひとつですが、 には大徳山が見えていました。
米里古墳群
古墳とは、むかしの有力者のお墓で、日本の小さなピラミッドと言うことができます。 大徳霊園から米里・大徳の森にかけて見つかっている古墳群は『米里古墳群』と呼ばれ、古墳時代後期(6世紀中頃から7世紀前半)のものです。 また、窯跡も発見されたことから、このあたりは、陶芸村であったと考えられています。 古墳群はすでに発掘されていて、横穴がはっきるとわかるものがあります。 地形がなだらかな場所だけでなく、急な斜面にも古墳があることがこの古墳群の大きな特徴です。 高いところには、さらに古い時代の古墳があり、古墳群に埋葬された人の先祖のものと考えられています。
古墳のかたち  米里古墳群の古墳は、横穴になるように石材を積み上げて部屋をつくり、その上を盛土で覆った「横穴式古墳」です。
たき火、たばこの吸い殻、ゴミの投げ捨てはやめましょう。
木や草花、いきものを大切にしましょう。
古墳はわたしたちの大切な文化財です。こわさないように観察しましょう。
 (〜平成19年度 里山ふれあい森づくり事業〜 兵庫県、養父市、(社)兵庫みどり公社)
林道出合
東屋の先へ進んでいくとがあります。 解説板に載っている父池母池でしょうか。 「米里の動物」と題した解説板を過ぎていくと林道に出ます。 高柳ふれあいの森十字路から19分ほどで着きました。 脇には車数台分の駐車場があり、「米里・大徳の森 案内」と題したもあります。 大徳山へ登っていけますが、 を降っていきます。
大徳山への道は「大徳山」を参照)
米里の動物
水辺や森の生き物  池や森にはさまざまな生き物がすんでいます。 どんな生き物がいるか、観察してみましょう。 道や森の中でニホンジカの足跡や糞をよくみることができます。
ハヤシミドリシジミ、ミヤマアカネ、ニホンジカのフン
空を飛ぶ鳥  この森はタカたちのなわばりになっていて、クマタカやオオタカなどの猛禽類がよく飛んで来ます。 この辺りから山の方をながめて下さい。 木の上に止まっていたり、空を自由に飛んでいるかもしれません。
トビ つばさを広げた大きさ:約150〜160。 目の周囲が黒褐色。 ”ピーヒョロヒョロヒョロ”と鳴く声がよく聞かれる。 飛んでいないときは中心がへこむ。
クマタカ つばさを広げた大きさ:約160〜180。 冠のような羽。 幅が広い。 縞模様が目立つ尾。
オオタカ つばさを広げた大きさ:約015〜130。 白い眉斑。 尾に4本の黒っぽい帯。
たき火、たばこの吸い殻、ゴミの投げ捨てはやめましょう。
木や草花、いきものを大切にしましょう。
あぶないので池には近づかないようにしましょう。
 (〜平成19年度 里山ふれあい森づくり事業〜 兵庫県、養父市、(社)兵庫みどり公社)
〜父(トト)池、母(カカ)池の伝説〜
むかし、深刻な水不足になるとさまざまな雨ごいが行われました。 澄んだ池には龍が住んでいると言われ、この池に入り水を濁すと龍が怒り雨が降る、と信じられていました。 森の二つの池も、池に入ってお祈りをしたところ、雨が降ってきたという伝説が残っています。 周囲には古墳があり、むかしから神聖な場所であったと考えられます。
米里・大徳の森 案内
米里地区には、400年以上前の戦国時代から地区の神社を住民が当番制で守ってきたという歴史があり、 その時代・その年の出来事などが記された『当状記』が残されています。 米里・大徳の森は、人々がこの地の自然を利用してきた歴史を物語る森です。 森を散策して、太古の時代の息吹を感じて下さい。 また、米里・大徳の森には米里古墳群があり、多くは6世紀中頃から7世紀前半頃のものと考えられています。 中にはさらに古い時代の古墳も存在し、およそ1500年前からこの地の自然の恵みを受けて、 人々が生活してきたことがしのばれます。
 (〜平成19年度 里山ふれあい森づくり事業〜 兵庫県、養父市、(社)兵庫みどり公社)
へ続く道を右に分けて舗装路を降っていきます。 右から左へと大きく曲がり、正面に山並みを眺めながら降っていくと、ヘアピン状に右へ曲がっていきます。 正面には山並みや街並みなどを見渡せるが広がります。 谷向かいの206.7m峰に建つもよく見えました。 傍には車1台分のミニ駐車場があります。 ここから左へ登っていくがあります。 入口には道標が立っていて、左の階段は「展望地270m」、今来た道は「駐車場300m」となっています。
有害獣捕獲用の大型の囲い罠の脇を過ぎて、笹竹が茂るを登っていきます。 少し左へ曲がりながら続く階段を登っていくと、道標の立つ分岐に戻ってきました。 道標「展望地200m」に従って、元来たを進んでいきます。
僅かな水の流れに架かる壊れたを渡っていきます。 「展望地30m」のを過ぎていくと、展望地への分岐に着きます。 道標「高柳ふれあいの森へ約60m」に従って、を進んでいきます。
林間広場
笹崖が茂る斜面を軽く降っていきます。 僅かなを抜けて、ベンチや解説板を過ぎていきます。 右上に山頂展望台を眺めながら進んでいくとが現れます。 かなり傾斜のある階段を登り切ると、林間広場の手前にある十字路に着きます。 往復39分ほどで戻って来られました。
左にあるを見ながら、舗装路になった道を降っていきます。 林間展望台へのを過ぎていくと、すぐの所に金網柵があります。 レバーを回して扉を開け、立て掛けておいた太い棒を元通りに横に架けて通過していきました。
東屋
ヘアピン状に曲がって降っていきます。 正面に棚田などを眺めながら降っていくと、案内板を過ぎた所に再びがあります。 上下を止めた針金をほどいて扉を通過し再び針金を止めて降っていくと東屋に着きます。
高柳地区
小川に架かるを渡って、が続く谷筋を横切っていきます。 軽く登っていくとに出ます。 角に立つ道標「高柳集落」に従って右へ降っていきます。 近づいてくるを眺めながら降っていくと金網柵があります。 上下にあるレバーを回して扉を開けて降っていくと、車を止めておいた高柳ふれあい交流館に着きます。 林間広場から12分ほどで到着しました。