経ヶ岬
概 要 経ヶ岬は丹後半島の最北端にある岬です。 先端にある経ヶ岬灯台まで散策路が続いています。 近畿自然歩道「丹後半島最北端 経ヶ岬灯台のみち」にもなっていて、明瞭で歩きやすい道が続いています。 灯台からは日本海を見渡せる眺めが広がります。 標高201mの山頂には展望台があって、犬ヶ岬へ続く丹後松島を眺められます。
起 点 京丹後市丹後町 袖志地区
終 点 京丹後市丹後町 袖志地区
袖志地区…201m峰…観察小屋…経ヶ岬灯台…袖志地区
所要時間 1時間00分
歩いて... 経ヶ岬灯台からは、若狭湾に浮かぶ冠島や沓島、久須夜ヶ岳のある半島などがよく見えました。 その奥には若狭湾の海岸線も薄らと見えていました。 経ヶ岬灯台から西側へ降りていく道もあるようですが、柵で閉ざされていたので、歩くのは止めておきました。
関連メモ 経ヶ岬
コース紹介
袖志地区
豊岡の市街地から国道178号を北東へ進み、京丹後市の久美浜町・網野町を過ぎて丹後町へ入っていきます。 犬ヶ崎トンネルを抜けて袖志海水浴場の傍を過ぎていくと、の所から左へ分かれていく車道があります。 角には「経ヶ岬灯台」などの標識が出ていて、左の車道を指しています。 左の車道へ入った脇に近畿自然歩道「」の案内板があります。 の解説文も載っていました。 近畿自然歩道は経ヶ岬バス停から駐車場を経て経ヶ岬灯台を訪ねて、車道に並行するへ戻るルートのようです。 標識の指す左の車道を少し降ってから登っていくと、袖志園地にある広い駐車場に着きました。
後日に左の遊歩道を歩きました。(「経ヶ岬」を参照)
近畿自然歩道 丹後半島最北端 経ヶ岬灯台のみち
経ヶ岬灯台  京都府の最北端にあり京都百景に選ばれた経ヶ岬灯台は、明治31年12月25日(1898年)に初点灯された。 レンズは、最高級の第1等レンズを使用している全国6灯台の一つである。 昭和61年には映画「新・喜びも悲しみも幾年月」にも登場し、一躍全国の注目を集めた。 また、よく晴れた日には越前加賀の山々【白山など】が望見できる。
経ヶ岬バス停〜経ヶ岬灯台:1.4km
灯台を見学される方へ
経ヶ岬灯台は船舶を守る重要な施設ですので、灯台へ行かれる方は次の事項を遵守し、整理員の指示に必ず従ってください。
1. 灯台業務に支障のない場合、毎日午前9時から午後5時まで構内を参観することができます。
2. 建物、工作物の内部は、立入禁止とします。
3. 灯台には、便所及び給水施設がありません。
4. 灯台までの道路や灯台構内は、危険な箇所がありますので充分注意してください。 尚、灯台への道路(旧道、遊歩道)は、オートバイ、車などの乗り入れは一切禁止します。 又、万一事故が発生しても、その責任は負いかねます。
5. 構内での飲酒、食事、落書き、投石、商行為等をしないでください。
6. 構内及び道路(遊歩道含む)付近に、空缶、空瓶などゴミは捨てないで持ち帰りください。
7. 灯台構内は禁煙です。 又、公園内についても、防火の為タバコの後始末には、充分注意してください。
 (舞鶴会場保安部、丹後町)
駐車場の周囲には、東屋・トイレ・経ヶ岬公園案内所・軽食「岬」などがあり、も幾つか設置されていました。 振り返ると、山頂展望所のあるがすぐ傍に聳えています。 東屋の脇に「左に灯台が見えます」と書かれた看板が出ていたのでその方向を見ると、 が僅かに頭を出していました。 正面には樹木などに邪魔されながらもが広がっていて、 眼下には頂部が緑色の岩も見えました。 駐車場の北側にあるトイレの脇から続く幅の広い横木の階段を登っていきます。 登り口にはが立っていて、「経ヶ岬灯台0.4km」「山頂展望所0.4km」となっています。
擬木の手摺りが設置された横木の階段のから左へ分かれて降っていく道(*)があります。 先ほどの案内板に載っている道で、半島の西側の道へ降りて行かれるようですが、正面の階段を登っていきます。 登り始めてすぐの所に「サルが出没します」の貼り紙がありました。 そこを過ぎて、右・左と何度か折れ曲がりながら続く横木の階段を登っていきます。
この時にはサルに出遭いませんでしたが、後日に来た時には、駐車場へ続く車道を多くのサルが歩いていました。
*後日に左の道を歩きました。(「経ヶ岬」を参照)
サルが出没します!
もしサルをみかけたら…
1)サルと目をあわせずに、静かにその場から離れてください。
  サルも自分を守るため、襲ってきたり、噛み付いたりします。
2)サルにエサをあげないでください。
  エサがもらえると、住み着いて山に帰らなくなります。
 (京丹後市)
になったり横木の階段になったりする道を折れ曲がりながら登っていくと分岐があります。 登り口から6分ほどの所になります。 角にはが立っていて、正面に続く道は「経ヶ岬灯台0.2km」、 左へ続く鉄パイプの手摺りが設置された石段は「山頂展望所0.2km」となっています。 どちらへ進んでもいいのですが、今回は左の石段から山頂を経て灯台へ向かうことにしました。
お願い
美しい自然をみんなで守りましょう!
ゴミは自分で持ち帰りましょう。
 (丹後町)
かなり傾斜があるを真っ直ぐ登っていきます。 の脇を過ぎて少し右へ曲がっていくと、石段は終わりになります。 傾斜が緩んだを軽く登っていくと、左右に通る坂道に出ます。 正面にはが立っていて、右の道は「経ヶ岬燈台」、左の道は「山頂展望台」となっています。 右下にはが少し見えていますが、山頂へ向かって左の坂道を登っていきます。
案内板や道標には、「展望台」「山頂展望所」「山頂展望台」などと表記されていましたが、 いずれも標高201mの山頂にある建物を指しているようです。
201m峰
坂道を数10m登っていくとがあります。 道標類は見かけませんでしたが、先ほどの案内板によると、いずれも山頂を取り巻く道のようなので、先ずは正面の道を進んでいきました。 左から回り込むようにして登っていくと、小広くなった山頂に着きました。 駐車場にあった登り口から13分ほどで登って来られました。 標識類は見かけませんでしたが、地形図に載っている201m峰になるようです。 山頂にはツツジが沢山植えられていて、まだ花を咲かせている木もありました。 少し窪んだ感じの所に八角形のがありますが、 これが展望台/山頂展望所/山頂展望台になるようです。 中央には円いテーブルがあって、その周りには丸太の椅子が並んでいました。 山頂の周囲には樹木が茂っていて展望はあまり良くありませんが、西側が少し開けていて、 犬ヶ岬へ続くの海岸線を眺めることができました。 参考までに、来る時に通った犬ヶ崎トンネルを出た所にある犬ヶ岬園地から眺めたを載せておきます。
ゴミのポイ捨てはやめましょう!
ゴミは自分で持ち帰りましょう。
 (丹後町)
丹後松島
犬ヶ岬の東から経ヶ岬方向に見る、島々と砂浜の作り出す海岸線の眺めは、 日本三景のひとつ「松島」に似ているため、「丹後松島」と呼ばれています。 この景色をよく見ると、南側の山すそ付近から海に浮かぶ島まで、ひとつの平坦面を構成していることが確認できます。 これはかつて海面下でつくられた平坦面が、断層等により隆起し、現在の高さとなったものです。 その後長い年月をかけて、海水等による浸食を受け、現在のような景観になりました。
 (京丹後市観光協会)
山頂の西側からを降っていきます。 山頂を巻くように右へ曲がりながら降っていくと、小広くなった所があります。 脇にはがひとつ設置されていました。 周囲には樹木が茂っていて展望は得られませんが、真夏の日差しを遮る木陰が広がっていて、 ひと休みするのに良さそうな広場でした。
広場を過ぎて右へ曲がりながら更に降っていくと、山頂に登っていった時にあったに着きます。 道標類は見かけませんが左へ数10m降っていくと、道標の立つ分岐があります。 右の道から登ってきたので、道標「経ヶ岬燈台」に従って、このまま正面の道を降っていきます。
観察小屋
坂道が終わって緩やかになった道を進んでいくと、 分岐から1分半ほどの所から、左のへ道が分かれています。 道標類は見かけませんが、建物が見えているので立ち寄っていくことにしました。 石がゴロゴロする道をひと登りすると、小広くなった高みに着きました。 手前には馬蹄形をしたブロック製の建物がありました。 を覗ってみると、ガラス窓に沿ってベンチが設置されていました。 解説板などは見かけませんでしたが、小鳥などを観察する小屋でしょうか。 建物の先にはテーブル・ベンチが設置されていました。 その先の樹木が低くなっていて、が少し見えました。
高みから引き返して、その先へ降っていきます。 1分ほど降っていくと、正面にコンクリート製の四角い物があります。 ここで道が左右に分かれています。 道標類は見かけませんでしたが、これまでに見かけた案内板によると、 (*)は経ヶ岬灯台の西側を巡る道のようです。 正面にもが延びていますが、右に続く幅の広いを降っていきました。
*後日に左の道を歩きました。(「経ヶ岬」を参照)
右へ曲がりながら続くを降っていきます。 階段が終わって坂道を更に降っていくと、横木の階段に合流します。 角には道標が立っていて、右へ登っていく階段は「駐車場0.3km」、左へ降っていく階段は「経ヶ岬灯台0.1km」となっています。 階段を登っていくと「山頂展望所0.2km」の道標が立つ分岐に続いていますが、 灯台へ向かって降っていきます。 階段を降り始めてすぐの所に「」の標識が立っていました。 何があるのかと思ってを見上げてみましたが、 注意しなければいけなさそうなものは確認できませんでした。
標識を過ぎて1分半ほど進んでいくと、右側が開けてきて海が広がってきました。 沖の方にはがふたつ浮かんでいましたが、 方角からすると、左側が沓島(小島)、右側が冠島(大島)のようです。 冠島の奥に見える島のようなものは、久須夜ヶ岳がある半島のようです。 更にその奥には若狭湾の海岸線が薄らと見えていました。
経ヶ岬灯台
文字が消えて読めない近畿自然歩道の道標を過ぎていくと、「」の看板が設置された施設に着きます。 観察小屋への立ち寄りも含めて、展望台のあった山頂から15分ほどで着きました。 門から中へ入っていくと、左側にはブロック製のが並んでいました。 正面にはが立っていますが、電波塔(兼)物見櫓でしょうか。 右側の一段低い所に灯台がありました。 解説板もありましたが、施設の西側の出口にある案内板とは少し数値などが異なっているようでした。
経ヶ岬灯台 〜日本初の水銀槽式回転機械〜
近畿地方最北の地に位置するこの灯台は、明治政府による富国強兵に伴う海運助成政策の一環として、 明治31年(1898年)12月25日に設置されました。 この灯台及び付属施設は、140メートル下の海岸で切り出した角閃石安山岩を加工、運搬して、 約2年余りの歳月をかけ苦難の末に完成しました。 また、近畿地方では唯一の第一等フレネル式レンズを使用し、レンズの回転をスムーズにするため、 フランス人考案の水銀槽式回転機械を輸入使用した第一号の灯台でもあります。
位置 北緯35度46分38秒 東経135度13分24秒
光り方 群閃白光 毎20秒に3閃光
光の強さ 28.0万カンデラ
光の届く距離 22.0海里(約40.7キロメートル)
高さ 地上から灯台頂部 約12メートル 水面から灯火 約148メートル
管理事務所 舞鶴会場保安部
 (海上保安庁、燈光会、日本財団)
近代化産業遺産
平成20年度 経済産業省
左寄りの所から下へ降りて行くがあって、灯台の周囲を一周出来るようになっています。 左側には波浪のがありました。 正面には日本海を一望できる眺めが広がっていました。 何枚も写真を撮りながら眺めを楽しんでいきました。 眼下には柱状節理のあるがありますが、 植物が生えて頂部が緑色になっている岩は、駐車場から見えていた岩になるようです。
灯台案内板
1.灯台の概要
経ヶ岬灯台は、明治31年12月25日に建設、初点灯をして以来経まで、日本海を行き交う船舶の安全を守り続けてきました。 また、明治のロマンを残す白亜の灯台は、京都百景にも選ばれ、丹後半島を代表する景勝地として、訪れる人々を魅了してきました。 そして、丹後町のシンボルでもあり、昭和61年には、映画「新・喜びも悲しみも幾年月」にも登場し、一躍全国の注目を集めました。 この灯台のレンズを回転させる機械は、水銀槽式回転機械と呼ばれるもので、 1893年フランスの技師、プール・デーユ氏が重いレンズを円滑に回転させるために発明したもので、 当時、画期的な発明として、世界中から注目され、 パリで開催された万国博覧会に転じされたものを、そのまま購入して、経ヶ岬灯台に設置したものです。 それから、90有余年、永遠の光を日本海に投げかけています。
2.施設及び業務
経ヶ岬灯台は、海抜140mに位地し、構内には灯台の他に、 レーダー搭載船に信号を送るレーマークビーコンと、船舶気象通報観測所が設置されており、 付近を航行する船舶に対し航行安全のお手伝いをしています。 船舶気象通報観測所では、経ヶ岬の気象状況を自動観測し、 越前岬灯台に併設してある放送所を経て放送し、海難防止に努めています。 諸施設は、完全自動化され、現在、丹後航路標識事務所が巡回管理によって運用しています。
灯台の項目
所在地 京都府竹野郡丹後町袖志字経ヶ岬
北緯 35-46-26.49 東経 135-13-34.21
構造 円形 石造り
塗色
灯質 群閃白光 毎12秒を隔て8秒間に3閃光
光度 770.000カンデラ
光達距離 29.5浬
高さ 地上上から頂部 12.42メートル
水面上から灯火 148.00メートル
地上から灯火 9.00メートル
光源 照葉電源 100V1kW 予備発動電動機付
レンズ 1等
灯器 水銀槽電動回転式
初点年月日 明治31年12月25日
レーマークビーコンの項目
開局年月日 昭和56年5月21日
周波数 9375MHz(9340〜9410MHz)
9435MHz(9400〜9470MHz)
空中線電力 1.2W
電波の形式 QON
発射時間 常時
有効範囲 全度 半径約40km
この施設は、波浪を観察するためのものです。 観測された波浪は、高波の監視並びに波浪予報等に利用されており、防災のうえで重要なものです。 いたずらしたり、設備をこわしたりすると、気象業務法の規定により罰せられますので、ご注意下さい。
 (京都地方気象台)
灯台の西側に続く道(*)を歩こうかと思っていたのですが、で閉ざされていたので、来た道を引き返すことにしました。 入ってきた門から出て坂道を軽く降っていきます。 緩やかになった道を進んで横木の階段を登るようになると、山頂から降りてきたがあります。 道標「駐車場0.3km」に従って分岐を直進して階段を更に登っていきます。 の傍を過ぎていくと階段は終わりになります。 軽い降り坂になってベンチを過ぎていくと、灯台から5分ほどで、山頂へ向かっていった分岐に着きます。
*後日に西側に続く道を歩きました。(「経ヶ岬」を参照)
左に広がる若狭湾に浮かぶなどを眺めながら、 正面に続くを降っていきます。 になったりになったりする道を折れ曲がりながら降っていくと、 駐車場の南東にある241m峰へ続く尾根の先端が見える所がありました。 経ヶ岬公園案内所や軽食「岬」なども見えていました。
袖志地区
左へ曲がって横木の階段を降っていくと、の脇にある登り口に戻ってきました。 経ヶ岬灯台から11分ほどで降りて来られました。 この時には経ヶ岬公園案内所や軽食「岬」は閉まっていましたが、 に入って汗を拭いたり水分補給したりして落ち着いてから家路につきました。