石ヶ堂
概 要 石ヶ堂は養父市森地区にある多くの巨岩が見られる所です。 オオカミ岩や大テング岩などからは、山並みなどを見渡せる素晴らし眺めが広がります。 今回は麓にある石ヶ堂古代村から設定されている歩道を歩いて巨岩群を巡ります。 尾根筋から大テング岩まで登り、少し引き返した所から洞窟遺跡のある谷筋へ降っていきます。
起 点 養父市森地区 石ヶ堂古代村
終 点 養父市森地区 石ヶ堂古代村
石ヶ堂古代村…オオカミ岩…臼岩…鏡岩…小テング岩…中テング岩…大テング岩…谷筋…大テング岩…中テング岩…小テング岩…谷筋…石ヶ堂洞窟遺跡…ヒビキ岩…砂防ダム…いこいの広場…管理棟…石ヶ堂古代村
所要時間 2時間50分
歩いて... 「歩道」とは言っても普通の山道が続いていました。 小テング岩から中テング岩へ向かう途中にはアルミ製の急な梯子が設置されていて、 へっぴり腰になりながらも何とか登っていきました。 大テング岩から谷筋へ降りていかれますが、谷筋に降り立った所で道が分からなくなったので引き返してきました。
関連メモ 石ヶ堂
コース紹介
石ヶ堂古代村
北近畿豊岡自動車道(国道483号)の養父ICの下の浅野交差点から、県道70号を南下していきます。 森バス停を過ぎて建屋川に架かる才木橋まで来ると、 「」の大きな看板が出ています。 看板に従って左へ分かれていく道に入って坂道を登っていくと、石ヶ堂古代村駐車場に着きます。 ここに車を止めさせてもらって歩く準備を始めました。 この時は冷え込んだ朝で、駐車場の芝地は凍っていました。
少し引き返して、駐車場を回り込むようにして進んでいきます。 建ち並ぶの前を山際へ向かっていきます。 古代住居への道を右に分けて僅かなに左へ進み始めると、 「森の里歩道」のが立っています。 道標を過ぎて森の中へ入って登っていくと、正面に砂防ダムが現れます。 道はその手前を右へ曲がって、尾根に向かっていきます。
を渡って、その先の坂道を登っていきます。 横木の階段混じりの道を登っていくと、左へ曲がっていく所に分岐があります。 曲がり角にはが立っていて、左の道は「右環状歩道」、今来た道は「森の里歩道」となっています。 正面へ降っていく道には何も示されていませんが、ベンチが円形に並べられたがすぐ下にありました。 真ん中で火を焚いて、キャンプファイヤーをする所でしょうか。 ここはに続く横木の階段を登っていきます。
この南側の谷筋に続く舗装路へ少し入った所に石ヶ堂があります。 今回は降り時に通りかかりましたが、散策路や岩などがしっかりと図示されていて、とても参考になります。
尾根の背に続く幅の広い横木の階段を3分ほど登っていくと分岐があります。 角にはが立っていて、右の道は「沢遊び歩道」、正面の階段は「右環状歩道」となっています。 はすぐ先で二手に分かれています。 案内図によると、森林浴歩道1森林浴歩道2になるようです。 ここは、正面の階段を登っていきます。
引き続き、少し曲がりながら尾根の背に続くを登っていきます。 段差はそれほど高くはなくて登りやすくなっていました。 先ほどの分岐から3分ほど登った辺りから振り返るとが聳えていました。 方角からすると、662.0m峰から692m峰にかけての山でしょうか。 少しずつ見え方が変わっていく山を何度も振り返って眺めながら登っていきました。 再び現れる階段を登っていくと分岐があります。 角にはが立っていて、右の道は「洞穴歩道」、 左の道は「右環状歩道」、今来た道は「右環状歩道」となっています。 案内図によると、右の道は森林浴歩道5になるようです。 左の階段を登ると、すぐの所に棒状のがありました。
大きな岩の傍を過ぎて、途切れながら続く横木の階段を登っていきます。 振り返ると、先ほどの尖った山のが見えました。 の下を過ぎていきます。 尾根の背の右肩を登るようになると分岐があります。 先ほどの分岐から6分ほどの所になります。 角にはが立っていて、右へ降っていく横木の階段は「左環状歩道」、正面の階段は「風穴歩道」となっています。 案内図によると、右の横木の階段は森林浴歩道7になるようです。 「オオカミ岩」の板もあって左を指していましたが、樹木が茂っていて岩はよく見えませんでした。
今回見かけた道標では「環状歩道」や「環状歩道」という表記を見かけましたが、 「右」や「左」が何を示しているのかはよく分かりませんでした。 案内図では、この区域の外側を回るようにして続く道は「環状歩道」となっていて、「右」や「左」の区別はありません。
後日に右の道を歩きました。(「石ヶ堂」を参照)
オオカミ岩
右の階段を見送って正面へ登っていくと、すぐにが現れます。 手前には「オオカミ岩」の標識が立っていました。 もうひとつ標識が立っていましたが、文字は判読できませんでした。 左にも踏み跡があるようでしたが、右から回り込むようにしてを登っていきました。 緩やかな尾根に出ると分岐があります。 そこから左へ僅かに登ると、オオカミ岩の上に出ました。 駐車所から30分ほどで登って来られました。 岩の上にはがあるので、地形図に載っている345.3m峰になるようです。
基本測量
四等三角点
平成二年六月
国土地理院
僅かに樹木が茂る所を過ぎてへ出てみると、 先ほどの尖った山などを一望できる眺めが広がっていました。 からへと山並みが連なっていますが、山名は特定できませんでした。 眼下には、県道70号から曲がってきた所に架かるや、 建屋川の向かい側に続くの谷筋なども見えていました。 眺めを楽しみながら、ここでひと休みしていきました。
臼岩
眺めを堪能したところで、岩場から登り着いたまで引き返して、 その先に続く横木の階段混じりのを登っていきます。 次第に尾根の背からに続くようになった道を登っていくと、 オオカミ岩から3分ほどで、大きな岩が見えてきます。 近づいていくと、「臼岩」のが立っていました。 振り返ると、先ほどのなどがよく見えました。
を過ぎて1分ほど進んでいくと、 「オビシメ岩」と「松笠岩」のが二つ並んで立っていて、右の谷筋を指していました。 分岐道はなく、前後の道を示す板もないので、この右側の方にこれらの岩が見えるという意味の様でしたが、 樹木が茂るばかりで、何処にあるのかは確認できませんでした。 標識を過ぎて横木の階段を曲がりながら登っていくと分岐があります。 角にはが立っていて、右の道は「洞穴歩道」、左の道は「左環状歩道」となっています。 案内図によると、右の道は洞穴横断歩道になるようです。
鏡岩
左の道のすぐ先に「鏡岩」のが立っています。 道は右へ曲がっていきますが、左に出たすぐの所に鏡岩があるので立ち寄っていきました。 オオカミ岩から8分ほどで着きました。 松の木が生える所の先へ出てみると、先ほど来のなどを見渡せる眺めが広がっていました。 ここでも眺めを楽しみながら、ひと休みしていきました。
眺めを堪能したところで、手前の標識の所まで引き返して、その先に続くを登っていきます。 1分ほど進んでいくと横木の階段を登るようになります。 が張られた所もありましたが、それほど必要な様子ではありませんでした。 トラロープが終わって少し進んでいくと「勾玉岩」の標識が立っていました。 その方角に目をやっても、それらしい岩は確認できず、が広がるばかりでした。
小テング岩
少し降って僅かなに着いて、その先へ登り返していきます。 次第に残雪が目立つようになってきた尾根を登っていくと「下山道」のが立っていて、 今登ってきた道を指していました。 標識を過ぎていくと、すぐの所に大きな岩が聳えていて、手前には「小テング岩」の標識が立っていました。 鏡岩から11分ほど登った所になります。 道は岩の左側を巻くようにして続いています。
岩の袂に続く緩やかな道を進んでいくと急傾斜のアルミ梯子が現れます。 凍てつく寒い朝の北斜面とあって、梯子には雪が凍り付いていました。 そんな梯子に素手で掴まりながら、足元を確認しながら慎重に登っていきました。 写真では傾斜がよく分かりませんが、が切り立っているように感じます。 次第に手が冷たくなり腰も引けてきましたが、気を強く持って一歩一歩確実に登っていきました。
梯子が一旦途切れると鉄の鎖が張られていました。 鎖に掴まってその先に架けられた小梯子に取り付いて更に登っていくと、 「下山道」の標識の立つ見晴らしの良い所に着きました。 4分ほどで梯子を登り切り、やっと人心地がついたのでした。 右のすぐ先がの上になるようですが、腰が引けるので、出てみるのは止めておきました。
中テング岩
左の先に見えているに向かって、岩場を進んでいきます。 振り返ると、先ほど来のなどを見渡せる眺めが広がっています。 大きな岩の脇に続くを進んでいくと、「中テング岩」のが二つありました。 傍を通ってきた大きな岩が中テング岩のようでした。 距離的にはそう遠くはなさそうですが、小テング岩の下から10分も経っていました。 標識を過ぎた所から振り返ると全容がよく見えました。
中テング岩の先に聳えるへ向っていきます。 を登っていくと岩の上に出ました。 振り返ると、先ほど来の尖った山を始め、などがよく見えました。
大テング岩
トラロープが張られた所を少し降って小さなに着いて登り返していくと、 正面にが聳えています。 その岩の袂を過ぎて滑りやすいを登っていくと、 「大テング岩」のが二つ立っています。 その左側すぐの所に大テング岩があります。 中テング岩から7分ほど、オオカミ岩から39分ほどで登って来られました。 地形図によると、463m峰の北200m辺りの標高500mほどの尾根になるようです。
大テング岩の前には素晴らしい眺めが広がっていました。 からへと山並みが連なっています。 眼下にはの管理棟や、今回の降り道で見かけた案内板も見えましたが、 車を止めてきた駐車場は樹木に隠れて見えませんでした。 景色を愛でながら休憩していきました。
谷筋
落ち着いたところで、大テング岩から手前のまで引き返して、その先へ続く山道を進んでいきました。 斜面を横切るようにしてが続いていましたが、進むにつれて次第に道幅が狭まってきました。 路面が傾いて歩き難くもなってくるを降ってきました。 次第に雪が深まってくると、大テング岩から7分半ほどでV字形の谷筋に降り立ちました。 角には道標が立っていて、右の道は「ノゾキ岩方面」、今降ってきた道は「テング岩方面」となっていますが、 雪が積もっていたこともあって、道標の指す道がよく分かりませんでした。 その方向と思われる谷筋を少し降ってみましたが、道らしきものは確認できませんでした。 案内図によると、向かいの尾根へ登っていくようにも思えますが、斜面にも道らしきものは確認できなかったので、 諦めて引き返すことにしました。
後日に歩いたところ、道標の立つ所から谷筋の右岸を少し降った所から、沢を渡った向こう岸へ僅かな踏み跡が続いていました。 (「石ヶ堂」を参照)
中テング岩
往復22分ほどでまで戻ってきて、元来た道を降っていきます。 斜面を降って岩場を越えていくと中テング岩が見えてきます。 岩の袂の狭いを慎重に進んでいきます。
小テング岩
下山道」の標識の立つ小テング岩の傍まで戻って、右下に続くを降っていきます。 又しても梯子に素手で掴まって冷たい思いをしながらの降りになりましたが、登ってくる時よりも恐怖心は薄れていて、 登り時とほぼ同じ所要時間ながらも短く感じました。 岩の脇を進んで「小テング岩」のを過ぎていきます。
次第に雪が少なくなってくるを降っていきます。 トラロープが張られた所を過ぎて、正面にを眺めながら、尾根を快適に降っていきます。 広くなってきた尾根を更に降っていくと、「鏡岩」の標識を過ぎて左へ曲がった所にある分岐に着きました。 大テング岩から20分ほどで降りて来られました。 登ってきた道を引き返すのも芸がないので、 道標「洞穴歩道」が指す左のを進んでいくことにしました。
斜面を横切るように進んでいくと、右側が開けてなどが見えました。 雑木林の斜面を横切るように降っていくと、木を何本か敷いたを渡っていきます。 右・左と曲がりながら傾斜の増した道を降っていきます。 を見える所を過ぎていきます。 の傍を過ぎていくと分岐があります。 道標類は見かけませんが、右側の道を降っていきました。
谷筋
こちらの道で良かったのかと少し不安に思いながらも降っていくと谷筋に降り立ちました。 降り立った所にはが二つ立っていて、正面の谷筋は「ノゾキ岩」、右の道は「洞窟歩道」、 今降ってきた道は「オオカミ岩」となっています。 「登山道」という板もあって、「ノゾキ岩」と同じ方向を指していました。 案内図によると、洞穴横断歩道は正面へ続いていて、環状歩道に出られるようですが、右へ曲がっていきました。
石ヶ堂洞窟遺跡
道標に従って、右に続く幅の広い横木の階段を降っていくと、すぐに大きな岩の脇に降り立ちました。 岩の下がのようになっていて、「石ヶ堂洞窟遺跡」の標識が立っていました。 「鏡岩」の傍の分岐から11分ほどで降りて来られました。 岩の前には棒状のベンチが並んでいました。 引きが無くて全体を写せませんでしたが、少し降った所から振り返ると、かなりのようでした。 左を向いた標識「水分岩」もありましたが、すぐ脇を流れるのことでしょうか。
ヒビキ岩
谷筋に続く幅の広い横木の階段混じりの道を降っていきます。 が茂る所を過ぎていくと、切り立った大きな岩があります。 石ヶ堂洞窟遺跡から6分ほど降った所になります。 岩の脇を進んでいくと、「ヒビキ岩」の標識が立っていて、その岩を指していました。 岩を過ぎた所にも「ヒビキ岩」の標識が立っていました。 振り返っての姿を確認してから、その先へ降っていきました。
引き続き、幅の広い混じりの道を緩やかに降っていきます。 ヒビキ岩から2分半ほど降っていくと分岐があります。 脇には道標が二つ立っていて、右の道は「森林浴歩道6」「盃岩」、今降ってきた道は「洞窟」となっています。 「石ヶ堂洞窟」の小さな板も落ちていて、今降ってきた道を指していました。 左側にはが流れていて、その先にも道が続いていますが、道標には何も示されてはいません。 右へ進んでいくと尾根に出てしまいそうなので、ここはを渡っていくを降っていきました。
1分半ほど降っていくと、棒状のベンチが設置されていました。 ベンチを過ぎた所にがあります。 角には道標が立っていて、正面の道は「ひもろぎ」、左前方へ登っていく道は「右環状歩道」、今来た道は「洞穴」となっています。 案内図によると、左の道はオビシメ歩道になるようです。 ここは正面に続く道を降っていきます。
右に流れるを渡って降っていくと分岐があります。 先ほどの分岐から3分ほどの所になります。 角には道標が立っていて、正面の道は「ひもろぎ」となっています。 右前方へ登っていく横木の階段には何も示されてはいませんが、 案内図によると森林浴歩道1森林浴歩道2森林浴歩道4へ続いているようです。 ここは正面に続く道を降っていきました。
砂防ダム
1分ほど降っていくと、左側の谷筋を向いた標識「」が立っていましたが、 その方角を見ても谷筋が続くばかりで、その岩が何処にあるのか分かりませんでした。 その標識を過ぎていくと、左下に砂防ダムが見えてきます。 ダムの脇を過ぎていくとに出ました。 先ほどの分岐から2分半ほど、石ヶ堂洞窟遺跡から18分ほどで降りて来られました。
いこいの広場
地肌が剥き出した斜面まで来ると、右へ戻るようにしてが分かれていきます。 その道を少し登った所に(*)があるのか、 左右を向く「森林浴歩道2」と「松林歩道」の道標が見えていました。 その山道を見送って舗装路を道なりに降っていきます。 左下にある赤屋根のを過ぎて道なりに曲がりながら降っていくと、 左側にはがあり、右側にはのある広場がありました。 案内図によると、いこいの広場というようです。 砂防ダムの傍には「ビクニ岩」の標識も立っていましたが、どれがその岩なのかは分かりませんでした。
*後日に「松林歩道」の先にある「森林浴歩道4」から降りてきました。 (「石ヶ堂」を参照)
土砂崩壊防備保安林
この保安林は、石ヶ堂地区の土砂の崩壊の防止に役立っています。 森林は、多くの大きな根は小さな根等で土壌を緊縛して、林地の崩壊を防止し、 家屋・農地・道路・その他の公共施設を守る役割を果たしています。 この保安林は、これらの機能を高めるため、特に指定された保安林です。 保安林内においては、次の行為は知事の許可を受けなければなりません。
一、立木竹の伐採及び立木の損傷
二、土石の採取及び樹根の採掘
三、その他土地の形質を変更する行為
森林は国の宝です。 保護育成に努め、後世に引き継いでいきましょう。
保安林があれば・・・ 保安林がないと・・・
たきび・たばこの吸い殻や、ごみの投げ捨てに注意し、樹木を大切に育てましょう。
 (平成7年度設置 兵庫県)
その先へ道なりに降っていくと、円く曲がっているに出ます。 右の道の先にはキャンプ広場が見えているので、左へ降っていきます。 道なりに降っていくと、左右に通る道路が見えてきます。 その手前には「生活環境保全林整備事業」と題した案内板があって、 この石ヶ堂が載っていました。 の傍からは左へ道が分かれていて、道標「沢遊び歩道」がその道を指していました。
後日に左の道を歩きました。(「石ヶ堂」を参照)
生活環境保全林整備事業
兵庫県養父市森地区
生活環境保全林整備事業は、県土の保全並びに保健林休養機能を高めるため、森林の造成・改良を目的とした治山事業です。
施工年度 平成12年度〜平成16年度
事業内容
 自然林造成 0.57ha
 自然林改良 12.59ha
 作業車道 幅員4.0m 延長248m
 作業歩道 幅員0.5m〜1.5m 延長5,430m
その他
 植栽樹種 カツラ、ヤマボウシなど15種類1,044本
施工主体  兵庫県
管理棟
案内板を過ぎて左右に通る道路に出ると、右前方に石ヶ堂古代村管理棟があります。 「手打うどん・そば 石ヶ堂ひもろぎ」の看板も出ていましたが、冬季(1月〜3月末まで)は営業していないようでした。 「石ヶ堂」と題した解説板や「」などがありました。 道路を挟んだ東側にはキャンプ広場古代住居へ続く道があります。 入口には道標「炊飯場」「古代住居」「ファイヤー場」「登山道」の標識が立っていました。 その道へ入ったすぐの所にイラスト風のがありましたが、 先ほどの案内板に載っていた図の方が分かり易いようです。
石ヶ堂
石ヶ堂は神の神籬群として、古代人の信仰を集めた場所だったとみられる。 中心は洞穴である。 昭和40年の発掘調査によって、この洞穴からは、奈良時代より平安末期にかけての土器が多く発見された。 祭祀遺跡の名残りであろう。 まわりには、剣岩・鏡岩・勾玉と、三種の神器にちなんだ名称の岩をはじめ、 盃岩・ノゾキ岩・ホロロギ岩・天狗岩・大神岩(金毘羅宮跡)等の巨岩・奇岩が点在している。 それぞれは洞穴の祭祀遺跡と一体になって、神域を構成していたのだろう。 登山口にあるビクニ岩より上は、かつては女人禁制であったと伝えられている。 なお、山すその湿田からは、尖頭器(石槍)も発見されている。 但馬では二ヶ目の発見であり、約1万年前の旧石器時代終末期の貴重な遺物として、保管されている。 石ヶ堂は古代のロマンを秘めた遺跡である。
 (養父町教育委員会)
石ヶ堂古代村
道端にある「石ヶ堂」と刻まれたを過ぎて、道路を緩やかに降っていきます。 左側にあるの所まで来ると、車を止めておいた駐車場に着きました。 出発時には凍っていた芝地の雪はすっかり融けていました。