滝のツバキ公園
概 要 滝のツバキ公園は与謝野町の滝地区にある公園で、高さ約10m、地際の幹周3.26mのツバキの巨木があります。 公園まで舗装路が続いていますが、今回は手前にある椿文化資料館を起終点として、 せせらぎの道を経て滝のツバキ公園へ向かい、舗装路を引き返すルートを歩きます。
起 点 与謝野町 滝地区
終 点 与謝野町 滝地区
滝地区…一休みの滝…お休み処…滝のツバキ…長寿の滝…滝のツバキ…お休み処…滝地区
所要時間 1時間40分
歩いて... せせらぎの道には標識やイラストマップが各所に設置されているものの、 詳細ルートは載っていなくて道が分かり難い所もありました。 舗装路の途中から誤って谷筋の小径に入ってしまいましたが、幸いにも滝のツバキ公園に出られました。
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コース紹介
滝地区
豊岡市但東町の赤花地区を通る県道701号を東進してを越えていきます。 与謝野町の滝地区に入って府道701号を進んでいくと、滝川にが架かっています。 橋を渡ったすぐの所から南へ分かれていく道があります。 入口には「滝のツバキ公園」などのが出ています。 標識に従って南の道へ入っていくと、程なくして特徴的な姿をしたが見えてきます。 「椿文化資料館」の標識が立つ所まで来ると、千年椿の里ちんざんの前に駐車場があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
脇の掲示板には「」が貼り出されていて、千年椿までの概略地図が載っています。 「」と題したイラスト図もありますが、 現状の道との対比が難しくて、この図からは散策ルートがよく分かりません。
滝のツバキ
−悠久の生命力を発する霊椿の姿−
滝地区の山中、狭く深い谷奥の大田和・深山にもかつて集落があり、人々の生活が営まれていました。 そこには人の想像を超えた巨木の椿があります。 通称を千年椿。 国内最古の古木の一つとされ、3月下旬から4月下旬にかけて、濃紫紅色のやや小振りな花が枝葉の間をうめ尽くします。 その姿はまさに霊椿と呼ぶにふさわしいものです。 椿について調べてみますと、人々は古来から椿に対して長命・霊力を感じ取り、特別な木とみていたことがわかります。 一説には、冬でも艶やかな肉厚の葉、そして雪の中でも花を咲かせることに力強い生命力を感じたと言われています。 また、常緑照葉樹である「椿」は、霊力があり神聖な樹木として神社や寺に植樹されたともあります。
駐車場を出て、奥へ続くを進んでいきます。 程なくして、深山川にが架かっています。 橋を渡った所で道が左右に分かれていますが、正面にある「滝のツバキ公園1.5km」のが指す左の道を進んでいきます。 すぐに防護扉がありますが、この時には開放されていました。 脇にある標識によると、この道は「林道大田和線」というようです。
これは、森の動物たちが里に出ないための門です。 滝の千年ツバキ公園へは、門を開けてお通りください。 下山したら門を閉めて閂をかけてくださいね。
左を流れる深山川に沿ってを進んでいきます。 植林地に続く傾斜が増してくるを登っていきます。 明るい所に出ると、左側に「重八万」の標識が立っています。 駐車場から6分ほどの所になります。 ここから左にあるへ入っていきます。 脇には「千年ツバキ1200m」のがあります。 駐車場にあったのと同様のイラスト図もあります。
京都府豊かな森を育てる府民税を活用して整備しました。
軽く降って、沢に架かるを渡っていきます。 木橋を渡ると道が不明瞭になりますが、に右へ進んでいきます。 すぐに小さなを渡っていきます。 道なりに左・右と曲がりながら、の谷筋を登っていきます。 伐採木が散乱する植林地を沢沿いに進んでいくと、丸太のベンチがあります。
右のすぐ下を流れるを眺めながら、谷筋を軽く登っていきます。 程なくして、 駐車場にあったのと同様のがあります。 少し先にあるを渡っていきます。 左のすぐ傍を流れるに進んでいきます。 右側にある椎茸栽培地のような所から右へ分かれて舗装路に出る小径を見送っていきます。
を更に進んでいきます。 明るくなった所を過ぎると、沢に架かるを渡っていきます。 少し盛り上がってのようになると、両側に沢が流れるようになります。 程なくして、明るい所に出ます。 脇には「南無妙法蓮華経」と刻まれたがあって、袂には像が刻まれています。
一休みの滝
樹木に取り付けられたを過ぎていきます。 沢沿いに続く道を軽く登っていくと、樹木に「ひとやすみの滝」と書かれたが取り付けられています。 ここで道が分岐していて滝へ出られるようなので、ちょいと立ち寄っていきます。 沢へ向って軽く降っていくと、すぐに「一休みの滝」のがあります。 すぐ先には小滝がありますが、これが一休みの滝になるようです。 せせらぎの道の入口から13分ほどの所になります。
往復2分ほどでに戻って、その先へ進んでいきます。 左下にを眺めながら進んでいきます。 程なくして、 駐車場にあったのと同様のがあります。 少し先から右に戻るようにして舗装路へ登っていくが分かれていきますが、見送っていきます。 丸太を輪切りにした椅子の先に架かる丸太橋を渡っていきます。
少し右へ曲がって沢沿いに進んでいくと、があります。 丸太を横に並べた小橋を渡って、ボードウォークのようにが敷かれた所を進んでいきます。 沢沿いに進んでいくと、またがあります。 幾つかが剥き出す所を過ぎていきます。 程なくして、 駐車場にあったのと同様のイラスト図があります。
丸太のを過ぎてきます。 少し進んだ所にあるを渡って、矢印の標識に従って左へ進んでいきます。 の手前まで来ると、左右に通る小径に出ます。 脇の樹木に矢印の標識があって右を指しています。 左の沢には丸太橋が架かっていますが、石垣沿いに続くを進んでいきます。 軽く登っていくと舗装路に出ます。 脇には「せせらぎの道」の標識が倒れていて、「滝のツバキ600m」のもあります。 せせらぎの道の入口から24分ほどで歩いて来られました。
京都府豊かな森を育てる府民税を活用して整備しました。
谷筋にあるのような階段状の平坦地を眺めながら舗装路を登っていきます。 少し曲がりながら続くを軽く登っていきます。 樹木が減って明るい所まで来ると、舗装路は左へ曲がっていきます。 再び舗装路に出た所から3分ほどの所になります。 曲がり角から、右前方の谷筋へ続くがあります。 入口には、「至 深山へ」のが立っていて、 駐車場にあったのと同様のイラスト図や「滝のツバキ430m」の標識も取り付けられています。 標識には矢印が描かれておらず、丁度小径の入口に立っていて、小径を指しているようにも思えます。 この時は地図を持参してこなかったこともあってしばらく愚考しますが良く分からないので、 意を決して右前方の小径(*)を進むことにしました。
*右前方の小径は誤りルートですが、結果的に公園に出られたのは幸いでした。
谷筋の右斜面に続くを軽く登っていきます。 程なくして右側が竹林になって、小径にが目立つようになります。 次第に谷筋が狭くなってV字谷のようになると、谷筋を鋭角に回り込んでいきます。 斜面を斜めに登っていくとに出ます。 尾根を横切って右へ曲がりながら降っていくと、トイレがある広場に出ます。 舗装路から小径に入って9分ほどで出られました。
お休み処
左から登ってくるに出て登っていきます。 程なくして「滝の千年ツバキ公園」の看板があるに着きます。 せせらぎの道を省略する場合は、ここまで車で来れば良さそうです。 駐車場の先の坂をひと登りして駐車場のようなに出ると、 脇に「大田和集落のこと」の解説板があります。 道端にある「滝のツバキ290m」のに従って、更に先へ進んでいきます。 右側にあるを眺めながら地道を登っていきます。 少し登っていくと、左側にお休み処があります。 トイレがある広場から5分ほどの所になります。 「お茶、コーヒー ご自由にどうぞ」となっていますが、店の様子を確認するだけにしておきました。
大田和集落のこと
このあたり一帯は、かつて大田和の集落として六世帯が住んでおり、 厳しい気象条件や自然条件と戦いながら、農林業を中心に人々の営みがありました。 しかしながらここにも過疎の波がおしよせ昭和35年頃から離村が始まり、 昭和46年を最後に全世帯が与謝野町内に移住し現在に至っています。 今は、残された土倉や苔むした石垣が、往時をしのぶよすがとなっています。
《来たときよりも美しく》を合い言葉に、 豊かな自然をいつまでも大切に残していくために一木一草にも心くばりをお願いします。
元大田和住民より
平成28年3月建立 与謝野町
滝のツバキ
更に奥へ進んでいくと、程なくしてがあります。 角には標識が立っていて、正面の道は「滝のツバキ180m」、左の道は「ツバキの森」となっています。 左の道も気になりますが正面の道を更に登っていくと、大きなが見えてきます。 小広くなった所まで来ると、滝のツバキの前に出ます。 お休み処から5分ほど、車を止めてきた駐車場から54分ほどで到着しました。 周囲には柵が設置されていて、「柵内立入禁止」の看板が出ています。 左側には「滝のツバキ」のがあります。 すぐ先にはがあって、全国椿サミット与謝野大会念俳句大会の俳句が掲げられています。 車を止めてきた駐車所にあったのと同様のイラスト図もあります。
柵内立入禁止
「滝のツバキ」を見学のみなさまへ
現在、ツバキの保護のためにさまざまな対策をとっています。 お見苦しい点もあるかと存じますが、皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。
保護対策
(1)ベルトストリング(幹の割れ目拡大防止のための補助ベルト)
(2)リング式ブレーシング(枝の重量を分散するための吊上げワイヤー)
(3)根茎周辺の土壌改良(ツバキの栄養吸収力を増すための土の入れ替え)
与謝野町教育委員会
京都府指定文化財 天然記念物 滝のツバキ(平成元年4月指定)
この巨大な椿はツバキ科ツバキ属ヤブツバキで、近世以降に品種改良の進んだ園芸種とは異なる原種です。 高さは約10m、地際の幹周は3.26mあり、生長の遅いツバキにおいてはこの幹周に及ぶ例は全国的にも希で、 まさに「千年椿」の愛称にふさわしい、最長寿級の椿のひとつです。 3月下旬から4月上旬に開花し、黄色の葯を紫紅色の一重の花弁が囲む様は、原種ならではの簡素な趣があります。 椿の周囲には昭和46年まで集落があり、人びとの営みとともに齢を重ねていました。 当地に住んでいた人によれば、田畑作業中の雨宿り場所になったり、牛を繋いだりと、日々の暮らしの一部だったそうです。 古来より人は椿の花や葉や幹に霊的な力を見出しました。 特にこれほどの巨木の前に立てば、その霊性は花によらず、四季を通じて感じられるのではないでしょうか。
現在地 京都府与謝郡与謝野町字滝小字深山316番地
品種 ツバキ科ツバキ属ヤブツバキ(黒椿は通称)
樹齢 不詳(一説には500年・600年とも、また一説には1000年・1200年とも言われます)
与謝野町
長寿の滝
が更に奥へ続いているので、ちょいと歩いてみます。 すぐの所に「長寿の滝100m」のが立っています。 程なくして、左にが現れます。 地道(*)は正面へ続いていますが、左の谷筋を進んでいきます。 次第に狭くなるの奥へ進んでいきます。 少し右へ曲がっていくと、すぐの所に滝があります。 標識類は見かけませんが、これが長寿の滝のようです。 滝のツバキから2分ほどの所になります。
*正面の地道は、少し先にある砂防ダムで行き止りになります。
滝のツバキ
砂防ダムへの道とのまで引き返してきます。 右へ曲がって、「長寿の滝100m」のを過ぎていきます。 すぐにがあります。 左にある滝のツバキを再度眺めていきます。
お休み処
花を咲かせたミツマタを愛でながらを降っていきます。 僅かなに降っていきます。 「滝のツバキ180m」などの標識が立つを直進していきます。 程なくして、の建物が見えてきます。 右にあるお休み処を過ぎていきます。
程なくしてが見えてきます。 左側にあるを眺めていきます。 小橋を渡って「滝のツバキ290m」の標識を過ぎると、「大田和集落のこと」の解説板がある駐車場のようなに出ます。 舗装路になった道を降っていくと、すぐに 「滝の千年ツバキ公園」の看板があるに着きます。 少し降っていくとトイレがある広場に戻ってきます。 滝のツバキから7分ほどの所になります。 来た道は広場から尾根に登っていきますが、誤りルートだったので、 本来の道であるを降っていきます。
石垣に沿って軽く降っていくと、右へ地道が分かれていくがあります。 脇には「大田和」のと、車を止めてきた駐車場にあったのと同様のイラスト図があります。 右の地道は見送って、左へ曲がっていくを降っていきます。 誤って小径に入っていったに出て、右へ曲がっていきます。 「滝のツバキ600m」の標識まで来ると、せせらぎの道から舗装路に出た所に着きます。 滝のツバキから13分ほどの所になります。
せせらぎの道を見送って舗装路を進んでいくと、程なくして「水力発電所跡」のがあります。 左への曲がり角の手前まで来ると、「一休みの滝」のがあります。 右下の谷筋にはが見えます。 「布石」のが立つ所を左へ曲がっていきます。 谷筋へ降っていくと、深山川に大田和橋が架かっています。 滝のツバキから19分ほどの所になります。 橋を渡った所には「深山川 大田和橋」のが立っていて、 車を止めてきた駐車場にあったのと同様のイラスト図があります。
軽く登っていくと、程なくして左から降ってくる道がしてきます。 角には「滝のツバキ公園1km」のが立っていて、今来た道を指しています。 合流してくる道には「林道深山線」の標識が出ています。 左からの道を合わせて降っていくと、右下の谷にが見えてきます。 すぐ先に「大田和古道」の標識が立っています。 滝のツバキから23分ほどの所になります。 来る時には気が付きませんでしたが、標識の脇から谷筋に降りていくがあります。
京都府豊かな森を育てる府民税を活用して整備しました。
椎茸栽培地のような所まで来て、谷筋へ降りていくを見送っていきます。 右側にある広い造成地のような所まで来ると、 左の谷筋に塩ビ管から流れ出るがあります。 正面に少しを眺めながら降っていきます。 少し曲がりながら進んでいくと、最初に歩いていったせせらぎの道の入口に着きます。 滝のツバキから27分ほどの所になります。
滝地区
せせらぎの道を見送って舗装路を降っていくと、のすぐ傍を通るようになります。 程なくして、開放されたを過ぎていきます。 すぐにある分岐を右へ曲がって、を渡っていきます。 すぐにある千年椿の里ちんざんの建物の横を進んでいくと、車を止めておいた駐車場に着きます。 滝のツバキから33分ほどで到着しました。
駐車場の奥にはが架かっています。 傍には歌碑もあります。 橋を渡った所に椿文化資料館がありますが、訪ねるのは省略しました。
千年の 心つなぎて 黒椿 汀子
俳誌「ホトトギス」主宰・日本伝統俳句協会会長の稲畑汀子は、 江山文庫が開催する「椿」をテーマにした「江山文庫俳句大賞」の選者を、第1回から第5回まで務めました。 碑の句は、稲畑汀子氏が平成8年5月15日椿文化資料館開館記念俳句大会において詠んだものです。 町のシンボル千年ツバキの里である滝区では、この縁を大切につないでいきたいと句碑を建立しました。
平成17年12月20日建立 加悦町滝区