嶋山
概 要 嶋山(柴山)は香美町香住区にある標高223.2mの山です。 海に突き出た台形状をした急峻な陸繋島で、南東を通る県道11号にある「山番」からその姿が良く見えます。 今回は西側にある漁港を起終点として、山麓の嶋山八幡宮を経て山頂へ至るルートを往復します。 山頂は樹木に囲まれていて、展望は良くありません。
起 点 香美町香住区 無南垣地区
終 点 香美町香住区 無南垣地区
無南垣地区…嶋山八幡宮…登山口…嶋山…登山口…嶋山八幡宮…無南垣地区…(山番)
所要時間 1時間50分
歩いて... 山道には標識類はなく、テープ類もごく僅かしか見かけません。 分岐があったり不明瞭になる所も一部にありますが、概ね明瞭な道が続いています。 中ほどから傾斜が急になります。 直登する窪んだ道も見られますが、ジグザグに続く比較的緩やかな道もあるので、樹木に掴まらなくても登っていけます。
関連メモ 今のところ、関連メモはありません。
コース紹介
無南垣地区
佐津駅(JR山陰本線)から東へ続く道を進んでいきます。 Cicoマートの手前を左折して集落の中を進んでいくとがあります。 左側の道を進んでいくとに出ます。 右へ曲がって、を正面に眺めがら進んでいきます。 突き当りまで行くと、消波ブロックの手前に車を何台か止めておける小広い所があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
消波ブロックの先にはが広がっています。
無南垣海岸
海岸環境を守ろう!!
気づきから行動へ
兵庫県
禁 お知らせ 漁
この地先海面一帯は、兵庫県知事が免許する共同漁業権が設定されています。 この為漁業協同組合員以外の方は勿論、漁業協同組合員であっても、組合の漁業権格子許可証を保有していない方は、 アワビやサザエ・ワカメ等の貝藻類を採捕することは出来ません。 密漁は漁業者の生活を脅かす悪質な犯罪です。 違反を見つけた場合は、漁業権侵害として告訴等をします。
柴山港漁業行動組合、兵庫県
香住海上保安署、美方警察署
少し引き返して、延びる道に入っていきます。 すぐの所に分岐になったがあります。 道なりに左へ曲がっていくと、先の方にが見えてきます。 鳥居の手前まで来ると道がしています。 左前方の坂道を登って、すぐの所にある石製の鳥居をくぐっていきます。 脇には丸い石を積んだ(?)があります。
鍼灸接骨院を過ぎていくとがありますが、この時には開かれていました。 石段を登って石製の鳥居をくぐると、左側にがあります。 窓には「注意」と題した貼り紙がありました。 社務所の先にはがあって、ここにも同様の貼り紙がありました。 短い石段を登って「八幡宮」の扁額が掲げられた木製の四脚鳥居をくぐり、その先の石段を登っていきます。
注意
階段が大変よくすべります。 特に降りられる時は十分気をつけて降りて下さい。
嶋山八幡宮
前日に雨が降ったこともあって、は滑り易くなっていました。 途中で傾斜が増してくるので、息を弾ませながら登っていきます。 のような所に着いて、少し左へ曲がって登っていきます。 石段を登り切ると、小広くなった神社の境内に着きます。 駐車スペースから11分ほどの所になります。 板囲いの中に入ってみると「」の扁額が掲げられていますが、 由緒などを記したものは見かけませんでした。 右側にはがあります。 左側には祠が納められたがあります。 各々に小札が掲げられていて、右側から順に、 「若王神社・大森神社・佐受神社・小森神社・御霊神社」、「稲荷神社」、「山神社」、「黄船神社・愛宕神社・凪沚神社」、「金刀比羅神社」となっています。 境内の様子を確認しながら、乱れた呼吸を整えていきました。
登山口
境内の左に建つの左側を進んでいきます。 小屋の裏側の斜面に出ると、嶋山への登山口があります。 入口には「出入り口」の貼り紙が取り付けられたが設置されていますが、 針金で簡単に止められた扉を開けて通過していきます。
扉の先の斜面に明瞭な道は見かけませんが、少し左へ曲がって防護柵から離れ、 雑木が混じるを真っ直ぐ登っていきます。 倒竹が少し見られる斜面を登っていくと、緩やかな小広い尾根に着きます。 登山口から2分ほどの所になります。 左側にはが続いています。 正面の一段低い所もになっています。 建物を建てられそうな場所ですが、かつて砦などがあったのでしょうか。
右側に横たわる倒木を跨いで、ツバキが見られるを進んでいきます。 尾根の中ほどの細い木にが巻かれていますが、 登山ルートを示す印なのかどうかは分かりませんでした。 尾根の背を外れて、少しを登っていきます。 「界」のを過ぎていくと、 右から左前方へ続く緩やかな尾根の背に出ます。 登山口から6分ほどの所になります。
登り時は特に問題ありませんが、降り時にはうっかりしていると右から来る尾根を真っ直ぐ歩いてしまい勝ちなので、注意が必要です。
歩き易い尾根の背を軽く登って板根が張り出した樹木まで来るとがあります。 斜面を横切るように続く右前方の道(*)は見送って、正面の尾根の背に続く道を登っていきます。 次第に傾斜が増してくるを登っていきます。 倒木が目立つようになると分岐があります。 登山口から9分ほどの所になります。 正面には尾根を直登するが続いていますが、 倒木があったり傾斜も急で歩き難そうです。 倒木が道を塞いでいて分かり難くなっていますが、に続く道を進んでいきます。
*右前方の道は少し先で不明瞭になります。
倒木を跨いでその先にある斜めに覆い被さる倒木まで来ると、傍の樹木にが巻かれています。 道なりに右へ折れ曲がって登っていきます。 傾斜が急な斜面ですが、道がに設置されていて助かります。 左・右と折れ曲がりながら登っていくと、覆い被さるの下を過ぎていきます。 すぐ先のの先を左へ折れ曲がっていきます。 何度か折れ曲がりながら更に登っていくと、樹間から僅かに山や海が見える所もありますが、総じて展望は良くありません。
折れ曲がりながら更に登っていくと、覆い被さるの下を過ぎていきます。 道なりに左へ曲がっていくと、を過ぎていきます。 折れ曲がりながら更に登っていくと、樹木に邪魔されながらもが見えてきます。 右へ曲がって登っていくと、右から登ってくる道が合流してきます。 登山口から25分ほどの所になります。 を覗いてみると、かなり急な窪んだ道になっています。 確かめた訳ではありませんが、倒木があった分岐から続く道なのでしょうか。
更に折れ曲がりながら登っていくと、左へ曲がった所にが幾つか頭を出しています。 小岩の先の植林の間を登っていくと、なだらかでに出ます。 登山口から30分ほどの所になります。 右へ曲がって、緩やかでを登っていきます。 倒木が横たわる広い所まで来ると、道が不明瞭になります。 道は何処かと左右を窺っていると、左へ戻るようにして登っていくがありました。
嶋山(標高223.2m)
すぐに不明瞭になるを登っていきます。 歩き易そうな所を探しながら斜面を登っていくと、岩が剥き出すに着きます。 ここは台形状をした嶋山の山頂部の西端になるようです。 右へ続く緩やかになった尾根を進んでいくと、小岩の上にがあります。 その少し先に三等三角点「柴山」があります。 ここが地形図に載っている223.2m峰嶋山(柴山)の山頂になるようです。 登山口から35分ほどで登って来られました。 山頂の周囲には樹木が茂っていて展望は良くありませんが、樹木に邪魔されながらもが少し見えました。 緩やかな山頂部はこの先にも続いているので、少し歩いて様子を確認したりしながら暫く時を過ごしました。
三等三角点
基本測量
平成二年六月
国土地理院
来た道を引き返していくと、すぐにを過ぎていきます。 が剥き出す所まで来て、左の斜面を降っていきます。 はっきりした道はなく何処を登ってきたのかも思い出せないので迷走気味に降っていくと、 左の方に見覚えのあるが横たわる広い所が見えました。 倒木がある緩やかな所に降りて右へ軽く降っていくと、なだらかでに出ます。 左の植林の間から降っていくと、小岩が幾つか頭を出す明瞭な道の曲がり角に出ます。 少し迷走したこともあって、山頂から7分ほどかかりました。
明瞭になった道をに折れ曲がりながら降っていきます。 樹間から僅かにを見ながら降っていくと、 かなり急な窪んだ道との分岐に着きます。 山頂から10分ほどの所になります。 窪んだ道を見送って道なりに左へ曲がっていくと、が見えてきます。
何度も折れ曲がりながら降っていくと、見覚えのあるを過ぎていきます。 道なりに右へ曲がっていきと、覆い被さるの下を過ぎていきます。 何度も曲がりながら更に降っていくと、右へ曲がった所にあるの先の倒木の下を過ぎていきます。 斜めに覆い被さる倒木まで来ると、見覚えのあるが巻かれた樹木があります。 少し先にある倒木を跨いでいくと、尾根を直登する急な窪んだ道との分岐に出ます。 山頂から24分ほどの所になります。
歩き易くなったを降っていきます。 板根が張り出した樹木が見られるようになると、左から道がしてきます。 緩やかになった尾根を進んでいくと、右斜面を降る道が現れます。 山頂から26分ほどの所になります。 見覚えのある赤プラ杭がある右前方の道を降っていきます。
正面の尾根も歩き易そうですが、少し先で藪漕ぎ状態になります。
登山口
ツバキが見られる斜面を降っていくと、程なくしてに出ます。 緩やかになった尾根を進んでいくと、見覚えのあるがあります。 倒木を跨いで左へ曲がり、雑木が混じるの斜面を降っていきます。 明瞭な道がない斜面を降っていくと、樹間からが見えてきます。 防護柵に沿って右へ降っていくと、登山口になっている防護柵の扉に着きます。
嶋山八幡宮
針金を外して扉を開けていくと、の脇に出ます。 小屋の脇を過ぎていくと、嶋山八幡宮の境内に出ます。 山頂から30分ほどで降りて来られました。 ひと息入れてから、右にある元来たを降っていきます。
前日の雨で滑り易くなっているを慎重に降っていきます。 踊り場のような所に着いて少し右へ曲がり、を更に降っていきます。 足元に注意しながら降って石段が終わると、木製のがあります。 手水舎を過ぎていくと、石製の鳥居の手前に佐津地区神社社務所があります。
石製の鳥居をくぐって短い石段を降り、開かれているを過ぎていきます。 すぐの所にある鍼灸接骨院を過ぎて、を軽く降っていきます。 左に広がるを眺めながら進んでいきます。 程なくしてある石製の鳥居をくぐっていきます。
無南垣地区
鳥居を過ぎると、左から正面へ続くに出ます。 右の山裾にあるを眺めながら、正面に続く道路を進んでいきます。 分岐になったを右へ曲がっていきます。 程なくして漁港に出ると、車を止めておいた駐車スペースが右側にあります。 嶋山八幡宮から12分ほどで到着しました。
漁港の西側から振り返ると、今回登ったがよく見えました。
山番
佐津川橋を渡って県道11号に出て北上すると、に「山番」という見張小屋があります。 今ではになっていますが、 台形状をした嶋山の姿がよく見えます。 (所要時間に含めず)
山番(地曳網の見張番)
昔、この訓谷浜では、春から秋にかけハマチやイワシの地曳網が行われていました。 この位置には「山番」という見張小屋があり、村人が毎日見張番についていました。 見張番は、はみ(魚が海面で群れはねること)を見つけると、すばやくハマチなどの大魚かイワシなどの小魚かを判断し、 村人たちに旗を振って大声で合図を送りました。 合図があると、村人は仕事の手を止めて急いで浜にかけつけ、 網船を2艘沖へ漕ぎ出したあと、魚群が湾内の浜近くに来るのを待って網を打ちました。 そして、浜で待っていた多くの村人たちが、「ヤッセー、ヤッセー」とかけ声も勇ましく網を引き揚げました。 時には、一網何千何万のハマチの大漁に恵まれることもありましたが、 昭和35年頃には魚がさっぱり姿を見せないようになり、残念ながら地引網はできなくなってしまいました。
訓谷区
網船や網引きの人への合図
見張り番の人が魚群を見つけた時、すばやく小魚か大魚か判断し、いわしなど小魚の時は「わら旗」で、 はまちやさばの時は「赤白旗」を屋根の上でふった。 大声で、
ハヤセーヤー 早く浜に集まれ、早くせよの意
ハヤデーヤー 早く船を出せ
ハヤウテヤー 早く網をうて
と指示すると、たとえ田植えの真最中であろうとも仕事を中断して浜にかけつけ、網船を二艘沖へ出し、網をうち網を引いた。 はまちなどが大漁の時は当時大変な臨時収入であった。
「地曳網」と「地引網」の表記の違いが見られますが、そのまま載せておきます。