今福の滝
概 要 今福の滝は宮津市今福にある滝で、京都府景観資産に登録されています。 江戸時代に編纂された書物にも紹介されていて、古い時代から名瀑として知られていたようです。 1の滝〜7の滝の7つの滝から成り、総落差は78.2mあります。 今回は京都丹後鉄道の喜多駅を起終点として今福の滝を巡り、滝山林道を引き返すルートを歩きます。
起 点 宮津市喜多 喜多駅
終 点 宮津市喜多 喜多駅
喜多駅…滝入口…滝神社…今福の滝眺望所…滝山林道…谷筋…滝入口…喜多駅
所要時間 1時間50分
歩いて... 滝入口の傍には車2台分の駐車場があり、そこまで車で入ることが出来ます。 各滝は少し離れた所にあって、全体を一望できません。 滝見道には幾つか分岐がありますが、標識が設置されて分かり易くなっています。 滝山林道には岩や倒木が道を塞いでいたり崩落している所があって車での通行は難しい状況ですが、歩くのは問題ありませんでした。
関連メモ 今のところ、関連メモはありません。
コース紹介
喜多駅
京丹後市の京丹後大宮ICから山陰近畿自動車道に入って南下していきます。 京都縦貫自動車道と接続する宮津天橋立ICで府道9号に降りて南下していきます。 今福川を渡っていくとがあります。 角にある「今福の滝1.1km」のに従って左折していくと、京都丹後鉄道の喜多駅があります。 高架にある駅の下に駐車場があるので、ここに車を止めさせて頂きました。
脇には近畿自然歩道「」の案内板がありますが、 今回訪ねる今福の滝は載っていません。
「今福の滝」の標識に従って、京都丹後鉄道のの下をくぐっていきます。 道なりに左へ曲がりながら登っていくとに出ます。 左に広がるを眺めながら進んでいきます。 道なりに右へ曲がっていくと、「今福の滝」の標識の先にがあります。 バス停を過ぎていくと分岐があります。 角には「今福の滝1000m」のが立っていて、正面の道を指しています。
正面の道を進んでいくと、今福川に架かるを渡っていきます。 石材店を過ぎていくとがあります。 左上には「今福の滝800m」の標識が立っていて、正面の道を指しています。 京都縦貫自動車道の下を進んでいくと、道端に「二級河川 今福川 起点」のが立っています。 脇にブランコや祠があるを過ぎていきます。 滝の先訪者がいるのか、この時には車が一台止められていました。 少し曲がりながら軽く登っていくとがあります。 喜多駅から10分ほどの所になります。 横に渡された閂が2本と、小さな回転レバーが取り付けられています。
この時には回転レバーは開いたままでした。 扉が少しずれているのか、腕の力ではレバーを閉じることが出来ませんでした。 閂は容易にスライドさせることが出来ます。
鹿猪防護柵
(開閉自由)
開けたら必ず閉めて下さい。
京都府景観資産「今福の滝」は直進
防護扉を過ぎていくとがあります。 角には「今福の滝470m」「駐車場」のが立っていて左の道を指しています。 標識に従って左の道を登っていくと、僅かなの脇を過ぎていきます。 少し曲がりながら登っていくと、石垣の先にが見えてきます。 砂防ダムの脇の「砂防指定地」の看板を過ぎていくと、小さな駐車場があります。 脇には「駐車場」や「第2駐車場(河川敷100m先)」のが立っています。 駐車場を二分するように真ん中にロープが敷かれていてるので、車2台分のようです。
対向車があると難儀しそうな狭い道ですが、舗装されて荒れてもいないので、小型車ならここまで入って来られそうです。
砂防指定地
今福谷川砂防堰提、砂防ダムに立入ったり貯水池で遊んではいけません。
あぶない
京都府
滝入口
駐車場の10mほど先に今福の滝の入口があります。 喜多駅から17分ほどの所になります。 入口には「今福の滝」のが立っていて、左に架かるを指しています。 「滝山林道口」の標柱もあって、正面の道は「杉山林道7.1km」、左の道は「今福の滝0.3km」、今来た道は「喜多駅1.0km」となっています。 「自由にお取り下さい」と書かれたもあって、 中に「今福の滝」イラストマップ(*)があるとのことですが、すべて出払ってしまったのか、この時には入っていませんでした。
*同様の内容と思われるを京都府のホームページで見掛けました。 それによると今福の滝は7つの滝から成り、 1の滝:5.7m、2の滝:19.9m、3の滝:19.2m、4の滝:4.4m、5の滝:2.3m、6の滝:1.2m、7の滝:4.0mの落差で、総落差は78.2mとのことです。
自由にお取り下さい
(上段)「感想アンケート」投函ポスト
(下段)「今福の滝」イラストマップ
これより今福滝山林道
路肩軟弱のため軽四輪車のほか進入禁止
標識に従って、左に架かるを渡っていきます。 植林地に続くは狭いながらもコンクリート舗装されてロープも張られています。 小さな沢を渡ったりしながら続く道を登っていきます。 には苔が少し生えて滑り易くなっているので、足元に注意しながら登っていきます。 左右にある小岩の間を登っていくと分岐があります。 滝入口から3分ほどの所になります。 正面にはが立っていて、 左の道は「今福の滝140m」、右の道は「滝神社80m」となっています。 コンクリート舗装はここで終わって、この先は地道になります。 イラストマップによると、標識にある「今福の滝」とは今福の滝眺望所を意味しているようです。 ここは滝神社へ立ち寄るべく、を進んでいきます。
滝神社
緩やかになったを進んでいきます。 少し左へ曲がりながら進んでいくとに出ます。 「滝神社」の扁額が掲げられたをくぐっていくと、小振りの社殿があります。 社殿に扁額は掲げられていませんが、これが滝神社になるようです。 滝入口から6分ほどの所になります。 由緒などを記したものは見かけません。 周囲には小さな解説板が取り付けられた樹木を幾つか見かけます。
タブノキ(椨の木)
シスノキ科
西日本の海岸を中心に多く分布し、山間部にも生育する常緑高木。 枝張りは雄大、樹形は卵形、花は5月頃に黄緑色、老木の木目に巻雲模様があるものをタマグスと呼び、珍重される。
サカキ(榊)
ツバキ科
照葉樹林内によく生育する常緑高木。 花は6月頃に側枝の基部に下向きに開き、花弁は白色、のち黄色み帯びる枝先の冬芽が、弓状に曲がる特徴がある。 枝葉は神事に使う。 別名キサキという。
ヤブツバキ(藪椿)
ツバキ科
常緑高木または低木。 葉は皮質で、表面にクチクラ層が発達する。 11〜12月また2〜4月に赤色の花をつける。 まれに淡紅色や白色のものもある。 生木の灰は媒洗剤に使い、種子から椿油をとる。
スギ(杉)
スギ科
日本特産の常緑、落葉高木。 葉は針状又は鱗片状。 花は単性で雌雄同株。 球果は木質で、熟すと果鱗が開いて種子を散らす。 樹冠は円錐形。 寿命の長い樹木である。 名の由来は幹が直立することから、直木(すき)から転訛したもの。
ヒノキ(檜)
ヒノキ科
古くから日本人の背勝に最も利用された樹木。 常緑高木で雌雄同株、葉は十字対生、表面は濃緑色で光沢があり、葉と葉が接するところに白い気孔帯がある。 花期は4月雌雄株とも枝先につく。 果実は、11月頃果鱗が開いて種子を出す。 名の由来は、木をこすり火をおこすことによる。
社殿の右側に「滝への近道」のがあります。 そのすぐ先にがあります。 へ登っていく道の先にも「滝への近道」の標識があります。 へ降っていく道には標識がありませんが、 この下に5の滝6の滝7の滝があるようなので、ちょいと立ち寄っていきます。 横木の階段を降っていくと、すぐに沢が流れる谷筋に出ます。
アスナロ(翌檜)
ヒノキ科
日本特産で山地や湿地に生育する常緑高木で純林状になる場合もある。 樹冠は円錐形で枝は下がる。 生長が遅い。 花期は5月頃、雌花雄花とも枝先に開く。 名の由来は、明日ヒノキになろうという意味。
岩がゴロゴロするを進んでいきます。 すぐにの傍に出ます。 岩の袂には小さな滝が幾つか見られます。 これらが5の滝6の滝7の滝になるようですが、各滝の区別はよく分かりませんでした。 大きな岩の上流に見えているのがになるようですが、 岩がゴロゴロしていて歩き難いので傍まで行くのは止めて、して写すだけにしておきました。
岩がゴロゴロするを引き返してきます。 に出ると歩き易くなります。 短いを登っていくと、 すぐに滝神社の脇にある分岐に戻ってきます。 滝へ向かってから6分ほどで戻って来られました。 「滝への近道」の標識が指すを登っていきます。
すぐに左へ曲がって、手摺りが設置されたを登っていきます。 階段を登り切って小尾根に出ると、左から登ってくる道とします。 中ほどにはが立っていて、 「今福の滝50m」と「滝壺(3の滝)120m」が右の道を指しています。 は、滝神社の手前にあった分岐から分かれてきた道でしょうか。 右へ歩き始めると、すぐに分岐があります。 手前の標識がこれらの道を指しているようです。 ここは右に続く緩やかな道から滝壺へ向かっていきます。
少し左へ曲がりながら進んでいくと、手摺りが設置されたが左へ分かれて登っていきます。 角にはが立っていて、正面の道は「滝壺」となっています。 「滝眺望所」の板も落ちていて、左の階段を指しています。 「滝壺」の標識に従って真っすぐ進んでいくと、「4の滝」のが谷筋を指しています。 谷筋に見えるのが、先ほどの大きな岩の上流に見えていた4の滝になるようです。
4の滝が見える所を過ぎて降っていくと、谷筋にが見えてきます。 東屋の先にはが見えます。 東屋の左から谷筋に降りていくと、3の滝の真下に出ます。 滝神社の脇にある分岐から5分ほどの所になります。 傍まで近づいて行きますが、は発達していないようでした。 振り返ると、ログハウス式のがあります。 中には囲炉裏があって、「第20回KYOのあけぼのフェスティバル2008」に出展して展示されたという「」が掲示されていました。
宮津市・今福地区の「げんき村」づくり
”さわやか女性パワー”が推進力!
●女性も参画し、住民の総意で「村づくり計画」策定
女性、後継青年、高齢者、農業者、非農業者、全員集会など、一年間、重層的に論議を重ね、 平成9年春に住民の総意で「村づくり計画」を策定。 女性のパワーと住民の智恵と共同の力で計画を一つひとつ実行。
(1)環境を守り景観形成で”癒しの里”づくり
(2)「今福四大祭り」開催。住民の絆・市民との交流を深める
(3)農地を守り農業経営の改善に取り組む
(出典:「村づくりパネル」より抜粋)
ナキンハゼ(南京黄櫨)
トウダイグサ科
中国原産の落葉高木。 花は7月頃、枝先に黄色の小さな花を多数つける。 果実は偏球形で、11月頃に褐色に熟す種子からはロウや油をとる。 名の由来は、中国原産で秋に紅葉、ロウを取るこおから名がついた。
今福の滝眺望所
往復8分ほどで、手前にあったまで引き返して、右に続く横木の階段を登っていきます。 階段はすぐに終わって、左から来る道とします。 左の道は手前の分岐から分かれてきた道のように思えます。 右へ曲がって、岩が剥き出したを登っていきます。 程なくして、左から広めの道がしてきますが、 どこから来る道なのかは分かりませんでした。 左の道を合わせて登っていくとに出ます。 ここで道が二俣に分岐しています。 東屋から5分ほどの所になります。 右の道には「今福の滝眺望所」の標識が立っています。 谷筋に見えるのがのようです。
標識の先にもが続いているので、ちょいと歩いてみることにしました。 次第に歩かれていない様子になりますが、はしっかりと続いています。 剥き出したの右側を降って、その先へ登り返していきます。 傾斜が緩やかになると、2の滝の真下に出ます。 下流には3の滝があります。
今福の滝眺望所からここまでの道は踏み跡程度です。 イラストマップには載っていないので、お勧めの道ではないようです。
往復9分ほどでまで引き返してきます。 来る時には気が付きませんでしたが、脇には「1の滝150m」のが落ちていました。 右へ曲がって、1の滝へ向かってを登っていきます。 が剥き出した所を過ぎていきます。 傾斜が緩やかになると、「1の滝入口」の標識が右を指しています。
キリシマツヅジ(霧島躑躅)
ツツジ科
ヤマツツジとミヤマキリシマの交配種。 小低木から高木まである常緑また落葉性。 花は4〜5月に咲く。 朱色を中心に紅紫色や白色などがあり、変化することが多い。
標識が指す右の斜面に続くを降っていきます。 降り傾斜が増した階段を降ってを過ぎていくと、谷筋に滝が見えてきます。 傾斜がゆるやかになると、岩盤が剥き出したに出ます。 岩盤の上を上流へ向かっていくと、すぐに1の滝の前に出ます。 今福の滝眺望所から7分ほどの所になります。 落差はそれほどありませんが、辺りはヒンヤリとした空気に包まれていました。 滝口の上流には滝山林道が見えています。
岩盤が剥き出したを引き返してきます。 2の滝を覗き込んだりしながら進んでいきます。 谷筋から上がって、落ち葉に埋もれたを登っていきます。 手摺りが設置された階段を登っていくと、「1の滝入口」の標識が立つ道に出ます。 往復6分ほどで戻って来られました。
滝山林道
右へ曲がって、滝山林道へ向かってに続く道を登っていきます。 右の樹間からを眺めながら進んでいきます。 程なくしてに入って、緩やかになった道を進んでいきます。 少し曲がりながら進んでいくと、滝山林道の曲がり角に出ます。 「1の滝入口」の標識から4分ほど、最初の滝入口から52分ほどの所になります。 脇にはが立っていて、 前方へ続く道は「滝山林道」、今来た道は「今福の滝眺望所170m」となっています。
右側すぐの所に架かるを渡っていきます。 等高線に沿うように曲がりながら続く緩やかな降り基調の地道のを進んでいきます。 軽四輪車が通れる道幅はあるもののが道を塞いでいたり崩落している所もあって車での通行は難しい状況ですが、歩くのは問題ありませんでした。 切り立ったの脇を進んでいきます。 僅かな谷筋を回り込んで、少し先の小尾根の先端を左へ曲がっていきます。
谷筋
左の尾根が次第に緩やかになってくるを進んでいきます。 沢の音が大きくなってくるとに出ます。 滝山林道に出た所から10分ほどの所になります。 沢に架かるコンクリート橋を渡っていくと、広めの地道が左へ分かれていき、滝山林道は右へ曲がっていきます。 上流にはが見えています。 左の道の入口付近にはが立っていて、 左の道は「ダイラ道」、右の道は「今福の滝」、今来た道は「今福1の滝」となっています。
右へ曲がって、舗装路になったを降っていきます。 に入って、右を流れる沢沿いに続く林道を緩やかに降っていきます。 谷筋を2分ほど降っていくと、の脇を過ぎていきます。 された沢沿いに進んでいきます。 沢が少し右へ遠退いていくと、沢との間に草地が現れます。 草地を横切って沢へ近寄ってみるとがありました。
最初の滝入口の手前の駐車場に「第2駐車場(河川敷100m先)」の標識がありましたが、 距離的にはこの草地を意味しているように思えます。 地面が少し凸凹していますが、車5・6台を止められそうな広さがあります。
滝入口
草地の脇に続くを進んでいきます。 沢には堰の役目を果たしているのか分からないほど低いも見られます。 再びに入っていくと、最初に今福の滝へ向かっていった入口に戻ってきます。 滝山林道に出た所から18分ほどで着きました。
すぐの所にある小さなを過ぎていきます。 や石垣の脇を過ぎて、少し曲がりながら降っていきます。 僅かなの脇を過ぎていくと、 「今福の滝470m」「駐車場」の標識が立つに出ます。 右前方へ降って京都縦貫自動車道が見えてくると防護扉があります。 閂をスライドさせて扉を開けて通過していきます。
(来る時と同様にこの時も回転レバーは開いたままでした)
京都縦貫自動車道を正面に眺めながら、広がってくる谷筋に続くを降っていきます。 程なくしてブランコや祠があるがありますが、来る時に見かけた車はありませんでした。 京都縦貫自動車道の下に立つ「二級河川 今福川 起点」のを過ぎていきます。 石材店が近づいてくると、「今福の滝800m」の標識が立つ分岐に着きます。 来た道は左前方へ川沿いに続いていますが、が気になったので歩いてみることにしました。
少し左へ曲がって森の脇を進むようになると、五輪塔や石仏が納められたがあります。 祠を過ぎていくと、左右に通るに出ます。 左折して、少し曲がりなが続くを降っていきます。 今福川に架かるを渡っていくと、 来る時に通った「今福の滝1000m」の標識が立つ分岐に出ます。
喜多駅
右折して、を過ぎていきます。 道なりに左へ曲がっていくとが増してきます。 右へ曲がりながら降っていくと、京都丹後鉄道のが見えてきます。 の下をくぐっていくと、車を止めておいた駐車場が左側にあります。 滝入口から20分ほどで到着しました。