カラウコ大橋竣功記念碑
一般国道29号は、姫路市青山を起点として県境戸倉峠を経て鳥取市青葉町を終点とする延長120.2kmの幹線道路であり、
古くは播磨と因幡を結ぶ因幡街道として発達、親しまれてきた。
本国道は、昭和27年12月一級国道29号線に昇格し、昭和32年より建設省直轄工事として一連の改良工事が実施され、
難工事の末昭和42年5月完成した。
国道29号の兵庫県域延長72qの内、宍粟郡波賀町日見谷より鳥取県境までの約31q区間は急峻な斜面と引原川に沿う典型的な山岳道路であり、
道路防災事業が望まれていた。
特に引原ダム貯水区域である音水湖沿いは大きく湾曲しており、
著しく線形が悪いことから本橋を計画立案し、昭和63年10月に着工、平成2年12月に完成した。
本橋は、架橋地点の立地条件からダム中央を橋脚を設置することが不可能であり、
かつ姫路側が急峻な地形で脆弱な地盤層が多いこと等を考慮して、
我が国でも例の少ないバックアンカー形式の斜張橋を採用した。
また床版についても、斜張橋では我が国で初めてプレキャスト床版(工場で製作したコンクリート床版)として計画し施工したものである。
橋名の”カラウコ”は当地域の地名から採用したものである。
これは昔この地に唐ッ湖と呼ばれる湖があり、それが地名として残ったものと伝えられている。
本橋が末永く地域の文化、経済の発展、観光にも寄与することを願い竣功の記念として碑を建立する。
平成2年12月吉日 建設省近畿地方建設局 姫路工事事務所長
引原ダムの役割
ダムは私たちの生活にとって大切な役割を持っています。
ダムから流れ出た水は、途中でそれぞれの役目を果たしてから再び川に戻り、大切に使われています。
また、その役割は4つあります。
1 洪水の調節
台風や大雨で川が氾濫すると、家や田畑が壊されるばかりでなく人の命が奪われることもあります。
これを防ぐためにダムで大量の水をせき止めて、水が一気に下流に流れ出さないように調節します。
2 水力発電用水
原発電所では、引原ダムからトンネルを通って水を送り、最大に5,000kwの電力を発電します。
6,500世帯分(宍粟市の半分)の電力になります。
原発電所の下流でも4箇所で川の水をとって水力発電を行っています。
普段、ダムの水は、原発電所を通って川へ放流されます。
3 かんがい用水
日照りなどで川の水が少なくなったときに、ダムに貯めている水を放流して農作業の手助けをしたり、
川に住む生物を守ります。
4 工業用水
ダムから毎日水を放流し、西播磨地域の工場で工業用水として利用されています。
揖保川下流で、1日に約30万立方mを取水しています。
工業用水は工場で冷却水や洗浄水などとして利用されます。
引原ダム
引原ダムは…
引原ダムは、一級河川揖保川の支流引原川の上流にある自然豊かな多目的ダムです。
宍粟市波賀町に位置し、姫路から約60km、鳥取県との県境まではそばを通る国道29号で約10qの中国山地の中にあります。
ダム湖は音水湖とよばれ、多くに人々に親しまれています。
引原ダムの歴史
1941年(昭和16年) | 揖保川河水統制事業として工事開始 |
1947年(昭和22年) | 工事中止 |
1953年(昭和28年) | 工事再開 |
1958年(昭和33年)3月 | 完成 |
みなさんへお願い!!
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ダムの下流で雨が降っていなくても、緊急の放流により水位が急激に上昇することがあります。
サイレンが鳴ったら危ないので、急いで川や河原から出ましょう。
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ダムや川はみんなのものです。
ゴミは持ち帰り、気持ちよく利用しましょう。
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兵庫県西播磨県民局 龍野土木事務所