飼育コウノトリを高病原性鳥インフルエンザから守るために池・湿地の水を抜いています。
カモ等の野鳥が飛来しにくくするための対策です。
もともと水位の低い湿地は希少な生物を保全するため水抜きを行っていないところもあります。
里山保全ゾーン
このゾーンには観察サイト、自然観察路があり、このゾーンを流れる穴見谷川は、里山のふもとで鎌谷川と合流し、円山川へと続いています。
●観察サイト
湿地の中で餌をとるコウノトリの様子を観察することができます。
観察サイト内では、コウノトリの生態やコウノトリと共生できる環境の創造についてビデオ映像で紹介しています。
ここから見える中洲には、ヨシなどの湿地の植物が群生し、ミズカマキリなど多様な水辺の生き物が生息しています。
アオサギやダイサギの餌場となっており、冬になると、カモの仲間も飛来します。
●自然観察路
コウノトリの郷公園を一望できる展望台に通じる里山の中の小径です。
クヌギやコナラなどの林の中では、コガラやシジュウカラなどの野鳥、カナブンやノコギリクワガタなどの昆虫をはじめ、
キノコを観察することもできます。
●穴見谷川
カワムツやウグイなどの川魚が生息し、周囲の湿地ではこれらの稚魚が成長します。
ここには、シュレーゲルアオガエルなど里山のカエルが生息しており、初夏にはホタルも現れます。
●鎌谷川
穴見谷川が合流するこの川には、オイカワやウグイなどが群れをなして泳ぎ、カワセミの餌場にもなっています。
川辺の杭の間は、小動物の隠れ家になっており、この河原は、格好の生き物の観察の場です。
湿地と水路
野生に帰ったコウノトリの餌場となるように維持・保全している湿地には、
ヤゴ、エビ、カエルなど、多様な水辺の生物が生息しています。
小川と湿地、湿地と湿地を結ぶ水路のはたらきにより、様々な魚類が生息するようになりました。
アマガエルの仲間
多くのカエルは、春以降に卵を産みます。
しかし、アカガエルの仲間は違います。
雪がふりつもる2月、里山に近い湿地に卵を産むのです。
卵からオタマジャクシがかえるのは3月頃です。
漁業者の森
豊かな森に降った雨は、地表に積もった腐葉土を通過して大地にしみ込み、川の水となる過程で豊かな栄養素を含みます。
この栄養豊かな水が海に注ぎ込むことが、多種多様な生物をはぐくみ、豊かな海づくりにつながります。
豊かな森が豊かな海を育てます。
JFグループ兵庫、兵庫県漁業協同組合連合会