布滝
概 要 布滝は新温泉町の海上地区にある落差7mほどの滝です。 上から下まで布幅のように落下して、白布のように見えます。 海上林道にある入口から田んぼの畦道を経て谷筋に降りて、岩がゴロゴロする沢沿いを登った所にあります。 今回は布滝を訪ねてから、近くにある芝桜公園を訪ねます。
起 点 新温泉町 海上地区
終 点 新温泉町 海上地区
海上地区…布滝入口…滝見道入口…布滝…滝見道入口…布滝入口…公園入口…芝桜公園…公園入口…海上地区
所要時間 1時間10分
歩いて... 前日に雨が降って、滝を流れ落ちる水量は多めでした。 滝の前に立つと、岩壁から噴き出すような飛沫が涼しさを運んできました。 駐車スペースに戻って、芝桜公園のある小山を回り込むように登っていくと、三角屋根の「いっぷく亭」がありました。 整備されてから年月が経つのか、周囲には夏草やススキなどが茂っていました。
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コース紹介
海上地区
国道9号線の蒲生トンネルの少し東側の千谷大橋交差点から県道262号を南下していきます。 角にあるおもしろ昆虫化石館の前には「」があって、 今回訪ねるが載っています。 がある所から右へ戻るようにして分かれていく道に入っていきます。 手前には「上山高原へはここを右折です」の標識が出ていて、裏面には「上山高原9km・芝桜公園6km」となっています。 海上地区の集落に入ってまで来ると、西山農道や小又川渓谷への道を右に分けていきます。 集落を過ぎて海上林道を登っていくと、への入口があります。 公園を見送っていくと、すぐに路肩が広がった車10台分ほどの駐車スペースがあるので、ここに車を止めました。
海上(うみがみ)UMiGAMi
山の中ですが「海の上」と書いて”うみがみ”と呼びます。 二方民談記によると『 往古は池内村と云しことは土人語りつたふ、 昔時、牛ヶ峰山ぬけして谷へ打ち込み水を関留めし故、この所一面の泥海となる。 是故に悪蛇の栖となり人民をなやますこと久し、 時に牛ヶ峰中興長慶正僧是を退治させ給ひ残る悪つかつとも此れの院を崩し七日七夜振動して 終りに嘉元年戌辰閏六月十日卯の刻に天地振動して大海に出づ。 依って是の日を以って枯れの蛇神を祭ると云う 』とあります。 確かに地形的に見て、牛ヶ峰山に山崩れを物語る「蛇抜け」があり、 その下部の石と同種の石が海上地域に堆積していることから小又川をせき止めたと考えられます。 地名にも小嶋、湊、池成、津江田、高田、浮田、上山など海や池に因んだものが多く、 また、木の葉は勿論のこと 500万年昔のチビクワガタやセミ、スズメバチ、アリ、アブ、カゲロウ、カエル、サワガニなど沢山の昆虫化石が発掘されています。 このことは、昭和38年8月13日に女子高校生の自由研究で小又川より発掘されたことに端を発して 日本古生物学会・日本地学研究会会員の井上繁広氏により発掘されて「おもしろ昆虫化石館」で立証されています。 さらに、土中には根木という神代杉の大木が数多くあります。 しかし、村の発祥時期は明らかでない。 現在50戸あり約30haの棚田に清流シワガラの滝米・コシヒカリ・”うみゃーなぁー”と薬草豊富な野草と愛情飼育の但馬牛生産の農山村です。 標高340m〜370mの高地に位置し、夏は涼しく、冷たい水の味は格別です。
金烏山牛峰寺・蔵王大権現様  天台宗。 蔵王権現像は町指定有形文化財で山陰の三大のあらたかな大権現様。
児嶋神社と大銀杏  牛ヶ峰神社に次ぐ旧社。 児嶋権現として海上村の発展を守る。 八坂神社、天照皇大神宮も祀る大杉や椿の鎮守の森。 大イチョウ樹齢約300年は神秘的で壮観。
海上傘踊り  雨乞いの踊り。 フランスを始めシンガポール、台湾、中国海南省、広東省など遠征。 小学1年生より伝承。
小又川渓谷  県指定名勝地。 僧侶修行伝説の神秘的な洞くつ『シワガラの滝』のほかに魚止の滝、五滝、桂の滝、布滝、尾の谷滝など清流の渓谷。
芝桜公園  集落から約1.5km上山高原方面の丘。 国定公園の山並みパノラマが素晴らしい。 芝桜を基調にした多種の花園約1haを夢ふる里会が管理している。
布滝入口
駐車スペースの先へ進み始めると、すぐの所にがあります。 角には石碑があって、左にある扉の先に続くを指しています。 「いっぷく亭で汗お流して下さいね」と書かれた板が取り付けられていますが、 手前に張られた電気柵に阻まれて入っていけません。 右の未舗装路や左の小径を見送って、正面に続く舗装路を進んでいきます。 小屋を過ぎた所に「上山高原街道」などのが幾つか並んでいて、 今回訪ねる布滝を始め、尾谷滝シワガラの滝茂平谷滝の名前もみられます。 左右が開けてきた道を進んでいくと、簡易舗装路が右へ分かれていく分岐があります。 駐車スペースから4分ほどの所になります。 角にはが立っていて、 右の道は「布滝入口」「これより約八百m 布滝」となっています。 ここが布滝への入口になります。
ここより車入らないで下さい。 道がせまく小屋の屋根がつかえます。 滝えの散策はここより徒歩で入って下さい。 地主
右に続く簡易舗装路を進んでいくと、すぐの所にが設置されています。 フックを掛けるだけで止められているので、簡単に外して通過できます。 小さなを過ぎていきます。 少し降り坂になると、左から降ってくる道がしてきます。 その道を合わせたすぐ先で右からの道が合流してきます。 少し左へ曲がって緩やかになると、簡易舗装路は終わりになります。
注意 感電 この電線には電気が流れておりますのでふれないで下さい。
私たちは今猪・鹿と懸命に戦っています。 電柵に電気が昼夜流れています。 滝に入られる時はゆっくりと電柵の取手を(青い所)持ってはづして入って下さい。
滝見道入口
正面に続く広い地道を進んでいくと、すぐにの傍に出ます。 広い地道はここで終わりになります。 左へ続く田んぼの縁のを進んでいきます。 田んぼの端まで来て右へ曲がり始めるとが見えてきます。 そこへ向かって畦道を進んでいくと、電気柵の向こう側に「布滝 ここより三百メートル」の石標があって、 左へ戻るように降っていく小径を指しています。 ここが布滝へ続く滝見道の入口になります。 駐車スペースから10分ほどの所になります。 電気柵を跨いで一段低い所に降りて、左へ続くを降っていきます。
右・左と小さく折れ曲がって降っていくと、石がゴロゴロしたに出ます。 足元に注意にながら通過していくと、垂直に切り立ったの下を過ぎていきます。 小滝が連続するように流れるを右に眺めながら進んでいきます。 少し登り坂になってくると、夏草が茂る狭まった谷筋になります。
沢の左側に続く夏草が茂るを少し左へ曲がりながら登っていきます。 程なくして、正面の先の方にが見えてきます。 小径にはがゴロゴロとしていますが、 夏草に隠れて足元がよく見えないので慎重に登っていきました。 山の縁を登っていくと、石がゴロゴロする所に出ます。
布滝
正面に見えている滝へ向かって、する所を登っていきます。 滝が近づいてくると、剥き出したの上を登るようになります。 幾つかあるの脇を登っていきます。 切り立った岩壁が近づいてくると、先ほどから見えている滝の前に出ます。 滝見道入口から9分ほどで到着しました。 標識類は見掛けませんが、これが布滝のようです。 情報によると落差は7mほどで、上から下まで布幅のように落下して白布のように見えることから「布滝」と名付けられたようです。 前日に雨が降って、流れ落ちる水量は多めでした。 岩の上を更に登ってに立つと、岩壁から噴き出すような飛沫が涼しさを運んできました。
しばらく滝を愛でたら、登ってきたを降っていきます。 の上を慎重に降っていきます。 正面に僅かに見える山並みを眺めながら、する所を降っていきます。 がゴロゴロする夏草が茂る所を降っていきます。 傾斜が緩んで沢の脇に出ると、少し右へ曲がっていきます。
滝見道入口
次第に夏草が減ってくると、垂直に切り立ったの下に続く小径を進んでいきます。 少し登るようになると、石がゴロゴロしたを過ぎていきます。 を左へ横切るように登っていきます。 その先を小さく右・左と折れ曲がって登っていくと、右の一段高い所に石標がある滝見道入口に出ます。 布滝から9分ほどで着きました。
布滝入口
電気柵を跨いで、石標の右に続くを進んでいきます。 道なりに左へ曲がりながら、田んぼの縁のを進んでいきます。 少し右へ曲がってに出ると、すぐ先で簡易舗装路になります。 軽く登って、に分かれていく道を見送っていきます。 緩やかになった道を進んで、小さなを過ぎていきます。 電気柵を通過していくと、海上林道にある布滝入口に出ます。 滝見道入口から6分ほどで着きました。
左に続くを進んでいきます。 の手前から右前方へ降っていく道を見送っていきます。 石碑が幾つか並ぶを過ぎていきます。 少し右へ曲がりながら進んでいくと、車を止めておいた駐車スペースに着きます。 布滝入口から4分ほどで到着しました。 駐車スペースを出発してから50分ほどで戻って来られました。
公園入口
時間に余裕があったので、来る時に見掛けた芝桜公園を訪ねていくことにしました。 駐車スペースの先へ進んでいくと、すぐの所に公園入口があります。 左には「公園入口」のがあって、いっぷく亭までの道が描かれています。 右にはが分かれていきます。 来る時には入口は電気柵や金属棒を組んだ柵で封鎖されていましたが、 この時には農作業をされる方がおられたようで、開け放たれていました。 脇には「芝桜公園」を指すが立っていて、右の道を指しています。
簡易舗装路を軽く登っていくと、緩やかな広いになります。 左と右に道を分けて真っ直ぐ進んでいきます。 電柱が立つ所まで来るとがあります。 道は正面にも続いていますが、ここを右へ曲がっていきます。 夏草が茂る地道を軽く登っていくと、程なくして右の高みの上にが見えてきます。 道が緩やかになって、高みを巻くように右へ曲がりながら進んでいくと、が広がってきます。 少し登り坂になった道を右へ曲がりながら更に登っていくと、緩やかなに出ます。 右側の斜面の上には、先ほど見えた建物があります。 花の季節になると、この斜面に芝桜が咲くのでしょうか。
芝桜公園
更に右へ曲がりながら進んで一番高い所まで来ると、「いらしゃいませ」と刻まれた石碑の先に三角屋根のがあります。 建物の入口の脇には「いっぷく亭」と刻まれた石碑があるので、 この建物が「公園入口」の石碑に描かれていたいっぷく亭になるようです。 公園入口から6分ほどで着きました。 ここは地形図に載っている507m峰になるようですが、その旨の標識類は見掛けませんでした。 左側にはやトイレがありました。 建物の扉はビニールで被覆された針金で括られていますが解いてに入ってみると、 長椅子・畳・合板・冷蔵庫・ガスボンベなどが置いてあって、手作り感の溢れた所になっていました。 壁面には、この建物のや新聞記事が貼り出してありました。
たじま広域
高台シンボル棟上げ 温泉 芝桜公園に「あずまや」 夢ふる里会
温泉町海上地区の有志でつくる「夢ふる里会」は7月31日、同区の芝桜公園周辺を整備し、 大丸太14本からなる「あずまや」の棟上げを行った。 芝桜公園は1993年、県と町が実施した「花と緑のフェスティバル」事業と連携し、 上山高原に通じる作道に色とりどりの芝桜を植え付けて完成させた。 清掃作業など地域を挙げて管理しており、毎年、芝桜公園まつりを開くなど地域の憩いの場となっている。 しかし、近年は雑草が増えて芝桜の立ち枯れも目立つようになり、 春は新緑に包まれ棚田や遠く海が見渡せるこの地を里山として管理していこうと、昨年6月に有志が集まって「夢ふる里会」が発足した。 会は約1年かけて公園の周辺一帯を整備。 約300mの道路を作り、山から切り出した丸太50本で建てる「あずまや」を高台のシンボルにしようと、 新たな公園づくりに取り組んでいる。
(出典:日本海新聞2005年8月10日版より抜粋)
公園入口
建物の左側からに出ると、山並みを見渡せる眺めが広がりました。
眺めを確認したら、高みを巻くように左へ曲がりながら続く降っていきます。 夏草やススキなどが茂る所を軽く降っていくとの脇に出ます。 電柱が立つ分岐に出て左へ曲がり、正面にを眺めながら進んでいきます。 左や右に分かれていく道を見送って真っ直ぐ進んでいきます。 傾斜が少し増したを降っていくと、 海上林道にある公園入口に戻ってきます。
海上地区
海上林道に出て左へ進んでいくと、すぐの所にある駐車スペースに着きます。 往復20分ほどで戻って来られました。
帰路の途中に、2017年9月21日にオープンした道の駅「」に立ち寄って軽く食事をしていきました。 山陰近畿自動車道の新温泉浜坂ICを降りた所にあります。 としては「たじま屋食堂」と「そば処 春来てっぺん」の2店が入っています。 店の人はまだ慣れていない様子で、ぎこちない面もありました。
はるき
春来神社の森に椿の井戸という名泉があり、 付近の椿原一帯を切り開いて村を作ったので、椿村とも呼ばれ、椿の字を2字にした春木とした。 冬になると2メートルから3メートルの雪が積り、 厳しい冬を耐えて春が来るのを待ち焦がれた村人達の切ない思いから春来になったと言われている。 古代より山陰街道として京から因幡や出雲に向う人々は必ず越さねばならない峠で、 「牛の背に 我も乗せずや 草刈り女 春来三里は あふ人もなし」 と詠われている名高い春来峠も冬の厳しさはもちろん旅人泣かせの峠であった。 地区に中には、旅人の馬を休ませる馬場という地名もある。 国道9号線が集落の中を東西に走っていたが、昭和50年に春来トンネルが完成して路線変更された。 この自然や歴史の通り春来峠は、春夏秋冬に富んだ里です。
兵庫県美方郡新温泉町春来
新温泉町と香美町の境界
旧国道春来峠 総延長13km
鳥取市へ40km/日本海山陰海岸へ17km
そば処 春来てっぺん
昔からの地元産のそばを原料に、挽きたて、打ちたて、茹がきたての「三たて」。 つなぎを一切使用しない、こだわりの十割そばなんだ! 山菜天麩羅なども美味しいし、僕は縄で編んだ、かき餅が好きだけどね。
春来地区公民館