概 要 |
大路山は朝来市にある標高603.1mの山です。
今回は南にある大路ダム湖から尾根に取り付き、竹田城跡から西へ延びる尾根に出て山頂へ向かいます。
山頂からは南南東へ延びる尾根を降っていきます。
山頂からの眺めはあまり良くありませんが、途中の尾根からは、山並みや大路ダム湖などを眺められます。
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起 点 |
朝来市和田山町 久世田地区
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終 点 |
朝来市和田山町 久世田地区
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久世田地区…登山口…千眼寺跡…東尾根…北尾根…大路山…ガレ場…寺山地蔵堂…久世田地区
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所要時間 |
3時間10分
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歩いて... |
竹田城跡から西へ延びる尾根に出ると、テープが点々と取り付けられた明瞭な道が続いていました。
山頂から南南東へ降る道には細い木が茂る所もあり、最後は藪漕ぎ気味になりました。
尾根が分かれている所もあって、地図と磁石で常に方角を確認しながら降りましたが、
途中からは青い防護網が林道まで導いてくれました。
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関連メモ |
今のところ、関連メモはありません。
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久世田地区
北近畿豊岡自動車道の和田山ICを降りて国道312号を南下していきます。
竹田交差点を過ぎて600mほど先の信号を右折し、円山川に架かる俵米橋を渡っていきます。
JR播但線の城山の下踏切を渡って道なりに左へ曲がるとがあります。
角には標識が出ていて、正面の道は「竹田城跡2.3km」、左前方の道は「大路ダム1.5km」となっています。
左の道に入って、久世田地区の城南台の住宅地の脇を進んでいきます。
少し曲がった十字路まで来て、正面に立つ標識「大路ダム」に従って直進していきます。
曲がりながら登っていくと、右前方にが見えてきます。
ダムの奥に聳えているのが今回登る大路山になります。
井瀬橋を渡って大路川に架かる寺山橋の手前まで来ると、トイレが併設された倉庫があります。
その横が車2台分の駐車スペースになっているので、ここに車を止めました。
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登山口
歩く準備をして、大路川に架かるを渡っていきます。
上流にはがあって、心地よい水音を響かせていました。
下流には大路ダムで出来たが広がっています。
橋を渡ると道が左右に分かれていますが、左側のすぐの所に架かる日向橋の手前から尾根に取り付きます。
明瞭な道はなく、目印なども見かけませんが、
斜面をひと登りして尾根の背に出ると明瞭なが現れます。
大路川(ダム含む)には第5種共同漁業権が設定されており、にじます・こい・ふな等の放流をしておりますので、
組合員以外で釣り等される方は遊漁承認証を求めて下さい。
ブラックバス・ブルーギルの移植(放流)は規則により禁止されています。
違反者は、懲役もしくは罰金又は、これを併科されます。
(兵庫県、円山川漁業協同組合)
おねがい
この大路ダムの水は、地域の水道用水としても利用されている大切な水です。
この付近を利用される方は、立ち小便や水を汚染させるような行為は、固く禁止します。
愛犬家の皆様へ
愛犬のフンは、飼い主のあなたが処理してお持ち帰り下さい。
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雑木林の尾根には、倒木などが少しあるものの下草は生えておらず、藪漕ぎの必要もありませんでした。
傾斜もそれほど急ではなくて、比較的歩き易いが続いています。
3分半ほど登っていくと、左側の樹木越しにが見える所もありましたが、
尾根からの眺めはあまり開けません。
松の木が目立つようになると、少し傾斜が緩やかになってきます。
右側にが見える所を過ぎていくと、背の高い松の木が続く緩やかな尾根になりました。
登山口から12分ほどの所になります。
地形図によると、標高250mほどの緩やに続く尾根になるようです。
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を越えていきます。
浅いを過ぎていくとになりますが、
傾斜はそれほど急ではありません。
左前方に大路山が見える所もありました。
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引き続き、歩き易くてを登っていきます。
道を塞ぐを乗り越えていくと、
のような所がありました。
拾枚湖方面のを右に眺めながら登っていきます。
方角からすると、手前の山が朝来山で、奥に頭を覗かせているのは粟鹿山でしょうか。
の手前まで来ると、道は尾根の左肩に続いています。
登山口から16分ほどの所になります。
巻き道なら良いのですが、あらぬ所へ続いていると困るので、正面の尾根を登っていきました。
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斜面をひと登りすると、すぐにに出ました。
松の木が混じるを登っていきます。
手前で分かれた道が合流してくるかと注意しながら歩いていきましたが、それらしい道は見かけませんでした。
地形図に描かれている西側の谷筋に続く実線の道へ降っていく道だったのでしょうか。
右側には先ほど来のが見える所もありました。
左前方にはも見えてきますが、まだ距離はありそうです。
やがて緩やかな尾根は終わって、少し登り傾斜が増してきます。
地形図によると、等高線の密度が高くなる標高320m辺りになるようです。
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引き続き、松の木が混じるを登っていきます。
右側を振り返ってはを眺めながら登っていくと、に着きます。
軽く降っていくと、が続くようになります。
地形図によると、標高390mほどの緩やかに続く尾根になるようです。
少し登り坂になってくると、尾根の中ほどに生える樹木に赤テープが巻かれていました。
登山口から35分ほどの所になります。
右側の樹木にも赤テープが巻かれていて、その先の方には何やら広くて平らな所が見えました。
大路山へは正面の尾根を進んでいくのですが、ちょいと立ち寄ってみることにしました。
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千眼寺跡
樹木の間から続くを降っていきます。
斜面を横切るように降っていくと、すぐに広くて平らな所に出ました。
登山口から37分ほどの所になります。
今でこそ樹木が少し生えていますが、これなら建物があったとしても不思議ではありません。
に戻ってその先へ進み始めると、すぐ右側にも平らな所がありました。
そこを見送って尾根の左側のを登っていくと、赤テープが巻かれていました。
それに導かれるようにして右側の尾根の背へ向かって登っていくと、再び広くてに出ました。
そこを進んでいくと、中ほどにはも見かけました。
3段になったこれらの平らな所にはかつて建物があったように思えます。
情報によると、千眼寺があった跡なのだそうです。
往時は参道もあったのでしょうが、どこを通っていたのかは分かりませんでした。
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東尾根
広くて平らな所の奥へ進んでいくと、かつての参道とも思えるのようなものが現れます。
大路山から東へ延びる尾根まで続いているのかと思いましたが、すぐに不明瞭になりました。
雑木の疎林になった斜面を登っていくと、右前方にが見えてきます。
その稜線が気になりながらもをそのまま登っていきました。
頃合いを見計らって右へ曲がって稜線へ向かっていくと、明瞭で広い道に出ました。
登山口から51分ほどで登って来られました。
出た所の樹木には赤テープが取り付けられていました。
右からはが登ってきていました。
登り着いた所は、大路山の少し北から東にある竹田城跡へ延びる尾根になります。
(大路山の少し北から東へ伸びるこの尾根を、ここでは東尾根と呼んでおきます)
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広めで明瞭な道を左へ登っていきます。
道の右側にはが続いていました。
山頂まで赤テープが点々と取り付けられて、ルートを示していました。
右・左と折れ曲がりながらを登っていきます。
この尾根は三波地区と久世田地区の境界になっていて、
「図根多角」の黄頭短杭、「兵公施界」の赤頭短杭、「国土調査」の赤頭短杭などを幾つも見かけました。
赤テープに混じって黄テープも見かけました。
枝が挟まれたを過ぎて、折れ曲がりながら更に登っていきます。
左の方へ進んで樹木が低くなった所に出ると、千眼寺跡に着く手前の尾根からも見えた山並みを眺められました。
東尾根に出た所から17分ほどの所になります。
眼下には、来る時に渡ってきたも見えました。
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北尾根
尾根に続く広めの道を折れ曲がりながら登っていくとに出ます。
に出て、更に折れ曲がりながら登っていきます。
尾根の背から外れてを斜めに登っていくと、左右に通る尾根に出ました。
大路山から北へ延びる尾根になります。
東尾根に出た所から29分ほどで着きました。
尾根にはが2本張られていて、それらを跨いで尾根に出ました。
脇に生える樹木には標識と思われる板が取り付けられていましたが、文字は消えていて読めませんでした。
(大路山から北へ伸びるこの尾根を、ここでは北尾根と呼んでおきます)
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大路山へは左へ進んでいくのですが、
の先が少し明るくなっていて、
眺めが広がりそうに思えたので、ちょいと立ち寄っていくことにしました。
松の木が生えるを軽く登っていきます。
緩やかになった尾根になると、手前の樹木に邪魔されながらも山並みを眺められました。
その先へ軽く降っていくと、幹が分かれたがありました。
袂には「6441 B 国土調査」の赤頭短杭がありました。
正面にはが広がっていました。
その先は降り傾斜が増してくるので引き返すことにしました。
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北尾根に登り着いた所のまで引き返してきて、南へ続く尾根を進んでいきます。
軽く登り始めると、右前方へ続く道が分かれています。
大路山のと思われますが、を登っていきました。
尾根をひと登りすると、僅かな高みに着きました。
高みには、「図根多角」の黄頭短杭や、「6258 B 国土調査」の赤頭短杭がありました。
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大路山 (標高603.1m)
僅かに降ってからを登っていくと、大路山の山頂に着きました。
北尾根に登り着いた所から5分ほど、登山口から1時間34分ほどで登って来られました。
角の取れた「千眼寺」があるので、
地形図に載っている603.1m峰になるようです。
幹が分かれた樹木にはが置かれいました。
文字はほとんど消えていましたが「大路山」と書かれているようでした。
山頂の周囲には樹木が茂っていて眺めは良くありませんが、北から時計回りに写した写真を載せておきます。
三角点
基本測量
大切にしましょう三角点
国土地理院
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水分補給しながら少し休憩したら、大路山から下山していきます。
山頂からは、南西と南南東へ尾根が降っています。
幹が分かれた樹木には別のも取り付けられていました。
これも文字がほとんど消えていましたが「大路ダム」と書かれているようでした。
どちらの尾根を指しているのかは分かりませんでしたが、
ここは地図と磁石で方角を確認して、南南東へ延びる尾根を降ることにしました。
降り口には赤テープが取り付けられていました。
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登ってきた明瞭な道に比べて、僅かなの道になります。
南南東へ延びる尾根を外れないよう、常に磁石で方角を確認しながら降っていきました。
数分降っていくと、樹木越しにや
その西側の幾重にも連なるが見えてきました。
山頂から14分ほど降っていくと、尾根にが頭を出すようになります。
そんな尾根を進んでいくと、先端の岩の先が崖になっていて降りていけませんでした。
仕方がないので、手前からへ少し降りて、岩を回り込むように降っていきました。
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岩の下のに出て、その先へ降っていきます。
右側にを眺めながら降っていきます。
程なくして、少しが頭を出した尾根になります。
時折ツツジの咲く尾根を降っていくと、樹木にらしきものが取り付けられていましたが、
文字はすっかり消えていて、確認出来ませんでした。
山頂から21分ほど降った所になります。
右へ僅かな尾根が分かれているようでしたが、南南東へ続く正面の尾根を降っていきます。
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松の木が目立つようになった尾根を降っていくと、
左前方が開けてきて、手前の樹木に邪魔されながらも、朝来山や粟鹿山などの山並みを見渡せる所がありました。
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ガレ場
尾根を更に降っていくと、左へ尾根が分かれていきますが、南南東に続く右側の尾根を降っていきます。
中ほどに生える樹木にが取り付けられた所まで来ると、尾根が右へ分かれていきます。
山頂から38分ほど降った所になります。
標識の文字はすっかり消えていて確認出来ませんでしたが、右の尾根は見送って、真っ直ぐに降っていきます。
程なくして、松の幼木が生えるガレ場に出ます。
山頂から41分ほど降った所になります。
眼の前には朝来山や粟鹿山などの山並みを見渡せる眺めが広がっていました。
や車を止めてきた駐車スペースもよく見えました。
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しばらく景色を眺めたら、張られたに掴まりながら滑りやすい斜面を降っていきます。
ロープが終わって、ガレ場の先に続くを降っていきます。
次第に細い木が目立つようになって、あまり快適な尾根ではなくなってきますが、進行を妨げるほどではありません。
右側の樹間からを垣間見ながら降っていきます。
少し歩き易くなったを進んでいくと、倒木が道を塞いでいましたが、
右側から迂回していきました。
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左側が少し開けた所まで来るとが見えますが、
最初に東尾根へ向かって登っていった尾根になるようです。
頭を出したを過ぎて、
南南東を指してを更に降っていきます。
やがて、左側に青色の防護網が現れます。
ガレ場を過ぎて14分ほど降った所になります。
ここからは、この網に沿って降っていけば大丈夫です。
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に沿って尾根を降っていきます。
防護網は時々途切れる所もありますが、すぐ先で復活します。
網沿いに4分ほど降っていくと、左前方の樹間からが見えてきました。
かなり近くに見えていて、そろそろ山道も終わりの気配がしてきました。
植林地になった尾根を降っていくと、が道を塞いでいました。
それらを乗り越えたりくぐったりしていくと、シダ類が生い茂って煩わしくなりましたが、
防護網から離れないように降っていきました。
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シダ類が茂る所は程なくして終わります。
左前方の樹間からが見える所がありますが、高度差はかなり少なくなりました。
細い木などが煩わしいを防護網に沿って降っていくと、
右側のすぐ下にが見えてきました。
が茂るようになる所の手前から右に曲がっていくと、すぐに林道に出ました。
防護網が現れた所から19分ほど、山頂から1時間18分ほどで降りて来られました。
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寺山地蔵堂
林道へのを振り返っても、道があるようには見えませんでした。
舗装されたを左へ20mほど進んでいくと、数段の石段の上に小屋が建っています。
中を覗ってみると、が4体並んでいました。
正常なの・割れたの・頭部がないのなどがありましたが、前には小銭がお供えされていました。
脇に掲げられた木札によると寺山地蔵堂というようでした。
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久世田地区
寺山地蔵堂を過ぎていくとが架かっています。
その手前の左右には「林道大路線」の標識がありました。
降り立った林道の名前のようでした。
延長にはかなり差がありますが、工事した時期や範囲が違うのでしょう。
最初に登っていった登山口を過ぎていくと、正面にはが広がってきます。
右に架かるを渡っていきます。
上流側のを流れ落ちる水の音を聞きながら橋を渡っていくと、
車を止めておいた駐車スペースに着きます。
林道大路線解説工事
平成9年度林業構造改善…
延長L=400.0m 幅員W=4.0m
森林管理道 大路線 起点
延長L=1,164m 幅員W=4.0m
朝来市
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家路に着く途中で、大路ダムを対岸まで歩いてみました。
入口の傍には「大路ダム」のがあり、車2台分ほどの駐車スペースもありました。
その上流側の芝地には解説板があって、が載っています。
今回車を止めた所は「P」として描かれていました。
ダムの中ほどからを眺めると、拾枚湖の先には今回登った大路山が聳えていました。
には堰堤の水路を水が勢い良く流れ落ちていました。
(大路ダムの立ち寄りは所要時間に含めず)
大路ダムの概要
ダム
河川名 | 円山川水系大路川 |
位置 | 朝来郡和田山町久世田 |
形式 | 重力式コンクリートダム |
堰頂標高 | EL.185.1m |
基礎標高 | EL.153.0m |
堰高 | 32.1m |
堰頂長 | 138.0m |
堰体積 | 43,400立方m |
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貯水池
流域面積 | 3.1ku |
湛水面積 | 0.04ku |
サーチャージ水位 | EL.182.0m |
常時満水位 | EL.175.5m |
計画堆砂位 | EL.171.0m |
総貯水容量 | 375,000立方m |
洪水調節容量 | 210,000立方m |
利水容量 | 87,000立方m |
堆砂容量 | 78,000立方m |
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ダム湖の名称「拾枚湖(じゅうまいこ)」
由来
夏は涼風爽快、冬は「ふところ谷」と言い継がれた大路の谷を流れ下る大路川は、
清く水量豊かで、近郷の人々の営みを満たしてきた。
この清流は、山並みが幾重にも連なる「拾枚(じゅうまい)」にその水源を発していることから「拾枚湖」と名付ける。
(兵庫県養父土木事務所)
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