稲津城山
概 要 稲津城山は養父町稲津地区にある標高420mほどの山です。 かつては稲津城があった所で、地形図では「城山」と表記されています。 今回は稲津地区から尾根を辿るルートを歩きます。 山頂は三段の平らな所になっていて、かつての城跡である面影があります。 展望が広がるコースではありませんが、山頂からは僅かに山並みが見えます。
起 点 養父市 稲津地区
終 点 養父市 稲津地区
稲津地区…登り口…主尾根…392m峰…城山…392m峰…降り口…尾根分岐…祠…須賀神社…稲津地区
所要時間 2時間50分
歩いて... 尾根を辿るルートには夏草は生えておらず、藪漕ぎをする場面もありませんでしたが、かなり傾斜の急な所がありました。 登り時では道に迷いそうな所はありませんでしたが、降り時には尾根が分岐している所が何箇所かありました。 赤テープが点々と取り付けられていましたが、地図と磁石で方角を確認しながら降る必要がありました。
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コース紹介
稲津地区
養父市を流れる大屋川沿いの県道6号を南西へ進み、北近畿豊岡自動車道の下にある交差点を左折していきます。 浅野大橋を渡って県道70号に入り、建屋川に架かる稲津橋を渡って県道136号を進んでいきます。 2車線から1車線になった先にあるの手前を左折していくと十字路があります。 この左前方に続く坂道から城山へ登っていくのですが、 正面に続く林道奥根線を50mほど登った所の右側に空き地があってになっていたので、 そこに車を止めさせてもらいました。
林道奥根線 起点
幅員 W=2.0〜2.5m 延長 L=911.0m
登り口
十字路まで引き返して、コンクリート舗装された坂道を登っていきます。 すぐに右折して階段を登っていくとへ入っていきます。 中ほどを右へ直角に曲がって、を登っていきます。 未舗装に変わった小径を更に登っていくと、墓地の最上段に着きます。 ここが登り口になります。 正面の尾根にある1mほどのを登って、その先に続く尾根を進んでいきます。
尾根には明瞭な道はありませんが、を外れないように登っていけば迷うことはありません。 夏草は生えておらず、藪漕ぎする必要もなくて、助かりました。 少し傾斜が増してきた尾根を登っていきます。 傾斜が緩やかになってくると、のような窪みがありました。 そこを過ぎて更に登っていくと、になってきます。 少し降るようになると急な段差がありました。 先ほどの堀切よりも段差があって、真っ直ぐに降りていくのは大変そうだったので、 左にある僅かな踏み跡を回り込んで、滑り落ちないよう木などに掴まりながら降っていきました。 ここもだった所でしょうか。
次第に傾斜を増してくるの尾根を登っていきます。 樹木などに掴まらないと登れないほどではありませんが、次第に脹ら脛が痛くなってきます。 や伐採された木も散乱気味であまり快適ではありませんが、 回り込んだり乗り越えたりしながら登っていきました。 この辺りから、樹木に取り付けられた赤テープを見かけるようになりました。 息を弾ませながら急な尾根を登っていくと、少し傾斜が緩んだ尾根の肩のような所に着きました。 登り口から25分ほどの所になります。
取り付けられている赤テープを確認しながら、植林地の尾根を更に登っていきます。 が少し茂る所もありますが、すぐに抜けられます。 登り口から35分ほど登っていくと、多くの岩が頭を出す所がありました。 倒木もあって煩わしい所ですが、何とか登っていきました。 急な尾根を更に6分ほど登っていくと、再びが頭を出す所がありました。 樹木に邪魔されながらも、右前方の樹間からはが見えていましたが、 方角からすると、これから向かっていく城山でしょうか。
主尾根
上の方が明るくなってが近づいたことを感じながら登っていくと、 正面の高みを巻くように右側の斜面を斜めに登っていくが現れます。 その踏み跡を辿って登っていくと、緩やかな鞍部になった稜線に登り着きました。 登り口から46分ほどで登って来られました。 左には巻いてきたがあります。 登り着いた所は城山から西へ続く主尾根で、標高380mほどの所になるようです。 城山へはを進んでいくのですが、その前にひと休みして呼吸を整えていきました。
392m峰
落ち着いたところで、東へ延びる主尾根を進んでいきます。 これまでの急坂に比べて、緩やかで歩きやすい尾根が続きます。 1分ほど進んで登り傾斜が増してくると、正面のへ向かって登るようになります。 高みが近づいてくると、右へ巻くようにして分かれていくがあります。 その踏み跡を進んだ方が楽に思えましたが、せっかくなので高みを越えていくべく、正面の尾根を登っていきました。 僅かな踏み跡を探して急な尾根の少し左側から登っていくと、小さな高みに着きました。 地形図に載っている392m峰のようですが、標識類は見かけませんでした。 周囲には樹木が茂っていて展望も得られないので、高みの先に続くを降っていきました。
根元から幹が分かれたの脇を過ぎていくと、 高みを巻いてきた思われる僅かなが右側から合流してきました。 その道を合わせて、緩やかになった尾根を進んでいきます。
尾根に生えるの間を抜けて、植林地のを進んでいきます。 少し登り傾斜が増してくると、小さな葉のが茂る所がありました。 それほど密生しておらず短い距離なので難なく通過していくと、緩やかになった所に着きました。
ひと心地ついて、軽いになった尾根を進んでいきます。 浅い鞍部に着いて、その先に現れる僅かなへ登っていきます。 高みを過ぎて、緩やかな尾根を進んでいきます。
城山
次第に傾斜が増してくると、尾根が広がった雑木林のになります。 写真ではよく分かりませんが、樹木などに掴まりながらでないと登れないほどの傾斜があります。 上の方に見えている山頂らしき所へ向かって急斜面を登っていくと、 大きなを過ぎたすぐ先で、なだらかになった山頂に着きました。 標識類は見かけませんでしたが、ここが城山の山頂で、地形図によると標高420mほどはあるようです。 主尾根に登り着いた所から18分ほどで登って来られました。 雑木などが疎らに生えてはいますが、山頂はなだらかで小広い所になっていました。 かつて稲津城があった所のようですが、なだらかになっている他には、遺構のようなものは見かけませんでした。
山頂の周囲には樹木が茂っていて、展望は良くありません。 何処か眺めが広がる所はないかと探していると、山頂部が台形のような山が北西方向に見えました。 良くは知らないのですが、方角からすると知見でしょうか。 山頂の南東方向へ進んでいくと、その下に二段になったがありました。 この城山の山頂は三段になった平らな所で、素人目にもかつて山城のようなものがあったであろうことが分かります。 下段の先端まで行くと、樹木に遮られながらもが少し見えました。
392m峰
城山の山頂から元来た主尾根を引き返していきます。 西側は広がった斜面になっていて、何処が尾根だかはっきりしません。 あらぬ方角へ降りていかないよう、登ってきた時のを見つけて、その脇から降っていきました。 樹木に掴まりながら急斜面を降っていきます。 緩やかになった尾根を進んでいくと、僅かに登るようになります。 少し降ってから登り返していくと392m峰に着きます。
尾根の背の少し右側からを降っていきます。 緩やかになった尾根を降っていくと、主尾根に登り着いた所に戻ってきました。 山頂から13分ほどで着きました。 登ってきた尾根を降っていっても良いのですが、出来るだけ違う道を歩きたいので、もう一つ西側にある尾根を降ることにしました。 すぐ先にある僅かな高みの手前から、右前方へ続くを降っていきます。
踏み跡を降り始めると、少し先の樹木にが取り付けられているのが見えました。 その木を過ぎて尾根の背を降っていくと、になります。 この尾根にも赤テープが点々と取り付けられていました。 少し降るようになると小さな葉のが茂ってきましたが、 それほど密生しておらず短い距離なので難なく通過していきました。 少し登り坂になってくると、頭を出した岩が現れます。
降り口
岩の左側を過ぎてに出て登っていくと、 尾根の左肩に続くが現れます。 その踏み跡を1分ほど登って尾根の背に出て、小さな葉のが茂る所を過ぎていきます。 緩やかな起伏の尾根を進んでいきます。 地形図に載っている標高350mほどの細長い高みの先から南へ続く尾根を見落とさないよう注意しながら進んでいきました。 少し降ってから軽く登るようになると、尾根の左に僅かな踏み跡が現れました。 その先の方を覗うと赤テープが見えていました。 ここが南へ続く尾根の降り口になります。 主尾根に登り着いた所から12分ほどの所になります。
踏み跡を辿って降っていきます。 最初は広がった斜面のような所ですが、次第にがはっきりとしてきます。 苔生したを越えて、赤テープを確認しながら進んでいきます。 少し降り傾斜が増してくると、小さな葉の常緑樹が茂る所を過ぎていきます。
尾根分岐
傾斜が緩やかになってくると、尾根が分岐している所に着きました。 主尾根に登り着いた所から17分ほどの所になります。 中ほどに生える樹木には赤テープが巻かれ、その袂には「兵・公・施・界 54」のがありました。 そこからへ明瞭な尾根が降っています。 歩きやすそうな尾根ですが、地図と磁石で確認すると、西へ延びる尾根のようです。 赤テープが点々と続いていて紛らわしいのですが、の下の方にも赤テープが見えました。 磁石で確認すると、左の斜面が南へ延びる尾根のようなので、そちらを降っていきました。
赤テープを確認しながら、植林地の斜面を降っていきます。 次第にはっきりしてくるには倒木などが散在していましたが、それほど歩く障害にはなりませんでした。 磁石で方角を確認しながら、東へ分かれていく尾根をやり過ごして降っていきます。 引き続き取り付けられている赤テープを確認しながら、南を指して尾根を降っていきます。 次第にが増してくるので、樹木に掴まりながら降っていきました。 を掠めて急坂を更に降っていくと、少し傾斜が緩んできてひと心地つきました。
小さな葉のが茂る所を過ぎていくと、再び傾斜が増してきましたが、先ほどよりは緩やかでした。 植林地の急な尾根を更に降っていくと、下の方にが見えてきます。 雑木が混じるようになるなった尾根の背の左肩の辺りを降っていくと、未舗装路の折れ曲がり角に降り立ちました。 尾根分岐から29分ほどで降りて来られました。
車を止めてきた駐車スペースへは左の道を降っていくのですが、 右の道を登ったすぐの所に見えるに立ち寄っていきました。 両側のサッシ窓は少し傾いた形になっていました。 祠の中は荒れた様子になっていて、厨子のような入れ物がありましたが、中には何も安置されていませんでした。
須賀神社
降り立った所まで引き返してきて、右へ曲がって降っていくと、すぐにが見えてきます。 の左脇を進んでいくと、神社の境内に出ました。 秋祭が近いようで、この時には幟が立てられていました。 扁額などは見かけませんでしたが、幟に書かれた文字によると須賀神社というようです。 小振りながらも本殿と拝殿から成る社殿で、の屋根には3本の鰹木が乗り外削の千木が聳えていました。 正面を向いた屋根にも鰹木が1本乗り外削の千木が立つ形をしていました。 由緒などを記したものは見かけませんでしたが、祭神は素盞鳴尊で、村社に列せられる神社のようです。 この稲津地区の鎮守様でしょうか。
稲津地区
神社の正面にあるを降って、その先の路地を真っ直ぐに進んでいきます。 稲津地区の集落の中を道なりに真っ直ぐ進んでいくと、 登り口のある墓地へ続く坂道が始まるに戻ってきます。 そこを左折してを登っていくと、車を止めておいた駐車スペースに戻ってきました。