どうどう橋の由来
目の前に見える風景は、今からおよそ260万年前から始まった第四紀氷河時代につくられた岩塊流と呼ばれる貴重な地形です。
兵庫県では、この「千町岩塊流」に最も影響を与えないよう森林基幹道「千町段ヶ峰線」のルートを設定し、
岩塊流をっまたぐ橋梁を建設して保護を行っています。
岩の近くでそっと耳を澄ましてみてください。
鳥のさえずりと共に、雨後などには岩の下から水の流れる音が聞こえてきます。
昔は岩の下をたくさんの水が流れ、「どうどう」という音が聞こえていたそうです。
そのため、千町集落の人は、このあたりを「どうどう」という愛称で呼んでいます。
この貴重な資源を大切にしましょう。
宍粟市、千町自治会
千町岩塊流を大切に
岩塊流とは、今からおよそ260万年前から始まった第四紀、地球上に氷期が繰り返し訪れた時代にできた「周氷河地形」と言われる貴重な地形のひとつです。
千町岩塊流は段ヶ峰(1103m)と笠杉山((1032m)の間、標高880m付近から1050mの山頂部西斜面にあり、
大きさ1m~4mに及ぶ岩塊が数層に厚く重なって幅約20m、長さ約600mにわたり川の流れのように連なって存在する県内最大級の岩塊流です。
岩塊流の下には冷たい水が流れています。
冷たい水で冷やされると岩の上に水滴ができやすくなり、コケが生えます。
コケの上に落ちた草木の小さな種子が成長し、数十年を経て楽成就の森となります。
岩塊流とその下を流れる冷水が絶えなければ、この幻想的な風景は継続していくでしょう。
このように岩塊の上で森林が更新される現象を”岩上更新”といいます。
岩の上に生えるコケや小さな草木は、一度踏み荒らされると元へもどるためには、長い長い時間を必要とします。
岩塊流の中へ入ったり、草木を採取したり絶対にしないでください。
みんなで貴重な資源を大切にしましょう。
宍粟市、千町自治会